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すべて、お楽しみさ… New! かめおか ゆみこさん

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森の声

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2012.01.05
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カテゴリ: カテゴリ未分類
昨日新聞を見ていたら、週刊誌の見出しに石原慎太郎の言葉として「しつけとは体罰だ」と書いてありました。

それで ネットでも調べたら 、もう少し具体的な石原慎太郎の言葉が出てきました。その一部を以下に抜粋します。

石原:体罰はいいんだ。身にしみるからね。残虐行為とは全く違う。立たせるとか男のお尻をたたくとか、せいぜい平手打ちを食らわすぐらいあったっていいと思うな。やっぱり、しつけですよ。しつけっていうのは刷り込みなんです。たとえば九九算ですよ。あれは計算じゃなくて、刷り込みで暗記してる。それをやらなきゃダメです。それをある年齢まで来たときに、とにかく半ば強制的にやれるのは集団生活しかないから。

このような考え方をする人の頭の中には白か黒しかありません。このように言う人に「いや、私は体罰は反対です」というと、「そうやって子どもを甘やかすから子どもがおかしくなるんだ」と言い出すでしょう。

そんなこと言っていないのに、独断的に「もう分っているんだ」という反応をするのです。そして、人の言うことを聞こうとはしません。

なぜなら物事を「白黒二元論」で考える人にとっては、「厳しくする」の反対は「甘やかす」であって、それ以外の選択肢は存在していないからです。

そのような人が「黒だ」と言っている時に、「いや、黒ではないですよ」と言うと、誰も「白」などとは言っていないのに、「何をばかなこと言っているんだ、あれが白なわけないじゃないか」と反応します。

そのように「白黒二元論」的な考え方をする人は、少しでも自分とは異なることを言う人は全て「自分とは反対意見の人」として認識します。

そして、それは「体罰反対論者」においても同じです。



そのように世の中を「白黒」だけで見ようとする人たちは、それが「事実」か「事実ではない」ということにはあまり興味がありません。

そして、自分の意見をちゃんと検証しようとはしないでただ感情論だけで押し通します。
実は、そのような人は「本当のこと」には興味がないのです。ただ自分の感情や価値観や自尊心を守りたいだけなのです。

だから「それって事実なんですか?」と問い返すだけで、「敵」として位置づけられてしまいます。

そして、すべてを「自分を肯定する意見」と「そうでない意見」の二つに分けます。だから二元論になってしまうのです。

そのため、石原慎太郎のように「しつけは体罰だ」という人に、「いや、そんなことないんじゃないですか」と「しつけ」についての議論を持ちかけても、議論になりません。

最初から「しつけ」などには興味がないからです。だから「それが本当かどうか」という検証をする気も、議論をする気もありません。もともとただの思い込みであって何の根拠もないからです。

そして、本人もそのことを知っています。だから、「そんなこと言うのなら、本当にしつけに体罰が有効かどうかを科学的に検証してみましょう」などと言ったら怒り出すでしょう。

白黒二元論にこだわる人は、事実には興味がないのです。とにかく、自分を守りたいだけなのです。そのような人は小さい時から否定されて育ってきたのではないかと思います。

競争社会の中で、幼い時から成績や能力によって比較され続け、「一人の人間」として受け入れられてこなかったのでしょう。

問題は、日本ではそのように「自分を守りたいだけの人」が政治のトップに立ってしまっているということです。政治家だけではありません、今では日本人の多くがこの白黒二元論的な考え方しか出来なくなってしまっています。


そのような人の特徴は「話し合い」が出来ないということです。相手の意見を聞かず、ひたすら自分の意見を押し付けようとします。

ちなみに、仕事がら多くのお母さんたちの話を聞いてきた体験から言うと、子育てを楽しんでいるお母さんたちの多くは子どものころ体罰を受けていません。むしろいっぱい愛されて育った人が多いように思います。

逆に、体罰を受けて育ったお母さんは精神的に自立ができなくなり、子育てで苦しんでいる人がいっぱいいます。

ただし、この場合の「体罰」は「しつけの方法」としての体罰のことです。子どもが危険なことをした時などに思わず手が出てしまうのはお母さんの「感情表現」であって「体罰」ではないと考えています。


私は「本当のこと」が知りたいと思っています。そして、この現実世界には「真っ白」も、「真っ黒」も存在していません。「真っ白」や「まっ黒」は人間の頭の中にしか存在していない空想の産物だからです。



体罰をするのでも、甘やかすのでもない子育てもあるのです。

原発反対でも、原発賛成でもない考え方もあるのです。

勝ち組でも、負け組でもない生き方もあるのです。

多くの人が、経済的に豊かでないと貧しい社会になってしまうと思い込んでいますが、そうでない社会もあるのです。

便利でないと不便になるわけではありません。

自由がないからといって不自由になるわけではありません。

お金がないからと言って貧しくなるわけではありません。

白黒にこだわる人は、勝つか負けるかだけにこだわる生き方をしています。そして、勝てばうぬぼれ、負ければ自己肯定感を失い、「どうせ私なんか」と自嘲します。

自分は自己肯定感が低いと思い込んでいる人も「白黒」だけで世界を見ている人です。

もっともそのような断定的な言い方も「白黒」を付ける言い方ですけどね。

ということで、「白黒で世界を見る傾向が強い人」と言い換えておきます。





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Last updated  2012.01.05 10:37:44
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