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「楽しさ」を意識し… New! かめおか ゆみこさん

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森の声

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2008.01.29
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カテゴリ: カテゴリ未分類
“見ることの大切さ”に関しては今までにも書いていることなんですが、今日もまた書きます。
それは“見ること”が非常に大切なのにも関わらず、世間的にあまりその大切さが理解されていないように感じるからです。
みんなやらせることにばかりこだわっているのです。

もちろんやりたいと思った子どもに実際にやらせてあげるのも素敵です。でも、あまり安易にすぐやらせない方がいい場合も多いのです。
それは技術が必要な活動です。
例えば、包丁を使う、コマを回す、サッカーをするというようなものです。

子どものタイプにもよりますが、あるタイプの子はちょっと見て、“何となく面白そう”というだけで“やってみたい”と言います。でも、そういう子は、あまりよく見ていないものです。だから、うまくできません。そしてうまくできなかった時のあきらめも早いのです。
一見能動的に見えるのですが、猫が動く物にすぐ手を出すのと同じでこれは反射であって能動性ではありません。
ですから、そういうタイプの子の場合、あまり安易に色々とやらせない方がいいのです。


そうして子どもと色々話しをしてみて下さい。
そして、“僕だったらこうするな”、“あれ難しそうだね”、“あれどうやるのかな”、“僕に出来るかな”、“あの人すごいね”などという感想が出てくるようならやらせてあげて下さい。

でも、見ているだけではすぐに飽きてしまうようなら、ちょっと体験した程度ですぐにやめたくなります。
見ることが出来る子だけが先に進むことができるのです。
そして、先に進むことが出来るから楽しさが分かってまた先に進むことが出来るのです。
先に進むことが出来ない子はすぐに飽きるのです。

(子育てでも同じです。子どもを見る楽しさを知っている人は子育てにも飽きないのです。)

だから、年齢も大事です。
意識的に見ることが出来るような年齢になるまではただ見せておくだけでいいのです。無理してやらせる必要はありません。

最近、なんでも子どもの要求をすぐに聞いてしまう優しいお母さんが多いのですが、それは子どものためになりません。かえって子どもの可能性を狭めてしまうのです。
お母さんとしては、子どもが色々と好奇心を持って“あれやりたい”、“これやりたい”と言ってくれれば嬉しいのでしょう。それに応えてあげることで子どもの才能がどんどん伸びていくと思うのでしょう。それに応えることが親の義務だとも思うのでしょう。
でも、それは違います。なんにでもすぐに手を出す子はあきらめも早いのです。


欲しいおもちゃがなかなか買ってもらえずにずーっと我慢していた子の方が、すぐ買ってもらえる子よりおもちゃを大切にするのです。


また、逆のタイプの子もいます。
親がやらせようとしてもなかなかやらず。本人もやりたいと言い出さないタイプの子です。
そういうタイプの子は親が一生懸命にやらせようとします。
そして、“他のみんなはやっているのになんであんただけやらないの”と怒ります。


たしかに全然見ようともしていないのならそれを押しつけても無駄です。
でも、やろうとはしなくても良く見ているのならその場から連れ出してはいけません。見て学んでいるからです。
そしてそういう子が時々いるのです。

そういう子は、始めるまでは時間がかかりますが、始めてしまえば簡単に手を出した子より上手になります。ですから、“見るだけでやらないのに月謝を払うのはもったいない”などとは考えないことです。


能動的な意志がない子は技術を学ぶことが出来ないのです。
それは造形でも、歌でも、踊りでも、また算数でも国語でも同じです。


そして、その意志は“見る”という所に現れます。だから、子どもが何を、どのように見ているのかということに関心を持っていて下さい。

でも、ただ待っているだけではなくもう少し能動的に子どもにアプローチすることもできます。
それは“見ること”を誘導するのです。
お父さんと一緒にサッカーを観戦に行ったとします。その時、お父さんが選手の動きを良く見て“あの選手の動きはすごいね”などと子どもに話しかけていると、子どもは見る目が育ってきます。また、あこがれも育ってきます。

また、異年齢のグループなどで、お兄ちゃんやお姉ちゃんがかっこいいところを見せてくれれば子どもは良く見るようになります。あこがれも育ちます。

お料理などではお母さんが楽しそうに包丁を使っていれば、子どもも良く見るようになり、やりたくなります。

これはモアイさんの得意分野ですが、お父さんやお母さんが感動してそれを言葉で表現していると、子どもはそのお母さんやお父さんが感動したことを意識して見るようになるのです。

また、子どもにやらせる前にお母さんやお父さんがやってみて、どんなに楽しいか子どもに伝えているうちに子どもも見る目が育っていきます。

学校の授業でも、子どもが見たくなるように授業を展開すれば子どもはついてきます。子どもの学びは目から始まるのです。

騒いでいる子どもたちに“これなんだ?”と何かを見せると、急に集中しますよ。

このように、子どものからだ育ては見ることから始めるのです。





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Last updated  2008.01.29 13:45:21
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