趣味の漢詩と日本文学

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April 3, 2007
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カテゴリ: 漢詩・漢文
贈微上人 劉長卿
禪門來往翠微間、萬里千峰在■(「炎」にリットウ。セン)((一作別)山。何時共到天台裏、身與浮雲處處閑。
【韻字】間・山・閑(平声、刪韻)。
【訓読文】
微上人に贈る。
禅門来往す翠微の間、万里千峰■(セン)(一に「別」に作る)山に在り。
何れの時にか共に天台の裏に到り、身と浮雲と処々に閑(しづか)ならん。
【注】
○微上人 楊世明校注『劉長卿集編年校注』に「少微上人」とし、劉長卿には別に「少微上人の天台に游ぶを送る」詩もあるが、なお疑いを存する。あとの【参考】にあげたように、『全唐詩』の霊一の条には同じ内容の詩の題が「贈霊徹禅師」となっており、「徹」と「微」とは字形も近く紛れやすい。

○翠微 薄藍色のもやのかかる山。
○天台 浙江省天台県の北にある山。■(セン)県の東南にあたる。
【訳】
微上人に贈る詩。
禅師は行き来いそがしく山から山とご活躍、寺は遥かな■(セン)山の多くの峰の奥にあり。
いつになったら私も天台山に行き着いて、老師とともにのんびりと空行く雲を眺めつつ心しずかに暮らせよか。
【参考】
    贈靈▲(「徹」の「彳」をサンズイに換えた字。テツ)禪師 靈一
禪師來往翠微間,萬里千峰到(一作見)■(セン)山。何時共到天台裏,身與浮雲處處閑。





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Last updated  April 3, 2007 12:18:46 PM
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