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「楽しさ」を意識し… New! かめおか ゆみこさん

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森の声

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2022.04.09
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「子どもを守ろう」という考え方があります。でも本来、子どもは大人が守らなくても、大人と子どもがちゃんとした信頼関係でつながり、両者の間に良好な人間関係が築かれているのなら、子どもは大人が守らなくても自分の力でちゃんと育つのです。

むしろ、「子どもを守ろう」と子どもを狭い世界に閉じ込めてしまうことで、子どもの成長が阻害されてしまうことの方が多いのです。

「子どもを守る」という意識から、「家の外は車も走っているし、不審者も歩いているし、ウィルスも花粉も飛んでいるから家の中で遊びなさい」と子どもを家の中に閉じ込めてしまったら、子どもの心とからだの成長は阻害されてしまうのです。

その結果、「守ってってもらわなければ何も出来ない子」「指示されなければ何も出来ない子」に育ってしまう可能性が高いです。

このように考える人が本当に守りたいのは「子ども」ではありません。ただ自分自身の不安を消したいだけです。また、「自分は子どもを一生懸命に守っている」という自己暗示に酔っているのでしょう。

そもそも「子どもを守る」という場合の「子ども」の意味が曖昧です。

「子どもの肉体」なのか、「子どもの心」なのか、「子どもの感覚や感性」なのか、「子どもの生命力」なのか、「子どもの意思や成長力」なのか、「子どもの安全」なのか、他にも色々あるでしょうが、一般的に「子どもを守る」と言う場合この中の何を指しているのでしょうか。

その辺を曖昧にしたまま「子どもを守ろう」と言ったり、活動しても、結局は子どものためにならないのです。なぜなら、それぞれの「守るべき内容」に応じて、必要なことが違うからです。

ケガなどから子どもの肉体を守るだけなら、子どもを冒険や危険なことから遠ざけた方がいいです。ハサミやナイフも危険です。問題行動を起こす子と一緒に遊ばせるのも危険です。


でも、このような子育てをしてしまうと、子どもの感覚や感性、意思や生命力、社会性、免疫力などの育ちは守れなくなります。
つまり、「自分で自分を守る能力」が育たなくなってしまうのです。


だから、子ども自身が「自分で自分を守る能力」を育てないことには、子どもを守ることにはならないのです。


でも今、お母さんに守ってもらったまま大きくなってしまった子がいっぱいいます。そのような子は大人になっても誰かに依存して生きようとします。依存する生き方しか知らないからです。そして大切にされないと拗ねたり僻んだりします。

子どもの成長に必要なのは「大人に守ってもらうこと」ではなく「大人に寄り添ってもらうこと」なんです。子どもは大人が守らなくても、ただ寄り添ってあげていれば自分の力で育っていくのです。

長期的には、それが「子どもを守る」ことにつながるのです。

それは「自然を守る」という考え方でも同じです。
「自然を守る」という考え方は、「人間」と「自然」を対立させて考える西洋的な発想です。

でも、その「人間」と「自然」を対立させて考える考え方が自然を破壊してきたのです。
その発想を維持したまま、自然が自分たちにとって不都合な状態になってしまったから「自然を守ろう」と色々な活動が生まれたのですが、人間と自然を対立的に考えている限り、いくら保護しても自然は再生しないのです。

人間が環境を壊し、殺してきたから、野生の動物が少なくなってきたのに、「少なくなってきたから保護をして増やそう」「○○を守ろう」という活動をして、それがうまく行きすぎて増えすぎたら、今度は「増えすぎたから駆除しよう」などと言い出します。
でも、このような「管理によって人間に都合がいい状態だけを維持しよう」という発想が自然を壊してきたのです。

自然は人間を含む、人間よりも更に大きな世界であり、システムでもあります。人間は自然の一部分として生まれ、存在しているのです。これは誰にも否定できない事実です。


でも、人間が自然と共に生きることを大切にしていれば、自然は人間が守らなくても、自分で自分を守ることが出来るのです。
これは子どもとの関係でも同じです。

「守ってあげなければ」という尊大な意識が、相手の生命力を奪ってしまっているのです。
子どもをもっと信用してあげて下さい。





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Last updated  2022.04.09 22:22:42
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