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日本が超高齢社会に突入して久しくなりました(ちなみに1970年に高齢化社会、1994年に高齢社会、2007年に超高齢社会へと突入)。ぼくもそう遠くない未来に社会の構成人員の多数を占めている老人の仲間入りをすることになります(ってまだまだ定年という仮のゴールに至るまでかなりの歳月を要するのですが)。ぼく自身は、老後に足を踏み入れることを悲願していて、今や遅しとその時が到来するのを待ち構えていますが、実際、例えば50歳の人たちというのは、年を取ることをどう考えて炒るのでしょう。ぼくはついさっきも言ったように、仕事から解放されて気ままな毎日が過ごせるのを悲願していますが、人によっては老いることを嘆き、恐れているといったこともあるのかもしれません。老いることに対するネガティブなイメージは様々ですが、その理由の根底には孤独感があるんじゃないかって思うのです。老後に暗いイメージを抱く人というのは結局孤独が嫌だから暗くなるんじゃないのか。ぼくも一人暮らしをしていた若い頃にはいっぱしに孤独を感じたりもしていました。ぼくの知人で50歳でファイヤしたのがいて、彼は今でも独り暮らしを続けていて、たまにぼくと呑む以外は病院や買い物のため退出してその用件を済ます際に言葉を交わすといった、世間的な視線では極めて孤独そうな日々を過ごしているのです。が、当人は至って平気で、やはりぼくと同様に若い時期は孤独を感じることもあったみたいですが、今はそんな感情も失ってしまったと語ります。ぼくもそれはなんとなく分かるんですね。若い頃には将来に対する漠とした不安があって、その不安な感情が孤独を喚起するって向きがあったけれど、ある程度の年齢になってそれなりに蓄えもでき、将来の目途がある程度立ってくると不安が弱まるとともに孤独感も薄まってきたような気がします。また、ぼくなども超高齢者となって久しい両親の住む実家に行っての別れ際などはそう遠くない未来に別れが来ると感じてそれが孤独をもたらすのですが、実際にいなくなればそうした感情はわかなくなるんじゃないだろうか。 ってなんでそんな話をしたかというと、町屋の中心からちょっと外れた住宅街にある「御食事酒処 弾」で、かなり年老いた女性が2名、カウンター席でちょっと呑みつつ食事を摂っているのを見掛けたからです。お二人はぴったり寄り添って、時折言葉を交わしているけれど、たまに眺めてみても食事や飲み物にはほとんど手を付けるでもなく、ぼんやりと過ごしているのです。不思議なもので自分のことを孤独と感じずともそうした見知らぬ他人に孤独を感じることはあるのですね。将来的に一方が亡くなる時が訪れるはずですが、その場合、ぼくには残される側こそ気の毒に思えたりするのでした。こうした光景は今後、日本のそこかしこで目にすることになるのだろうなあ。その一方で若いアベックが旺盛な食欲でカレーライスなどを平らげていたのですが、彼らの視線の先に老婦人たちは収まることがあったんだろうか。ぼくが彼らの年代には未来への不安を払拭しようと馬鹿みたいに酒を呑んでいたけれど、今の若者は不安という感情が欠如しているように思えることもあります(そんなことはないことは分かっているのですが)。ちょうど中間の世代のぼくたちは死期を迎えるには(恐らく)まだまだしばしの猶予がある訳で、もっとも呑気なのかもしれないなあなんてことを思うのです。さて、こちら、酒も肴も思ったより3割増しの価格帯で、食も以前よりは細くなっており、かといってお財布事情はボチボチだから、最低限の肴で酒ばかりはお代わりが進んでしまうのでした。店の方たちは真面目そうな若者2名でありましたが、どうも若者らしい覇気が感じられないのです。誤解があるかもしれませんが、特別旨いものを食わせようということもなく、特別安価に呑ませようというでもなく、3割程度の客の入りでもまあいいかなあって感じは、集まる客の世代のバラツキにも感じられます。繁盛店を狙うなら、ある程度利用客層が絞られるはずだろうしねんて思ってしまうのです。でも少なうとも超高齢者たちの居場所を提供してくれているのはいずれ我々も有難いことと感じるようになるのかもしれません。
2025/11/24
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子供の頃、将来就きたい職業には事欠かなかったのです。あくまでも「就きたい」だけなので、実際にそうなるための努力を払ったことなどなくて、月替わりのように「就きたい」職業は変遷したのです。それを揚げていくとキリがないので、特に変わった職業をひとつだけ告白しておくことにします。それは力士になるというものでした。ぼくは小学生になる頃からぽっちゃりし始めて、高学年になると軽度の肥満児となっていました。それも相撲取りになりたいと語る一因とはなったような気もします。先ほど告白と書いたけれど、事業参観だかなんだかで将来なりたいことってな発表をさせられて、そこで堂々とお相撲さんになりたいって発言をしたのだから、少しも秘密ではなかったのです。発表前夜まではマンガ家になりたいと当時の先生には語っていて、いざ当日になって相撲取りになりたいなんて言うから先生も驚いていたことを薄っすら覚えています。その夢はすぐに映画監督だったり小説家なんて夢に上塗りされることになるのですが、力士になりたかった真の理由は龍虎のようになりたいって思ったのがきっかけでした。かつて『料理天国』って番組が放映されていて、そこで龍虎が旨そうなものを旨そうに食らっていたのが実に羨ましかったのだ。食べっぷりは良かったけれど、ガツガツ食らうって感じじゃなくて、ちゃんと味わって食べてる、しかも食べ慣れてるって感じで、小結で現役生活を終えた勅使でこれなら横妻になればどれほどの豪勢な料理が食べられるのだろうと想像するだけでも憧れるのに十分な理由があるのだった。つまり力士になると旨いものが食えるんじゃないかって安直な理由だけが力士になりたい理由だったのだから、そりゃまあなりたい職業がいくらあっても不思議じゃない訳です。こう書くと今回のテーマがちゃんこ料理屋だったり、元力士のやってる店だったり、力士たちが贔屓にする店って方に話がいくべきなんだろうけど、そうはならないのでした。 今回お邪魔したのは日暮里駅から西日暮里駅に向かう通りの踏切近く店を構える「こまつ」です。ここの店が放つイメージがたまに行くならこんな店っていう感じでなのです。料理番組好きならご記憶かもしれませんが、「たまに行くならこんな店」っていうタイトルをもつ料理番組の一コーナーがあったのですが、これが龍虎の出演する『料理天国』のコーナーだと勘違いしてしまったのです。が、よくよく考えてみるとこのコーナーは『料理バンザイ!』の番組内のコーナーだったのだ。だから前段の文章は後段とは勘違いでのみ繋がっているということになる。まあ、書いてしまったから残したまでとご理解頂きたい。といった訳で、かねてより「たまに行くならこんな店」かなあ、と思いつつ眺めてから早10数年となったけれど、未だ行けていなかったのだから、ぼくにとっての「たま」というのは寿命通り生きられたとしても人生で4度行けるかどうかという程度になる。なんとも寂しいものであります。しかしまあ家庭料理だって、少なくともそこらの普通の店で食べるものよりはずっと美味しいのだからまあ良しとしよう。贅沢を言い出すとキリがないのだからと自らに言い聞かせて過ごしてきたのです。こちらのお店は、店内もかつて見た料理番組で登場しそうな上品な店内でありますから、結構なお値段を取られるんじゃないかと思っていたけれど、品書きを眺めてみると毎晩どころか週に一度でもぼくの小遣いでは無理があるけれど、少なくとも20年に一度の店ではなく年に1、2度位ならそう財布の心配をせずに来られそうなので少し安心するのでした、いくらご馳走になるとはいえどもね。冷静になると店先にメニューが掲げられている位だからそう杞憂するまでもないことは分かるはずだったのだ。立派なお通しに始まり刺身などを食べ進めるといずれも実にちゃんとしていて、むしろお値段に比してお得感を感じる位であったのだ。さて、黒板メニューには定番通り季節のお勧めの品が記されているのであるけれど、ぼくは大概そこに記されているのは時価的な価格帯のものが多いから見て見ぬフリをしていたのだけれど、この夜のスポンサーが、土瓶蒸しって食べられるって聞いてきたのである。食べられるって聞かれてもねえ、ぼくの記憶では食べたことがあるようなないような、いや多分食べたことはあるけれど、もういつ食べたか覚えてない位に久しいのだから、ここは当然、食べられるって答えるのだ。食べた覚えはほぼないけれど、食べ方はよく知っている。たまに行くならこんな店でよくお目に掛かっていたからね。食べ方は覚えていても味や香りはまるで初めてのように思われる。つまりは余りに旨くてうっかりこれだけで清酒2杯を呑み干してしまったのでした。当然、松茸の薫るだしもちゃんと呑み切ったのでした。たまに、いや松茸の季節だけでもいいからまた行きたいなあ。
2025/11/23
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近頃何だかもう随分以前からなのか寡聞にも存じ上げないのですが、ここ十年ばかりでスペインバルなるお店が増殖しているようにぼくは感じています。バルって居酒屋に近しい業態として、日本ではよく扱われているようですが、実際にはフランスのカフェなんかと同様で酒を呑ませるだけじゃなく終日、簡単な食事ができたりお茶できたりするお店のことを指すようです。スペインバルでは、タパスと呼ばれる小皿料理が提供されて串に刺されて手軽に摘まめるようになっているものは特にピンチョスなんて呼ばれているようです。このスタイルは日本の立ち呑み店の気軽さにも通じているようで共感を抱かせてくれます。下田淳著『居酒屋の世界史』では、スペインの居酒屋の歴史にも触れられています(実際は関哲行著『スペイン巡礼史』からの孫引き)-- 一五世紀、巡礼街道沿いの宿場町プルゴスの場合、一軒につきベッド数は六〜一二台程度、もちろん共用であった。居酒屋も兼ねたのはもちろんであったが、そこで商談やエンターテイメントがおこなわれるなどの機能ももっていた。-- とのことで、これだけ読むと実に楽しそうな施設に思えます。でも実際には「一四九二年、スペイン・マラガ市では、公娼が居酒屋へ出入りすることが禁止された」といった記述もあることから、当時の居酒屋は売春宿としての機能も併せ持っていたということのようです。酒場という施設が現在に至るまでいかに明朗さや開放感を演出しようともどうしようもない暗部を感じさせるのはそうした過去(?)があってのことなのかもしれません。ピスト・カステリャーノ(pisto castellano/夏野菜のトマト煮込み)【材料】にんにく 1片/玉ねぎ(1cm角) 1個/オリーブ油 大さじ3/ベーコン(1cm角) 2枚/ピーマン(赤/1cm角) 1/2個/ピーマン(緑/1cm角) 2個/ナス(1cm角) 3個/水 1カップ/トマト水煮 1/2缶/パプリカパウダー・塩 小さじ1/2【作り方】1. 鍋にオリーブ油を熱してにんにく、玉ねぎを炒める。ピーマン、ベーコンを加える。ナス、水を加えて煮る。トマト水煮を加えて蓋をし、煮る。パプリカパウダー、塩を加える。 これまたぼくの印象でしかないのですが、スペイン料理というのは非常にシンプルに調理されることが多いように思えます。そうした意味では日本の家庭料理とも通じるようで好ましいけれど、レシピを眺めさえすれば凡そその味が想像できてしまうのです。これまた非常にシンプルですが、パプリカが幾分スペインっぽいかなって思わせてくれます。ピスト・カステリャーノのスパゲッティ(写真逸失)【材料】スパゲッティ(茹でる)・ピスト・カステリャーノ・油(オリーブ)・粉チーズ・胡椒 適宜【作り方】1. フライパンに油を熱してスパゲッティ、ピスト・カステリャーノを炒める。皿に盛って粉チーズ、胡椒を散らす。 これは単なる使い回しのような気もしますが、あってもちっとも不思議でない綾里なので一応のせておきます。トマトとオリーブのサラダ【材料】トマト(湯剥き/1cm角) 2個/玉ねぎ(粗みじん切り) 1/4個/ケーパー 小さじ2/オリーブ(黒) 12個/ピクルス(きゅうり) 4個/ツナ 1缶/卵(茹でる) 1個/塩 適宜/酢 小さじ2/油(オリーブ) 大さじ2【作り方】1. ボウルにトマト、玉ねぎ、ケーパー、オリーブ、ピクルス、ツナ、塩,酢、油(オリーブ)を入れて混ぜる。皿に盛って卵を飾る。 これまた非常に作り甲斐のないレシピでありますが、間違いなく旨いのです。だけどこれをスペイン料理って言い切ってしまっていいものか迷うところです。アホ・トマテ(にんにくトマトサラダ)【材料】トマト(薄切り) 2個/クミン(P) 適宜/【ドレッシング(混ぜる)】トマト(湯剥き/みじん切り) 1/2個/にんにく(すり潰す) 1/2片/ワインビネガー(白) 小さじ1.5/油(オリーブ) 大さじ2/塩 適宜【作り方】1. 皿にトマトを盛って【ドレッシング】をかけ、クミンを散らす。 これまた地中海沿岸の各国であればどこででも食べられそうなレシピです。でもこのレシピを見ているとトマトが食べたくなります。サランゴーリョ(ズッキーニとじゃがいもの卵とじ)【材料】ズッキーニ(銀杏切り[1cm幅]) 1本/玉ねぎ(薄切り) 1/2個/じゃがいも(銀杏切り[1cm幅]/電子レンジ(600W)で2分加熱) 1個/卵 2個/にんにく 1片/油(オリーブ) 大さじ1/オレガノ(D) 小さじ1/塩 小さじ1.5/胡椒 適宜【作り方】1. フライパンに油を熱してにんにく、ズッキーニ、玉ねぎ、じゃがいもを炒める。塩を加える。溶き卵を注ぐ。オレガノ、胡椒を加える。 こうした野菜のオムレツというかトルティーヤは材料を見ても容易に味の想像がついてしまってなかなか作ろうと思わないのですが、実際に食べてみるとやはり抜群に美味しいんですねえ。
2025/11/22
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まだ実感できてはいませんが、どうやら大根が豊作とのことで、ぼちぼちうちの近所でも値が下がってくるのではないかと期待しています。先達ても書いたことでありますが、大根っていうのは思ったより食べ方に困る野菜で、煮付けにしたり味噌汁の具にするのが無難な食べ方であるのでしょうが、ここ数年はおろしで食べるのも悪くないと思うようになりました。ぼくがどうしても好きになれない北大路魯山人も大根おろしはお気に入りのようで、鮪にはわさびより大根おろしが良いと語っているし、まぐろの砂摺りを皮ごと分厚に切って付け焼きにする雉子焼に大量の大根おろしをのせて醤油をかけたものは、炊たきたて飯が飛んで入るそうだ。コツは新鮮な大根を用いることにあると、実にアホらしいアドバイスもくださっている。しかし、鮪の茶漬けはちょっと試してみたいと思っているのです。「飯は茶碗に半分目、もしくはそれ以下に盛って、まぐろの刺身三切れを一枚ずつ平たく並べて載せる。それに醤油を適当にかけて加減する。大根おろしをひとつまみ、まぐろのわきに添えればなおよい」そうです。ちなみに青空文庫でチェックすると日本の文学には大根おろしがちょくちょく重要なアイテムとして登場しており、夏目漱石著「変な音」もその一つであることを久々に思い出しました。また、潔癖症の泉鏡花が大根おろしを煮て食べていると小村雪岱著「泉鏡花先生のこと」に記されていますが、かつてこの逸話を知った時には奇異に感じたものですが、今ではさほど違和感なく受け止めています。ということで大根おろしのレシピになります。越前おろしそば【材料】そば(茹でる/水洗い) 1人前/そばつゆ・大根(おろす)・長ねぎ(小口切り)・鰹節 適宜【作り方】1. 器にそばを盛ってそばつゆを注ぎ、大根、長ねぎ、鰹節をのせる。 福井県の名物というけれど、そばと大根おろしの相性の良さは周知のことであります。大根は存在感のある野菜としての食べ方ばかりでなく、薬味としても優秀な食材ということが分かります。ダブル大根そば【材料】そば(茹でる)・大根(おろす)・カイワレ大根・揚げ玉・めんつゆ 適宜【作り方】1. 丼にそばを盛ってめんつゆを注ぎ、大根、カイワレ大根、揚げ玉をのせる。 こちらは二種の大根を一緒に食べてしまうという趣向です。今、思い付いたのが大根の千切りとおろしのダブル遣いというのもあり得そうだなあ。今度試してみようかな。鶏みぞれそば【材料】そば(茹でる) 1人前/鶏肉(もも/一口大) 30g/大根(おろす) 3cm/青ねぎ(小口切り)・生姜・めんつゆ・だし 適宜【作り方】1. 鍋にだしを沸かして鶏肉を煮る。大根、めんつゆを加える。丼にそばを盛って注ぎ、青ねぎ、生姜をのせる。 鶏もも肉の脂をおろしがふんわりと包み込んで濃厚でありつつもさっぱりと頂けていいですねえ。ただおろしを入れると汁を呑み切ってしまいたくなるので、汁の量は控え目にしておくのが賢明かと。椎茸と長芋の大根おろし添え【材料】椎茸・長芋(輪切り[1cm厚]/電子レンジで600W2分加熱)・大根(おろす)・にんにく・ごま油・醤油・酢・青ねぎ(小口切り) 適宜【作り方】1. フライパンにごま油を熱して椎茸、長芋を焼く。にんにくを加える。大根、酢を加える。皿に盛って青ねぎを散らし、醤油を添える。 ふうん、こんなの作ってたんですねえ。恥ずかしいことにまるで覚えていませんが、これはヘルシーなのに濃厚そうでもあり、酒の肴にすごく良さそうですねえ。
2025/11/21
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昔から町屋は呑兵衛に人気の町だったのかなあ。ぼくが町屋でちゃんと呑み始めたのはたかだか20年前位の事だからそれ以前の状況はよく知らないけれど、ぼくが通い出した頃でもすでに酒場痛の定評がある酒場は少なくなかったように思われます。「小林」「亀田」「ときわ食堂」「大内」などなど、いずれも当時とはすっかり違ってしまったけれど、初めてお邪魔した頃は大変な繁盛ぶりだったから、きっとこの町の住民たち以外の他所の町から呑兵衛が訪れていたに違いないはずです。この町の住民だけでそこまで込むむとは思えないですしね。ちょうどその頃は居酒屋ブームとやらが世間を席巻していたようなことを耳にした気もするのです。ぼく自身は酒場巡りのきっかけはすっかり失念してしまったけれど、きっとそういう尻馬に乗っかったに違いない。なんてったって典型的なミーハー体質ですからね。ってそんなことは自慢にもなりはしまい。しかしコロナを抜けて相当町屋の酒場事情も変化を被ったように思えます。かつての雑然としていながら薄暗いちょっと危なっかしい印象はどこへやら、町は明るさを獲得する一方でどことなく元気を失ったように思えるのです。こういっちゃ誤解を抱かれそう―ホントはちっとも誤解ではないのだけれど―、酒場やそれがある町というのは危なっかしくてうら寂しいくらいがちょうどいいのだ。今の町屋は健全過ぎるように感じられるのです。かつての不健全な雰囲気はもう二度と取り戻すことはできないんだろうなあ。 この夜お邪魔したのは「辰心食堂」でした。まさにコロナが終息しつつある時期に新規に開店したお店で、実は2度トライして2度とも満席で断られたという、ぼくにとっては曰く付きのお店だったのです。でも今回は4名で呑むということで事前に予約を入れておいたから間違いなく入ることはできるはずです。ほぼ時間通りに到着すると、家族経営だというからその息子さんなのでしょうか、迎え入れてくれました。あらあら、案外空席が目立ちますね。さすがに繫盛ぶりもひと段落したということなんでしょうか。18:30のスタートです。普段の見つけない生ビールを揃って注文、目に留まったお勧めの網レバーなどもついでに頼むことにします。早速届いたビールにて乾杯。頼んだ肴も続々と届くのですが、これがどれもこれもが非常に旨いのだ。不健全さの欠片もない店内で、いつものぼくなら3杯も呑めば次なる酒場を目指そうと考えるはずですが、もう魚の注文が止まらないのでしあ。3大おつまみのミノ焼きも実にいい。なぜか残りのもつ煮込みは食べなかったけれど、注文しておけば良かったなあ。網レバなどお代わりまでしたのにねえ。でもまあこれは混雑する訳だ。でも旨い、旨いと書いてしまうと他に書くことがこれ以上何もなくなってしまうのだ。散々呑み食いしていつしか3時間30分ほど経過した頃には、店内はすっかり混み合っていたのです。ぼくには語ることはないけれど、一緒の3名は大いに満足しており、また来たいと言ってくれたのだから店選びと予約するだけの適当幹事でもちょっと嬉しくはあるのでした。
2025/11/17
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つくねって食べ物があります。一般には鶏ひき肉を丸めたものをつくねって呼ぶことが多いけれど、肉類ならなんだってつくねって呼んでいるようだ。また、鰯などの魚肉のすり身を丸めたものもつくねって呼んだりするから、つくねっていうのは材料に依存する呼び名ではなく、すり身を丸めたもの全般をつくねって呼ぶと考えて間違いはなさそうです。じゃあ、「つくね」って呼び方はどこからきているのだろう。とPCで「つくね」と打ち込んで漢字変換してみたら見覚えのある感じが表示されました。「捏ね」です。ぼくはこの漢字の読み方を「こね」だとばかり思っていたのですが、どうやら「つくね」と呼ぶのが正解だったみたいです。と「こね」と打ち込んで変換してみると、あらこちらも「捏ね」と表示されますね。なんのことはない、「つくね」とも読むし、「こね」と読むのも間違いではないみたいです。とすればここで不思議なのはなぜすり身を丸めたものは専ら「つくね」と呼ばれて「こね」と呼ばれることはないのだろうか。ということで気になって調べたのですが、「こね」とは呼ばないみたいですね。ちなみに「つみれ」と「つくね」の違いについては、ネット上に情報が溢れているので割愛。といったところで、今回はつくねを売りにする酒場に久し振りにお邪魔してきたのでその報告です。「生つくね元屋 松戸2号店」に行ってきました。今回お邪魔したのは松戸駅の西口側の雑居ビルの2階にある店舗。このお店、余程人気があるのか松戸駅の東口側にもあって、ぼくはこれまでそちらの方がちらほらお伺いしています。確かに東口の1号店だか本店は結構繁盛していたという印象がありますが、近頃、松戸で呑むのはとんとご無沙汰しておりましたので、今はどういう状況かは全く把握しておりません。今回行った西口の2号店は以前1度だけ呑んだことがあるみたいですが、ほとんど記憶にありません。階段を上って店に入っても少しも記憶がよみがえっては来ません。東口側はカウンター席メインでしたが、こちらは卓席のみだったような。今時の店の構えはこのいずれかに偏るようです。卓席の好きな客はカウンター席を嫌い、逆にカウンター席偏重の客も少なくないようです。当然ながら後者が酒場に対してうるさ型が多いように思われます。何にせよ一緒にお邪魔するシチュエーション次第で東と西を使い分けるなんてお客さんもいるのかもしれません。今回は3名でお邪魔したので、こちらの店舗で正解だったかな。ともっともらしく書いてみたけれど、残った写真を見ると何のことはないカウンター席がきっちり写っていますね。どっちも似たようなもんなのかねえ。でもこの時点で卓席はそれなりに客が入っていましたが、カウンター席は全く埋まっていないのでした、なんてことを書いてもいかにも言い訳めいてるなあ。ドリンクとつくね3本、ポテサラ(これは数種の中から選べたかと)のセット。それなりに充実した肴付きなのでこれだけでもちょい呑み程度なら満足できてしまうかも。味もそれなりにちゃんとしてるなあ。でもなんというか不思議と吞んでるっていう高揚感が湧いてこないのです。東口は吞んでるって気分になれたという記憶があるのにどうもこちらの店舗はノってこないんですね。不思議なものだなあ。
2025/11/16
