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梅田界隈にはまだまだ多くの喫茶店があります。 新梅田飲食店街そばの芝田商店会のガード下にある「アリサ」もその一軒。ガード下とは思えぬ英国風で格調あるクラシカルなスタイルのお店です。内装のムーディーであること以外は取り立てて特筆するような何かがあるわけではありませんが,次に訪れた喫茶店のいたたまれなくなるような落ち着けなさとくらべるとぐっとシックでくつろげる素敵な店でした。 茶屋町の裏路地にひっそりと佇む「喫茶 カプリ」の店の前には工事現場で見かけるソフトコーンとバーで通せんぼするように入口が遮られており,ただでさえ入りにくいところに拍車を掛けています。店に入ると鳩が飛び出していきました。御高齢の店主夫婦が「あらら,出て行っちゃたわ」と,どうやらパンの耳でもあげていてほとんど飼い鳩として育てているようです。店内は年中置かれっぱなしになっていると思われるストーブが蒸し暑い店内の気温をさらに高めているようです。向かい合う2辺の耳がカットされているトースト(大阪のトーストは焼け目を奇麗に付けるためか,耳の一部がカットされていることが多いようです)とゆで卵のモーニングセットは280円と安いのですが,鳩と戯れたままの手で調理されたのではないかという懸念がつきまとっており,心安らかにいただくことは難しいようです。本当はこうした街場の時代から取り残されたような喫茶店は大事に守っていきたいのですが,アルコール消毒のできない喫茶店では清潔さは最低限必要な条件であると思ったお店でした。
2012/06/07
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しばらく多忙な日々が続き,掲載できない日々でした。読んでくださっている方,大変申し訳ありませんでした。 梅田に4棟ある大阪駅前ビルは,いまや東京では数少なくなった大型テナントビルです。1970年から1981年に亘って建てられた巨大ビルの 地下には飲食店や金券ショップ,ゲームセンターにパチンコ店を中心に八百屋や中古レコード店,古書店といった珍しいテナントも入っています。かつては銭湯までが入居していたということです。この4棟の地下だけでも1週間は遊んで過ごせそうなほどです。 各ビルにはそれぞれ喫茶店が営業していますが,とりわけ第1ビルには喫茶店好きなら知らぬ者なきすばらしい店があります。最初にお邪魔したのが「喫茶 マヅラ」です。入口前に置かれた乗馬スタイルの英国紳士や等間隔に並べられた観葉植物の鉢も目を惹きます。店内の巨大な空間は個性的な美学が横溢しており,いつまででも浸っていたい気分になります。ウェイターさんやウェイトレスさんもユニークなキャラクターです。いつまでも残しておきたい素敵な喫茶店でした。 続いては「喫茶 ローザ」です。入口面は総ガラス張り,店内は壁や天井から床までが真っ黒に塗りこめられています。シックで落ち着いた空間はなかなか良いですね。際立った特徴がないので安心して使えそうです。 「喫茶 マヅラ」の系列店である「King of Kings」に入店します。「マヅラ」とはまた異なるコンセプトを感じさせてくれる店で,夜の喫茶店といったところでしょうか。実際お酒も揃っています。お邪魔した時間にはピアノの生演奏まで付いており,鈴木清純の日活アクション映画の舞台にそのまま使えそうです。レジカウンターに楚々と立たれる女性は日活ならざる香川京子似で魅力的ですね。店の置く側はカウンターになっており,ホテルのバーのような趣もあり楽しみどころが満載です。
2012/05/28
