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2003.12.26
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カテゴリ: カテゴリ未分類
前回から続きますが、法隆寺は607年に創建された

世界文化遺産にも登録されています
今回は謎多い五重塔 特にその芯柱の謎

芯柱とは塔を貫く中心の大柱のこと
この芯柱、昭和の大修理による調査でヒノキ材とわかりました
それも樹齢2000年以上の巨大なヒノキ

法隆寺は、現在の伽藍よりも古い「若草伽藍跡」が発掘されたことで
聖徳太子が創建(607年)したものが670年に炎上

※日本書紀の天智9年(670年)に「全焼、一棟も残らず」という記述がある

ところが年輪年代法という調べ方でこのヒノキの芯柱
594年に伐採されたことがわかりました
すると100年もの間、いずれ火事になるのを予想でもして
どこかに放っておいたものを、再建に使ったことになる?

本尊の釈迦三尊像をはじめとする仏像の多くが美術史の「飛鳥様式」
※大化の改新(懐かしい響きだ!)が始まる645年ぐらいまでの様式のこと

全焼した寺にそれ以前の仏像がなぜ残ってる?

ところが今年2003年、今度は屋根に使用された木材や裏板などを調べた結果
663年に伐採された木材も使用されていたことからやっぱり「再建」?
いやもう、タイムマシーンでも作って見に行かない限りわかりませんね


何十メートルという巨大なヒノキ材を、ノコギリもない時代に
オノとクサビだけで真ん中から四つ割りにし
芯を外し、反りやひび割れを防ぐという技術というか知識や
塔を柔構造にすることで揺れのエネルギーを逃し
木材同士の摩擦が揺れを減退させる

最新耐震・免震構造の元祖

装飾では
五重塔の相輪(屋根の上の飾り)にはなぜ4つの鎌が刺さっているのか?

tower.jpg

9つの環が並ぶ九輪(くりん)といわれるところの
一番下と二番目の環の間に4つの鎌が刺さっている
でもなんで鎌が?他の寺院の塔には無いようです

聖徳太子の怨霊封じのためという説もありますが
自分のための寺に自分の怨霊封じってのも意味が分かりません
定説では落雷防止を祈願するもので、雷の魔物が塔に降りないように
といいながら落雷で火事になってるんですけどね・・・

そして最大の謎、なぜ1300年もの間、無事に立っているのか?

実はちゃんとメンテナンスしているから・・・
芯柱や一部の重要な木材以外は屋根で100年、他の部分で300年ごと
定期的に修復しています
有名なエンタシス式(真ん中が太い)の柱も(これも謎になってますが)
作った後から削られたことがわかっています
(第二次大戦中は解体し、パーツは疎開していたそうで)

トンデモ本系の中には九州に「倭国」という最古の日本王朝があり(672年滅亡)
そこから法隆寺は移築したなんてこと書いている方もおります
なにしろ三十三間堂・桂離宮・東大寺・薬師寺はみんな移築されてきたそうで
時代も様式もバラバラなのになぁ・・・
そもそも1300年前に滅亡した王朝の建物が
桂離宮のように、なんでほんの400年前に移築されるんだろう?

とまぁ、なんだかんだで研究者のロマンは尽きないようで・・・
「夢殿」って興味あります?

nagoo 本館
http://www1.odn.ne.jp/nagoo/index.html






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Last updated  2003.12.30 22:28:18
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