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つい先日まで大根が不作で高くなるって話を聞かされていました。でも今日の朝のニュース(11/7)を見ると、全く逆になっていて豊作となっているばかりでなく、生育も大変よろしくて通常の1.5倍にもなる立派な大根が育っているそうな。でもぼくの身近なスーパーなんかにはその影響は及んでいないし、立ち呑みのお母さんの話でもまだまだお値頃感は感じられないようです。それは未だにおでんの大根の150円という価格に現れています。テレビのニュースではお馴染みスーパーのアキダイでお買い得との報道もされているけれど,同じ都内なのにその差は何なんだろうなあ。同じ都内でそれ程価格が違うってのも不思議だなあ。と語りつつ、実のところ、常日頃から疑問に思っていることがあるのです。ぼくんちの近所は徒歩数分圏内にはスーパーマーケットは2軒しかないのですが、野菜や鮮魚関係の値段がバラツキまくっていて、不可解極まりないのです。両店は自宅からA店を経由してB店といった位置関係にあるので、時間と時間帯に余裕がある時にはA店でざっとチェックした上でB店に向かい、買い物を済ませて場合によってはA店に再び寄るといった使い方をしていますが、同じ野菜でも価格差が随分開きがあったりするのです。これってどういうことなんだろうなあ。一方が大型系列店でもう一方が独立の小売店ってこともあるんだろうけど、仕入れ先に違いがあるとしても明らかに価格差があれば売れ残るだけのような気がするのだけれど。小売店側は仕入れた以上は棚に並べざるを得ないだろうけれど、大型店であれば他店舗と融通を利かせ合うこともできそうですが、そうもいかないのかなあ。農家と直接契約していて価格も契約に縛られて高値で販売せざるを得ないってことなんだろうか。まあ、何でも高額な現在にあって比較できる店が身近にあるのはまずはラッキーだと思った方がいいんだろうなあ。そのうちこうした実店舗も減少の一途をたどるんでしょうね。大根のミネストローネ【材料】ふろふき大根用の大根・玉ねぎ(1cm角)・セロリ(1cm角)・ニンジン(1cm角)・じゃがいも(1cm角)・トマト水煮・オリーブ油・にんにく・水・顆粒コンソメ・ドライタイム・塩・胡椒・粉チーズ 適宜【作り方】1. 鍋にオリーブ油を熱してにんにくを炒める。玉ねぎ、セロリ、ニンジンを加える。じゃがいも、トマト水煮、水、顆粒コンソメ、ドライタイムを加えて煮る。大根を加える。塩、胡椒を加える。皿に盛って粉チーズを散らす。 大根を大量にふろふき大根用に下茹でしたもののすぐに飽きてしまい、かように展開したようです。もう随分以前に作ったのでよく覚えていないけれど、大振りの大根ってやっぱりちょっとワクワクします。大根のペペロンチーノ【材料】スパゲッティ(茹でる)・大根(棒状) 100g/にんにく 2片/オリーブ油 大さじ1.5/赤唐辛子(輪切り) 適宜/水 80ml/塩 小さじ1/2/酒 大さじ1【作り方】1. フライパンにオリーブ油を熱してにんにくを炒める。赤唐辛子、大根を加える。水、塩、酒を加えて蓋をし、弱火で3分蒸す。火を止めて3分蒸す。パスタを加えて加熱する。塩、オリーブ油を加える。 江部敏史氏なる方のレシピ。っていう程のものでもない気がしますけど。こう言ってはなんだし、大体想像はしていたけれど、いかにもパンチが足りないのでありました。大根マヨ醤油【材料】大根(皮を剥く/5㎜厚半月切り)・醤油・マヨネーズ・一味唐辛子【作り方】1. 皿に大根を盛って醤油、マヨネーズ、一味唐辛子をかける。 大根サラダは千切りやら短冊に切ってドレッシングでもマヨネーズでもいいけれど、きっちり和えるのが一般的ですが、これは大胆に大根にいきなり調味料をかけてしまう式です。大根とニンジンとひき肉の煮付け【材料】大根(銀杏切り/下茹で)・ニンジン(銀杏切り)・合びき肉・生姜・だし・酒・みりん・砂糖・醤油 適宜【作り方】1. 鍋にだしを沸かして大根、ニンジン、合びき肉を加える。生姜、酒、みりん、砂糖、醤油を加えて煮る。 なぜか、うどんにのっけた写真だけが残っていました。ともあれこれまで大根は色んなレシピを試してあれこれと作ってきたけれど、結局、こういう地味な煮物もしくはおでんが一番なんだろうなあ。
2025/11/15
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調べれば難なく分かる事なんだろうけど、常々不思議に思っていることがあります。緑豆もやしだったりブラックマッペのもやしに比べて豆もやしが圧倒的に高額であるのは何故だろうって思うことがあります。豆もやしにぶら下がっている豆は見た目から大豆であることは見て取れるのですが、豆の付いていない緑豆系もやしが豆のない状態であることを踏まえると豆もやしというのは豆を除去する手間を省いているように思えるのです。手間の掛からなさそうな豆もやしの方が高額なのはどうしてだろう。もしかすると単なる豆のないもやしには殻というか皮みたいなのが残っているから、単に成長する過程で豆の部分の養分は全部もやしに吸い上げられてしまうということなのかもしれない。しかし、そうだとしても豆もやしに残った豆はかなりしっかりしたサイズと食感であります。緑豆に比べれば確かに大豆はかなり大粒ではあるけれど、それでも豆もやしの豆はかなりきっちりとした食感と重量感を留めているように思えるのだ。それとも豆もやしって栽培が通常のもやしよりずっと難しいものなのだろうか。で、結局何が言いたいのかといえば、ぼくはもやしも好きだけど、豆もやしはもっと好きなのだ。というか両者は全く別な食材であるようにも感じているのです。だから豆もやしを買う時は、1kgの大袋が見切りで売られていた場合に買ってしまうことが多いのです。普通のもやしだと2、3日すると水が出てきて臭ってきたりするけれど、豆もやしって案外日持ちもするんですね。なので、そんな時にはせっせと豆もやしを食べる日々を過ごすのでした。豆もやしの味噌汁【材料】もやし(豆)・だし・味噌・油(ごま)・胡椒 適宜【作り方】1. 鍋にだしを沸かして味噌を加える。もやし、油を加える。椀に盛って胡椒を散らす。 と豆もやしを絶賛してみたものの実のところ、決定的なレシピに出逢えていないのも事実なのだ。困った場合にまず作るのは味噌汁です。味噌と豆もやしの相性がいいのは説明が蛇足になるので控えますが、とても食べ害がある具材となります。豆もやしのカレー丼【材料】ごはん・もやし(豆)・豚肉・ニンジン・そば店の『カレーの素』・めんつゆ 適宜【作り方】1. 鍋にだしを沸かして豚肉、ニンジンを茹でる。もやしを加える。そば店の『カレーの素』、めんつゆを加える。丼に盛ってのせる。 もやしのカレーって最初は違和感がありましたが、何度も作ってるうちに案外悪くないなって思うようになったのですが、これはちょっと違ったなあ。豆のコリっとした食感があまりカレーの具材っぽくないからだろうか。悶絶ズボラ飯(子大豆もやしと豚のレンチン旨辛丼)【材料】ごはん 1膳分/もやし(豆) 1袋/ニンジン 20g/ほうれん草 30g/豚肉(バラ) 3枚/コチュジャン・醤油・油(ごま)・はちみつ・ごま(白) 大さじ1/鶏がらスープの素 小さじ1【作り方】1. 全ての材料(ごはん以外)を混ぜて電子レンジ(600W)で6分加熱する。丼にごはんを盛ってのせる。 これは料理名からしてどっかのレシピを試してみたものなんでしょう。レンジ調理ってぼくにはあんまりメリットに感じられなくて、これも鍋でちゃんと炒めて作った方が間違いなく美味しいし手早く作れると思うんだけどなあ。豆もやしのキムチ【材料】もやし(豆/茹でる)・にんにく・生姜・粉唐辛子・アミ塩辛・イワシエキス 適宜【作り方】1. 全ての材料を混ぜる。2025/10/29 市販のもやしキムチって旨味調味料がガツンと効いていてたまにちょっとつまむと何となく美味しいと思えるのですが、こうして手作りする方がよほど美味しいですね。安価でたっぷり食べられるし、素材も市販品よりはずっと安全そうだし。
2025/11/14
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以前のように貪欲に酒場巡りをしていた頃は、じっくりと腰を据えて呑むといった姿勢が大いに欠如していたように思います。一目惚れがロマンに過ぎないとまでは思わないけれど、大概の場合、一目惚れというのは願望していたものが実在したと勘違いするような感情に過ぎないんじゃないかなあ、なんて思ってしまうのです。内田樹もどこかでこんなことを書いています。「一目惚れ」というのは、「今会ったばかりの人」のことを「ずっと前から会いたいと思っていた人」だと信じ込むことですよね。この人とは「いつか出会うことを運命づけられていた」というような不思議な既視感を味わうことですよね。 相変わらずの内田節で上手いこと言ってるなあって感じが若干鼻につきますが、もっともらしいですねえ。全くの不意打ちのような真の意味での一目惚れがないとまではぼくは思わないけれど、でも大部分がこんなかんじなんじゃないだろうか。とここまで一目惚れについて愚図愚図と述べてきたけれどよそ見しながら書いていたので、どうしてこんな話題を語ったかすっかり失念してしまいました。なにせ今回取り上げる酒場に対して一目惚れしたって訳ではないからねえ。でもまあ好きとか嫌いとかっていうのは、一度経験しただけで判断すべきではないものであって、幸か不幸か一目惚れしなかった今回の酒場に、仮に再訪する機会があったとしたらその時はもしかすると大いに気に入るといった事態に至るかもしれません。 今回お邪魔したのは大塚の「お料理 銘酒 あら井」です。酒場放浪記でも取り上げられていたのですね。この夜は3名で呑んだのですが、その一人が第2だか第3だかの人生を踏み出した記念すべき日であったので、ちょっと落ち着けそうな店で呑みたいと思ったのです。大塚で落ち着けそうな酒場って思い浮かべてもなかなか浮かんできません。少なくともこれまでお邪魔した大塚の少なくない酒場で好きな酒場はあっても落ち着ける酒場があったかといえば、記憶を振り絞ってみてもなかなか思い当たらないのでした。それでも大塚サンモール商店街には数軒、候補となる酒場があります。それもこれまで何度となく暖簾をくぐろうと思いつつ、果たせていなかった酒場だから都合がいいのです。というか実はここを決めるまでとうの昔に訪れていたものとばかり思っていたのです。これも一目惚れではないけれど、既視感と同じようなものなんじゃないかなあ。さて、雨脚が強くなってきたのでいそいそと店内に入るとすでに4名の高齢者グループができあがっていました。うち一人が女性だったのですが、あとの男性3名は皆、彼女に惚れた連中じゃないかとも思えたのです。そうでもないとこの顔合わせはなかなかなさそうですから。取り急ぎ店のオヤジさんにビールを注文すると、お通しを用意してくれます。急に寒くなったので吸い物付きなのは有難いですねえ。お腹が温まって胃腸が活性化するような気がします。肴のメニューは控え目ですが、火を通した魚介料理が多いのは助かるなあ。刺身も無論好きですが、そんなに量は食べられないのです。そのうち常連さんがやってこられて、オヤジさんがご機嫌になられました。よほどこのお客さんのことが好きなんだろうなあ。こういう酒場って店の方に好きになってもらったらきっと大いに楽しくなるんだろうなあ。そんな関係が築けて初めて本当に好きとか嫌いとかを語るべきなんだと思うのでした。
2025/11/10
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これが最後の鶴瀬での呑み回りになります。最後といっても人生最後って意味ではなく、あくまで先般の酒場巡りの最後であるってだけなのです。鶴瀬にはいくつかの未練を残してきてしまったから、そのうち気が向いたら再訪する機会もあるかもしれません。が、そんな悠長に構えていてはきっとそのままになってしまうのがオチのようにも思えます。それはともかく西口の東和銀行向かいに飲食長屋の残骸を見掛けましたが、東口側にもありました。しかも今でも現役で絶賛営業中でした。富士見SCという施設名のようです。SCって何ぞなって思って調べてみたのですが、どうやらショッピングセンターの略語だったらしい。ショッピングセンターっていうと扱ってるのは肉や魚、野菜などの生鮮食品が中心って印象が強くて、飲食店のイメージは希薄だけれど、こういう施設って一般的な呼び名ってあるんでしょうかね。これまでもあちこちこうした施設の酒場で呑んだけど、昭和ムードに惹かれて入ってはみるものの、入ってみるとあまり個性もなく思ったほどの感慨に浸れなかったりすることを知ってしまったのだ。だから現役の「かよちゃん」「姉妹酒場」「夢みつ」「はなみずき」「PS 3.9 BAR」(ネット情報から)といった酒場は今回は見合わせることにして、SCの裏手にある酒場にお邪魔することにしたのでした。 入ったのは「食事 太陽」です。怪しげな酒場が寄り集まったエリアでこういう無難な酒場を選択するなんてちょっと日和っているかもなんてことを思いつつ店内へと踏み入ると何のことはない、ここもいかにもスナック化していたのです。というのはそのタイミングでは誰も詠ってはいなかったけれど、店の奥にはカラオケセットに簡易なステージもセッティングされています。お客さんはカウンターに3名、皆さん、顔見知りではありますが、隣り合って座るでもなく一定の距離感をもってお付き合いされているようです。皆さん、仕事は引退しているようで、もしや店のママさん狙いではないかと勘繰ってしまうのです。われわれとしては店の雰囲気も知ったし、しかもすでにお腹は十分満たされているので、適当に数杯吞んで立ち去ろうかと思っていたら、召し上がってと冬瓜のお新香が差し出されます。そこそこ呑んだ後にこうした何でもない肴って悪くないんですよね。といったことを思っていると続いては冬瓜の煮付けを出してくれました。これまたいいですねえ。冬瓜って調理し易くていい食材ですが、ちょっとおっきいのが難点です。近頃、小振りのサイズのものも出回っていますが、それだってそこそこの量があります。随分日持ちがするらしいから安い時期に多めに買い求めておいて常備しておくともしもの時などに重宝するかもなあ、などと急に現実的なことを考えたりもしました。そのうち高齢者の面々が(ママさんの前でいいかっこしようと)カラオケに興じだしたのが、これ幸いと勘定を済ませ、駅へと急いだのでした。
2025/11/09
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大概、自宅での料理ネタを上げる際には駄文に続いて4品を報告することにしています。ところが今回気になることがあったので、例外的に3品のみの報告ですが、忘れぬうちに書き留めておくことにします。というのも今回のお題とする食材はグリーンピースなのですが、このカナ表記について、常々疑問に思っていたことがあるのです。常々思っているなら失念することなどないはずですが、実際には常に思っているわけではなく、その表記を見た場合にはいつだって思うことという意味になります。とくどくどしく書いていると本題に入れないので何が気になっているのかをまず申し上げることにします。グリーンピースを「グリンピース」と表記する例が散見されることに常々違和感を覚えていたのです。例えば"computer"を「コンピューター」や「コンピュータ」と書く場合があります。つまり、長音符の揺れが気になるのです。以下のサイトに次のような記述を見つけました。英語の友https://eigonotomo.com/4skills/hatsuon「日本人は「ː」を「母音の発声される時間が長い」と捉えがちですが、母音の持続時間の長さで言葉の意味を分けるのは日本語の特徴であり、英語には該当しません。」 なるほど、であればですね、"green pies"の発音記号は"griːn piz"(米国英語)もしくは"gri:n pi:z"(英国英語)だから、日本人が「ː」を長音符として発音した場合であったとしても「グリーンピス」となるのが自然ではないだろうか。「ː」を長音符ではないことを知っていたとしたら「グリンピス」とすべきではないか。これってネットで調べてみたらすぐに同様の疑問を抱いている人に遭遇してしまった訳で、なんと栗原はるみ氏が以下のページで語っておられます。mi-mollet 「どっちが正しい?「グリーンピース」か「グリンピース」気になる結論は?」https://mi-mollet.com/articles/-/41744 結局、よく分からんので、ここではぼくにはしっくりとくる「グリーンピース」を押し通すことにします。グリーンピースの温サラダ(「サイゼリヤ」柔らか青豆の温サラダ風)【材料】グリーンピース(冷凍) 80g/ベーコン(細切り) 20g/水 150ml/塩 小さじ1/4/油(オリーブ) 適宜/味の素 0.2g/卵(温泉卵) 1個【作り方】1. 鍋にベーコン、水、塩、油、味の素を入れて沸かし、グリーンピースを加えて1分煮る。弱火で2分煮る。皿に盛って温泉卵をのせる。 樋口直哉氏が紹介していたのを試してみました。味の素ってのが何かいいですね。久しく「サイゼリヤ」に行っていないし、だから当然に青豆のサラダも食べていないのですが、何となくこんな感じだったなあと思い出しました。グリーンピースのフムス【材料】グリーンピース(冷凍/茹でる) 200g/ごま(白/練り) 大さじ2/油(オリーブ) 30ml/塩・胡椒 適宜/にんにく 小さじ1/レモン(汁) 30ml/【トッピング】グリーンピース(冷凍/茹でる)・ごま(白・黒/乾煎り)・クミン(H/乾煎り)・ミント 適宜【作り方】1. トッピング以外の全ての材料をミキサーにかける。器に盛って【トッピング】を散らす。 フムスっていうとひよこ豆が基本なんでしょうけど、このグリーンピースヴァージョン、負けず劣らずで美味しいじゃないか。近頃、ひよこ豆の価格が上昇しているのに対してグリーンピースは安定した価格を維持しているように思えます。であれば今後、グリーンピースヴァージョンの食卓への登場機会は増えそうです。他の豆でも試してみたくなります。レタスとグリーンピースのスープ【材料】バター 5g/グリーンカール(or レタス(フリル)/千切る) 120g/グリーンピース 150g/玉ねぎ(薄切り) 1/4個/水 300ml/コンソメ(固形) 1/2個/ミント 1枝分/塩・胡椒 適宜【作り方】1. 鍋にバターを熱して玉ねぎを入れ、蓋をして蒸し煮にする。水、コンソメ、グリーンカール、グリーンピース、ミント、塩、胡椒を加えてとろ火で12分煮る。ブレンダーにかける。 レタスとグリーンピースの組合せといえば、プチ・ポワ・フランセがあります。このレシピを初めて知った際には、これで本当に美味しいのかと懸念しつつ作って、食べてみたらなんとも旨くて衝撃を覚えたことを記憶しています。このイギリスで食べられているというスープはほとんど似たような材料を用いていてポタージュにしたものですが、なんとなんとこれまた大層旨いのでした。ミントを利かせているのがなんかオシャレでいいのですね。 なお、プチ・ポワ・フランセは、以前、記載済みですが、最近も作ったので写真を変えていかに再掲載しておきます。プチ・ポワ・フランセ【材料】玉ねぎ(薄切り) 1/4個/バター 大さじ1/ベーコン(粗みじん切り) 80g/強力粉 大さじ1/水 200ml/グリーンピース(冷凍/半解凍) 150g/塩・胡椒 適宜/【A】レタス(千切る) 1個/砂糖 大さじ1.6/塩・胡椒 適宜【作り方】1. 鍋にバターを熱して玉ねぎを炒める。ベーコンを加える。強力粉を加える。水,【A】を加えて弱火で8分煮る。グリーンピースを加える。塩、胡椒を加える。【備考】大森由紀子著『フランス 地方のおそうざい かんたんレシピと地方のワイン』(柴田書店)
2025/11/08
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どこの誰だか忘れてしまったけれど、とあるお父さんの話し。毎晩晩酌すると決まってまずはキムチを摘まむそうな。まああり得ない話ではないかな、なんて思うのです。でもキムチってピンキリの楽さが凄くって、ちゃんと発酵させた本場風のものは大層旨いけれど、大部分の日本のキムチのように調味液に漬けたものはそれはそれでまずまず美味しいのもあるけれど、やはりモノホンには大いに後れを取っているように思われます。というか韓国でもこの後者が主流になりつつあるという話しも耳にするから、情けのないことです。ぼくは圧倒的に前者が好きなんですけど、ネックがあってそれはたかだか白菜漬けとは思えないほどに高額であるということです。たまに賞味期限が迫っていて見切り品があったりすると喜び勇んで買い求めたりするけれど、にしても見切りの響きをかなぐり捨てて冷静に考えみると漬物としてはそれでも存外高額だったりして。それはそれとしてぼくは糠漬けと同様にキムチも古漬けで酸っぱくなったのが好みです。というか酸っぱくないキムチにはいくら本場風でもさほど惹かれないのだ。なので、ぼくは白菜漬けの見切り品を購入して、それにキムチの材料を追加してキムチ風のものを作って常備しています。これをはじめてなかなか減る気配のなかったアミの塩辛やイワシエキスも徐々に消費するようになりました。で、これがそこらのスーパーで売ってるキムチよりはずっと本物っぽいし、安価なのだから誠にめでたいのであります。こうしてぼくはようやく冒頭の晩酌でキムチを摘まむオッサンになれたのですが、まだキムチだけを毎晩摘まみ続けるという枯れた境地には至れていないのです。キムチチーズと大葉の餃子【材料】餃子の皮(【A】を包む)・油・【A】キムチ(白菜/刻む)・チーズ(ピザ用)・大葉 適宜【作り方】1. フライパンに油を熱して餃子を焼く。 キムチもどきを作ってからキムチのアレンジ料理をあれこれ試すことができるようになったのです。キムチって万能選手だけど、どうしたってキムチ味だから変な工夫はしなくたって充分に美味しいのです。キムチそば【材料】そば(茹でる/冷水で洗う) 1人前/めんつゆ・キムチ・揚げ玉・長ねぎ(みじん切り) 適宜【作り方】1. 器にそばを盛ってめんつゆを注ぎ、キムチ、揚げ玉、長ねぎを散らす。 当然そばにだって違和感なく調和するのです。ってまあ眉をひそめる人も少なくなさそうですあ。キムチレタス【材料】レタス(一口大)・のり(一口大)・キムチ・油(ごま) 適宜【作り方】1. 全ての材料を和える。 伝説の家政婦やらの志麻さんという人のレシピ。こういうシンプルなのが案外良かったりする。トゥブ(豆腐)キムチ【材料】豆腐(木綿/電子レンジ(600W)で3分加熱) 1丁/長ねぎ(斜め薄切り) 1/2本/玉ねぎ(くし型切り) 1/4個/キムチ(白菜) 180g/油(ごま) 大さじ1+小さじ2/のり(韓国/砕く) 適宜/【A】コチュジャン 小さじ2/醤油・にんにく 小さじ1/砂糖・粉唐辛子・鶏がらスープの素 小さじ1/2【作り方】1. フライパンに油を熱して長ねぎ、キムチを炒める。【調味料】を加える。器に豆腐を盛ってのせ、油をかけてのりを散らす。 一つくらいは本場ものを。どこぞやのレシピで見掛けましたが、これって本当に韓国のレシピなのかねえ。まあキムチは温めて食べるとおいしいですけど、栄養面はどうなのかちょっと気になるのでした。
2025/11/07