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居酒屋編につづいては喫茶編をお届けします。喫茶店の魅力を意識しながら訪ね歩くという意味においては,居酒屋と同じく大阪もほとんど未知の領域です。大阪の喫茶店に思いを馳せると幼い頃の記憶が蘇ります。 平成24年に定期運行を中止したという寝台特急 日本海で両親が出身地に帰省する際に伴われたことです。大抵の場合,早朝に出発し,和歌山から阪和線に揺られて天王寺駅で下車します。そして,天王寺駅のそばの喫茶店でモーニングサービスをもらいました。この喫茶店でのモーニングこそがぼくの喫茶店における原風景のような気がします。その後,天王寺動物園や通天閣などで夜まで遊びまくりました。しかも夜には大好きな寝台列車に揺られるのです。このぼんやりとした記憶はいまとなってはなんて贅沢であったことでしょう。二等寝台でひとしきりはしゃいだらそのままストンと眠りに落ちるなんて,今から思うと過去の自分に怒鳴りつけたくなる気持ちになります。まあ,今の自分なら流れ去る夜景を眺めながら,酒を飲んでやはりストンと眠ってしまうと思われるのであまり成長していないのかもしれませんけど。 ともあれ,大阪には東京とはまた趣を異にした味わい深い喫茶店がたくさん残されているようです。その一端でも垣間見れればと思い,いそいそと駆けずり回りました。酒場編では基本的に時間軸に沿って紹介しましたが,喫茶編は地域別に紹介したいと思います。 まずは高速バスの到着地である梅田を中心に訪ねます。バスを下車してすぐにあったのは,酒場の「大阪屋」ですが,やはりここからすぐの新梅田飲食街にある「珈琲通の店 ニュー yc 直営店」に入店します。まだ6時を過ぎたばかりなのに広い店内はほぼ満席状態で,従業員のみなさんはてんてこまいされています。400円のモーニングセットは,トースト(バターorジャム)+ゆで玉子+サラダ+ドリンクとお得ですね。これこそ子供時代に親しんだモーニングだと夜行バスでぐったりしていたのがとたんに元気いっぱいの気分になりました。大阪人は酒場も好きだし,粉モンも好きですが,実は何よりも喫茶店が好きなんじゃないでしょうか。岐阜県が住民一人当たりの喫茶店軒数が日本で第1位ということを聞いたことがありますし,愛知県民も好きなようですが,大阪人もぜんぜん喫茶愛では負けていないなあと感心しました。 阪急百貨店の東側には新御堂筋を挟んで6つの商店街があり,総称は阪急東通商店街と言うようです。いずれも居酒屋をはじめとした飲食店や風俗店が立ち並ぶアーケードの薄暗い商店街ですが,色使いもケバケバしいド派手な看板に猥雑さ,いかがわしさも加わり,なんとも大阪らしくまったく飽きさせません。4つもの巨大な百貨店がせめぎあい,優雅に観覧車も回るすぐそばにいきなりディープな商店街があるのも大阪だなあとつくづく感心させられます。そんな梅田から数分の場所にある阪急東中通商店街を歩くと見つかるのが「喫茶 マヅルカ」です。木枠に透かしガラス,レースのカーテンが掛かる古い扉を開くとカウンターだけの小さなお店です。一軒家の喫茶店でテーブル無しというのはこれまで出会ったことがないかもしれません。古いけれどもきたなくない店に出会うと店の人の愛情を感じて感動してしまう,そんな店でした。この店の店主は思いがけず若く,丁寧にコーヒーを入れてくれます。こんな喫茶店で毎朝を迎えられたらさぞ幸せでしょう。 梅田ではまだまだ数多くの素敵な喫茶店に出会えたので,次回に続きます。 ところで写真が横になってます。ごめんなさい。
2012/05/23
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長くなった大阪ツアーもようやく最終回です。 この辺で西側に引き返してガード下酒場の気分を味わってみます。一度行ってみたいと思っていた「十三トリス」は残念なことにお休み。ガード下食堂の「大盛食堂」に入ります。知人の話によると平日はここも人で溢れているようなことを後から聞きましたがこの日はがらがら。老夫婦で営む店でテーブルがメインのところは東京の古い食堂と同じですね。酒二級を頼んだのですが,おばちゃんが一級も二級も同じ酒なんだよね,とか言って勘定では一級の値段だったのはお愛嬌ということにしておきます。