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「楽しさ」を意識し… New! かめおか ゆみこさん

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森の声

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2022.04.08
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カテゴリ: カテゴリ未分類
さとしさんから、以下のような質問を頂いたので、今日は「HSP」(ハイ・センシティブ・パーソン)について私なりの考えを書かせて頂きます。

最近、HSP(ハイ・センシティブ・パーソン)や感覚過敏を特徴とする方などのお話を聞きますが、この方たちは今回篠さんが書かれたような「感覚を閉じてる」方とは逆の「感覚を開きすぎてる」という状態なのでしょうか?それとも途中に書かれている「自分だけの世界」を守っていて、自分の世界が乱れされてしまうことで不安を感じやすくなってるのでしょうか?

私は、今話題になっているHSPの人達は「感覚が開きすぎている」のではなく、「感覚の整理と統合が出来ない」のではないかと考えています。

私たちは日常的に色々なことを感じています。でも、その大部分は無意識的なものです。
例えば、「歩く」という行為一つでも、数え切れないくらいの感覚の働きが統合されることで成り立っています。だから、未だに人間と同じように膝を伸ばした状態で歩くことが出来るロボットが開発されていないのです。

私たちは一々足下を確認しなくても普通に歩くことが出来ます。向こうから人が来たら特に意識しなくても避けることが出来ます。スマホを見ながらでも歩いたり、時には自転車で走ることすら出来ます。

そういう事が出来るのは全て、「自分では自覚出来ない感覚の働き」のおかげです。
「自分では自覚出来ない感覚の働き」が一時も休まず働いて、私たちの活動やからだを守ってくれているから、人は自分の意識や思考だけに意識を向け、自分がやりたいことに専念できるのです。

それは例えば、社員が自分がやるべきことをしっかりとやってくれているから、社長は社長としての仕事に専念することが出来るのと同じようなことです。

でも、この社長が社員のやっている細かい仕事の一つ一つにまで気にするようになったら、社長は「社長としての仕事」に専念出来なくなってしまうでしょう。



普通の人では無意識的に処理されてしまうような感覚情報であっても、HSPの人達の場合は意識化されてしまうのです。そしてその感覚情報に振り回されてしまい、社会的な活動の方に意識を向けるのが困難になってしまうのです。

ただし、普通の人が意識できない世界を感じ、意識化することが出来るので、「表の世界」だけでなく「裏の世界」も感じることが出来るようになります。そのため、より深く自分が生きている世界の事を考えたり、「死の世界」や「スピリチュアルの世界」を意識しやすくもなります。
その結果、哲学的な思索に入って行く人もいます。

普通の人が「世界の表側」しか見ていないとすると「HSP]の人は「世界の裏側」を見ることが出来るのです。
でもそれ故に、「みんなが生きている現実の世界」と「感覚が作りだした自分だけの世界」の区別が付きにくくなってしまい、普通の生活が困難になってしまう可能性もあります。

また、LSDなどの幻覚剤によっても似たような状態が起きます。
私は若い頃バックパッカーで一年間ヨーロッパとアジアをウロウロしてきたのですが、インドには一ヶ月半いました。

で、お金がないので最安値のドミトリ-の宿に泊まって歩いていたのですが、多くの若者が「ガンジャ」と呼ばれる大麻を吸っていました。(現地では違法ではありませんでした。今は知りませんけど。)

宿で吸っているのを見かけたことはありませんが、仲間で集まってパーティーをやるみたいです。で、そのガンジャ経験者にどんな感じなのかを聞いたところ、HSPの人達と同じように感覚が拡大するようです。
音や色が頭ではなく生命感覚そのものに響いてくるような感じのようです。
ガンジャの働きで感覚を整理統合する働きが機能低下してしまうため、「意識」と「無意識」の境界が薄れてしまうのでしょう。

ビートルズが活躍していた頃のアメリカではLSDという幻覚剤が流行っていました。そのLSDの体験がきっかけで東洋思想やスピリチュアルの世界にはまる若者がいっぱいいました。



生命力が萎えてくると肉体的な活動が困難になります。社会的な活動や危険から身を守ることも困難になります。そのため、感覚の働きを活性化させることで危険を避け、自分を守ろうとするシステムが働き出しているのではないかと思うのです。

ただ、今の所、素質的に感受性の強い子や大人にその状態が表れているだけですが、このような状態の人が増えて来ていると言うことは、私たちみんなが危険な方向に来てしまっているということの表れなのではないでしょうか。

洞窟に入るときに連れて行くカナリアを想い出しました。





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Last updated  2022.04.08 16:04:07
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