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イタリア料理って日本人の口にも馴染み良くって美味しいと思うのだけれど、表で食べる事ってほとんどないんですね。というのもイタリア料理っていうのは、手の込んだものはそれなりに手間が掛かるものもありますが、概して簡単で時間もそんなに掛からず、食材も案外入手しやすかったりするから自宅で作れる範囲のものは作って食べれちゃうってのが大きな理由となっています。無論、ミシュランの星付きレストランなんかで出される料理となると同じイタリア料理でもとても素人が手を出せそうもないものがいくらでもある訳で、それは技術的な側面があるのは当然として、素人が家庭向けに購入したら店で食べるより食材費が嵩んだりすることもあれば、そもそも個人輸入したり、現地で買って来ないとどうにもならないものもあるものだし、そうなるともう諦めるしかないのです。自分より上手に調理してくれて(時折、プロの料理人が作ったものと思えない料理を食わされることもあるけれど)、安上がりとなれば、手間が省けることを思うともう自分で作ろうなどとは思えなくなるのです。調理の手間のみならず、片付けの手間ってのもありまして、ぼくが粉物を余り作らないのはその手間を厭うからというのが大きな理由です。つまりまあ、ぼくの場合、自分で作ろうと思うものと思えないものは歴然と分かれるのであります。世間には、料理が趣味という人もいるみたいですが、残念ながらぼくはそういう趣味は持ち合わせていないのです。 ということでイタリア料理に関しても普段、その気になりさえすれば作れるものはまず食べようと思わないのだ。せっかくなら家で食べない料理を中心に食べたいと思うのだ。といった次第で「ダイニングバール がじゅまる」にやって来ました。数あるイタリア料理店からここを選んだのは、ここが都内でも有数の名店であるとか異常な価格破壊のお店であるといった特別な理由がありはしないのでありまして、単に田端で呑もうか、であればああ、あすこにイタリア料理のお店があったなあってな流れでやって来たまでです。にしても以前から感じていたのだけれど、ここの看板のチープな感じはどうしたものなのか。店名もとてもイタリアンのお店とは思えぬのだ。余計なお世話ではあるけれど、若いオサレなカップルをハナから排除しているようにも思えるのだ。店の主人があえてそうしたいのであれば、それはそれで一向に構わぬのでありますが、とても美味しいお店とは思えぬけれどそう思われたって構わないということなのか。店内はカウンター席に加えて奥には寛げそうな合皮張りのソファシートとなっていて、これはどことなく現地の場末のお店っぽく見えなくもない。ここで大いに呑みまくるつもりはなかったので、オードブルの盛合せを頼んでみました。キッシュやパテドカンパーニュは作れないことはないけれど、一度作るとそれなりの量が出来上がるのでどうしての二の足を踏んでしまう。特にキッシュは粉物で台所が散らかりそうであります。プロシュートやローストビーフ、チーズなんかは買ってくればいいだけのことなんですけど、これまたデパ地下で買うと結構なお値段になる割には量が多過ぎて持て余しかねないからこの程度をたまに食べるのがちょうどいいのです。しかもこれらが想定していたよりずっと美味しかったからこれは嬉しい誤算です。ハウスワインもこれが案外侮れないのだ。というか普段自宅で呑んでいるワインがいかにも劣悪っていうだけのことかもしれないけれど。そのご確かマルゲリータのピザを食べたりしたのですが、こちらもGOOD。コスパも良くてちょっとした時にお手頃に使えそうだと思いました。平日の夜だというのに中高年カップルが多かったからここで食事を済ましちゃう人も少なくないのかも。
2025/11/03
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自分で語るのも非常に切ないのですが、ぼくはどうやら相当な貧乏舌に生まれついているようなのです。それなりに定評のある美味しい店に連れて行ってもらっても、しっかりと味わうでもなくガツガツと食べてしまうのです。そりゃ大抵の場合、それなりに美味しかったりするけれど、どんなに気を付けていてもちゃんと味わうってことをできないのです。それはきっと貧乏舌ってことが強く影響しているんじゃないだろうかと思っている。だって一口目で旨いってことがしっかり認知できていたなら、その後はちゃんと味を確かめながら食べるんじゃないだろうか。といったことを湯島のとある焼鳥店でご馳走になった後で思ったのだけれど、すでに後の祭りであります。にしても特殊な知覚の持ち主なんかで一度食べたもの、一度嗅いだもの、一度聞いたものを忘れないでいられる人がいるみたいだけれど、すごいことであるとは思うのだ。でもそれが羨ましいかといえばそんなこともないのだ。何度だって初めてのように味や香りや音と出逢えた方が実は幸せなんじゃなかろうか。しかし、ぼくの場合は、初めての時ですら初めてである興奮や灌漑などに影響されることもなく、単に消費しているような具合なのだから情けなくもなるのです。どうしてぼくはこんな惨めな性癖になってしまったのだろうか。もしかするとせっかちな性格がすべてに起因しているんじゃないかとも思うのです。しっかりと咀嚼してじっくりと嚥下するという時間に割く時間があるなら、喋ったり酒を呑んだりする時間に費やそうっていう、つまりは時間に卑しいのではないだろうか。時間に卑しいの話題は凡庸な割に尽きることがないので、ここでは割愛しますが、この夜もせっかくの美味しい肴を堪能しつくせないという具を犯してしまったのでした。 この夜、お邪魔したのは大正13年創業という都内ではかなりの老舗店である「鳥やき 川中島」です。見た目には、さほど老舗感は感じられませんが、まあ、老舗すべてが店の構えそのものが老舗風という訳にもいかないのも致し方ないところでしょう。そもそも今回はどこに行くのかすら全くのヒントもなしだったので、何となく聞き覚えのあるお店であっただけれも御の字というものです。カウンター席のある1階が雰囲気は良さそうに思えましたが、3名だったこともあり2階の卓席に通されました。思った以上に収容力があります。が、最後まで満席にはならず、客席半分が埋まる程度でそういう意味では落ち着いた時間を過ごすことができました。久々にギネスを頼むと、お通しに野菜スティックが出されました。これが新鮮で実に旨かった。その後、怒涛の焼鳥(ここでは鳥やきと呼ぶべきか)攻勢となります。とはいえ印象に残ったのは最初に出された鶏レバーです。バルサミコと赤ワインのタレだそうな。レバーにほとんど思い入れのないぼくでもこれは実に旨いと思ったのですが、それ以降はほぼ惰性のうちに食べてしまったのです。正直満腹ではあったのですが、今回お声掛け頂いた方がこちらでは親子丼と鶏スープが名物だからぜひ食べた方がいいとのことなので、頑張ってみることにしました。塩味の甘いだしに溶き卵で閉じられた親子丼は、これまた美味しかったけれど、しっかり味わい尽くすことはできなかったのです。どうも飯物は卑しくがっついてしまう癖があり、それがモロに出てしまいました。一方で鶏スープ、これはしっかり堪能できました。というかこれがこの夜の一番でした。浮いた鶏脂のためか熱々な状態のままだったので、否が応でもガブ呑みすることができなかったのが功を奏したようです。親子丼もこのスープがベースになっているんじゃないかなあ。といった訳でやはり美味しいものはじっくり時間を掛けて味わった方がいいんだろうなあと思い知らされたのでした。
2025/11/02
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ぼくの実家って両親ともに料理がいまいちだし、コンサバな食生活で満足できる方だったから(まだ健在だから「だから」が正しいかな)、週末は四季の関わりなく鍋物が定番でした。小学校の低学年頃にはかなり田舎に住んでいて、その近所には夜もやってる飲食店は中華料理店とちゃんこ屋しかなくって、土曜の夜にちゃんこ屋行って、日曜は家で水炊き風の鍋なんてことも珍しくなかったのです。当時のぼくはよく飽きもせず食べていたものだなあ。で、さっき書いたばかりですけど、両親ともに料理下手だったからきのこを買ってきても鍋に入れるだけで、それ以外の食べ方ってほとんどなかったんじゃないかなあ。しかも当時は、きのこといってもえのき、椎茸、なめこ位で、今ではどこでだって入手できるしめじや平茸、エリンギなんて目にしたことはありませんでした。特に舞茸なんてのはもしかしたら食べたことはあったかもしれませんが、自宅に持ち帰ったのは、もう大人になってからのことなのです。職場の慰安旅行で石和温泉に行ったその帰りにお土産として小振りのホールケーキサイズの箱入りのを貰ってどう食べたものか大いに迷ったことを思い出します。いや、実は覚えているのはそこまででどうやって食べたか、いや食べなかったのかは、まるで記憶にないのでした。何にせよ、今は色々なきのこが簡単にそして手頃に買える良い時代になったものです。1番美味しい舞茸のソテー【材料】舞茸 200g/油(ごま)・醤油 大さじ1/生姜・にんにく 小さじ1/2/胡椒・ねぎ(刻む) 適宜【作り方】1. フライパンに油を熱して生姜、にんにくを炒める。舞茸を加える。醤油を加える。皿に盛って胡椒、ねぎを散らす。 えらく強気な料理名ですが、まあ普通に美味しかったかな。でもこれが1番美味しいとはとても思えないなあ。豚と舞茸のバター醤油炒め【材料】豚肉 200g/舞茸 1パック/醤油・酒 大さじ1/バター 10g【作り方】1. フライパンにバターを熱して豚肉を炒める。舞茸を加える。醤油、酒を加える。 肉が入っているので比較するのはおかしいけれど、これ無茶苦茶美味しいですねえ。舞茸っていうのはそれ単体で食べるより旨味の強い食材と掛け合わせるとグンとレベルアップするように思えます。豚まいたけ【材料】豚肉(バラ/塊/そぎ切り[5mm厚]) 120g/舞茸 100g/塩 小さじ1/2/酒 大さじ1/粉山椒 適宜/植物油 大さじ1/2/【A】砂糖 小さじ1/醤油 小さじ1/2/酢 大さじ1【作り方】1. フライパンに油を熱して豚肉、舞茸を炒める。酒、【A】を加える。皿に盛って粉山椒を散らす。 土井善晴氏のレシピ。土井氏にしては食材多めですが、先のシンプルなレシピの方がずっと美味しかったような気がします。舞茸と豚のバタポン炒め【材料】舞茸 1パック/豚肉 100g/バター 大さじ1/ポン酢 大さじ2/にんにく 小さじ1/油・塩・胡椒・柚子胡椒 適宜【作り方】1. フライパンに油を熱して豚肉を炒める。にんにく、舞茸を加える。ポン酢、バター、塩胡椒を加える。柚子胡椒を添える。 これまた似たようなもの。これもいいなあ。つまり舞茸は豚肉と相性がいいんでしょうね。山の幸の競演だからっていえばそれまでですが、とりわけ相性がいいような気がします。
2025/11/01
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前にも書いたことがあったかもしれませんが、ぼくが茹で落花生を初めて食べたのは、もう大人にならんとする頃のことでした。大学生になったばかりの頃、友人になりたての3人でとあるオンボロ居酒屋でお通しで出されたのが初めてでした。3人が3人共に地方都市出身でありまして揃ってこれが初の茹で落花生だったのです。落花生は炒ったものしか知らなかった田舎者の我々はこの見覚えはありながも明らかにこれまで知っていたものとは違っている食べ方に驚愕と共に激しい嫌悪感を抱かされたのでした。当時はまだまだ初体験に対する免疫が不足していたようです。そこがオンボロ酒場であったことも出されたつまみへの不安と不信を増進させたのではなかろうか。実際、ボロい酒場のつまみというのは今だって警戒心を解除するのに一定の経験を要するものです。それはさておき慣れてみると茹で落花生、無茶苦茶好物になっていたわけですが、これが案外入手が困難で、ごく稀に売られていたりもするけれど、相当思い切らないと買い求めようとは思えない価格だったりするのだ。ところが今年の夏はちょっとばかり状況が違っていたように思うのです。というのも普段使いしている近所のスーパーでも生落花生が売られていたのであります。これは一体全体どうしたことなのだろう。それでも量の割にはお値段は少しばかりお高めだから躊躇していたのですが、ある日、これは見切り品を多く取り扱う八百屋をたまたま覗いてみたら相場では498円で売られているのが200円というお求めやすい価格にて販売されていたのだからしばし悩んでしまうのです。聞くところによると生落花生は新鮮なうちに処理しないと酷く不味いという情報を耳にしていたからです。しかし思い切って2袋買い込んでしまったのだ。さてその味はいかようであったか。塩茹で落花生材料】落花生(生) 500g/塩 30g/水 1L【作り方】1. 鍋に落花生、塩、水を入れて落とし蓋をし。弱火で40分茹でる。 おお、思った以上に処理も簡単だなあ。しかも多少古くなったり外殻が痛んでいるように見えても中身はとても立派で美味しいではないか。来年もまた見切り品は逃さぬよう注意を払うことにしよう。落花生のペペロンチーノ【材料】パスタ(茹でる) 100g/塩茹で落花生 150g/にんにく 1片/赤唐辛子(輪切り) 小さじ1/4/塩 1/8/油(オリーブ) 大さじ1.5/バジル(D) 適宜【作り方】1. フライパンに油を熱してにんにく、赤唐辛子を炒める。落花生、塩を加える。パスタを加える。皿に盛ってバジルを散らす。 確かに美味しいのだけれど、もう少しパスタと落花生が混然となっていた方が間違いなく旨いと思うのだ。もったいないかもしれないけれど、いっそのこと落花生を半殺しにして混ぜるなんてのはどうだろう。茹で落花生の塩バター和え【材料】塩茹で落花生 300g/バター(溶かす) 10g/塩 小さじ1/4/パセリ(D) 適宜【作り方】1. 全ての材料を混ぜる。 ネットで見掛けたので作ってみたけれど、これはバターの風味とうまく混ざっておらず、思いの外につまらなかったなあ。落花生の味噌汁【材料】落花生(生)・わかめ・だし・味噌 適宜【作り方】1. 鍋にだしを沸かして落花生を煮る。わかめ、味噌を加える。 たまたま相場マナブを見るともなしに眺めていたら落花生の味噌汁をやっていたので、試してみたのです。殻つきのまま茹でるってのがとうもろこしを芯ごと茹でるのと同じような効果があるっぽくてちょっとやってみたかったのだ。ところが、食べるのが面倒なだけど、さほどだしとして染み出してくるって感じはなかったかな。茹で落花生と錦松梅の混ぜごはん【材料】ごはん・茹で落花生・錦松梅 適宜【作り方】1. 全ての材料を混ぜる。 錦松梅のまぜごはんに茹で落花生が混ざっているだけ。そりゃまあそうだけど。これもやはり落花生を潰して混ぜた方が濃厚な風味になりそうです。
2025/10/31
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これまで意識したことはなかったけれど、知らぬうちにぼくは串カツという単語を用いることがなくなっていたようです。何度か書いたことがありますが、幼い頃ではありますが、ぼくは和歌山で過ごしていた短くない期間があります。だからといって関西人を気取るつもりはさらさらないけれど、まあ、当時はもういかにもって位には関西弁を達者に使っていたはずです。関西弁を使うからといって串カツと読んだかといえば確信をもって言い切れないのです。というかそもそも串カツなど食べたことすらなかったかもしれない。だから今、こうして書いているのが串カツという単語を口にする初体験なのだろうか。口にしていないから、そっと口にしてみます。う~ん、どうも馴染みがないなあ。大体において、東京では串カツと呼ぶことはあまりなく、大概の場合、串揚げと呼んでいるような気がします。調べてみると次の国語辞典編集者の肩の手による文章がありました。https://japanknowledge.com/articles/blognihongo/entry.html?entryid=416 ふうん、そうなんだ。実のところどっちだって構わないじゃないかってのが本音なのですが、この夜お邪魔したお店では、串カツの本場である(らしい)大阪っぽさを演出するためもあってか、串カツと呼んでいる。その拘りもぼくにはさしたる問題ではないけれど、その店が何かしらの拘りをもって串カツなり串揚げを意識して使い分けているのであればそれを尊重する程度の気配りはしても良いとは思っているのです。 ということで、「日暮里 串まる」にやって来ました。繰り返しになりますが、こちらはHPでは串カツ呼びを既定路線としているようだけれど、現地メニューの10品盛りには串揚げと記されていたような気もする。この記憶が正しいのであればまあどっちだっていいってことにもなりそうです。ここの串揚げだか串カツは衣のパン粉が細かくてざくざくとしていて本場っぽい気がするんですね。それと衣が薄くなって油の吸着も少ないんじゃないだろうか。油量控え目なのが有難いのはカロリーのことを気遣ってのことではないのだ(いや、3割程度はそこも重要と思ってはいる)。これまたかつて書いたことがあるけれど、ぼくは油に弱くてすぐに酔ってしまうのだ。油を流そうと酒を呑むスピードもいつも以上に増して高速となりがちなのだ。つまり、油酔いを回避しようと勢いよく酒を呑むから結局は串カツもしくは串揚げの油酔いと酒のアルコール酔いが複合的にぼくの身体というか血流を駆け巡り、ハイブリッド酔いに見舞われることになるのだ。そんなことは何度となく経験しており、事前に予測可能でもあるのだけれど、やはりその罠にまんまと捉えられるのです。この夜は本当は立ち寄るつもりの酒場があったのだけれど、とてもその気になれずに帰宅する羽目となってしまいました。まあねえ、串揚げまたは串カツのみならずマルゲリータやオイリーなシーザーサラダやフライドポテトまで食べてるんだからそりゃまあ、胸焼けだって起こすわけです。
2025/10/27
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まだまだ初訪の鶴瀬の酒場巡りは続きます。これまでは駅の西口方面を巡りましたが、残り2回は東口方面の酒場を巡った報告となります。Wikipediaから頂戴した情報によると東口方面には以下の商店街が存在するとのことです。--鶴瀬駅前通り商店会 - 東口前に位置し、そのほとんどの店舗が埼玉県道245号鶴瀬停車場線にある。鶴瀬駅東口駅前通り商店会 - 東口から南東方向に伸びている。惣菜店や洋食店があり、「昔ながらの商店街」の雰囲気がある。その他、サンドラッグ鶴瀬店、みずほ銀行鶴瀬支店が立地する。鶴瀬商業協同組合(富士ビル) - 鶴瀬駅東口区画整理事業により、駅前交通広場になる予定である。谷津西本通り商店会 - 東口から伸びる道路の延長にあり、駐車場が点在している。大規模なマンションが建設されたこともあり、商店街としての雰囲気はない。-- これを一読した限りでは4つも商店街があってそれなりに賑やかそうな印象を抱かされるのですが、実際に歩いてみた限りにおいて、少しも活気のあるといった印象はありませんでした。これは一体どうしたことなのだろう。少なくとも鶴瀬駅東口駅前通り商店会は「「昔ながらの商店街」の雰囲気がある」とのことだから期待を持ってしまっても仕方がないけれど、ほとんど商店街の体裁をなしていないというのが正直な感想です。確かにまあ商店はあるのだけれど、ぼくにとって肝心の酒場がないんじゃねえ。 とはいえ目当てがないわけではないのだ。東口を10分ほど歩いた辺りに「焼き鳥 みよし」という酒場があるみたいなのです。開店時間の17時まではまだちょっと時間があるけれど、営業していないという公算も高いと予想し、早めにリサーチしておくことにします。というのもこの時間であればいっそのこと鶴関周辺での呑みはここで切り上げ、駅を移動してみることも考えられるから。いそいそと目当ての酒場を目指しますが、う~む、もうすぐ営業時間のはずなのに店内から灯りは漏れておらず、どうも閉業したと考えるのが妥当な線に思えます。しからば、鶴瀬呑みは切り上げたのか、というとそんなこともなかったのです。というかこの後、もう一、二軒は立ち寄ろうという気持ちになったのですが、その理由は次回送りにします。さて、もったいぶっていますが、まだ営業している店は少ないなか、「居酒屋 和み処 わらう門」は絶賛営業中でありました。カウンター席にはすでに呑み始めたばかりにはとても見えない3名のオヤジたちがいます。この辺の住民なんだろうなあ。もう少し遅い時間から始めればいいのになんて思ったりするけれど、もう少し遅くなると混みだす程の人気伝なんだろうか。店は物静かな女性が一人でやっておられるようです。お通しは立派な肉豆腐でした。これを見てから肴を注文すれば良かったのですが、すでに鰊の切込とエビのフリッターを頼んでいました。正直あまり期待していなかったのですが、思ったよりずっとちゃんとしたお店なんだなあ、お酒類もお手頃だし、なるほど、早い時間から呑みに来る方がいるわけだ。これはもしかすると本当に遅い時間には満席になるなんてこともあるのかもしれません。そうなると周辺の酒場にも俄然期待が高まる訳で、当然ながらもう他所の町に異動するなどという考えは霧散していたのです。
2025/10/26
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料理っていうのは不思議なもので、レシピを眺めてこりゃアカンと思っても実際に作ってみると驚くほどに美味しかったりすることがあるものです。特段、聞いたこともない食材が使われているでもなく、どうやって入手すればいいのだろうと途方に暮れてしまうようなスパイスや調味料がつかわれていたりすることもないのに驚くほどの出来映えになるということがあります。その場合、使われている食材やらがありふれたものばかりだったらなおさらに驚かされるのです。そんな料理人の一人にリュウジ氏がいます。って今更リュウジかよってな声が聞こえてきそうでありますが、ぼくは最近になるまでこの方のレシピをどこか呆れ気味に眺めるだけでやり過ごしてきました。で、偶然、普段あまり用いることのない食材を手に入れることができた(ご明察の通り近場のスーパーマーケットで破格の安値で見切り販売されていたのです)のですが、そんなうちではレアな食材でありましたので、適当なレシピがなかったのです。慌ててネットで調べてみたらたまたまにリュウジ氏のレシピと出逢ったのでした。この安価な食材以外にはうちにあるものばかりだったので、他の食材のシンプルさが幾分つまらない仕上がりになるものと予感されもしたけれど、急いで処理したかったので迷いを打ち捨てて作ることにしたのですが、これが驚くばかりに美味しかったのだ。そして悟った訳です。やはり料理というのは実際に作ってみないとその仕上がりはア分からないものだなあと。そんな氏の料理はその後時折うちの食滞に上がることになるのでした。至高を越えたビーフシチュー【材料】牛肉(スネ/10等分/塩、胡椒をまぶす) 500g/塩・胡椒 適宜/油(オリーブ) 大さじ1/玉ねぎ 1個/にんにく 15g/塩 適宜/水 200ml/トマト水煮 200g/水 200ml/赤ワイン 350ml/顆粒コンソメ 小さじ2.5/はちみつ 小さじ2/ナツメグ 小さじ1/4/胡椒 適宜/バター 10g/マッシュルーム(バターで炒める) 120g/バター 10g/はちみつ 小さじ2【作り方】1. 鍋に油を熱して牛肉を炒めて取り出す。玉ねぎ、にんにく、塩、水を入れて蓋をし、10分煮る。トマト水煮を加える。肉、水、赤ワイン、顆粒コンソメ、はちみつ、ナツメグ、胡椒を加えて蓋をし、1時間30分煮る。肉を取り出して野菜を濾す。マッシュルーム、バター、塩、はちみつを加える。 最初に驚かされたのがこのレシピ。ね、極めてオーソドックスですね。でもこれが旨いのだ。牛スネ肉が手に入ったら騙されたと思って一度お試しください。水菜のからしマヨサラダ(写真遺失)【材料】水菜(4cm長) 200g/マヨネーズ 大さじ3/塩・胡椒・味の素 適宜/ベーコン(細切り) 40g/砂糖 小さじ1/2/練り辛子 5cm1. フライパンでベーコンを炒める。2. ボウルで水菜、マヨネーズ、塩、胡椒、味の素、砂糖、練り辛子、1.を和える。 これは辛子がポイントと思えますが、やはりリュウジ氏が活用しまくる味の素が決め手となっています。味の素使ったっていいじゃんと思えるかどうかがリュウジ氏レシピ克服のポイントだと思うのです。もやし味噌炒飯【材料】ごはん 200g/豚肉(ひき肉) 70g/もやし(砕く) 1/2袋/卵 1個/油(ごま)・味噌 大さじ1/醤油 小さじ1/味の素・塩・胡椒 適宜/小ねぎ(小口切り)・ラー油 適宜【作り方】1. フライパンに油(ごま)を熱して豚ひき肉、塩、胡椒を入れて炒める。味噌を加える。空いた場所に溶き卵を加えて炒める。ごはん、もやしを加える。味の素、醤油を加える。皿に盛って小ねぎ、ラー油を散らす。 味噌味、もやしが具材というのがちょっと変わってますが、ここでもやはり味の素がいい働きをしてるのですね。レタス丼(リュウジ)【材料】ごはん 200g/レタス(千切る) 1/2玉/ベーコン(拍子木切り) 40g/バター 10g/塩・旨味調味料・胡椒・醤油 適宜【作り方】1. フライパンにバターを熱してベーコンを炒める。レタスを加える。塩、旨味調味料を加える。2. 丼にごはんを盛って1.をのせ胡椒、醤油を散らす。 そうなんだよねえ、これと似たのは何度も食べていたけれど、どこか物足りなさを感じていたんですけど、味の素ちょっとを加えるだけで驚くばかりに置く深い味わいになるのです。