かんぱちの刺身は盛りも脂の乗りも抜群で酒が進みました。 駅改札の正面にあるのが「丸一屋 本店」。大阪を歩いていると折りに触れ「丸一屋」という屋号を目にしました。東京ではあまり見掛けないような気がしますが,大阪では一般的なのでしょうか。ここは入りがあまりよくないですね。切羽詰ったようにカウンターのみの立ち飲み店で雰囲気はいいのですが,界隈ではやや値段が高いのが原因でしょうか。 商店街で一際客の入りがよく繁盛しているように見えたのが「十三屋」です。ひっきりなしに客が出入りしています。ここは昼間から営業しているようで,食堂として食事を楽しむこともできそうです。短冊とホワイトボートに記された品書の種類の豊富さに目を奪われます。窮屈な店内で相席になったおっちゃんと語らいつつ過ごすのも楽しいものです。 十三で最後に入ったのが「踏切前 カドヤ」。ビニール張りのガード下と飲み屋街が交わるV字型のはじっこのお店。30代位の女性ひとりでやってます。立飲みの店でせいぜい5名も入れば一杯になる店内は客はひとりだけ。後から来た紳士は和歌山出身の方でしばし昔話を楽しませていただきました。 さて,帰りのバスの時間が迫ってきました。気分がよかったので帰りも歩いて橋を渡ることにしました。中間の中津駅は閑散としており,酒場放浪記にも登場した駅の改札前にある酒場「いこい」もお休みでますます寒々とした印象です。 茶屋町にある昭和62年創業の「バー・オーガスタ(BAR AUGUSTA)」に入ります。禁煙のお店。喫煙者のぼくにはちょっと残念でした。カクテルコンテストで受賞歴のあるというオーガスタセブンなどをいただきました。おいしいおいしいと飲んでいたらお礼だと言ってミニのルービックキューブをいただきました。なんか洒落が入ってるんでしょうか。どれもおいしいですねえ。こちらのオーナーバーテンダーの品野清光氏が飄々とした大変愉快な方でいろいろお話させていただきました。東京池袋の「大伴バー」の大伴忍氏とご友人らしく(というより彼の唯一の友人だと冗談でおっしゃっていました),ぜひ尋ねてオーガスタセブンをオーダーしてくださいといのことでした。
2012/05/22
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最終日を迎えた昼下がり,まだまだ時間があります。梅田に移動し向かったのは十三。気が向いて歩いてみることにしました。十三大橋をのんびり歩いて淀川を渡ります。川沿いの町らしくラブホテルが目に飛び込んできます。風俗店らしきネオンもまだ明るいのに瞬いていますね。駅の西側の栄町商店街ですね。 まずは十三駅周辺を散策です。飲み屋がそこかしこにありますねえ。特に駅の西側のガード沿いはいい雰囲気です。十三駅前西商店街を歩くと波平通りってネオン看板がありますねえ。鉄わん波平が商店街のマスコットなんでしょうか。阪急電車の高架下を通って東側に向かいます。東側にも飲み屋さんがたくさんありますねえ。しかもすでに出来上がってると思しき人たちもちらほらしています。 アーケード街の外れのほうに「立ち呑み処 ○(まる)」があります。個性的な酒場の多いこの界隈では比較的標準的な入りやすいお店です。まずはここでかなり癖のありそうな十三の酒場になじむための下地作りをすることとしました。 次はお隣の「立ち呑み処 きかわ」。こちらは少し年季の入ったお店のようです。案外狭くて立ち飲み慣れしていない人はちょっと緊張してしまうかもしれません。天井中に魚拓が貼られていたのが印象に残っています。といってもまだまだ東京にもありそうな一般的なお店です。 界隈で一際目を惹くのが「イマナカ酒店」。脇では路面で将棋指南らしきおっちゃんがいます。いかにも大阪らしい風景です。昭和3年創業の老舗の角打ちのようです。大阪では角打ちという言い方はせずに単に立ち飲みと呼ばれているようですね。