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hiros@ Re:【詩と絵】RIVER MAN(Played by Mehldau)(03/06) 元々drakeの川男はよく聴いてたんですが、…
masashi25 @ コメント失礼します☆ ブログ覗かせてもらいましたm(__)m もし…
moku01033 @ Re:【詩と絵】RIVER MAN(Played by Mehldau)(03/06) そんな男に僕はなりたい 無理か!!
ty*@ Re--- >hirosさん 夢って不条理ですよね。だ…
moku01033 @ Re:【絵】夢記01「即身仏寺」(02/11) モクです 久しぶりです 人形がバラされ…
2007.05.14
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カテゴリ: 絵日記


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前にもすこし書いたのだけれど、職場の女子大の生涯学習センターで、
結純子さんによる一人芝居『地面の底がぬけたんです-あるハンセン病患者の不屈の生涯-』
を上演することになったのは、父親に言われたからだった。
父親は、昔から、ハンセン病回復者を支援する活動をしているので、私が生涯学習のセンターにせっかくいるのなら、このお芝居を上演して、ハンセン病についての認識をすこしでも広めてはどうか、ということだったのだと思う。
去年、このお芝居を自分でも見に行って、ハンセン病というテーマ、ということにかかわらずお芝居としてすばらしいものだったので、やってみよう、と思い、職場に提案したのだった。

でも自分で職場に提案して、責任を持ってお客さんを集める、という作業をするなかで、父親に言われたから、というのではすまないような感じがしてきたのだった。
自分がこのお芝居に対して、またハンセン病問題についてどう思うのか、ということを突きつけられるようになった。
そしてそれは、何かに真剣になることを避けていたわたしに、真剣になるのか否か、ということが問われることになった。
おおげさに言えば、生きるのか、それとも死ぬのか。というように。(と書いて、すごいおおげさのような気がしてきた)。

もともと、ハンセン病問題にも、ボランティア的なものにも、私はあまり興味がなかったのだった。
世界には楽しいことや美しいことと同時に、悲しいことや苦しいことに満ちている、と思っている。
悲しいことは、ハンセン病差別や、戦争という極限的な状況にもそれはあると同時に、日常生活の中にも同様にある、と思っており、どちらがよりかわいそうということも感じなかった。

今考えると、ボランティアというのは、悲しみの量の問題なのかもしれない。悲しみがより少ない方が、より多い方を助ける、とか。

あるいは悲しみ、というのも関係ないのかもしれない。もっとドライな感覚のものであるはずだと思う。ギブアンドテイク、のようなものなのかもしれない。

あるいは単純に、私には想像力がたりないのかもしれない。

ともかく、自分がハンセン病問題にもボランティアにもかかわる気持ちはなかった。

4月21日にお芝居をやることになって、3月初めには、お客さんがほとんど集まっていなかった。
300人定員なので、せめて100人は集めなければ形にならない、というので、新聞社やテレビ局に手紙を書いてとりあげてもらおうとしたり、雑誌に広告をだしたり、と。

がんばる、ということからは、大学生の時以来だんだんと遠ざかっていた。
がんばるということが、生きることだとしたら、わたしはずっと生死の境をふらふらしていたのにちがいない。
何のためにがんばるのか、何で生きているのか、わからないかぎりは、生きることが罪にさえ感じていたし、がんばることはなんだか卑しくかんじていた。

それはべつに悪いことではなく、いいことでもないと思っている、ただそういう状態であったのだ。

そういう私が、お客さんを集める、ということに、なりふりかまわず、というふうにがんばらざるを得なくなったのだった。
このがんばるということは、ひさしぶりにやってみると、鉛筆画に淡く色をつけていくような、モノクロの世界に色がついていくような感覚だった。
何かのために、役に立つために、という目的は、無条件に世界を輝かせるのかもしれない。
(つづく)





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Last updated  2007.05.14 15:08:20
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