2025/10/25
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ぼくはドライカレーが好きじゃない。と常々カレー好きを公言して憚らぬ癖をして、ドライカレーが好きじゃないってのは、ぼくのカレー愛に疑義を抱かれても仕方のないことかもしれません。それは置いておくとしてそもそもドライカレーというのは何なのだろうか。日本におけるドライカレーは、一般にはキーマカレーなどのそぼろごはん系とカレー風味に味付けされたチャーハン・ピラフ系に2分されると思うのだ。だけれども前者はちっともカレーではないし、後者はドライカレーというよりはカレーチャーハンだったり、カレーピラフと称されることが多そうでつまりはカレーよりもチャーハンやピラフ寄りの食べ物と考えるのが適当と思えるのです。そもそもドライカレーっていう呼び方自体がおかしいんじゃないのかなあ。だってドライって英単語は「乾いた」といった意味の形容詞でありますが、少しも乾いていないですからね。ごはんはまあともかく「乾いた」であればふりかけ風のカレーであるべきではないか。世間にはカレーふりかけが数多く出回っているのだから、堂々とドライカレーを標榜すべきはむしろこれらなんじゃないだろうか。加えてドライには「辛口」って意味もあって(断るまでもなくアサヒのスーパードライに代表されますね、ただ本来ドライはワインの辛口に用いるそうです)、だったら激辛カレーふりかけこそが本当のドライカレーではないか。でも、だからといってそれがあってもぼくはやっぱりドライカレーには興味が持てないのでした。町中華風なす豚ひき肉ドライカレー(写真遺失)【材料】ごはん 1膳分/豚肉 100g/ナス(乱切り) 1本/玉ねぎ(薄切り) 1/4個/青ねぎ(小口切り) 2本/卵(目玉焼) 1個/油(ごま) 大さじ1/カレー粉 小さじ1/ソース(中濃) 小さじ2/トマトケチャップ 小さじ1/鶏がらスープの素 小さじ1/ラー油 適宜【作り方】1. フライパンに油(ごま)を熱して豚肉を炒める。ナス、玉ねぎを加える。カレー粉、ソース(中濃)、トマトケチャップ、鶏がらスープの素を加える。2. 皿にごはん、1.を盛って目玉焼をのせ、青ねぎ、ラー油を散らす。 と書いたにも拘わらず、案外ドライカレー作ってますねえ。これはヤスナリオ氏が紹介していた町中華風なす豚肉ドライカレーをちょっとアレンジもの。極めてオーソドックスで特段の工夫は見られません。ラー油を使うのがちょっとした工夫ではありますが、カレーとラー油の組合せは案外見掛けます。和風ニラキーマカレー【材料】ごはん 4膳分/豚肉(ひき肉) 300g/ニラ(1cm幅) 1束/豆腐(木綿)(水切り/崩す) 1丁/玉ねぎ(みじん切り) 1/2個/にんにく 2片/ミックスナッツ(粗みじん切り/鰹節、七味唐辛子、塩を混ぜる) 60g/鰹節 5g/七味唐辛子 小さじ1/油(サラダ) 大さじ2/塩・胡椒 適宜/【調味料】カレー粉 大さじ2/トマトケチャップ・醤油・みりん 大さじ2/砂糖 小さじ2【作り方】1. フライパンに油(サラダ)を熱して豚ひき肉、塩、胡椒を入れて炒めり。玉ねぎ、にんにくを加えり。【調味料】を加える。ニラ、豆腐を加える。塩、胡椒を加える。皿にごはんを盛ってかけ、ミックスナッツを散らす。 笠原将弘氏のレシピ。麻婆カレーの一種で、これをドライカレーに分類するのはちょっと無理があるかな。ナッツを使うレシピは本場のレシピには珍しくないけれど、麻婆カレーではちょっと変わってるかも。これは美味しいなあ。炊飯器ドライカレー(これまた写真遺失)【材料】米・玉ねぎ(みじん切り)・ソーセージ(斜め切り)・ピーマン(5mm幅)・ミックスベジタブル・にんにく・生姜・顆粒コンソメ・カレー粉・ソース(ウスター)・塩・胡椒・野菜ジュース・サラダ油・水 適宜【作り方】1. フライパンにサラダ油を熱してにんにく、生姜、玉ねぎを炒める。ソーセージ、ピーマン、ミックスベジタブルを加える。顆粒コンソメ、カレー粉、ソース(ウスター)、塩、胡椒、野菜ジュースを加える。2. 炊飯器(内窯)に米、1.、水を入れて炊く。 これはどこかで見たレシピを適当にアレンジしたものです。ピラフ系ですね。まあどうってこともないけど、手軽だし数日分のお弁当用に作ってみました。カシューナッツ入りドライカレー【材料】ごはん 適宜/肉(合びき肉) 150g/玉ねぎ(みじん切り) 1/2個/ニンジン(5mm角) 1/2本/エリンギ(5mm角) 1本/トマト(ミニ/2等分) 4個/油(オリーブ) 大さじ1/2/塩 小さじ1/4/酒 1/4カップ/カシューナッツ(無塩/素焼き/刻む) 30g/卵(茹でる[半熟]) 2個/パセリ(D) 適宜/【A】カレー粉・醤油・みりん 大さじ1/生姜・にんにく 1片【作り方】1. 鍋に油を熱して肉、玉ねぎ、塩を炒める。ニンジン、エリンギ、トマトを加える。酒を加えて蓋をし、弱中火で8分蒸す。【A】を加える。カシューナッツを加える。器にごはんを盛ってかけ、卵をのせてパセリを振る。 長谷川あかり氏のレシピ。材料を見る限りはどうってこともないように思えるから、あまり期待してはいなかったのですが、思いがけず美味しいのでした。不思議なものだなあ。エリンギやカシューナッツの食感にコントラストがあるのが功を奏しているのでしょうか。
2025/10/24
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立ち呑みはいいけれど立ち食いにはあまり魅力を感じません。世間には案外多くの立ち食い好きがいるもので、ぼくの知人にも何人かの立ち食い好きが存在します。日本人にとっての立ち食いの大定番はそばだと思うのですが、同じ江戸時代を起源とする立ち食いには寿司、天ぷらなんかもあったそうです。酒も呑ませたようですが、そば、寿司、天ぷらを肴に酒を呑ませるなら悪くない気もするけれど、さっと食べて勘定を済ませるといった使われ方をするのが一般的だっただろうから、当時のこうした屋台の立ち食いや立ち呑みは現在のものとは違っていたんだと思います。全然的外れかもしれませんが、ぼくが想像するには、大きな差異として娯楽性の有無があるんじゃないだろうか。と書いたその場からまるで見当違いって気もしなくはないけれど、まあそう書いてみた。書いてしまったからにはそれなりに意味するところを語るべきですが、語るまでもない程度の意味しか含んでいません。つまり、現在の人は立ち食いや立ち呑みから受けるサービスを娯楽の一環として受容しているといった側面があるけれど、江戸の人たちはただひたすらに腹を膨れさせるために食べ、ただ酔うためにだけに呑んだりしたんだろうと思うのです。それは江戸の町というのは男の独身者率が圧倒的に多かったということもあるかもしれません。このインフレ傾向の現在においては、確かに安上がりという理由も大事な点ではありましょうが、でもそれだけではないはずです。だって座って呑む酒場でも安い店は安いし、大体、立ち呑みを標榜しながら最初こそ立ちを基本としながら、売り上げが伸びないと途端に椅子が登場するのだから。だったら何が立ち食いや立ち吞みに人を向かわせるのだろうか。常連や店の人との語らいなど座れる店の方が都合が良さそうだし、概して座れる店より立ちの方が個性的かもしれないけれど、店の雰囲気なんてものは数回も通えば慣れてしまうものです。といった訳でどうも立ち飲食店の隆盛する理由は掴みかねるのでした。 池袋駅の周辺はお手頃な寿司店が多くあります。安さを売りにする業態に回転寿司もあるけれど、最近の傾向としては立ちの店が増えているような気がします。店の側からすれば回転率の良さや狭いスペースでの営業が可能であるなどが魅力なのだろうか。一方で客側はどう思っているのだろう。目の前で握ってもらえるので機会の握った寿司よりお得感があるとかおやつ気分で数貫だけでも気兼ねせずに済む気楽さが魅力なのだろうか。統計を取った訳ではないから気のせいかもしれないけれど、女性客が多い感じがするのでそうした側面もありそうです。池袋だけでも何軒あるのか分からないけれど、東口駅前からすぐに「寿司 魚がし日本一 池袋東口店」があります。昼前から遅くまで営業しているので、遅めのランチや残業前の腹ごしらえ、帰宅時間が遅くなっても太らぬよう軽めの夕食といった使い方ができるのも女性からの支持を得る理由にはなるだろうけど,回転寿司チェーンだって似たようなものだからなあ。ともあれ、立ち食い寿司に限った話ではなく、寿司屋というのはほとんどの場合、酒が呑めるというのも嬉しいものです。町場のそば屋など他の業態では酒を出さない店もあるし、チェーン店でも店によってまちまちだったりする一方で寿司屋の場合は、ほぼ例外なく呑むことができそうです。ぼくも寿司はとても好きなんですけど、根がケチだからそうは食べることができない。ただでさえ高級な部類な業態にあって、店で酒を呑むと結構な金額になると思うとやはり未だに寿司屋呑みというのは、ぼくにとっては相当に思い切りを要する贅沢な食行動なのです。そういう意味では立ちはちょっと摘まんで寿司欲求を宥めることができたら勘定を済ませてさっと立ち去ることも可能だから気は楽です。ってもここのはネタも小振りなのにお値段はそこそこだったからあんまりお得感はなかったかな。どうしてここまでのシェア拡大ができているのかちょい疑問でした。ちなみになぜか肝心の寿司の写真がないけれど、酒だけで帰った訳ではないので誤解なきようお願いします。
2025/10/20
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鶴瀬駅に行くまでは、呑んだことはなくてもきっと1度位訪れているだろうと思っていました。改札を抜けるまではいかにもな東武東上線の階上駅舎の風景だったので、既視感を覚えたものですが、駅前に出てみるとそれが勘違いであったことを認識するのでした(と書いてはみたけれど、たんに覚えていないだけなのかもしれません)。今しがた駅前と書きましたが、最初に降り立ったのは西口側でした。整備されてはいるけれど、何というか活気の感じられない町であるなあというのが正直な感想です。O氏は先乗りして(というかぼくが1時間近く遅れて到着したというのが正しい)駅の両側を探索したらしいが、この後訪れる酒場以外には目ぼしい店はないという結論に達していたのだ。その1で魅惑の酒場の片鱗を見出したけれど、さすがにそこまで足を延ばしてはいなかったのです。Wikipediaによると8つの商店街があるらしいから見落としてしまったのかなと思ってGoogle Mapなどでおさらいしてみたけれど、やはり現在の様子はとても商店街と呼べない位に閑散としています。酒場どころか他の飲食店もちらほら見受けられる程度でありますし、浦和レッズ御用達の「焼鳥 力」がランチ時間から夜に向けて通しで営業しているのがまあ心強く思えるのでした。いざ、呑み足りずかと言って臨席への移動が面倒になったら次の候補店とするのも致し方ないと思料した次第です。われわれの共通の知人であるS氏は鶴瀬に住む知人がいるそうで、ちょくちょくここに呑みに来ていると聞いていました。だからS氏はきっと付き合ってくれないってこともあって、今回の鶴瀬呑みの決行を決断したのでした。 さて、やって来たのは有名店の「忠八」です。ぼくのメモでは15時営業開始だからまだ開店まで1時間あります。が、O氏は店先で14時開店の貼り紙を目撃したとのことなので、それを信じて向かうことにしました。やってなければ「力」に引き返せばいいしね。ところでこの日、ぼくはバリウムを摂取していて胃腸の具合も今ひとつで、しかも大概の場合、検査機関でもらったピンクの小粒を摂取したら即効果が見られるのに、今回に限ってまったく気配がないのです。見たところ「忠八」は結構古そうな(というかはっきりボロい)店舗だからトイレにも不安があります。おやおや開店したばかりのはずなのにすでにご隠居したらしいご夫婦が立派な寿司を肴に呑み始めていますね。ということで描写するのが面倒なので写真が物語る凄まじい店内を鑑賞する前にまずはトイレを確認することにしました。おっ、これならいざという時に用に足りそうであるよ。席に戻って辺りを見渡すと予約の札がズラリと並んでいます。なんとなんと、これはきっと開店すぐに来るか予約をちゃんとしておかないと入れそうもないなあ。って思ったけれど、われわれに続いて1組が来ただけだったから17時過ぎでもギリギリ入れるかもしれないですね。にしても夥しい品数だから目移りしてしまうなあ。へえ、ここは100円のサービスメニューもあるのか。まずはそれはデフォルトで注文しましょうかね。ってことで枝豆と〆鯖を。2人分頼んだ〆鯖は半身で200円だから近所のスーパーでは最近298円だから原価割れしてるんじゃないかなあ。最近鯖も漁獲量が落ちてるってことみたいだし。しかし、それにしたって品数が豊富ですねえ。しかも値段の付け方がぼくの認識している相場観と思いっきりずれているのが不思議でしたねえ。ぼくの感覚なら高いはずのものが安かったり、妙にお高めの値段が設定されていたり、どうもよく分からんが、どうしても安価なものに視線は捉われるのでした。でもベッドタウンのようなこの町で昼間っから通しで呑める店があるのってなんかいいですねえ。
2025/10/19
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幾度となく公言してきたことをさらに繰り返すというのも気が引けるのですが、ぼくはカレーが大好きです。と書いてはみたけれど、そもそもカレーとは何ぞやといった根本的についての検討が必要となるのではないか。しかし、辞書を含めてあれこれと調べてみたけれどどうもしっくりとこないのだ。多くの識者が提議を試みて不首尾となるなか、ぼくが自ら提議するというのも荷が重い。比較的それらしい記載のイナダシュンスケ氏なる方の定義を引いてみます。食べるそして考えるhttp://inadashunsuke.blog.fc2.com/「カレーとは、唐辛子を含む2種類以上の香辛料を使用し加熱調理された副食物の内で、おおよそ等量の米飯と共に食べた場合にそれぞれを単独で食べた場合より美味しくなる料理の総称である」 ふ~ん。と思いつつ、冒頭の「唐辛子を含む」ですでにして疑問を覚えるのです。例えば、唐辛子を用いないカレーを出す店があります。食べログMagazine 「〈今週のカレー〉唐辛子不使用なのに、スパイシー。カレーの達人が発見した個性派カレーに注目!」https://magazine.tabelog.com/articles/88414唐辛子を用いないカレー粉もあります。S&B 「辛くないカレー粉スティックで作るスパイスカレー」https://www.sbfoods.co.jp/brand/special/non-spicy/レトルトも。MUJI 無印良品 「素材を生かした 辛くない 国産りんごと野菜のカレー」https://www.muji.com/jp/ja/store/cmdty/detail/%E7%B4%A0%E6%9D%90%E3%82%92%E7%94%9F%E3%81%8B%E3%81%97%E3%81%9F%E3%80%80%E8%BE%9B%E3%81%8F%E3%81%AA%E3%81%84%E3%80%80%E5%9B%BD%E7%94%A3%E3%82%8A%E3%82%93%E3%81%94%E3%81%A8%E9%87%8E%E8%8F%9C%E3%81%AE%E3%82%AB%E3%83%AC%E3%83%BC/4550182505863?srsltid=AfmBOoqCn-z8vGly0Nb9AK3QA98t6l2XArIkR8ClfUkji8RkJcQTv6t_ こうなってくるともう手に負えなくなります。ホントはここでカレー料理のある一ジャンルについて書くつもりでしたがその暇はなさそうなので、また次回ということで。里芋カレー【材料】ごはん・里芋(皮を剥く/茹でる/一口大)・豚肉(一口大)・カレー粉・生姜・塩・片栗粉・だし 適宜【作り方】1. 鍋にだしを沸かしてカレー粉、生姜を加える。里芋、豚肉を加えて塩、水溶き片栗粉を加える。皿にごはんを盛ってかける。 いつものじゃがいもの代わりに里芋を使っただけです。気持ちちょっと和風寄りにしました。もちろん美味しいのです。しかもじゃがいもよりも低カロリーなのも嬉しいところ。ニラカレー【材料】ごはん 1膳分/ニラ(3cm幅) 1/2束/玉ねぎ(くし型切り) 1/4個/ニンジン(拍子木切り) 3cm/じゃがいも(皮を剥く/一口大) 1/2個/豚肉(一口大) 30g/にんにく・生姜・カレー粉・カレーフレーク・サラダ油・水 適宜【作り方】1. 鍋にサラダ油を熱してにんにく、生姜を炒める。玉ねぎを加える。カレー粉、水を加える。ニラ、カレーフレークを加える。皿にごはんを盛ってかける。2024/2/11 普通のカレーにニラを入れただけ。これを食べるとニラっていう野菜のパワーをばっちり感じることができます。カレーにも負けぬ風味の強さです。大葉カレー【材料】ごはん・大葉(千切り)・豚肉・ニンジン(半月切り)・じゃがいも(一口大)・玉ねぎ(くし型切り)・ラード・カレー粉・小麦粉・水・鶏がらスープの素・塩 適宜【作り方】1. 鍋にラードを熱してカレー粉、小麦粉を炒めて取り出す。鍋に湯を沸かして豚肉、ニンジン、玉ねぎ、鶏がらスープの素を加えて煮る。じゃがいもを加える。塩を加える。2. 皿にごはんを盛って1.をかけ、大葉を散らす。 こちらは大葉をのせてみました。あんまりにもすんなりとまじりあってしまうので、逆にここで大葉を使うのはもったいない気もします。九条ねぎカレー【材料】ごはん 1膳分/九条ねぎ(斜め切り) 1本/玉ねぎ(くし型切り) 1/4個/ニンジン(拍子木切り) 3cm/じゃがいも(皮を剥く/一口大) 1/2個/豚肉(一口大) 30g/にんにく・生姜・カレー粉・カレーフレーク・サラダ油・水 適宜【作り方】1. 鍋にサラダ油を熱してにんにく、生姜を炒める。玉ねぎを加える。カレー粉、水を加える。カレーフレークを加える。2. フライパンにサラダ油を熱して九条ねぎを炒める。3. 皿にごはんを盛って1.をかけ、2.をのせる。 一時期、非常に九条ねぎにハマっていました。近所の八百屋で1束50円程度で売られていたからです。しかしこのところ九条ねぎに限らずねぎ全般が高額となってからはあまり食べなくなったなあ。これも旨いけれどいまひとつパンチに欠けます。
2025/10/18
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最近めっきりラーメンを食べる機会が減ったような気がしています。少し前までは最も好きな食べ物はカレーとラーメンだなんて大見得を切っていたし、今でも多分、そうだとは思うけれど、大好物というには弱いといった程度でしか食べていない。特に外食で食べることがめっきり減っているのは、ついつい汁を呑み干してしまう欲望に抗うのが辛いからなのです。考えてみると汁系の麺類っていうのは健康に留意すると大量の汁が残ってしまう訳でそれがいかにももったいない。自分で汁を作るとよく分かるのですが、一杯のかけそばやかけうどん、一杯の素ラーメンであっても思った以上にたくさんの調味料を用いているものです。そうした不合理さを回避するための自衛策にはいくつかの方法があるのだけれど、どれも外食には不向きだからどうしても汁系麺類を食べるのは自宅でってことになります。一番安直なのは、一人前のスープの量をそもそも半量程度に控えるという手段です。これは多くの方が実践しているんじゃなかろうか。でもこれだと基本的に汁物は熱いことが肝要であるからして汁量が減れば当然に醒めやすくなる。また、ある程度の量で麺を泳がせることで粘土化を防げているので、麺を茹でる際は打ち粉等の濁りをそれなりに丁寧に除去した方が良さそうです。でもそうなると麺の風味が落ちてしまう気もするのだ。加えて重要なのは汁気の少ない汁系麺類は美観がよろしくないということもあります。ならば予め予備の箸と取り鉢を用意しておき、取り鉢から食べるという方法も考えられます。残った汁は多少濁っていたり、麺や具のカスが残ったりするけれど、そこは濾したりはせずにオジヤや煮物の汁として転用するのがよろしいかと。残ったカスがお楽しみになるので、わざと多めにカスを残したりするようにもなったりする。ぼくはここにカレー粉と小麦粉、片栗粉を乾煎りしたものを投入してカレー丼とすることもありますが、これが案外美味しいのだ。ジャワカレーなどの市販のルーをぶち込むのもありですが、それだとちょっと味が濃くなり過ぎます。一つのスープでラーメンとカレーが食べられるのは何だかちょっと得した気になりませんか。ぼくはなるのです。なるとラーメン(麺屋 一刻)[日本・神奈川県川崎市]【材料】中華麺(醤油/茹でる)・ナルト(薄切り) 10枚/ワンタン 2個/チャーシュー(薄切り) 1枚/わかめ(水で戻す) 大さじ1/のり 1枚/長ねぎ(刻む) 適宜【作り方】1. 丼に付属のタレ。湯を注いで中華麺を盛り、ナルト、ワンタン、チャーシュー、わかめ、のり長ねぎを散らす。 今回はご当地の変わり種ラーメンの真似っこです。ラーメンをご家庭で店の味にとする程には趣味人ではないので、単に具材を踏襲しているだけ。横着ものだから写真と突き合わせて盛り付けすらしないから見栄えが本物とはかけ離れたものになることもしばしばですが、まあぼくの拘りはせいぜいその程度のものなのだ。昔ナルトにハマった頃、やたらと食べ過ぎて飽きてしまってからは滅多に食卓に上ることはなくなったけれど、冷凍で保存するようになってからはたまに登場するようになりました。納豆ラーメン(元祖納豆ラーメン喜楽)[日本・秋田県秋田市]【材料】中華麺(味噌/茹でる)・納豆(ひきわり) 1パック/豚肉(バラ/一口大)・キャベツ(一口大)・もやし・ニンジン(千切り)・サラダ油 適宜/卵(茹でる/薄切り) 1/2個/ナルト(斜め薄切り) 1枚/カマボコ(8mm厚) 1枚/水 250ml【作り方】1. 鍋に湯を沸かして付属のスープを加える。2. フライパンにサラダ油を熱して豚肉を炒める。キャベツ、もやし、ニンジンを加える。1.(1/3量)を加える。3. 1.に納豆を加える。4. 丼に中華麺を盛って3.を注ぎ、2.、茹で卵、ナルト、カマボコをのせる。【備考】元祖納豆ラーメン喜楽http://blog.livedoor.jp/kiraku_akita/ 案外、ラーメンに納豆って少ないみたいですね。確かに店で見たことないかもしれない。でもこれを作ってみたら、何のことはなく至極馴染んでいて定番のもののように思えてくるのでした。納豆ラーメン(二代目福治郎)[日本・秋田県]【材料】中華麺(味噌/茹でる)・納豆(粒・ひきわり/すりつぶす)・もやし(茹でる)・糸唐辛子・青ねぎ(小口切り)・白ごま・湯 適宜【作り方】1. 丼(内側)に納豆を塗って白ごまを散らし、付属のスープ、湯を注いで混ぜる。中華麺を盛ってもやし、糸唐辛子、青ねぎをのせる。【備考】https://www.fukujiro.com/c/all/others/gd23 これはヴァージョン違い。ラーメンってチャーシューやメンマ、ナルトなど真似っこするのがちょっと面倒なことって多いのです,コンビニやスーパーで一食用がセット売りされていたりするけれど、麺よりずっと高かったりするからなかなか手を出せないんですよねえ。これなら簡単に材料が揃えられますね。関西風うどん汁ラーメン【材料】中華麺(茹でる) 1玉/揚げ玉・青ねぎ(小口切り)・一味唐辛子・白胡椒 適宜/【うどん汁(沸かす)】水 300ml/顆粒だし 3g/薄口醤油・酒 大さじ1.5/みりん 大さじ1/塩 適宜【作り方】1. 丼に中華麺を盛って【うどん汁】を注ぎ、揚げ玉、青ねぎ、一味唐辛子、白胡椒を散らす。2024/7/27 これってご当地の味なんだろうかねえ。出典が不明です。そばつゆと中華麺の組合せは案外メジャーですけどその隙間を突いたようなレシピですね。ってうどんってそれこそ滅多に食べないからこれが関西風うどんつゆにどれくらい近付いているのか正直疑問ではあります。
