ユキンコさん
>一生そのような暮らしは出来ない気がしてとても悲しい気持ちの毎日です。

今の自分でも出来るような小さなことから始めて見ませんか。
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(2012.10.08 20:47:19)

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「楽しさ」を意識し… New! かめおか ゆみこさん

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森の声

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2012.10.06
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私は人類の未来に強い危機感を持っています。

ただし、それは2012年12月に起きるかも知れないと言われている例の予言のことではありません。

もっと確実で、客観的で、冷静な視点からの不安です。

私は、「子育てが出来ない大人たちの増加」によって、やがて社会も、国家も崩壊するのではないかと考えています。

人間の「人間らしさ」や「人間としての能力」は遺伝子には書き込まれていません。それらは全て、生まれてから学習するものです。

ですから、「子育てが出来ない大人」が増えて、子どもを育てることが出来なくなれば、必然的に人間は「人間としての能力」を失い、「人間」としての社会や、文化や、文明を維持することが出来なくなり、社会も国家も崩壊します。

たとえ山ほどの知識を持っていても、コンピュータや様々な機械を使いこなす能力を持っていても、人々から「人間らしさ」が失われてしまえば、人間社会は崩壊し、それに伴い人類も崩壊するのです。

そして、今確実に、その状態が進行しています。でも、多くの人がそのことに気付きません。なぜなら、「人間らしさ」を失ってしまった人たちには「人間らしさ」が見えないからです。

そのため、それらが失われても見えないし、また、それらが失われることに対しても重要な意味を感じません。



そこにはただ「個人としての生活」があるばかりで、「創造」も、「つながり」もありません。

虐待の増加も、自殺の増加も、その社会の変化の現れに過ぎません。

でも、もうすでに「人間らしさ」が見えなくなってしまっている人は、「そんなもの昔からあった」「昔の方がもっと件数は多かった」などと言います。

そのような人は、単に数量を比較することによってしか物事を見ることが出来ないのです。
だから人間や事件を簡単に数値に変換して比較するのです。

でも、そんなことをしてしまったら「人間性」など見えなくなってしまうのは当然のことです。

ここで問われているのは「質の変化」であって、「量の変化」ではないのです。

「憎しみによる殺人」も「死刑になりたいから人を殺した」という事件も、殺人件数としては同じ扱いになります。でも、この両者を、同じレベルで扱ってはいけないのです。

「イジメ」も「いじめっ子によるイジメ」と「ゲームとしてのイジメ」を同じレベルで扱ってはいけないのです。

「いじめっ子によるイジメ」は昔からありました。私が子どもの頃もありました。でも、集団で行う「ゲームとしてのイジメ」は私が子どもの頃には見たことも、聞いたこともありませんでした。

「いじめっ子によるイジメ」には「責任者」がいます。でも、「ゲームとしてのイジメ」には責任者がいないのです。



40代のお父さんは今時の子どもたちと同じ感覚なのです。ちなみに、「新人類」という言葉は昭和40年代生まれの若者たちの「不思議」を表すために生まれました。この世代は生活や社会が便利で豊かになり、地域や子どもの群れが消えてから生まれてきました。

そして、今時の若者の感覚はもっともっと不思議です。先日テレビでやっていたのですが、今、働いてはいても「働きたくない若者」と、「実際に働いていない若者」の割合を合わせると50%以上だそうです。

彼らの言い分は「指示・束縛されるのが嫌だ」というようなことです。また、やったこともないのに「僕はやれば何でも出来るから」という根拠のない自信を持っている若者も多いのです。

実際にやったことがなければ出来るわけがないのですが、彼らはその現実と向き合ったことがないのです。

これはうちの教室の子どもたちでも同じです。



特に、男の子たちはいまみんなこのような状態です。

「何やったらいいか分からない」と言うので、「こういうのを作ったらどう」と色々な提案をすると、「僕に指示しないで」とか、「何を作るかは僕の自由でしょ」などと言います。

でも、実際にはそのままの状態が続くだけで、何も展開していきません。

私が教室を始めた20年前にも、「つかれた」「かったるい」を言う子どもはいっぱいいましたが、「僕に指示しないで」とか、「何を作るかは僕の自由でしょ」などと言い返してくる子はいませんでした。

これは新しい変化です。

また、今の子どもたちは「自分の予想とは違う現実」と出会うと、それを乗り越えようとせずに、すぐに言い訳をして逃げようとします。実は、そのような若者は「現実世界での生き方」を知らないのです。