東京の多くの角打ちでは,それこそ酒屋の片隅に小さいテーブルなんかが据えられていて,せせこましいところで無理無理オヤジたちが身を寄せ合いつつこそこそと酒をあおるという感じで,肴もせいぜいが乾き物や缶詰なんてことが多いのに比べて,大阪の角打ちは,まさしく立ち飲みといった風情で,広い店内に大きなテーブルが置かれ,わいわいがやがや賑やかしくうまそうな肴をつまみつつ楽しんでいるといった印象がうらやましく思いました。ご近所の「立呑の店 くれは(中島酒店)」は明かりが灯っていましたが店内には誰もおらず,ぼくが入店したのを目にして慌てて駆け付けてきた主人に今日は休みと詫びられました,残念。 と十三は酒場の宝庫でまだまだはしごは続きますが今回はここまで。
2012/05/21
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さて,難波に移動しました。まずは邪魔な荷物を片付けるためにホテルにチェックイン。このホテルにはマッサージチェアがありましたね。ついつい気持ちよくて繰り返し使用してしまいます。あまりマッサージばかりしていると時間がもったいないので,心地よさを振り切って町に出ます。ホテルに向かう際の賑わいっぷりがあまりにもすさまじかったので,いまひとつ気勢が上がりません。 まずは腹ごしらえと向かったのが,有名老舗洋食店の「自由軒 難波本店」です。明治43年創業ということなので,100年を越える歴史があるのですね。ビール中瓶とからあげをオーダーしました。洋食店ですが,しっかりと飲み屋としても使えるのがうれしいです。もちろん名物カレーも併せてお願いします。ところが大繁盛で厨房も配膳もてんやわんやなのはわかりますが,オーダーした食事の出し方が順番が狂いまくっていて,後から頼んだ客がすでに食べ始めているのにまだ自分のもとには届かないなんてこともあってちょっと不快な気分になりました。そのせいか名物もさほどおいしくは感じられず残念な出会いをしてしまいました。品書:ビール中:500,酒:350,ハイシビーフ:850,ベーコンエッグス:400,からあげ/串カツ/ポテトサラダ:300 そばに「赤垣屋 本店」とあったのでなんとなく入店します。やはり近くに立飲みの系列店があったのですが,ついつい本店という響きに惹かれてしまいました。なんだかあまりにもチェーン店ぽくって楽しめないですねえ。立飲みにいっておけば印象が違ったんでしょうけどね。ところで東京駅の丸の内の東京ビル/TOKIA地下1階にあった店舗は撤退しちゃったんでしょうかね。 仕切りなおしにまたもや京阪神方面に多くの店舗がある「正宗屋 千日前店」に入ります。ここはちょっといいですねえ。値段も大阪価格だし。でもわざわざ大阪に来てまで入りたいという店ではなかったようです。さっといただいて店を後にします。 法善寺横町などをぶらぶらしたのですが,どこもかしこも人が溢れていてうんざりしてしまい,「洋酒の店 路」や「正弁丹吾亭 法善寺横丁店」などの有名店も素通りしてしまいました。 なんとなくホテル方面に足が向いてしまいます。高島屋の東別館なる立派な建物近くにある路地は人気もあまりなくて,人混みに気分が萎えかけていたところでもあったので,これ幸いと何軒か覗いてみることにしました。「満々気」と「おでん・ベジタブル ぶんちゃっ♪」にぶらりと立ち寄ってみました。どちらも立飲みの小奇麗な店で特筆すべきことはありませんが,肴のおいしいいい酒場でほっとします。 最後の一軒に選んだのは「路地裏酒場 楽颯」。店の女将さんは若くてきれいな方で,カウンター席にはこの女将さん目当てと思われる常連が数名。普段は客で一杯のようですが,この日はGW中ということもあって空いています。もちろんここは始めてのぼくは若女将目当てではなく700円で生ビールと肴3品のつくセットがお目当て。ハンバーグやらの手料理が丁寧に盛り付けられていて非常においしくてうれしいですね。まったく見当も着けずに入った店で気分よくなれるなんてついてるなあと先ほどまでも鬱々とした気分はどこかにいってしまったようです。