2025/10/17
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どうもタワーマンションって好きになれないのです。都内のマンション価格が高騰していて億ションだらけだってニュースでよく報道されていますが、物件価格の高さをなかったことにしてもどうしても住みたいって気持ちにはなれないのです。それは数年前に河川の決壊でとある高層マンションの電気設備が壊滅的な打撃を被ってしまい、エレベーターも動かなくなって住民たちも大変な不便な生活を余儀なくされたそうな。そうなんですよねえ、ぼくは河川が決壊しなくても自分の膀胱が決壊する不安があって、自分の足で登れる高さにしか住みたくないと常々思っておるのです。エレベーター待ちをする間に決壊してしまい、無事誰とも出逢わずに自室まで辿り着ければまあそれはそれで仕方ないと思うけれど、途中で誰かに出逢ってしまったらさすがに恥ずかしいでは済まされないと思うのです。マンション住民は目的階に直行するから途中で誰かが乗り込んでくるってことは余りなさそうですが、宅急便の配達員やらが乗り込んでくる可能性は多分にあると思うのです。もし無事我慢できていたとしても間もなく自宅だと思うとそれまでは何とな踏ん張れていた尿意が急激に限界へと達することを経験する方は少なくないはずです。とまあ高層マンションの場合、大概低層階にトイレが設置されているらしいからそこまで心配することではないけれど、河川の決壊の場合などを加味するとやはり浸水しない程度の低層に住むのがいいように思えるのです。しかし、実際にそんなことがあるのか知りませんが、高層階の住民と下層階の住民には歴然たるヒエラルキーが存在するとの噂があります。都会生活者なんて隣人の顔すら知らないってことが多そうなものですが、子育て世代だとそういったこともありそうな気がします。嫌ですねえ。ってこれを書いていたらネットニュースで「不動産経済研究所によると、2025年上半期の首都圏新築マンションの平均価格は8,958万円で、東京23区の平均は1億3,064万円と1億円超えでした」なんてのが飛び込んできました。実際には中央値ってのが重要らしく、2025年上半期の中央値は6,898万円とのこと。それでもやっぱり高いよなあ。 さて、そんなおハイソマンションの2階には「焼鳥日高 日暮里東口店」があります。なんとまあ無茶苦茶混んでいますね。そんな状況を目にして最初に思うのが、果たしてこの多くのお客さんの中にこのマンションの住民は混じっているのだろうかってことです。さすがに原住民はここで呑んでるのが同じフロアーの人にバレたら体面が良くないとか思っちゃうんじゃないか。特に子持ちの場合は気を掴んだろうなあ。低層階の住民が子連れでここで呑んでるなんて、香草階の住民に目撃されて子供たちの学校で噂になったりとか。でも向かいのサイゼリヤはまあ許容範囲だったりするのかもなあ。しかし最近の若い人は終の棲家を確保できたら質素な食生活でも苦にならないって手合いもいるみたいだしなあ。などなど。まあ、住民ならざるぼくがなんとなく想像するほどには他人に対して無関心なんだろうけど。にしてもなんとか立ち呑みスペースを確保できましたが、表には空席待ちの人までできていました。確かにこの日は日暮里駅前の居酒屋数軒を覗いたのですが、どこもすんなりと入れそうにない状況だったからそれらの酒場難民が流れてきただけで、普段ならこれ程には混雑していないんだと思います。ってか思いたい。窮屈な一人席では皆さん、スマホで動画を眺めて呑んでいたり、読書したりとまあそれぞれが狭いながらもリラックスしてお過ごしであります。でも誰かと喋ったりするのであれば、まあ分からなくもないし、彼らがみな家族持ちならこうして帰宅前のホンのひと時を寛ぎたいのは分かります。でもどうも独り身の方が多そうに思えるから、だったらまっすぐ帰って呑んだ方がお手頃でいいんじゃないかなあなんてことも思うのです。ところで、久し振りの「焼鳥日高」でしたが、確かにここ、案外悪くないと思いました。チェーン店らしくつまんないっちゃ、つまんないけど、お隣の方がオニオンスライスといくつかの肴を組合わせて摘まんでいるのを見て、この人は毎晩のようにここで呑んでいるんだろうな、オニオンスライスでアレンジしてるんだろうなって思えて、それはそれでありかもなあなんて思うのです。
2025/10/13
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東武東上線は古くから馴染みのある路線で、大概の駅で下車していると思い込んでいたのですが、ちょっと調べてみたら案外取りこぼしが多いことに気付きました。最近はわざわざ足を延ばしてまで呑みに行くことに以前のような意欲が湧くことも少なくなったのですが、この日は昼過ぎから自由になったので、この夏めでたく万年フリーの身の上となったO氏と共に未踏駅の鶴瀬駅を目指すことにしたのです。それにしても改めて調べてみると東上線では未踏駅は実は、鶴瀬駅をはじめ数駅あるだけなのですが、呑みに関していうとまだまだ未経験な駅も少なくないことが判明しました。かつてガツガツとハシゴしていた頃だと欲張って駅毎の有名店だったり古参酒場を洗いざらい踏破して、意味のない満足に浸ったものですが、今は前のようには気力、体力、呑力が続かなくなっているので、なるべく早めの時間にスタートしてのんびりペースで3軒、無理しても4軒程度巡れたらいいかなあなんて思ったりしているのです。それもできれば一つの町をできるだけ広い範囲で探索できた方がよりその町を理解した気分に浸ろうと思っています。ということで、この日は昼過ぎにO氏と落ち合ってから夜まで4軒をハシゴしたのでありました。 まず目指したのは駅西口側にある中華料理屋です。郊外の町で昼から呑むってなると居酒屋という選択肢はなかなかに難しいものです。駅からは10数分の場所にあります。「サイゼリヤ」や「くら寿司」のある道路(三芳富士見線というらしい)を進むと「東和銀行 鶴瀬支店」があり、その向かいに酒場長屋がありました。うち数軒は現役感があります。そんなことはないかなあ。住宅街をうねうねと進むと目指す「アサヒ飯店」らしき物件が見つかります。しかし、これ本当にやってんのかね、換気扇は回っているようだけど、この戸を開け放つ思い切りがありませんでした。仮に営業していたとしても一見を受け入れてくれるとはとても思えなかったのです。あっさりと諦めて駅方面に引き返すことにします。するとそこからすぐに「やきとり ゆき」「居酒屋 いしかわ」などちょっと良さそうな酒場が点在しています。これはどうなんだろうなあ、非常に気になるけれど、ここのために再び訪れるのは、相当な覚悟が要求されます。かといって事前に電話するってのもねえ。後ろ髪を引かれる気持ちは今も同じです。 ということで結局駅そばまで引き返して「京華」というお店に入ることにしました。こちらは営業中の札が出ていて安心です。卓席2つに小上がり2卓というすっきりとした店内。出前がメインのようです。品書きを眺めても酒類の記載はないのに、なぜか果実系カクテルの写真付きメニューが別に立っています。まあ、冷蔵庫にビールがあるのが見えるからそれを貰うことにしました。店は初老夫婦にその息子さんといったところなんでしょうか、皆さん物静かでいらっしゃる。お客さんもそこそこ入っていますが、皆さん、必要最低限の言葉しか発しないので、店内には我々の声ばかりが響くのでどうしても声を潜めてしまうのです。小さなでもちょっと嬉しい冷奴を摘まんでいるとボリュームたっぷりのレバニラ炒めと品のいい味わいの餃子6個で350円とお手頃価格なのも嬉しいのです。学生らしき若者は450円とやはりお手頃なラーメンを大盛で頼んでいます。ぼくもラーメンを頼みたかったのですが、この先のことを考えるとここで欲張ってしまうと夕方まですら持たないと思ったのでぐっとガマンをするのでした。
2025/10/12
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今回はトルコ料理。トルコ料理店、ひと頃、都内のあちこちに開業していましたが、近頃はあまり聞かなくなりました。当時は世界三大料理っていう触れ込みで大いに売り出されていましたが、どうやらフレンチや中華のようには日本人の中では普及しなかったようです。ぼくも流行りに乗って一時期、頻繁にトルコ料理店で呑み食いしたものですが、ある時点ですっぱりと足を洗ってしまいました。っていっても嫌いになったからではありません。その頃からさかんにレシピが流布されるようになり自分で作れるようになったのがその大きな理由です。しかも宮廷料理のように食材に拘ったり、盛り付けに気を遣いまくることなく、家庭料理として取り入れると案外、手軽に作れるもののようです。そんなトルコ料理でありますが、これまた当然と言えば当然に同じ料理といっても様々に異なるレシピが存在するようなのです。そんな似てるようでちょっと異なるレシピの中でもエゾゲリン・チョルバスという花嫁エゾのスープと訳されている料理は、うっかり気付かずに作ったり、とある食材を消費するためにあえて試してみたりしたりと作るきっかけは色々ですが、繰り返して色々試してもどれも美味しかったから今後も作り続けることになりそうです。南東部地方の「花嫁エゾのスープ」(エゾゲリン・チョルバス)[トルコ]【材料】レンズ豆(赤/皮無/下茹で)・米(下茹で) 50g/玉ねぎ(みじん切り) 1個/にんにく 2片/バター 30g/小麦粉・トマトペースト・油(オリーブ) 大さじ1/2/水・顆粒コンソメ(チキン)・塩・胡椒 適宜/カイエンペッパー・クミン(P) 小さじ1/バジル(D) 小さじ1/2/レモン 適宜【作り方】1. 鍋にバター、油を熱して玉ねぎを炒める。バジル、小麦粉、トマトペースト、にんにくを加える。レンズ豆、水、顆粒コンソメを加える。塩、胡椒、カイエンペッパー、クミン、バジルを加える。【備考】日本・トルコ協会http://www.tkjts.jp/recipe/ 日本・トルコ協会で公開されているレシピですが、これが一番シンプルで、それほど期待せずに作ったのですが、実に美味しい。豆と穀物のスープって、なんだかちょっと貧乏臭い気もするけれど、それは大きな間違いでありました。エゾゲリン・チョルバス(トルコ風レンズ豆のメゼ)[トルコ]【材料】湯 1カップ/油(オリーブ) 大さじ2/玉ねぎ(みじん切り) 2個/トマトペースト・赤唐辛子ペースト(ビベル・サルチャ/トルコ産) 大さじ1/レンズ豆(赤/茹でる)・ブルグル(細挽き/湯で戻す) 3/4カップ/青ねぎ(みじん切り) 4本/パセリ 1束/クミン(P) 小さじ1/粉唐辛子 小さじ1/塩・胡椒 適宜/【トッピング】レタス・レモン(くし型切り)・ザクロシロップ 適宜【作り方】1. 鍋に油を熱して玉ねぎを炒める。トマトペースト、赤唐辛子ペーストを加える。2. ボウルにレンズ豆、ブルグル、1.、青ねぎ、パセリ、クミン、粉唐辛子、塩、胡椒を混ぜる。3. 皿にレタスを敷いて成形した2.(くるみサイズ/楕円形)をのせる。レモンを添えてザクロシロップをかける。 メゼっていうのはおつまみってな意味合いらしいのですが、その示すとおりスープって感じではなく酒の肴にもぴったりです。このレシピを作ろうと思ったのは、大分前に買ったはいいものの持て余していたザクロシロップの消費のためでした。いわゆるグレナデンシロップですね。カクテル好きならご存じなんでしょうね。他のレシピと違ってスープストックなしなのにしっかり旨味があるのです。エゾゲリン・チョルバス[トルコ]【材料】玉ねぎ(みじん切り) 1/4個/トマトサルチャ(水と混ぜる)・水 7g/バター 5g/鶏がらスープ 400ml/レンズ豆(浸水) 25g/ブルグル(浸水) 10g/ブル・ビベル(代用:粗唐辛子) 0.75g/パプリカ(P)・ミント(D)・オレガノ(D) 小さじ1/4/塩 適宜【作り方】1. 鍋にバターを熱して玉ねぎを炒める。サルチャを加える。鶏がらスープを加える。レンズ豆、ブルグルを加える。塩を加えて蓋をし、弱火で30分煮る。ブル・ビベル、パプリカ、ミント、オレガノを加えて蓋をし、10分蒸らす。2025/9/14 一番簡単に作れるのはこれですね。これなら仕事から帰ってからでも作れそうです。鶏ささみのソテー エゾゲリン・チョルバス添え【材料】鶏肉(ささみ/塩、胡椒をまぶす)・塩・胡椒・バター・キャベツ(一口大)・エゾゲリン・チョルバス 適宜【作り方】1. フライパンにバターを熱して鶏肉を炒める。鍋でエゾゲリン・チョルバスを加熱し、鶏肉、キャベツを煮る。 ちょっとボリュームが欲しかったので、鶏肉とついでにキャベツも加えてみました。こうしてアレンジしやすいのもこの料理のいいところだと思ってます。
2025/10/11
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世界の国々を地域ごとに分類することに少なからず抵抗があります。地域で括るっていうことは近隣であることが条件の一つとなるはずだから、当然のように民族的にも宗教、経済なんかでも歴史上、小競り合い、大競り合いを繰り返してきたはずだし、分裂や吸収に見舞われる国も数多かったはずです。日本もまた東アジアという大雑把な括りに丸め込まれていますが、違和感と嫌悪感を覚えるのはぼくだけではないのではないでしょうか。東アジアに含まれる各国とも複雑な関係性を余儀なくされています。例えば中国や韓国が東アジア以外の地域に存在していたら今ほど複雑なことにはなっていなかったに違いありません。東欧も事情は変わらないはずで特にロシアとウクライナは終焉の見通しが全く立たぬ戦争状態が継続しており、今後も予断がならならず、それは近隣諸国も同様で、便宜上であれ一括りされることには日本人以上に抵抗があるはずです。しかしまあ、世界各国の料理のレシピは作るのが大変とかいったことよりも、うまい具合に材料が揃わないことが多いものだからなかなか一つの国の料理として報告するのは難しいのです。といった言い訳を連ねてはみたけれど、そもそもどこそこの国の料理っていっても国境が地続きなこの地域にあっては、正確にその料理がその国のものと主張するのは困難なはずです。というか中国と韓国でもキムチの発祥を巡っては事あるごとに悶着を起こしているのだから。レシピに著作権はないらしいのですが、個人レベルではなく国家レベルでもその程度の寛容さがあるべきなんじゃないかなあ。トカナ(玉ねぎの煮汁で炒めた豚肉料理)[モルドバ]【材料】豚肉(一口大/塩、胡椒をまぶす) 250g/玉ねぎ(くし型切り) 1個/水 1/2カップ/ニンジン(一口大) 1本/にんにく 2片/トマトペースト 8g/【調味料】赤ワイン 1/2カップ/塩 適宜/パプリカパウダー 小さじ1/2/ローズマリー 小さじ1/4/オリーブ油・胡椒 適宜/ドライタイム 小さじ1/2/ローリエ 2枚【作り方】1. フライパンにオリーブ油を熱して豚肉を焼く。玉ねぎを加える。ニンジンを加える。ワイン(半量)、水を加えて弱火で煮る。ドライタイム、ローズマリー、ローリエ、パプリカパウダー、塩、胡椒を加える。ワイン(半量)、トマトペーストを加えて弱火で15分煮る。にんにくを加える。 モルドバ料理として紹介されていたみたいですが、モルドバどころか、東欧、欧州じゃなくたって作られていても不思議じゃないですね。チャホビリ[ジョージア]【材料】鶏肉(手羽元) 12個/玉ねぎ(薄切り) 2個/トマト水煮 1缶/香菜 200ml/パプリカ 1個/赤唐辛子 2個/にんにく 3片/塩 適宜/水 200ml/トマトペースト 40g/サラダ油 50ml/胡椒 適宜/フメリスネリ 小さじ1【作り方】1. 鍋に鶏手羽元を並べ、トマトペーストをのせる。玉ねぎ、トマト水煮をのせる。香菜、パプリカ、赤唐辛子、にんにくをのせる。塩、胡椒、フメリ・スネリを振って油と水を注ぐ。 2. 1.を煮立てて蓋をして弱火で30分煮る。 日本ではジョージア料理といえばシュクメルリばかりが有名になってしまいましたが、調べてみると実に個性的なメニューが揃っています。シュクメルリだけ取ってみても実に多様なレシピが存在しており、もはや同じ料理とは思えぬほどの差があります。その秘訣はフメリスネリというミックススパイスにあると思うのだけれど違っているのかなあ。これがとんでもなく複雑で謎めいた味わいに繋がっているような気がしています。この料理もこのスパイスがなければ非常にありふれたもののようですが、少しこれを混ぜるだけでこれぞジョージアって味になるのです。あくまでもぼくの適当な解釈によるジョージア味であります。グレチャニキ[ウクライナ]【材料】パセリ 適宜/【たね(混ぜる/12等分/成形[楕円形]/小麦粉をまぶす)】そばの実(蒸す) 220g/豚肉(ひき肉) 400g/卵 1個/塩・胡椒・小麦粉 適宜/【ソース】油(サラダ) 適宜/玉ねぎ(みじん切り) 1個/ニンジン(千切り) 1/4本/トマトソース 100ml/水 適宜/ローリエ 2枚/塩・胡椒 適宜【作り方】1. フライパンに油を熱して【たね】を焼く。2. 鍋に油を熱して玉ねぎを炒める。ニンジンを加える。トマトソースを加えて5分煮る。水、ローリエを加えて蓋をし、弱火で5分煮込み、塩、胡椒を加える。3. 皿に2.を広げて1.をのせ、パセリを散らす。 ウクライナ料理です。そばの実を使った肉団子であります。これまたユーラシア大陸のどこででも作られていて不思議ではなさそうです。簡単でおいしい。レチョ(パプリカ煮込み)[ハンガリー](写真逸失)【材料】パプリカ(2㎝角) 4個/玉ねぎ(くし型切り) 1個/にんにく 1片/トマト水煮 1缶/燻製サラミ(一口大) 100g/パプリカパウダー 小さじ1/ひまわり油・塩 適宜【作り方】1. 鍋にひまわり油を熱して玉ねぎ、にんにくを炒める。パプリカを加える。トマト水煮、パプリカパウダーを加えて蓋をし、弱火で25分煮る。サラミを加えて10分煮る。 いかにもハンガリーの料理って感じ。こんなにシンプルなのにそう思って食べるといかにもハンガリー料理だって思えてしまうのです。
2025/10/10
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ぼくは宴会が好きじゃない。敏感な人ならお気付きかもしれないけれど、「好きじゃない」ってのは、随分迂遠な表現をしたものです。それには一応訳があって、例えば、来週の金曜日に送別会をやるってことになって招集がかけられたとする。その時点では参加するのがもう嫌で嫌で仕方がないのだ。日が迫るにつれ憂鬱は高まるばかり。店に向かう途上も足取り重く、これから呑むんだという高揚感は微塵も沸き起こってはこないのだ。会が始まりひとしきり挨拶が済んでもまだちっとも楽しめそうな気分にはなれないのだ。宴たけなわできっとひと言を求められたりするんだろうなあ、などなど。乾杯の音頭が挙がったところでまだまだ暗い表情のままのはずです。しかし、その数分後には楽しんでいるから驚きであります。わずか数分でここまで豹変してもいいものなのか。さすがにまだ酔っ払った訳ではないはずですが、呑みが始まってしまうと一気に楽しくなるとはなんと単純な奴なのだ。といった訳で呑み始めたらそれなりに楽しくなってしまうのだから、嫌いってことではなく、まあ好きじゃない位が適当な言い回しに思えるのです。でも呑んでる最中は楽しいのだけれど、呑み終えてからはやはり大概の場合、後悔する自分がいるのであります。無論、呑み過ぎが起因する諸々の問題が生じるからで、その詳細はとても自分の口では語れないのです。 さて、随分久し振りに「金太桜鮨 松戸駅前通店」にやって来ました。それなりの宴会でもない限りここで呑むことはないのです。コロナ以降、宴席に呼ばれることがめっきり減って、それはそれで気が楽で有難いのですが、かつてのようにしょっちゅう宴会があれば、慣れるってこともあるけれど久し振りなので、気分の沈み方がかなり激しいです。ホントのところは、かったるいとは思ってもそこまでどんよりした感じではないんですけどね。それにしてもお客さんの入りが良くないなあ。我々がいるからそれなりに盛り上がって感じられるけれど、ちょっと小用で席を立つと、カウンター席に訳ありげなカップルがいるだけで、その割には従業員がそれなりにいるのがいかにもバランスを欠いています。以前に比べて随分商売が厳しくなっているんじゃないかなあ、とちょっと心配になります。たまたまこの日が空いていただけ、杞憂に終わればいいんですけどね。さて、こちらは寿司屋といっても宴会のコース料理は和食一式が次々に提供されるから、普段肴一品で酒三杯は?むスタイルを通していては卓上に大量の皿が溜まってしまうので、?みより食いに精力を傾けることになります。これもまた宴会の苦手な理由です。これだけの肴を毎晩一、二品づつ出してもらえるのであれば、一週間通しでそれなりに満足な呑みとなりそうです。それを思うと無茶苦茶贅沢な気もしますが、実際のところ、料理はまあ、そこそこなのでそれ程には有難味は感じられないかもしれないです。23区東部から東葛地域まで数多くの店舗がある「金太桜鮨」ですが、これまで訪れた10軒弱を見る限りにおいてどうも寿司屋で呑んでいるっていう感慨が乏しいのだ。いかにも居酒屋っぽいのですね。もう少しリーズナブルながらも寿司屋っぽさを前面に押し出してくれると贅沢感が増して人気も上がりそうな気がします。
2025/10/06
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千葉県って県外の人々の多くがあまりポジティブのイメージを抱かれていないように思えます。他県の人は、関東の第3の自治体をライバル(?)埼玉と争うのをどこか嘲りの支線を向けて冷やかしている気がしてならないのです。ならばお前はどうなんだって問い質されると口ごもってしまうのですが、一応自己弁護するとすれば、住みたいとまでは思えないけれど、程よく田舎びていながらもそこそこの規模の町がたくさんあって遊び歩くには行き先に事欠くことがないと感じています。それはまあ千葉に限らず埼玉も同じです。肝心なのは埼玉なら浦和であればまあ埼玉の一等地だから住むのもアリかなあって思わなくもないのですが、同様に千葉には市川があって、千葉の一等地の市川であれば老後に住むのもアリかもしれないなあって思ったりもしていたのです。でも最近の市川はなんだか酷いことになっていますねえ。浦和も共学化を頑として受け付けないプライドの権化みたいな連中が行政で幅を利かせていると聞くと不愉快な気分にもなったりするけれど、市川のそれはもっと俗悪で、前市長がテスラを公用車にしたりシャワー室を市長室に設置したりとやりたい放題したかと思えば、現役市長はどうやら選挙の際にえげつない不正を働いたんじゃないかという報道がなされていてそれが真実かどうかはまだはっきりしないけれど事実とすれば余りにも情けないことであります。浦和と市川なら住めるなんて言ってみたけれど、正直言ってこの両市、あんまり好きじゃないんですよね。町はまあ適度なサイズで好ましくはあるけれどさっきのウラコーやイチジョとかやたらとプライドが高い感じが嫌なんですね。だったら来てくれなくて結構って言われるかもしれないけれど、それはまた話は別なのです。 さて、やって来たのは市川真間駅からすぐ目と鼻の先にある「立ち飲み処 串のしん」です。京成本線の線路に面していてこれって酒場にとってはすごく好立地に思えるのはぼくだけなのだろうか。馴染みとまでは言えぬ路線に揺られてぼんやりと車窓を眺めていく視線の先にぼんやりと浮かび上がる赤提灯やはためく暖簾を視界に収めるとそこが見知らぬ酒場ならなおのこと気持ちを奪われてしまうのです。仮に目指す酒場へとまさに目指す途上にある場合など約束がなければ途端に心変わりして間もなく発車せんとする列車を駆け下りて一目散にその酒場を目指すことでしょう。そんな時、当初の目的を果たさねばという使命感が優先してしまい見過ごしてしまうと後々、そこを訪れなかったことがいつまでも無念の種として巣食ってしまうので結局は後々訪れる羽目になる訳です。でも逆に目当ての酒場に行かずにおくとそれはまたそれで禍根を残すことは間違いなく、結論としては両方の酒場を訪れておくしかないのです。なので、うっかり車窓に見入り過ぎると気になる酒場が次から次へと出没なんていう嬉しくもヤバい事態に陥りかねません。それにしても夜景に紛れる酒場というのは実にいいものです。とまあそういった条件をこの市川真間の新しい立ち呑み屋は備えておるのです。店先にオープンな止まり木が設置されているのもいいですねえ。カウンター席は間仕切りされていて、これは賛否の分かれるところでありましょうが、スマホで動画を鑑賞する人や読書する人なんかもいるから、この夜のお客さんにとっては、独りで過ごす時間が快適に思えたようで結構結構なのです。ぼくも見知らぬ他人と語り合う気力がなかったのでこの晩はこの方が有難いのだ。さて、こちらは串ものメインの肴でありますが、ひと手間掛けた変わり種が多くてそれも日替わりだったりするみたいだから飽きることもなさそうです。ぼくの上の世代の人たちは飽きることもなく決まって同じ肴を頼んだものですが、ぼくのように飽きっぽい人にとっては、こうした工夫があって欲しいのです。酒も最近の流行りをしっかり押さえていてなかなかに意欲的な主人でありました。