「退屈なゲーム」は取り替えることが出来ますが、「退屈な人生」は取り替えることが出来ないのです。だから、自分の力で「楽しいもの」に変えていくしかないのです。それが「現実世界での生き方」なのです。

でも、「現実世界での生き方」を知らない若者たちは、「この会社はちがう」「この人は違う」とお店で品定めをするように、あれこれ「おためし」を繰り返すばかりで、自分の力で状況を変えていこうとはしません。

だから就職しても、大学に入学しても、結婚しても、すぐにやめてしまう若者が多いのだと思います。

そして「僕は自由に生きたいんだ」などと嘯く(うそぶく)のです。

でも、それが出来ないのが「子育て」の世界です。会社は辞めることが出来ます、結婚相手は変えることが出来ます。でも、子どもだけは変えることが出来ないのです。

それでも、無理矢理、子どもを変えようとすれば「虐待」になってしまいます。

「子ども」は何万年も前から同じ状態です。1万年前の三才児も、現代の三才児も基本的には同じ生態を持った生き物です。

ですから、子どもを変えるのではなく、大人が子どもに合わせるしかないのです。そうしないとコミュニケーションが成り立たないからです。コミュニケーションが出来ない相手に対しては、子育ても教育も出来ません。

でも、今時の若者たちは、その「相手に合わせる」ということが出来ません。そういう能力が育っていないのです。

そして、逆に「相手に合わせてもらうこと」ばかりを要求します。幼い子どもに対しても、自分に合わせるように要求しているお母さんはいっぱいいます。

そして、それこそが「人間らしさの喪失」なのです。「相手に合わせる能力」が育っていないから、助け合うことも、共感することも出来ないのです。

そしてだから、成長しないのです。人間は相手に合わせようとすることで成長していくのです。

でも「個性」や「自由」という考え方が大好きな現代人は、このような考え方には否定的な印象を持っているような気がします。





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Last updated  2012.10.06 09:08:56
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Re:「人間性を喪失した社会」(子育てが出来ない人たち)  
ユキンコ さん
お金がないと、子育てができないと働く親達。忙しい忙しいと家事をやっつけでこなしていきヘトヘトになる私。子どもの心は置いてけぼり、これは本当は子育てではないと感じるから、いくらヘトヘトになるまで頑張っても子どもへの申し訳なさばかりが積もっていきます。
小学六年生の長女は毎日やりたくないことやらなければならないことに囲まれて生きているようで、ため息ばかりついてしんどそうです。
~しなければに囲まれて、自分のやりたいこと楽しいことが見つけられない私とそっくりです。
心や時間にゆとりがないと子どもに寄り添えないと思うのは言い訳なのかな。
太陽に合わせ季節に合わせ、農作物の成長に合わせ、暮らしたいです。一生そのような暮らしは出来ない気がしてとても悲しい気持ちの毎日です。 (2012.10.07 09:47:18)

Re:「人間性を喪失した社会」(子育てが出来ない人たち)(10/06)  
忠武飛龍  さん
ふと思ったことが「型」てのは、その型を強要されても無理に思います。

内田樹氏が
「言葉で伝えるものじゃありませんから、日常の起居を通じて、礼儀正しくしている人をみて身体的に感化されるしかない。
「礼儀正しくしろ」って言ってもダメなんです。現に礼儀正しい人がかたわらにいれば、自然に呼吸するように礼儀正しさが身について行く。」
http://blog.tatsuru.com/2012/10/05_0839.php

と述べてます。

仏法でも「釈迦」のマネをして座る。「諸仏」のマネをして生活する。
そういうことが端緒であると思います。





再見! (2012.10.08 20:01:59)

Re[1]:「人間性を喪失した社会」(子育てが出来ない人たち)(10/06)  
森の声  さん
忠武飛龍さん

>ふと思ったことが「型」てのは、その型を強要されても無理に思います。

そうです。
ですから、あくまでも「自分の意思」で合わせていくのです。

だから、 一見似たような型を繰り返しているように見えても、毎回「型」が創造れているのです。

太極拳の「型」もそのような意識でやらなければ、単なる健康体操以上にはなりませんよね。 (2012.10.08 20:44:56)

Re[1]:「人間性を喪失した社会」(子育てが出来ない人たち)(10/06)  
森の声  さん

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