お勘定してお釣を受け取る際,若女将がキュっと手を包むように渡してくれてちょっとときめいてしまったりします。常連さんたちもきっとこれがお楽しみなんだろうな。 この夜はこれでおしまい。疲れた体をまたもやマッサージチェアでほぐします。 翌日のお昼には「北極星 心斎橋本店」に行ってみました。大正11年「パンヤの食堂」として創業されたやはり老舗点で,オムライスの発祥のお店として有名ですね。ビール中瓶にシンプルにチキンオムライスをいただきます。こちらも酒の肴になりそうなごぼうの唐揚などのサイドメニューが揃っていますが,夜に備えてオムライスのみで。これがなかなかにおいしい。690円というお手ごろ価格もうれしいですね。東京の洋食屋だとこうはいかないでしょう。和風のお店も風情があってよいですねえ。 ちなみにこの日が大阪の最終日。難波はぼくの肌にはあまり合わなかったみたいですが,まだまだ夜まで時間はたっぷりあります。さて,次回はどこの町に行くのでしょう。
2012/05/20
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昨日はあれだけ飲んだにも関わらず案外快適な目覚めでした。この日は少しは観光らしいこともしてみようということで,水上バスのアクアライナーに乗船しました。それにしても桜ノ宮駅のOAP港というところから乗船したのですが,大阪駅からすぐの場所なのに随分寂しいところですねえ。駅前散策もほどほどに帝国ホテル 大阪に向かいます。ホテル前が船着場になっているので,時間まで帝国ホテルを視察しますが,あんまり面白いものはなかったですね。船では眺めを楽しむというより昼寝を楽しむ感じでうつらうつらと1時間を過ごします。のんびりして悪くなかったです。 OAP港に帰ってきて,行動開始です。この日の一番のお楽しみは天満橋筋商店街を歩くことです。南北2.6キロの日本一長い商店街として知られており,1番街はやや寂れた感じで活気がいまひとつですね。2番街は大阪天満宮のそばということもあってか,喫茶店がやけに目に留まります。徐々に活気も出てきてそれにつれて幅が狭まってくるのが奇妙ですね。天満駅の周辺は渋い喫茶店ばかりでなく酒場もわんさかありますね。どこに入るか迷ってしまいます。 やはり昭和44年創業の老舗「天満酒蔵」に入るべきでしょう。先日ちょくちょく大阪を旅するうらやましい日々を送っている知人のO氏と話したのですが,ここや「京屋本店」なんかがもっとも大阪らしい酒場であると語り合いました。真昼間なのに大盛況です。みなさんGWということもあってか,大いに盛り上がっておられます。こちらは女将さんらしき方が迫力ありますね。若い衆に激を飛ばしまくっていました。さすがに貫禄の包丁さばきですごい勢いで刺身を捌いています。ネタケースにはうまそうな肴がずらりと並べられ,目移りします。ついついなかなか東京では食べられないはもをもらいます。150円という驚きの値段でした。鯨かつもいただきます。これまた安かったなあ。東京であれば珍味扱いされかねないような食材が当たり前にいただけるのはうれしいことです。品書:ビール大:350,チューハイ:260,酒(白鶴):250,ハマチのあら煮:150,鯨ベーコン/関東煮/サーモンお造り/蟹酢:400,くじらお造り:450,天ぷら:90 続いては,「七福神」。生中1杯目100円がお目当て。串揚は100円から各種あるので紅しょうがと穴子をいただきます。衣がざくざくと荒めで好みからは外れていますが,この安さなら文句は言えないですね。ここは潔く生中だけで立ち去ることにします。 そして「但馬屋」。そう言えばこちらは大阪の居酒屋では珍しく付き出しがありました。さほど個性のある店ではありませんが昼からお得に飲める便利なお店でありました。