2025/10/05
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今年に入ってから鰹が例年よりお得な感じがして気が向いては買って帰っていました。安いという印象は間違っていなかったらしく、最近のニュースでは豊漁が伝えられたりしているのを目にするようになりました。どうも昨今の酷暑が原因となってこれまでとは魚種と漁場が異なってしまっているようです。鰹は食べれても鮭が全く獲れなくなってしまったりといった自然環境に起因していると思われる原因だけでなく、北陸では本鮪が置網漁でたくさん掛かっているようで、それだけなら結構なこととも思えるのですが、実際には漁獲量に制限があるため、それこそ海に戻さなくてはならなくなっているというから地元の漁師の方たちは気の毒だ。気の毒で済まないのが本来置網に掛かるはずの獲物が本鮪に食い尽されてしまうとのことで、踏んだり蹴ったりとなっている漁港もあったりするそうです。もはや漁業という商売は博奕化していくしかないのだろうかと心配になるのです。ただ、養殖などの比較的安定的な方向へと舵を切る方たちも増えているようで、彼らには大いに期待したいところです。魚介に限らず野菜も肉ですらその年ごとに価格が乱高下していて、四季の味覚というものが失われつつあるのみならず、数年置きに突如安価で食べられるようになったりする食材が今後ますます増加するんじゃないかと思うのです。これがいいこととは思わないけれど、そのうち鰻が激安で食べられるんじゃないかと期待されるのです(というか今年鰻の稚魚が豊漁だったようですね)。とか身勝手なことを言っていたら、今年お手頃に食べられている鰹が一気に近海から消え去ってしまうかもしれないと思ったりもするのです。だったら今のうちにせっせと食べておくべきか、でも鰹って尿酸値を上げる食材らしいからなあ……。鰹のリエット【材料】鰹(5mm厚) 50g/玉ねぎ(薄切り) 1/4個/チーズ(クリーム) 30g/ワイン(白)・ワインビネガー(白) 大さじ1/油(オリーブ) 小さじ1+1/醤油 小さじ1/2/胡椒・ケーパー 適宜【作り方】1. 鍋に油を熱して玉ねぎを炒める。鰹を加える。ワイン、ワインビネガーを加える。火を止めて油、チーズ、醤油を加える。フードプロセッサーにかける。器に盛って胡椒、ケーパーを散らす。 リエットって好きなんですよね。定番は豚肉でしょうか。でもこの鰹の方がずっと美味しい気がします。これなら鰹が嫌いな人でも食べられるんじゃないかなあ。たくさん作って冷凍しておこうかなあ。鰹のたたきのカルパッチョ【材料】鰹のたたき(そぎ切り[1cm厚]) 1/2筋/ルッコラ 1袋/パルミジャーノ 適宜/【ドレッシング(混ぜる)】新玉ねぎ(薄切り) 1/4個/にんにく・生姜 適宜/ケーパー(みじん切り) 10粒/塩・胡椒 適宜/バルサミコ・醤油・オリーブ油 大さじ1/レモン汁 大さじ1/2【作り方】1. さらにルッコラ、鰹のたたきを盛って【ドレッシング】をかけ、パルミジャーノを散らす。 ぼくは以前は鰹はたたきが好きって思ってたんですが、以前、ちょっとお高めの居酒屋で刺身を食べたら、たたきより絶対刺身派に鞍替えしたのです。でも近所のスーパーで買うようなのはたたきの方が食べやすい気がします。刺身用で販売されていてもわざわざ焼いたりしてます。で、薬味いっぱいで食べるのが一番と思うのですが、その薬味が主役の鰹より高くついたりするから困ったものです。なので、そんな時にはカルパッチョで誤魔化したりするのです。韓国風鰹たたき【材料】鰹(たたき/5mm厚) 200g/【A(混ぜる)】コチュジャン・酢・ごま(白/すり) 大さじ1/2/醤油・油(ごま) 大さじ1/にんにく 小さじ1/2/カイワレ大根 1パック【作り方】1. 全ての材料(カイワレ大根以外)を和える。皿にカイワレ大根を盛ってのせる。 コチュジャンがたくさん残ってるので韓国風に味付けしました。これも悪くないなあ。カツオのごま酢漬け【材料】鰹(たたき/1cm幅/【ごま酢】に漬ける) 200g/玉ねぎ(薄切り) 1/4個/【ごま酢(混ぜる)】ごま(白/すり) 大さじ1.5/だし・酢 1/4カップ/醤油(薄口) 大さじ2/みりん・砂糖 小さじ2【作り方】1. 皿に鰹を盛って玉ねぎをのせる。【備考】dancyu 「酸味の効いたゴマだれが旨い"カツオのごま酢漬け"」https://dancyu.jp/recipe/2021_00005234.html ぼくを料理好きにしてくれた川津幸子さんのレシピ。この人のレシピって、作ってみたいと激しく思えるものとそうでないものの落差が大きくてこれはその一つで随分以前から知っていましたがようやく試す気になりました。材料が単純過ぎてつまんなく思ってたんですよね。あっさりと思い込みの誤りを正されることになりました。
2025/10/04
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何度も書いたことの繰り返しですが、ぼくには詩心というのが欠落しているようで、特に俳句やら単価となるとその良さがどうも理解できないのだ。そりゃまあ、名句などには、これは気が利いているなあとか思ったりする事はあってもその良さを上手く受け取ることができないのだ。時折、居酒屋で流しているテレビで和服の女性が芸能人らが詠んだ俳句を解説しているのを眺めていると、俳句という文学の理の奥深さか理解できたような気持にもなるのでありますが、どうも俳句における傑作というのはこうした理を越えたところから溢れ出る言葉として捉えきれないものをそれでも捉えたいという意思の強度で強引にわしづかみできた場合にのみ生まれ出る異形のもののように思えるのです。ぼくのように結局は言葉というものと真摯に渡り合ったことのないような者にとっては、むしろ詩人たちが肩肘張らずに自然体で書き記す随筆のようなものが心地良いのです。例えば正岡子規著『病牀六尺』。この随筆集について説明は避けますが、これはとても好きな一冊です。そんなある一節。-- 酒は男の飲む者になつて居つて女で酒を飲むものは極めて少い。これは生理上男の好くわけがあるであらうか、あるいは単に習慣上然らしむるのであらうか。むしろ後者であらうと信ずる。 女は一般に南瓜、薩摩芋、胡蘿蔔などを好む。男は特にこれを嫌ふといふ者も沢山ないにしてもとにかく女ほどに好まぬ者が多い。これは如何なる原因に基くであらうか。 男でも南瓜、薩摩芋等の甘きを嫌ふは酒を飲む者に多く、酒を飲まぬ男はこれに反して南瓜などを好んで食ふ傾向があるかと思はれる。して見ると女の南瓜などを好むのは酒を飲まぬためであつて、男のこれを好む事が女の如くないのは酒を飲むがためではあるまいか。酒は鮓の物の如き類とよく調和して、菓子や団子と調和しにくい事は一般に知つて居る所である。南瓜、薩摩芋、胡蘿蔔などは野菜中の最も甘味多き者であるので酒とは調和しにくいのであらう。酒飲みでも一旦酒を廃すると汁粉党に変る事がある。して見ると女は酒を飲まぬがために南瓜などを好むのに違ひない。-- 南瓜などの甘い野菜は酒に合わぬから男は概して南瓜が嫌いということがくどくどしく書かれていて病床にある者がこうしたことをつらつらと考え記しているのは何とも哀切であると同時にどこかユーモラスに思えるのです。でも、南瓜と酒は相性が良くないっていうのは間違いではないか。というのが、ぼくの通う立ち呑みではもともと甘い南瓜にマヨネーズを混ぜ混んだかぼちゃサラダが大人気なのです。このかぼちゃサラダ、単に茹でるか蒸かすかしただけの南瓜にたっぷりとマヨネーズ(業務用の特大サイズ)を混ぜただけだと思われます。これを肴にいい年をした連中(男女見境なく)が喜んで呑んでいるのだから酒呑みだって甘い物は好きだし、酒のお供にだって何の違和感も感じていないのだからこの点は正岡子規は誤りだったと認めてくれるだろうか。今晩、呑みに行く前に大龍寺を参って問い掛けてみようかな。かぼちゃのバター醤油炒め【材料】かぼちゃ(一口大/電子レンジで加熱) 100g/バター 15g/醤油 大さじ1/2【作り方】1. フライパンにバターを熱してかぼちゃを炒める。火を止めて醤油をかける。 これまた地味な一品でありますが、かぼちゃ位に味がはっきりしていると余り余計な手を加えない方が良いのであります。かぼちゃとピーマンのバター炒め【材料】かぼちゃ(一口大/電子レンジで600W2分加熱)・ピーマン(一口大)・バター・塩・胡椒・粉チーズ 適宜【作り方】1. フライパンにバターを熱してかぼちゃ、ピーマンを炒める。塩、胡椒を加える。皿に盛って粉チーズを散らす。 これまた、シンプルな一品。夏野菜はどれも味がくっきりしていますが、かぼちゃとピーマンって正反対の味の用で愛称は抜群なんですね。かぼちゃバター【材料】バター(無塩) 40g/かぼちゃ(蒸す/マッシュ) 100g/レーズン 大さじ2/シナモンパウダー・ナツメグ 適宜【作り方】1. 全ての材料を混ぜて保存容器に入れ、冷蔵庫に置く。【備考】dancyu 「スパイス香る"かぼちゃバター"」https://dancyu.jp/recipe/2024_00008913.html これはぼくからしてみると手を入れ過ぎてちょっと小癪な感じです。無論美味しいには美味しいのでありますが、シンプルなままの方がたくさん食べても飽きなずに食べ切れそう。大学カボチャ(笠原将弘)【材料】カボチャ(皮を剥く/3cm角) 1/4個/油 適宜/砂糖 大さじ3/水 大さじ1/醤油 小さじ1/ごま(黒) 適宜【作り方】1. フライパンに油を熱してカボチャを素揚げし、取り出す。フライパンに砂糖、水、醤油を入れて煮立たせ、カボチャを加える。皿に盛って黒ごまを散らす。 大学芋のかぼちゃヴァージョンですね。子規の挙げる甘い野菜の残り一つ、ニンジンも下茹でしてからこの餡と絡めたら当然に美味しいのだろうなあ。
2025/10/03
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お住まいの方には失礼極まりない言い方となるけれど、千川というつまらない町で酒場を見出すことは難しいんじゃないかと思っていました。といったその場で補足させてもらうと、ここでいう「つまらない」町というのは、今まさに呑みに向かいつつあるぼくにとって「つまらない」だけでありまして、実際にそこで暮らす場合にはこれは「つまる」とか「つまらない」というのは、むしろ条件としてはかなり低いレベルに位置するものと思われるのだ。つまり、治安が良くて安全であるとか閑静である、安売りスーパーがあるなどなどこそが、現実問題として住居探しの際には重要な要因となるはずなのだ。?兵衛が酒を求めて彷徨うのに「つまる」と感じる町というのは、住むにはむしろ不向きであるということは自明なのです。ととりあえずは取り繕ってはみるけれど、いかにも当たり前過ぎてちっとも心に響かないのだ。というか、酒場らしい酒場などなさそうな場所で酒場らしい酒場に出逢うことにこそ、酒場巡りの醍醐味があるのではないかと近頃は思っているのです。だから酒場どころが飲食店もその他の商店もほぼない住宅街の只中にこうした酒場があるというのは、ぼくにとってはたまらなく魅力的な酒場だという感慨に浸れるのであります。 その酒場は、「一富士」。いかにもっていう店名でありますねえ。袖看板の経年変化によりかすれた文字に目を凝らすと「大衆酒場」に「お茶漬け」とあります。だからどうしたってことはないのですが、小料理屋とか季節料理とか書かれているよりは心強い気持ちになるのはケチ臭さの表れでしかないのだ。にしても店内からは物音一つ聞こえてこないから、わずかではあるが下腹に気合を入れて扉を開くのであります。住宅街の酒場らしく10席に満たぬ程で、客席は酒場というよりはスナックに近いけれど、内装というか店の雰囲気はこれぞ酒場というムードがムンムンとしています。このごちゃごちゃとした感じ、とてもいいぞ。店主が思ったよりは若いから、この店は居抜きなんだろうなんて思ったけれど、この店のなりそめも伺ったような気がするけどすっかり忘れてしまったなあ。それとお客さんもお一人おられたなあ。結構な年配の方でいかにもご近所さんって感じ。時折、我々に向けて話題を振ってくるけれど、どうも話が続かないのです。このお二人で過ごす時間がこの店の定常状態なのかもしれないなあなんて思ったりする。品書きは思いの外に充実していて、しかもちょっと面白い品が多いからちょくちょく通っても飽きることはなさそうです。都心(周縁)にありながら、下北の酒場で呑んでいるような情緒というか気分に浸ってしまいそうになります。こういう今の自分の居場所を見失いそうになる酒場ってやっぱり好きだなあ。
2025/09/29
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ぼくが東京で生活を始めた頃、いや、実際にはもう少し前、三河島が現在のような町に変貌するとはまるで思っていませんでした。当然ながら、数えられる程度しかこの町を訪れていなかったぼくなどよりも原住民の人たちの方がそのことをひしひしと感じておられるであろうし、大方の人が仕方ないと思いこそすれど、内心は忸怩たる感情を持ち合わせているんじゃないだろうか。そしてそう感じているのは在日コリアンにより強いんじゃないかと思ってしまうのです。この町は在日コリアンが多いというのはよく知られていることですが、ひと昔前まではこの一帯の主のように大手を振っていた人たちが少なからず存在しました。日本人たちへの憎しみや怒りを隠すこともなく振舞っているのをぼくは何度か目撃しています。一度などはぼく自身がその標的となったのだから、彼ら一部の在日コリアンの狼藉がぼくにとっての在日コリアンという人々に対する認識はどうしても否定的なベクトルに傾きそうにもなるのです。その体験の仔細については、思い出しても不愉快だからなるべく記憶の埒外へと摘まみだしたいと思っているのですが、人の記憶っていうのはそうそう上手く操作することはできないようです。しかし、声に出さずとも苛立ちは偏見を助長し、憎しみの連鎖を生み出すのだから困ったものです。ところが、最近になって状況が変わりつつあるように思うのです。コロナの最中、この町には韓国料理店がさらに増殖したような印象があったのですが、ここにきて中国料理店がそれを圧倒する勢いで数を増やしているように思えるし、また、アジアの他の地域の人々に限らず多様な国籍の人たちが日暮里繊維街の活況もあって確実に勢力を伸ばしているように思えるのです。人種のるつぼにあっては在日コリアンもかつてのような目立った態度を示さなくなったように感じられます。まあ、ぼくとしては遊びに行った町で不愉快にさせられることは望まないので、現在の方が以前よりは訪れやすい町になったととりあえずは町の国際化を歓迎していますが、この先どうなることやら。 さて、「立ち飲み のんべぇ」にやって来ました。いかにも日本人の呑兵衛を立ち止まらせるような店名ですが、実際に店の雰囲気を眺めると、店名を裏切っているとしか思えぬような、ちょっとすかしたバーのような構えのお店です。しっかり椅子も置かれていますしね。お客さんも訳アリ風のアベックのみだったのでスルーしたいところでしたが、生憎、いわゆるゲリラ豪雨に見舞われたので緊急避難的に店に飛び込んだのでした。雨宿りのつもりでしかないので、なるべくなら散財することなく早々に引き揚げたいところですが、これだけ空いているとその見極めがなかなか難しいのです。しかも韓国人らしき店の若い方はアベックと喋り込んでいてなかなか割り込みずらいのでした。まあ、実際には嫌な気分にさせられることもなく、非常にあっさりとした客あしらいをしてくれて少しも気をもむ必要はなかったのでした。さて、おつまみは韓国風のメニューが並んでいますが、単に皿に盛り付けるだけで調理はほとんど不要な品ばかりでした。一般にイメージするような立ち飲み屋とは異業種のカウンターバーのようなスタイルと思うのがよろしいようです。それならいっそのこと、そっちよりの店名にした方がよっぽど集客には向いているように思えるし、韓国人の若い人がやってるってことをPRした方が韓流マニアたちにとっても分かり易いと思うのだけれど、そうもいかないってことなのかねえ。
2025/09/28
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最近、キムチもどきをちょくちょく作っています。伝統料理のレシピに関する限り決定版というものは存在しないはずだから、いちいち「もどき」と断るのもへりくだり過ぎかもしれませんが、まあぼくの作るのは市販の白菜漬け(見切り品に限る、というのは安価であることも当然ですが、それ以上にそれなりに古漬けになっているのが魅力なのです)に手を加えただけのものだから、あまり自信満々で語る訳にもいかぬでしょう。でもその仕上がりはなかなかのもので、近頃は冷蔵庫から切らすことのないよう気遣う程なのです。そもそも手軽に手に入る市販品が美味しくなさすぎるのがよろしくないと思うのだ。たまに韓国産のキムチが値引されていると手を伸ばすことがあるけれど、その美味しさには遠く及ばぬのは情けないことです。そうそうたまたま目にしたのですが、キムチってひと昔前の日本では朝鮮漬なんて呼ばれ方をしていたと思うのですが、これがキムチとは似て非なるものではないかという情報を目にしました。https://note.com/famous_hawk336/n/n10a6f85ba1e6 梅ももあんずさんが紹介するレシピもそうですが、キムチを真似た日本の材料を使った日本式にアレンジした漬物が今でも案外売られているようです。いやいや日本にも朝鮮人コミュニティは数多く存在するのにそんなまがい物がまかり通っていいものだろうか。 するとさらなる情報がYahoo!知恵袋に存在しました。https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q13169324398 なるほどねえ、しっかりと考察されていて説得力があります。って、そんなことより「韓国輸入のほか、中国輸入の発酵タイプがしばらく多かったのですが、2000年代に入って、日本市場では急速に後退」、「シェアとしては非発酵タイプのほうが多くなって」いるというのです。さらに衝撃的なのは「本場が、日本式にやられちゃってる状況です。この傾向は韓国でも広が」っているというから嘆かわしい。仕方ないので当分はキムチもどきを作り続けることにします。ということで今回はキムチなんですけど、現在の定番に至るまでにあれこれ試したレシピを書き留めておくことにします。コッチョリキムチ[韓国]【材料】白菜(芯:そぎ切り/葉:3cm幅/塩、三温糖を揉み込む) 1/4束/ニラ(2cm幅) 1/2束/塩・三温糖 小さじ1/【A】赤唐辛子(粗挽き) 大さじ3/三温糖 大さじ2/昆布茶 小さじ1/ナンプラー 小さじ2/にんにく・生姜 1片/【仕上げ】ごま(白)・ごま油 適宜【作り方】1. 全ての材料を和える。器に盛ってごま、ごま油を散らす。 当時、自宅にはアミ塩辛もイワシエキスもなかったので、代用品によるこのレシピを試したみたいです。まあこれはこれでありですが、もどきにすら至らぬ朝鮮漬の一種といった程度でありました。三つ葉キムチ【材料】三つ葉(ざく切り)・酢・油(ごま)・ごま(白)・粉唐辛子・醤油・砂糖・塩・にんにく・アミ塩辛・イワシエキス 適宜【作り方】1. 全ての材料を和える。 三つ葉のキムチです。このころにはもうそれなりに本格的なキムチを作る気になりつつあったようです。さっぱりして悪くないけれど、どうしたものか満足感はいまひとつでした。大葉のキムチ【材料】大葉 20枚/【調味料(混ぜる)】醤油・イワシエキス・アミ塩辛・昆布茶・はちみつ・粉唐辛子・ごま油・すりごま 小さじ1/酢・にんにく 小さじ1/2【作り方】1. 保存容器に大葉、【調味料】を重ねて冷蔵庫で保存する。 エゴマのキムチが定番ですが、本場には大葉もあるのかなあ。これまた悪くはないけれど、やはりエゴマには叶わないかな。水菜、カイワレ大根、大葉のキムチ【材料】水菜(ざく切り)・カイワレ大根(2等分)・大葉(千切り)・酢・油(ごま)・ごま(白)・粉唐辛子・醤油・砂糖・塩・にんにく・アミ塩辛・イワシエキス 適宜【作り方】1. 全ての材料を和える。 これまた贅沢な一品。お手軽にキムチ風のものを作る場合には、もしかすると野菜一種のみじゃなく複数を混ぜ合せるのがコツなのかもしれません。しかしまあ、結論としてはキムチはやはり白菜キムチが一番ってことです。
2025/09/27
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北大路魯山人著「胡瓜」という文章があります。ぼくは魯山人という人にはいい印象を抱いていないことは、このブログを読んでいただいている方には周知のことであろうかと存じますが、この文章に書かれていることにはそれなりに共感できる部分もあります。「くだもの、野菜など季節がなくなってしまった」こと、「やはり旬のものに越したことはない」というのはよく言われることですが、「促成野菜は、いわゆる旬のものにない味わいを持ってい」て、故に「促成と季節と楽しみは二つにふえている」というのは氏の指摘としては意外に思えますがぼくも同意したいことです。しかし、「きゅうりはまっすぐなのがよく、ひょうたん形のものはまずい」というのはどうだろうか。「大きくなっても種がないうちはうまいが、種ができるように成長してしまっては落第である」というのは理解できるのですが、「総じてよいきゅうりは形が平均している」というのは、本当なんだろうか。と書きながら冷静に考えてみるとそれも当たっているんじゃないかと思えてきました。というのが曲がったきゅうりというのはきっと、日光の当たり具合が影響しているのかもしれないし、茎や地面に当たって成長が歪になってしまったのかもしれない、そうなると水や栄養のいきわたり方にも悪影響を及ぼし同じ1本のきゅうりでも場所によって味にも変化が生じるんじゃないか。なんてことを思ったりするけれど、この先で記述されるぬか漬けなんてのは、きゅうりそのものの味とはかなりの隔たりがあるものに思われるから、スライスされた一片を摘まんだとて、それが真っ直ぐに成長したきゅうりか曲がったきゅうりなのか言い当てることなどできはしないんじゃないか。というか、生のまま塩や味噌、もしくは何も付けずにポリポリやるというあくまでも素材としてのきゅうりを語るには素も適した食べ方ではなくぬか漬けについて語るというのはちょっと違うんじゃないかいとやはりどうにもいけ好かないのでありました。ということで今回は外国のきゅうりを使ったレシピを作ってみました。きゅうりのディルサラダ[ドイツ]【材料】きゅうり(小口切り/塩揉み) 300g/塩 小さじ1/2/白ワインビネガー 大さじ1.5/オリーブ油 大さじ2/砂糖 小さじ1/2+1/2/ディル・塩 適宜【作り方】1. 全ての材料を混ぜる。 外国のきゅうりは日本のものとかなり違ったサイズ、形状をしているから仕上がりも全く別物であることは分かってはいるけれど、まあそこら辺はなんとなく楽しむことにしたいのです。きゅうりとディルは相性がいいですねえ。世界各地のレシピにこの組合せをみることができます。確かに日本のハーブ類のそれとは違った爽快さがあっていいんですねえ。もし昔の日本でもディルが一般的な食材だったらきっと似たようなレシピが存在していたんじゃないかなあ。アグルクサラート[ノルウェー](写真紛失)【材料】きゅうり(皮を剥く[斑状]/小口切り/塩揉み) 1本/塩 小さじ1/2/水・酢 大さじ2/塩 小さじ1/砂糖 大さじ1/胡椒 小さじ1/4/パセリ 4g【作り方】1. ボウルに水、酢、塩、砂糖、胡椒を入れて混ぜ、きゅうりを漬ける[1時間]。パセリを和える。 もったいなくてなかなかその気になれないけれど、皮を剥いたきゅうりって美味しいんですよねえ。外国のきゅうりはきっと皮が硬いからそうしているんでしょうが、日本のきゅうりでも剥くことで過剰な青臭みが抑えられて、上品な味わいになります。冷たい胡瓜のスープ(オイネンクッ)【材料】きゅうり(千切り) 1/3本/赤唐辛子(輪切り) 3枚/ごま(白)適宜/長ねぎ(みじん切り) 適宜/かぼす 1/2 個/【スープ】水 200ml/昆布 7g/煮干 10g/削り節(鯖) 4g/醤油(濃口) 4ml/塩 3g【作り方】1. 鍋に水、煮干、昆布を入れて沸かす。削り節を入れて火を止める。漉して醤油、塩を加えて冷やす。器に注いできゅうり、赤唐辛子、ごまを加えてかぼすを添える。【備考】ELLE gourmet 「冷たい胡瓜のスープ(オイネンクッ)」https://www.elle.com/jp/gourmet/gourmet-recipes/a50099/gco-1390/ 韓国で定番のきゅうりの冷製スープです。夏場に食欲がない時にこれを呑むと食欲増進にもなりそうです。ってぼくの場合、どんなに暑くたって食欲がないってことはまずないんですけど。きゅうりのポリヤル【材料】きゅうり(1cm角) 3本/油 大さじ2/塩 小さじ1/【スパイスA】マスタード(H) 小さじ1/ヒング 小さじ1/4/赤唐辛子 1本/カレーリーフ 1枝分/ココナッツファイン 大さじ3【作り方】1. フライパンに油を熱してマスタード、赤唐辛子、ヒング、カレーリーフを炒める。ココナッツファイン、塩を加える。きゅうりと和える。【備考】インターネットオブスパイス スパイスレシピhttps://internetofspice.com/ きゅうりをポリヤルの調理法で食べるってのが面白くて試してみました。確かにこれは悪くないです。それにしてもインドでもきっときゅうりは食べられているんでしょうけど、どのように調理されているのか気になります。
2025/09/26
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最近、昔のことばかり語ってばかりで、まるで死期が目前に迫っているかのようだと思われるお優しい方もいらっしゃるかもしれませんが、幸いなことに年相応に悪いところはあるものの、飲酒を禁止される程の大きな煩いもなく過ごしていること、とりあえずは申し上げておきます。過去のことばかり書くのは、単純に書くべきことが思いつかないからであって、本当はこうして何かを書かねばならないという状況でさえなければ色々と思い付くこともあるのです。でもそうした思い付きをちゃんとメモしておけばそれなりに書くことに難渋することもないのですが、そうしたマメさは残念なことに持ち合わせていません。これはことブログに限った話ではなくて、久々の友人と吞んだりする場合も同様なのです。最近は久し振りに誰かと約束して会うってことになると、個人的な酒場趣味を優先させることよりもさっさと店を決めて呑み始めた方が、より一緒に過ごす時間も確保できると考えるようになりました。そういう趣味性を排していざ呑み始める。ところが、いざ喋ろうと思ってもそんなに話すべき話題って多くないんですね。いや、吞むまでは今晩はこれについて意見を聞きたいとか、あの話題について盛上ろうとか、共通の知人の近況について尋ねようとか思ってはいるのですが、いざ呑み始めるとどうでもよくなるっていうか、すっかり失念してしまうんですね。だから若い頃にはぼくは酒を呑むと猛然と語っていたはずなのに、すっかり言葉少ないおっさんになってしまったと感じるのです。でも、どうもそれだけじゃないような気がします。当時のぼくは聞く側も気持ちなどどこ吹く風といった具合で、とにかく自己顕示欲を満たそうとしていたんじゃないかと思うのです。今となっては赤面の至りでありますが、まあ今更後悔したって仕方ないですねえ。 この夜も田端ではお手頃で居心地の良い「麺飯食堂 八右衛門」にお邪魔しました。いわゆる町中華のような風情もまるでない、どこにでもありそうな笈瀬であります。駅から数分なのにそれ程混み合う訳でもなく、それなりにゆっくりくつろげるのでたまに寄らせてもらってます。一人客も多くてそうした人たちは生ビールと食事系の品をあっという間に平らげるとさっと立ち去るのでありますが、そんなせっかちな飲食のスタイルはぼくにはどうも理解しかねるのです。まず一杯だけ呑むってのはいかにも寂しい。一杯だけ呑む位ならぼくは呑まずに帰宅してゆっくり呑むことを選択します。食事も書き込むように食べる位なら自宅でテレビでも眺めながらのんびり食べた方がいいんじゃないかと思ってしまいます。テイクアウトの方がまだいいと思うんだけどなあ。ていうかそもそも吞みよりも食事がメインであるならぼくはあえて外食する気にはなれないのです。もしかしたらもう我慢できない位に空腹なのかもしれないけれど、そこまで耐え切れない空腹ってそうあるのかなあ。もしかするとこれから職場に戻ってもう一仕事するのかもしれませんが、ぼくなら食事に時間を掛けずに一刻も早く呑める体制に持ち込むんだけどなあ。とお節介なことを書いてしまったけれど、そうしたあくせくした人たちには申し訳ないという後ろめたさのうちに呑むのも悪くないのです。この夜一緒だったのは早々とリタイアして日々のんべんだらりと暮らしている人だったのだ。実に羨むべき境遇でありますね。羨ましい身分ではありますが、日々孤独に過ごしているのでもともと寡黙気味だったのがさらに口が重くなった見たい。長々書いたようにぼくも口数が少なくなったので、せっかく会っても思ったようには盛上れません。ここでお気に入りのチャーシューエッグで飲酒のピッチを上げようと思うのだけれど、どうも勢いが付かない。そうかあ、酒を勢いに帰るほどには呑めなくなってしまったのかもしれないなあ。
2025/09/22
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子供の頃、夏が来るのは待ち遠しくて仕方がなかった。当時はそんな愉しみな夏は何度となく繰り返すことができるものと思っていたけれど、当然そんなはずがある訳もないのでした。殊更に夏が好きだったかといえばきっとそんなこともなくて、春だって秋だってもちろん冬だってきっと季節としては好きだったんだと思うのです。でも長い休みがあることに夏を特別なものとしていたんじゃないかと思うのです。でも今振り返ってみても当時の記憶は案外稀薄なのです。あの頃のぼくは夏の盛りに一体どういう風に過ごしていたんだろうか。普段は学校のプールに遊びに行ったり、盆踊りに行ったり、肝試しもやったなあ。家族旅行で海や山、日本各地の観光地も随分巡ったはずです。でもどうも記憶がぼんやりとしてます。そんな中でぼくが思い出すのは、ガマン大会のことです。暑い室内を閉め切って、子供でも扱える電気ストーブを押し入れから引っ張り出して毛布にくるまりひたすら耐える、そんな苦悶のひと時のことばかりが思い出されるのです。もちろん、ある程度の時間を耐え抜いた後には水風呂を浴びてかき氷を食べたりして、それはきっと無茶苦茶美味しかったはずなのですが、その美味しかったはずの記憶はどうしたものかすっぽりと抜け落ちていて、残っているのは、ひたすら耐えに耐えた辛い時間のことばかりなのです。プルーストは嗅覚や味覚が鋭敏だったらしいのですが、ぼくはそちらの感覚はどうやら記憶へと結びつくことはなく、単にひりひりとした触感がわずかに残るばかりなのでした。でも今でも夏の真っ盛りに暑い中で過ごすことに気持ちが震えるのです。それはきっと子供の頃の記憶と無縁ではないはずです。もしかするとぼくはM的な指向をその頃植え付けてしまったのかもしれません。もっとも今はアルコールがそこに随伴する訳です。ちなみにぼくが今でも思い出す最も暑い酒場というと雑司が谷の鬼子母神前にあった「高松屋」というもつ焼き屋で、冷房どころか扇風機すらない灼熱の店内で絶品のもつ焼きで呑む氷結酒こそがぼくの夏の至高の思い出です。 池袋では「松楽」というそば屋さんも夏場はオープンエアのお店として現役で営業しています。池袋駅東口の細い路地にそこはあるのですが、かつては屋根裏部屋のような怪しげな階上の店舗によくお邪魔していましたが、今はお手頃で気楽なこの1階のお店でたまに呑むことがあります。戸を全開にした開放的な店内はこの路地を歩いているとどうにも魅力的に思えてついフラリと立ち寄ってしまいたくなるのでありますが、当然のことながら昨今の夏の酷暑ではひたすら蒸し暑さに耐えることになります。通された席もやたらと窮屈な席もあるからそこは運次第と割り切る必要がありそうです。お通しは決まって揚げそばで、大概はよそで呑んだ帰りに立ち寄るものだからそれだけあれば十分なんですが、ほとんど調理不要な簡単なつまみが主体ながらも酒呑みには嬉しくなるような品が揃っていて、まだ語り掛ける機会はないけれど、この店の案外若い店主らしき方はきっとぼくの及ばぬ程の酒呑みなんだろうと思うのです。何度も書きますが、このところはほぼ毎晩決まったように扇風機のみの立ち飲み屋で呑んでいるから暑さには慣れているつもりですが、やはり着席だとじっとりとスラックスに汗がにじむのを感じてより暑い気がするのでした。立ち飲みではぼくはまだまだ若造の部類ですが、ここは場所が池袋ということもあってか、若いお客さんが目立ちます。今時の若者はこういう暑い中で呑むのを楽しいと感じるんだろうか。それとも今となってはちっとも暑くはなかったぼくらの子供の頃の夏と違ってこの程度の暑さは辛いうちに入らぬのだろうか、聞いてみたいとも思うのですが、そんな質問をするときっとさらに暑苦しい気がします。そういえば、ここには冬場に訪れたことはなかったような気がします。冬場はやはり夏とは逆に寒い中で呑むこととなるのだろうか。ちなみに雑司が谷のもつ焼き店は冬場は暖かかったです。
2025/09/21
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スリランカに限ったことではありませんが、この国についてぼくが知ることはごく限られていて、インド洋に浮かぶ島国で戦後イギリスから独立した後、長く続く内戦状態を21世紀になって集結し、発展を遂げているといった胡乱な知識しかありません。ぼくが比較的知識のあると思っている映画についても『運命線』でデビューしたレスター・ジェームズ・ピーリスという監督がいたことはなんとなく知ってはいますが、日本との国交50周年で特集上映されたことはついさっきまで知らないで過ごしてきました。ウィキペディアでは、「国民の2割弱がタミル人であることから、南インド料理との共通点も多い」としつつ以下のような違いを指摘しています。--インド料理と比較して際立っているスリランカ料理の特徴としては、以下のものが挙げられる。・ココナッツミルクを多用してマイルドな味に仕上げる傾向が強い・海洋国であるため新鮮な魚介類のカレーが多い・鰹節によく似た魚の乾物モルジブ・フィッシュを、カレーや和え物、炒め物など、様々な料理に加える。・日本国内の南アジア諸国料理店(インド料理、ネパール料理、バングラデシュ料理、パキスタン料理、南インド料理など)はその看板とは裏腹にタンドールが置かれ、主食にナーンを供するなど、インド西北部の食文化、特にパンジャーブ料理の強い影響が見られ、それぞれの境界も曖昧なものとされているところが多い。しかしスリランカ料理店においては、タンドールやナーンが置かれることは稀であり、インド料理とは区別されていることが多い。-- 一つ目、確かにぼくが目にしたレシピではココナッツミルク(もしくはファイン、加えてオイル)が多用されています。魚介系が多いのも南インド料理と共通してますね。ぼくが最も特徴的と思ったのが、モルジブ・フィッシュを加える点です。これ、手に入れようと思ったんですが、滅茶苦茶な値段ですね。鰹節で代用することを即決しました。四つ目のスリランカ料理店を称する店が多いのは確かにそうですね。特にここ数年でスリランカ料理のお店が多くなったような気がします。でも素人的にレシピを眺めているといくつかの気になるスパイス遣いやハーブ遣いが指摘されないことに違和感を覚えるのです。スパイスとしてはトゥナパハなるミックススパイスを用いることが多いようです。でもこの配合はぼくが見掛けただけでも幾通りもあって、これが本当に現地で一般に使われているか不安になります。今回は以下のレシピを採用しましたが、香りを嗅いだ限りではかなりとんがっています。それとハーブではランペっていうのが多用されています。レシピによってパンダンリーフ、スクリューパイン、ランバイ、ランバーなどと呼ばれることもあるみたい。どちらもウィキペディアには登場してきません。もう少し調べてみる必要がありそうです。トゥナパハ[スリランカ]【材料】赤唐辛子 2本/胡椒 小さじ2/コリアンダー(H) 小さじ5/フェンネル(H)・クミン(H) 小さじ2/フェヌグリーク(H) 小さじ3/シナモン(H) 4cm/カルダモン 7粒/クローブ 4粒/スターアニス 1個/ターメリック 小さじ3【作り方】1. フライパンで全ての材料(ターメリック以外)を乾煎りする。ミルにかけてターメリックを混ぜる。パリップ(本格)(レンズ豆のカレー)[スリランカ]【材料】レンズ豆(浸水) 150g/マスタード(H) 小さじ1/2/ココナッツオイル 大さじ2/玉ねぎ(薄切り) 1/3個/青唐辛子(みじん切り) 1本/にんにく 1片/トマト 1個/カレーリーフ 適宜/ターメリック(P)・シナモン(P) 小さじ1/4/トゥナパハ 小さじ1/2/モルディブフィッシュ(代替:鰹節(粉)) 大さじ2/水 300ml/塩 小さじ1/3/ココナッツミルク 150ml【作り方】1. 鍋にココナッツオイルを熱してマスタードを炒める。玉ねぎ、青唐辛子、にんにく、カレーリーフをを加える。レンズ豆、ターメリック、シナモン、トゥナパハ、モルディブフィッシュを加える。水を加えて蓋をし、弱火で10分煮る。塩、ココナッツミルクを加える。 スリランカ料理のレシピを見ていると豆のカレーに案外レンズ豆を使用することが多いようです。食べてみると確かによその国のレシピで作ったものとは明らかな違いを感じます。無論これはこれで美味しい。キャベツのマッルン[スリランカ]【材料】ココナッツオイル 大さじ1/にんにく 1/2片/カレーリーフ 1枝分/玉ねぎ(千切り) 1/4個/【A(混ぜる)】キャベツ(千切り) 1/4個/ココナッツファイン 25g/モルディブフィッシュ 10g/マスタード(H) 小さじ1/2/塩 小さじ1/2/青唐辛子(刻む) 1本/ターメリック 小さじ1/ココナッツミルク 大さじ2【作り方】1. フライパンにココナッツオイルを熱してカレーリーフ、にんにくを炒める。玉ねぎを加える。【A】を加える。 マッルンってなんだ。これの答えはウィキペディアにありますね。「野菜(キャベツ、ケール、ココナッツ、未熟なパラミツなど)を刻んで香辛料やココナッツ、モルジブ・フィッシュなどと蒸し炒めにした料理」だそうです。モルジブ・フィッシュが入るせいかそこはかと和の香りも。って鰹節を使ってるんですけどね。エリンギのココナッツカレー[スリランカ]【材料】鶏肉(ひき肉) 200g/にんにく・生姜 1片/トマト(刻む) 2個/エリンギ(乱切り) 1本/ピーマン(刻む) 2個/ココナッツミルク 200ml/油 80ml/塩 小さじ1.5/【A】クローブ(H)・カルダモン(H)・クミン(H)・フェネグリーク(H)・【B】シナモン(H)・赤唐辛子(H)・カレーリーフ・【C】ランペ・レモングラス・コリアンダー(P)・ターメリック 適宜【作り方】1. 鍋に油を熱して【A】を炒める。【B】を加える。にんにく、生姜を加える。鶏肉を加える。トマト、エリンギ、ピーマンを加える。【C】を加える。ココナッツミルクを加えて蓋をし、弱火で5分煮る。塩を加える。 おっ、これは美味しいなあ。かなり複雑な味です。レモングラスまで入ってるしね。色んな国のカレーを作っているともうどのスパイスを使うのか、分量はどうなのかって本当にそこまで重要なのかしらって思えてくるのです。チキンカレー[スリランカ]【材料】鶏肉(もも/一口大) 1枚/じゃがいも(皮を剥く/一口大) 2個/トマト(一口大) 1個/酢(りんご)・砂糖 小さじ1/ココナッツミルク・水 125ml/フライドオニオン 適宜/ココナッツオイル 大さじ1.5/玉ねぎ(くし型切り) 1/2個/にんにく 2片/生姜 2cm/ベイリーフ 1枚/シナモン(H) 1本/トゥナパハ 大さじ1.5/カイエンペッパー 小さじ1/2/パプリカ(P) 大さじ1/2/塩 小さじ1【作り方】1. 鍋にココナッツオイルを熱してベイリーフ、シナモンを炒める。玉ねぎを加える。トマト、じゃがいも、にんにく、生姜、鶏肉を加える。トゥナパハ、カイエンペッパー、パプリカを加える。水、酢を加えて蓋をし、弱火で15分煮る。ココナッツミルク、塩を加える。皿に盛ってフライドオニオンを散らす。 おっ、これまたすごい美味しいなあ。以前ベイリーフを買った(ローリエとの違いを確認するため)のですが、なかなか出番がなくてここで使えたのは嬉しいなあ、って本当にスリランカでベイリーフを使ってるのかね。そんなに複雑な材料じゃないのにどこのカレーとも違った味に仕上がったのは楽しいなあ。
2025/09/20
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泉鏡花著『葛飾砂子』に以下の記載があります。 それでは御免蒙(こうむ)って、私(わし)は一膳(いちぜん)遣附(やッつ)けるぜ。鍋(なべ)の底はじりじりいう、昨夜(ゆうべ)から気を揉(も)んで酒の虫は揉殺したが、矢鱈(やたら)無性(むしょう)に腹が空いた。」と立ったり、居たり、歩行(ある)いたり、果(は)ては胡坐(あぐら)かいて能代(のしろ(の膳の低いのを、毛脛(けずね)へ引挟(ひっぱさ)むがごとくにして、紫蘇(しそ)の実に糖蝦(あみ)の塩辛(しおから)、畳み鰯(いわし)を小皿にならべて菜ッ葉の漬物堆(うずたか)く、白々と立つ粥の湯気の中に、真赤(まっか)な顔をして、熱いのを、大きな五郎八茶碗(ごろはちぢゃわん)でさらさらと掻食(かっくら)って、掻食いつつ菊枝が支えかねたらしく夜具に額をあてながら、時々吐息を深くするのを、茶碗の上から流眄(ながしめ)に密(そっ)と見ぬように見て釣込まれて肩で呼吸(いき)。 う~ん、名調子ですねえ。って今言いたいのはそういうことではなくて、ここに出てくる食べ物が実にいいのだ。紫蘇の実、糖蝦の塩辛、畳み鰯、菜ッ葉の漬物だって、これ飯のおかずにも最高ですが、酒の肴としても抜群ではないか。でも糖蝦の塩辛っていざ手に入れようと思うと案外面倒な気がします。ぼくは最近、インチキキムチを作るのに韓国食材店からこれを買ったはいいけれど、相当な量があって小分けして冷凍しているのですが、せっせと使おうにも無茶苦茶塩っ辛いからそうは減らないのです。これをペーストにしたいわゆるシュリンプペーストっていうのが東南アジアから中国に及ぶ地域で作られ、食べられているようで、韓国のそれが基本的に塩漬けなのに対してそちらは発酵しているから猛烈に臭うのであります。タイの各種カレーやトムヤンクンの独特の臭いの一端を担っているのだ。ということで随分前にカピを買い求めてしまったはいいけれど、なかなか開封する気になれなかったのだが、酷暑の夏にはこうしたエスニックな香りと辛さをどうやら身体が求めるようでついに開けてしまったのです。カピ(海老ペースト)の軽いトムヤムスープ【材料】にんにく・生姜 大さじ1/2/塩 小さじ1/2/砂糖 小さじ1.5/カピ 小さじ1/4/ナムプリックパオ(チリ・イン・オイル)小さじ1/2/ナンプラー 大さじ2/レモン(汁) 小さじ1/レモングラス 適宜/パイマックルー 4枚/チキンスープ 800ml/青唐辛子(小口切り) 2本/油 適宜【作り方】1. 鍋に油を熱してにんにく、生姜、カピを炒める。全ての材料を加えて煮る。 ネットを探していたら見つけたレシピ。こういう簡単なトムヤンクン風のスープってタイでは普段使いで食べられているんでしょうね。ナムプリックパオに入っているタマリンドの酸味も利いて食欲増進にもってこいです。ナムプリックパオ(チリ・イン・オイル)【材料】赤唐辛子・玉ねぎ・にんにく・油(大豆)・砂糖・干しエビ・タマリンド・塩 適宜【作り方】1. 全ての材料をミキサーにかける。 先のレシピにナムプリックパオとあったので、ネットを見ていたら原材料の記載がありました。現地のものとは違ってるんでしょうけど、材料もそれらしいのがあるので手作りしてみました。これはこれでありなんじゃないか、って出来でした。カピチャーハン(エビペースト)【材料】ごはん 400g/エビ 150g/にんにく(みじん切り)・生姜(みじん切り) 1片/カピ・ナンプラー 小さじ2/パームシュガー 小さじ1/赤唐辛子(輪切り) 1本/ピーナッツ(刻む) 大さじ2/レモン(くし型切り) 1/2個/油 大さじ1【作り方】1. フライパンに油を熱してにんにく、生姜、赤唐辛子を炒める。エビを加える。カピを加える。ごはん、パームシュガー、ナンプラーを加える。器に盛ってピーナッツを散らし、レモンを添える。 肝心のトッピングを忘れてしまいましたが、これまたタイの一般家庭では定番なんでしょうね。想像の域を出ることは無かったけれど美味しかったです。簡単トムヤムクン[タイ]【材料】エビ 適宜/しめじ 1パック/水 1L/ココナッツミルク 100ml/塩 小さじ1/2/ナンプラー 大さじ3/レモングラス 3本/バイマックルー 5枚/ガー(ガランガル/薄切り) 10枚/ナムプリックパオ(チリ・イン・オイル/ライムを混ぜる) 大さじ4/ライム(汁) 1個分/赤唐辛子(潰す) 1本/香菜 適宜【作り方】1. 鍋に水、ココナッツミルク、塩を沸かす。ナンプラー、レモングラス、パイマックルー、ガー、ナムプリックパオ、赤唐辛子を加える。エビを加える。しめじを加える。器に盛って香菜を散らす。 ひと口でトムヤンクンといっても大きく分けてココナッツミルク入りと入れないものがあるみたいですね。これは入りの方。エビは有頭がいいのは分かっているけれど、冷凍庫で余っていたのを使いましたが、それでも十分に美味しくできました。ガーは是非入手したかったのですが、結構いいお値段だったので今回は生姜で誤魔化しました。と本場のものとはかなり違ってますが、それでも美味しくできるのが嬉しいですね。鶏肉のココナツカレー煮【材料】鶏肉(手羽元/【A】に漬ける) 500g/ココナッツオイル 大さじ1/ココナッツミルク 250ml/カレー粉 大さじ1.5/ナンプラー 大さじ3/レモングラス 3本/バイマックルー 5枚/【マリネ用】塩・砂糖 小さじ1/2/カレー粉 小さじ2/【カレーベース(石臼で潰す)】玉ねぎ 30g/生姜 10g/にんにく 1片/カピ 小さじ1/2【作り方】1. 鍋にココナツオイルを熱して【カレーベース】を炒める。ココナツミルク、カレー粉、ナンプラー、レモングラス、パイマックルーを加える。鶏肉を加えて蓋をし、30分煮る。 このレシピの生姜も本来はガーを用いるのが本場風なんでしょうかね。カレー粉ってのも、タイ式のカレー粉がありそうですし、レモングラスやパイマックルーも贅沢して冷凍物でいきたいところですが、そこは予算の関係で乾燥ものを用いるのです。まあ、それでもちゃんと美味しいのですね。本格的なのはタイ料理店で食べる事にしようと割り切ることにします。