品書:ビール大:350,酒1合:250,チューハイ:280,おでん:80~,串かつ盛:500,お造:350~ビール大:330,生中(淡麗):270,ポテサラ/竹の子の煮物:120,出巻/白和/アジフライ/蒸し鶏:150 もっとも驚かされたのが立飲みの「銀座屋」。天満駅の正面にあるこのお店は界隈の店でもとりわけ客の入りがいいようです。それもそのはず,ビールの大瓶が330円なんですね。おまけに肴類の安さと品数の多さにはただただ驚かされるばかりです。しかもしっかりとおいしいことにまた驚かされます。ここではじっくりと品書きを眺めて慎重に食べたい肴を選ぶことをお勧めします。品書:ビール大:330,生中(淡麗):270,ポテサラ/竹の子の煮物:120,出巻/白和/アジフライ/蒸し鶏:150 といった感じで「多聞酒蔵」など行ってみたかった酒場がお休みだったため,飛び込みで適当に店を選びましたがそれでも外れらしい外れがないのが大阪の酒場の懐の深さですね。天満界隈もまだまだ隠れた名店が多そうです。ここで梅田のホテルに荷物を取りに引き返し,すぐさま難波に移動したのでした。ということで次回は難波のお店が登場です。
2012/05/16
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ホテルで一休みしてから向かったのはホテルから近い新梅田食道街。ここも飲み屋がわんさとありますねえ。迷いに迷って入ったのは「梅田 サンボア」。ここ数年,東京にも進出している(「銀座 サンボア」「数寄屋橋 サンボア」「浅草 サンボア」)老舗バーの「サンボア」の一軒です。 新梅田食道街2階の他店と比べるとぐっとシックな黒い電飾看板,大理石風の壁に木製の扉がそそられます。店に入ると中央が丸く膨らんだカウンターに磨き抜かれた真鍮の肘掛と足元のフットレストがいいですねえ。ステンドグラスも店の様子と調和していてかっこいい。やはりハイボールをオーダーします。チャームとして塩豆。スタンディングバーであるにもかかわらず老舗の風格漂うところはさすがといったところでしょうか。気分よく酒を飲めるいいお店です。 二軒目も新梅田食道街ではぐっと落ち着いた趣の「樽 金盃」に入ります。レンガ風の壁に白地で「樽」,赤字で「金盃」と浮き彫られていてこれがまた独特の迫力があります。狭い店内にはちゃんと神棚も置かれているのがいいですね。昭和25年創業の老舗ということです。樽酒と小振りの柄付き陶器で出される熱々のエッグをもらいます,エッグはどうってことはないのになぜだかおいしく感じられるのが不思議。周囲の店はわいわいガヤガヤとやかましい感じの店が多いのですが,ここならゆったりと酒を楽しむことができます。 ちょっと小腹が空いてきたので,阪急梅田のガード下商店街の芝田商店会にある「たこ焼き専門店 TAKO HOUSE(タコハウス)」に入店。ひさしぶりに明石焼が食べたくなったのでした。明石焼は2階でということなので細い階段を上るとカフェ風の内装で小奇麗です。カフェ風といってもカウンター内はたこ焼台が置かれているのでやはりおしゃれとはいえないですね。おねえさんが手早く作ってくれた明石焼はちゃんとふわふわおいしくて空腹も一応治まり一息つくことができました。飲物が生ビール/缶ビール:450円しかないのは残念ですね。 さて,長かった一日の締めくくりは「Bar Beso(ベッソ)」。オーセンティックなバーとしてはとても評価の高い店なので楽しみ。大阪では,ここと「Bar K」と「エルミタージュ」のバーテンダーさんは各種コンテストで競い合った仲で三羽ガラスとして知られているそうな。三羽ガラスの佐藤章喜氏は不在で,お弟子さんの磯田修身氏がカクテルを用意してくれました。お値段はしっかりしていますが,味と特に量はしっかりしています。うっかり飲むとへろへろになりそうなので,適当にセーブしながら存分に味わってきたのでした。
2012/05/15
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新今宮駅で大阪環状線に乗り込みます。一周は21.7kmで,所要時間は約40分と東京の環状線よりも運行距離や時間は短いものの,大和路線(関西本線)や阪和線が同じ線路上を走るためタイミングを外すと次の電車まで随分待たされることもあって少し不便なようにも感じます。まあそれは大阪の交通網をうまく使いこなせていないからなんでしょう。逆にうつらうつらする時間がけっこういい休息となりました。そうこうしながら辿り着いたのは京橋駅です。 京橋でまず入ったのが,駅からすぐの「七津屋」です。まだ日も高いというのにほぼ満員。立飲みで20人以上は入っているでしょうか。酎ハイと串揚2本で380円だったかなあ。とりわけ風情がある立ち飲み屋というわけではありませんが,店のおっちゃんと客たちの掛け合いが愉快。東京ではなかなか味わえないおっちゃんたちの駄菓子屋といった感じで楽しいです。 次は大阪の居酒屋らしい居酒屋の一軒「京屋 本店」に入ります。昭和40年創業とさほど歴史があるわけではありませんが,カウンターでひとり酒を傾けるとしみじみ大阪で飲んでるんだなあという感慨にふけることができます。入りたてと思われる従業員のおっちゃんが古株と思われるおっちゃんにいびられているのを見るとやや嫌な気分になりはするものの,これが大阪式なんだろうなあ。品書:ビール大:450,酎ハイ/ハイボール:300,すじ:120,ねぎま(まぐろ):120,どて焼:130,バッテラ:350,湯豆腐/ホルモン串/ハラミ串/蒸しブタ:150 ここで一息,駅前の商店街をぶらりぶらりと散策します。飲み屋がそこらに溢れていて目移りしてしまいます。ぼちぼち家路を急ぐ勤め人の姿も見受けられるようになってきました。あまりうろうろしていると店に入りそびれるのではと慌てて駅の前の店に飛び込みます。 「立呑み処 酒房 まつい」です。ここはすでにあまり印象がないですね。どうってことのない立ち飲み屋だったと思います。ちょっと値段も高めだったかも。まあ,こういうどうでもない店も不慣れな土地だと新鮮に感じられるものです。 ここで,宿泊地の梅田に引き返すことにします。ちょっとだけ昼寝をしてから今度は夜の町に繰り出すことにします。
2012/05/14
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天王寺駅前の変わりように愕然としつつも動物園前駅が近づくにつれ,徐々に記憶に残る大阪の風景とシンクロして段々気分が盛り上がってきました。 まず入ったのが「難波屋」。立ち飲みカウンターはオヤジたちがびっしり入っていますが,不思議と静寂が漂っていて落ち着いて酒を楽しむことが出来ます。とにかく何でも安いのが魅力。品書きが多すぎて何を頼んだらいいのやら迷ってしまうほどです。灰皿がなく三和土にはタバコの吸殻が散乱していてこれもまた釜ヶ崎らしく荒っぽくていいなあ。品書:ビール大:400,レモンチューハイ:250,目玉焼/湯豆腐:100,きずし/鯨の刺身/ワカサギ天麩羅/揚げたこ焼/水餃子:200,海老天:150,馬刺:300 続いて萩之茶屋本通商店街のアーケード街を散策します。この通りは似たような酒場がずらりと並んでどこに入るか迷ってしまいます。思い切って最初に入ったのは客の入りがよい「花の山」。おばちゃんたちがテキパキと仕事をこなしています。客のオヤジたちは競輪だか競艇だかの放送に見入っています。カウンターがメインの店で思いのほかくつろげます。ネタケースにずらりと並ぶ肴がどれも格安。鍋料理なんてのも揃っていて一人客にはうれしいですね。品書:ビール大:430,チューハイ:280,豚orかしわの水炊/味噌鍋/牛すき:350,ニラ玉:250 並びの「橋本酒店」に入店。こちらのほうが立ち飲みっぽくて好みかも。品書:チューハイライム:280,陶々酒:240,チーズ:100,串カツ:120 同じく並びの「酒のもりた」。「花の山」と似た感じのお店です。お客がひとりもいませんねえ。値段が若干高めだったからかな。酎ハイ(ライム)330,揚焼売:200,めかぶの湯引:200 ここらへんはどの店に入っても安くて気軽でいいですね。ただ,どこも似たような感じなのでさすがに飽きてきました。ぼちぼち街を移動することにします。 と新今宮駅を目指して歩いていると小用が催してきたので,慌てて目に留まった「ホルモン マルフク」に飛び込みました。大阪ではまだもつ焼を食べていなかったので幸いです。カウンターの立ち飲みでものすごく安くて量もあってうまいなあ。西成の飲み屋は似たり寄ったりと思いかけていたのでうれしい驚きでした。ビール大:390,酎ハイ:200,酒:220,ホルモン/キモ:120,豚足/蒸し豚/牛の生キモ/牛すじ煮込:250,厚揚:100。 さて,環状線に揺られてうつらうつらしつつ向かうのはどこでしょうか。次回も大阪では酒飲みのメッカと知られる町に移動します。
2012/05/13
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ずっと念願だった大阪酒場巡りの機会がついに訪れました。これまで大阪に行く機会は何度となくありましたが,意識して酒場巡りを始めてからははじめてのチャンスなので感慨はひとしお,出発前から興奮してしまい,興奮を抑えるためついつい金町で一杯飲んでしまいました。深夜の池袋発の高速バスに揺られ,あまりよくは寝つけぬままうつらうつらとした状態で,早朝6時過ぎに阪急梅田駅のガード下に到着したのでした。ガード下の新梅田食道街は眠りを知らぬかのようにすでに「大阪屋」という酒場が開店していました。さすが大阪だなあ。到着後,早速飲み屋巡りを始めたかというとそんなことはなくて,町歩きのもうひとつの楽しみとなっている喫茶店巡りから大阪ツアーをスタートしましたが,この話はまた別の機会に報告します。 昼過ぎに同行者Mと別行動を取ることになりました。晴れて自由の身になり慌てて向かったのは天王寺。大阪の酒場巡りで最初に向かうのはここしかないとはなっから決めていたあの名店に向かうことにします。久しぶりに降り立った天王寺の駅は記憶とは随分と違った印象になっていました。小学生の頃,和歌山からJR阪和線に揺られてちょくちょく遊びに来た思い出が無残にも失われたことに幾分かの感傷に浸らずにはおられませんでしたが,あまりぐずぐずしていては時間がもったいない。かの名店が移転してしまったことはすでに調査済みなので,早速移転先を目指して歩き出します。 そこには巨大なショッピングモールが建っており,店の案内図をチェックすると,その片隅に店名を見つけました。とっくにお分かりでしょうが「明治屋」ですね。昭和13年創業の大阪を代表するという老舗名居酒屋です。平成23年に現在の場所に移転されたようですね。凡その想像はしていましたが,ここまで情緒を排した建物内にあるとはしばし愕然としてしまいます。店内は以前の内装をそのままに留めているのでしょうが,やはり何かが大きく変わってしまったことを意識させられ,出し巻きを肴に酒を飲み始めるとさすがに酒場としての年季を感じることができ気分も随分よくなりますが,あまり長居することも躊躇われ早々に店を後にしたのでした。 天王寺駅そばにあるはずの数軒も調べではすぐ近くのはずですが,見つけられず足早に萩ノ茶屋駅に向かいます。萩ノ茶屋駅周辺は東京の山谷,横浜の寿町に並ぶドヤ街として知られています。あいりん地区と呼ばれていますが,ここで実際に生活する住民や日雇労働者たちは旧地名である釜ヶ崎が通りがいいようです。ドヤ街にはそこで生活する人たちのための安い酒場や食堂が多く見られますが,山谷や寿町が廃れ気味であるのに比べると明らかに活気を感じます。そこかしこに点在する安酒場は,どこも昼間だというのにものすごく賑やかで店外まで鳴り響くカラオケの大音量に圧倒されます。今回の旅の一番のお楽しみは次回につづく。
2012/05/11
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