2025/09/19
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人に歴史ありって、ひどく当たり前のことを言ったもんだって思っていたけれど、それは凡庸極まりない人の歴史の場合(ぼくとかね)は、下らぬ言い回しと感じるけれど、波瀾万丈の半生を送った方のものの場合は、思わず人に歴史はあるんだなあと納得してしまいそうになるのです。まあ、この言葉って慣用句とかそういったそれこそ歴史のある言い回しではなくって、テレ東のトーク番組のタイトルが出典らしいから、まあ、テレビ番組の題材になるような人の人生はそりゃまあ、大抵の人と比べると波瀾万丈の生涯を過ごした人が多いに違いなくて、そうした人にこそ相応しい表現ということになるのでしょう。ところで、ぼくはそういう歴史ありの人となることを早いうちに諦めてしまいました。20代の半ばころまではそれでもささやかな野心を胸に秘めてはいた(いや、大いに公言していたなあ)けれど、スッパリと見切りをつけてしまいました。20代の半ばまで己の才能を見極めることができなかったのかと思われるとシャクなので一応断っておきますが、ぼくは自分の才能には10代の半ばで悟っていましたし、努力すれば何とかなるといった希望も大学生活半ばで理解していたのです。それなのに20代半ばまでスッパリ断念しなかったのは、一端の人間の最底辺位になら何とか滑り込めるのではないかという未練があっただけに過ぎません。もしかするともっと早くそうした縛りから自由になっていれば良かったのかもしれませんが、それが現在の自分の土台となっていたとすればまあ回り道も悪くなかったのかもって思えてきもするのです。 とまだるっこしい話はともかくとしてこの夜は、「焼き鳥居酒屋 かいちゃん 巣鴨店」にお邪魔したのでした。白山通りというそこそこ大きい通りに面しながらいかにも見逃してしまいそうな存在感の希薄さで、これまでぼくの視界からこの酒場の存在を見過ごさせていたとして不思議ではないのです。必ずしもぼくの観察力の欠如だけが理由ではないと思いたい。さて、地下へと続く階段を降りても物音が全く響いてこないので、ちょっと不安になるのですが、案の定、他にお客さんはおらず、しかし外国人らしき従業員で騒々しかったから少しも静かではなかったのであります。そのチーフを務めるのがいかつい顔をした、しかし物腰の低い丁寧な応対をする方でした。しばらくしてぼくと一緒だったいかにも元気溌剌のご老体がよせばいいのにその方と熱く語りだしたのだ。同行者は若い頃ボクシングに手を染めて腕に覚えあり(という触れ込み)だったそうで、その当時の武勇伝を同年配の店のチーフに語ってみせたから面倒であります。その方は元ボクサーの言葉をニコニコと受け答えていたけれど、その口から発せられたのは、元ボクサーの歴史とは比較にならないほどのハードなものだったのです。武勇伝ばかりでなく人生の激動振りも圧倒的に負けまくってしまったのだ。ザマミロってな気もしたけれど、急に黙りこくってしまうのには参ったなあ。完全にノックアウト状態です。チーフはその様子を感じ取ったのかどうかは分からぬけれど、なおも語りは続くのでありました。まあ、ぼくにはその話は愉快だったのですが、さすがに人の歴史にはもうお腹が一杯です。あらあらちっとも店のこと書いていませんでしたが、酒も肴もそれなりに揃っていてしかもお手頃となかなか良かったんじゃないかな。ぼくはもしかするとまた来ることはあるでしょうが、ダウンさせられた彼はここにはもう来たくないはず。そういや以前もこの人と巣鴨で呑んで、その時はぼくがキレてTKOしたことがあったなあ。ちなみにこちらのお店、系列店があるとか仰ってたなあ、そこ確かぼくが行ったことがあるもしくは認知しているお店だったはずだけど思い出せないなあ。
2025/09/15
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小竹向原駅は、最近まで酒場とは無縁な町と思っていました。この界隈を歩いたことのある方なら恐らく同意いただけるのではないでしょうか。そりゃまあ全く酒場がないってことはなくって、じゃなけりゃ酒場をメインテーマにしたこのブログ(最近はレシピと半々になってしまいましたが)でこうしてわざわざ小竹向原の話題を取り上げるはずもないのであります。ってんなことは、断らずともいいことではありますが、ともあれこの界隈は住宅街でありましてあえて呑みに行こうなどと思うには、いかにも魅力に欠けると思っていたのです。よほどの田舎ではない限りはそれなりに人が住んでいる町には酒場のないってことはまずないはずです。小竹向原は住宅街ではあるけれど、世界有数の大都市である東京の中核、23区にあるのだから酒場がないってことはあり得ないのです。だからそれなりに丹念に調べれば酒場がないってこともなく、加えてこうした酒場過疎地でそれなりに当たりの酒場と遭遇/訪問した場合は、遅延のある人以外にとってはほぼ未知な酒場を(発見)した気分になるものです。カッコ付としたのは当然、地元の方やたまたま立ち寄った人たちもいるに違いないから、その配慮とご了解ください。誰もがってことはなくても少なくとも多くの同好の者が知っていることをあえて語ったり、作文したりすることは、大概の場合、徒労でしかないように思えます。大抵から外れるのは、よほど文才があって読ませる人が述べる場合であったり、これまで語られたことのない方法や切り口で語り直した場合位しかないんじゃないか。だからぼくは時々、ノルマのように(ようにではないんですけど)ただ意味のない文章を書くことが世の中の役に少しも寄与せぬのであれば、これからはどうしても書き留め置くことが意味がある場合のみ書き残せばいいなんて思ってしまうのだけれど、そうしたら更新が月1回ペース、いやもっとすくなくなっちゃうかもしれず、それはいかにも寂しいし、そうなるといっそやめちゃえばいいってなりそうだから、一応ギリギリのペースで踏みとどまることにしているのです。 って近頃、メンタル面が幾分低調気味なのでどうしてもネガティブなことばかり書いてしまうけれど、陽気な酒呑みがいるのと同じ位の割合で陰気な酒呑みもいそうだと思っているから、ぼくはまあ後者だと思っていただければよろしいかと。で、本題に入ると今回お邪魔したのは「円満」なる陽気な人々が集いそうなお店でありました。今、地図サイトで場所を確認してみたら駅からそう離れている訳でもないし、一本道をただ真っ直ぐ進めばいいだけなんですけど、仮に今駅に降りたってここに行けって言われてもすんなり辿り着けるとは思えぬのです。実際にお邪魔した際にも店を出て駅に向かって歩いたのですが、辿り着くまでに随分無駄な回り道をしてしまったような気がします。こうした住宅街では賑やかそうな灯りの見える方に向かって歩いたからといってそれが駅に向かっているとは限らないから注意が必要です。さて、店に入ります。入ってすぐに卓席があってここは7、8名程度の小グループが集えるようになっていて、ここが陽気な人々用の指定席となっているようです。どういったグループか確かなことは言えませんが、どうも職場などの店外の繋がりではなく、あくまでもこの酒場内で知り合った者同士の寄り集まりに思えました。こうした俗世での因縁を排した人たちの繋がりっていうのが実はもっとも健全であるし、楽しいのではないだろうか。無論、他人同士の集まりでしかないのだから時には喧嘩になったり、仲間外れにされたりすることもあるかもしれませんが、そこはそれ、そのグループから抜ければいいだけのことなのだ。つまり気楽ということであって、これはぼくが今ではめっきり決まった酒場ばかりに通うことになった所以でもあります。多少なりとも旅気分だったり冒険心を慰めるよりもそれが大事になってきたってことですね。だから余所者であるわれわれは隅っこのカウンター席でそっと呑むことになるのですが、これはこれで居心地が悪くなるってこともないのです。にしてもここは非常にリーズナブルだし、酒も濃いし、特別な肴があるって訳ではないけれど、十分に酒呑みの口寂しさを慰めるだけの品は揃っているし、しかも感動はせぬまでもちゃんと旨いのだから、老後もし独りだったら夜な夜な足を運んで常連グループに入り込みたくなるかもしれないなあなんて思うのでした。
2025/09/14
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前に書いたかもしれませんが、ぼくは高校に入ってからの数カ月,学食でひたすらカレーうどんばかりを食べ続けました。もともとカレーうどんは好きでしたが、さすがにそればっかりだと飽きてしまっても当然なのです。ひたすら同じものばかりを食べた理由はいくつかあります。一つにはカレーが好きだった。本当はカレーライスが良かったけれど、うどんの方がお手頃だったのです。つまり二つ間の理由は取扱っていた商品で2番目に安いメニューだったのだ。一番安いのはかけうどんだったと思うけれど、さすがにかけうどんではボリュームに難があったのです。加えてもともとの商品が5種類程度と他に選択肢として候補に上るものがなかったということもあります。当時は食よりもお金を費やすべきもっと大事なものがあったのだ。だからカレーうどん生活に飽きてしまうと、きっぱりと昼食を食べるのはやめてしまったのです。ぼくの高校時代のランチタイムは極めて暗いものだったのです。今にして思えば貴重な食事のチャンスをみすみす捨ててきたのだから愚かしいとしか言いようがない。近頃はうどんをそばに代えてカレーそばを食べる機会が多くなりました(思い起こしてみるとカレーそばというかカレー南蛮を初めて食べたのは職場のおねえさんに麹町でご馳走になったのが最初だったかな。「そば処 角屋」というお店でしたが、すでに閉店されていたんですね。ぼくにとって市ケ谷から麹町にかけてのお気に入りの店は「九龍飯店」の九龍麺を始めどんどん失われているようです)。でも家で自分で作ったのがそれなりに安定して美味しく作れるようになると店で結構な金額を払ってまで食べようと思うことがなくなってしまいました。そのうち食べに行ってみようかな。カレー南蛮(福島屋)[日本・東京都世田谷区]【材料】そば(茹でる)・豚肉(バラ/一口大)・ニラ(4cm幅)・もやし・【スープ(混ぜる)】だし・そば店の『カレーの素』・めんつゆ 適宜【作り方】1. 鍋にだしを沸かして豚肉を煮る。もやし、そば店の『カレーの素』、めんつゆを加える。ニラを加える。丼にそばを盛って注ぐ。【備考】東京カレー南蛮通信https://currynanban.tokyo/ 東京カレー南蛮通信というサイトで眺めたカレー南蛮を勝手にレシピ化しているから見た目も味も全く別物かもしれないけれど、これはこれで美味しいからとりあえず問題ないのだ。これはもやし入りってとこがちょっと珍しいかな。にしても何かカレー汁が薄く見えるなあ。グリーンカレーつけせいろ(やぶ久 銀座店)[日本・東京都中央区]【材料】そば(茹でる)・グリーンカレー(具材:鶏肉(そぎ切り)・ナス(半月切り)・マッシュルーム(4等分)・パプリカ(一口大))・三つ葉(4cm幅)・長ねぎ(小口切り) 適宜【作り方】1. 皿にそばを盛る。器にグリーンカレーを盛って三つ葉を散らし、長ねぎを添える。【備考】東京カレー南蛮通信https://currynanban.tokyo/yabukyu-ginza/ グリーンカレーのそばは昔からちょくちょく食べてました。で毎度思うのが、ぼくはグリーンカレーにはやはりごはんがいいなってことです。カレー南蛮そば【材料】そば(乾麺/茹でる) 100g/長ねぎ(小口切り) 適宜/【カレー汁】めんつゆ(3倍濃縮/水を混ぜる) 65ml/水 260ml/豚肉(バラ/3cm幅/醤油を揉み込む) 40g/醤油 小さじ1/玉ねぎ(薄切り) 1/6個/油(ごま) 大さじ1/[A(めんつゆ適宜で溶く)]薄力粉・片栗粉 大さじ1/カレー粉 小さじ2【作り方】1. フライパンに油を熱して玉ねぎ、豚肉を炒める。2. 鍋にめんつゆを入れて沸かして1.を加える。[A]を加える。丼にそばを盛ってそそぎ、長ねぎを添える。 極めてオーソドックスなスタイルのカレー南蛮であります。普通に美味しいです。まかないカレー南ばんそば(大村庵)[日本・東京都練馬区]【材料】そば(茹でる)・豚肉(一口大)・玉ねぎ(細切り)・チーズ(ピザ用)・ごはん・【スープ(混ぜる)】だし・そば店の『カレーの素』・めんつゆ 適宜【作り方】1. 鍋にだしを沸かして豚肉、玉ねぎを煮る。そば店の『カレーの素』、めんつゆを加える。溶き卵を加える。丼にそばを盛って注ぐ。【備考】東京カレー南蛮通信https://currynanban.tokyo/utsugi/ カレー南蛮にごはんを添えるのは腹ペコ男子には定番であります。これは別にオーダーせずとも一緒くたに食べられるレシピ。間違いなく美味しいのでありますが、さすがにいい年をしてこれを食べるのはちょっと罪悪感があるのです。
2025/09/13
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片山廣子著「ともしい日の記念」という随筆に「白菜やきやべつの漬物がたべられるやうになつたのは、昭和二十二年頃からと思ふが、この記念日には少々ばかり白菜のやうな贅沢品を使はせてもらへば、漬物でもスープでも大に助かる。」といった記述があります(とさも訳知り顔で語ってみせたけれど片山氏のことは今回初めて知ったのでありました)。どうやら終戦後数年は白菜はとても貴重品だったようです。こう書くと現代では白菜は安い野菜の典型のような誤解を招きそうですが、そんなことは全くなくって、結構価格の変動が大きい野菜の一つと考えています。でも実際にお手頃価格で出回っていたとしてすぐに手を出すかというとそうでもなかったりするのです。というのも白菜って余り主役級の食材ではないように思えるからで、例えば鍋物や八宝菜なんかに入っていないとそれはそれで寂しい気もするけれどマストな材料ではないような気がするのです。何かしら別の食材で置き換えられなくもないってこと。でもさすがに白菜漬けに代わるものはないのではないか。この白菜漬け、ぼくの最も好きな白菜の食べ方なのです。いや白菜料理に限らず、漬物の中でも最も好きなものです。と書いたその場から紫蘇の実がすきとかキムチも捨てがたいなんてことを思ったりもするけれど、ここはやはり白菜漬けを押すことにしたい。そのままで食べてもいいけれど、ちょっと工夫を凝らすなら鰹節、醤油、一味唐辛子なんかを散らすともう立派なご馳走になります。でも最も簡単で劇的に美味しくするのなら味の素を一振りってのが抜群に旨いのだ。味の素という調味料は白菜漬けのために開発されたのではないかとすら思ってしまう。なので以下の白菜漬けを使ったレシピには味の素がちらほら顔を覗かせる訳なのです。白菜漬チーズトースト【材料】食パン(トースト/バターを塗る/白菜漬、チーズをのせる) 1枚/白菜漬・バター・チーズ(ピザ用)・胡椒【作り方】1. トースターで食パンを焼くいて胡椒を散らす。 バターと白菜漬けって案外相性がいいんじゃないかと思ってます。白菜漬けのバター炒めって以前作ったことがあるけれど、なかなか良いものです。それをパンにのせたら美味しいのは道理なのです。白菜漬トースト【材料】食パン(トースト/マヨネーズを塗る/白菜漬をのせる) 1枚/白菜漬・マヨネーズ・醤油・一味唐辛子・味の素 適宜【作り方】1. トースターで食パンを焼いて醤油、一味唐辛子、味の素を散らす。 こっちはもっと直接的に白菜漬けが好きって食べ方です。マヨネーズはなくたって構わないけれど、これまた相性がいいのであります。白菜漬けのスープ(味の素KK)【材料】白菜漬(漬け汁含む/ざく切り) 1/2カップ/水 2/3カップ/豚肉(ひき肉) 50g/もやし 1/3袋/味の素 適宜/油(ごま)・ごま(白) 小さじ1【作り方】1. 鍋に油を熱して豚肉を炒める。白菜漬、水を加える。もやし、味の素を加える。ごまを散らす。 白菜と豚肉は好相性だから当然のことに白菜漬けも合うのが。ぼくは白菜漬けは古ければ古いほど美味しいと思うのですが、このスープを作ると酸っぱい漬け汁がとてもいい味であることがお分かりになると思います。って言われなくても分かり切ってるか。白菜漬けと豚肉のスープ【材料】白菜漬(1.5cm幅) 100g/豚肉(バラ/薄切り/2cm幅) 60g/油(サラダ) 適宜/酒 大さじ1/水 2カップ/塩 小さじ1/5/胡椒 適宜【作り方】1. 鍋に油を熱して豚肉を炒める。酒を加える。水を加える。塩、胡椒を加えて10分煮る。白菜漬を加える。【備考】dancyu 「じんわり旨味が染みわたる"白菜漬けと豚肉のスープ"」https://dancyu.jp/recipe/2022_00006726.html これまた同様のスープです。ぼくの知人の奥さんは味噌汁を作る際にだしを取らぬばかりか、だしの素を加えることもしないらしいのだ。そんな可哀そうな知人にはぜひ白菜漬けを味噌汁に入れることをお勧めしたいけれど、きっとそれは許されないのだろうなあ。
2025/09/12
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翌日も送迎バスに送られて仙台駅に戻ってきました。この日は夜までにいくつかのミッションが課せられています。かつては夏でも過ごしやすかった仙台ですが、今の仙台は日本の各地と同様に日中は酷暑に見舞われ、苦行のようです。昼食をどこかで取ろうと思ってはいましたが、バイキングの朝食で昼になっても空腹を感じるまでもなく、ぐったりとホテルに向かいます。幸いにもチェックインの時間も過ぎているから夜、両親と食事に向かうまでの時間は昼寝に充てることにします。とその前に、実は今回のお目当ての一つがこの日宿泊する「江陽グランドホテル」だったのです。ぼくが子供の頃からずっと変わらず営業を続ける仙台では古参のホテルの一つです。ここが自ら「ロココ様式の気品と優雅さは、やすらぎの空間へ…」を謳うなかなか見所の多い施設なのです。確かに噂通りの過剰気味の装飾が嬉しいですね。 夜はホテルからそう遠くない「氏ノ木2」にお邪魔しました。老舗酒場のいくつかにお邪魔したい気持ちをぐっと堪えて、あまり体力に負担の掛からぬ妥協の選択としたのですが、ここが食べログの評判に違わぬ優良店でした。店の造りは外縁がオープンな立ち飲み席メインで、店内はカウンター席と卓席という個性的な構えとなっていて用途によって使い分けできそう。客層も店の方も若者が多いのですが、皆さん品が良くってとても過ごしやすかったです。応対も実に親切でありました。酒も品揃えがしっかりしているようだし、肴はどれもこれも美味しかったです。仙台という土地の酒場は、なかなかにレベルの高いお店が多いとは思っていますが、値段も相応に高めということが多く、仙台で働く人たちはこの価格でも毎晩呑めるだけの財力があるんだろうか、それとももとより毎晩は外で呑まないだけなんだろうかと思ったりもするのでした。 おまけです。仙台市民なら知らぬ者のない(と思います)「甘味処 彦いち」にようやく入りました。ここはぼくが小学生の時分から気になっていたお店で、いつも10数人が列をなしていたのです。最終日にはやはり諸々の要件を片付ける必要があったのですが、案外すんなりと用事を終えたので、ダメもとで立ち寄ったら無事一巡目に入店が叶いました。今回はずんだシェイクなどずんだ商品をあれこれ食べましたが、ここのはハイレベル。「村上屋餅店」が最高峰と思っていますが、ここも負けてはいないと思いました。
2025/09/08
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近頃、諸般の事情により旅を控えています。控えているうちに段々と旅への欲求も失せつつあるのを感じています。諸般の事情が氷解して旅の習慣を取り戻すことができたなら、きっとまた旅することへの意欲も徐々に回復するんだろうなあって思ったりもするけれど、事情が解消するのは当分先のことになりそうです。でもそんな悠長なことに頓着する暇などもうほとんど残されてはいないんじゃないかなんてことも思ったりします。景気の悪化に伴い地方は衰退の一途をたどるんじゃないか、併せて治安も悪化して夜間の外出もこれまでのような調子ではできなくなってしまうんじゃないか、加えてインフレ傾向が加速してこれまでのような浪費はしていられなくなっているんじゃないか、とにかく諸般の事情もそうですが、お国の事情も注視せざるを得ないと感じています。人の悩みは健康、金銭、人間関係に集約されるみたいですが、至極当然のことながら呑気な心持のままで死を迎えたいと思っていたぼくにはとても生きづらい日々に思えています。ここ数年は老い先そう長かろうはずもない両親に会うため(顔を見せるため?)、お盆明けに仙台を訪れています。以前も書いたはずですが、両親は日本各地を転々した後、結果もっとも住みやすいと感じた仙台に居を構えた訳ですが、本当は都心に住んでくれたら良かったんだけどねえ。せめて今からでもと思わぬでもないけれど、それも難しいのだろうなあ。と愚痴を言っても仕方ない。仙台駅に到着するとすぐに駅そばからこの夜の宿の送迎バスが出発することになっています。 この夜は仙台の奥座敷と呼ばれたりする秋保温泉に宿泊する予定。まずまず標準的なランクの「篝火の湯 緑水亭」をこの夜の宿泊先に決めました。ここに宿泊することに決めた理由はいくつかありますが、その最大の決め手は後程ご説明します。さて、宿に到着、温泉街を散策するつもりだったのですが、町からはかなり高い場所にあるので、あっさりと観念して夜に備えることにしたのでした。ぼくは温泉に限らず風呂というのが苦手なので、温泉宿に泊るのは無駄遣いにしか思えないのですが、ここの湯は比較的ぬるめだったので、そこそこ堪能しました。さてここで決め手についてお話すると、管内施設にビールカウンター「麦酒家(びーるや)」というのがあって、ここが公式サイトの説明によると「ひと際目を引くバーカウンターは、イギリス・ウェールズ地方の名門「セントラルホテル」で約100年前に使われていたものを移築しました。」とあり、確かに風格があってぜひここで一杯やりたいものだと思った訳です。夕食前に軽くと思っていたらここが案外小ぢんまりしていてしかも開放的だったので、さすがに明るいうちでは気分が盛り上がらない。もっと閉鎖的な空間を想像していたのです。結局夕食後に一杯だけ呑みに寄ったのですが、他にお客さんもなく実にもったいない。ということで、このバーは折角の設備を活かし切れていないなあという感想になるのです。さて、夕食はといえば、会場がなんというかファミレスっぽい場所なんですよね。まあ、合理的なのかもしれませんが、どうも風情に欠ける。両親の話では以前は広い会場に長テーブルがずらっと並べられ、そこに押し込められる式だったようです。翌朝の朝食(バイキング)会場がまさにそこでした。それに比べたらまあいいかな。さて、料理は見た目と品数はそれなりですが、味はまあそこそこ。鮑と牛肉付きのプランに贅沢してけれど、この2品はそれなりに美味しかったかな。酒もまあそれなりに用意されていたからまあ文句はないのだけど。ちなみに朝食は種類も盛りだくさんでバイキング式だからついつい食べ過ぎてしまいました。こうなることが分かってるからバイキングって嫌なんだよね。
2025/09/07
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オクラが外来野菜であることを知ったのはもう随分昔のことです。同時にオクラが英語の“okra”が元になっていることも知りました。今では常識の範疇となっている知識になりますが、当時ぼくのイメージではオクラはいかにもな日本の野菜だったからちょっと驚いた覚えがあります。オクラは、形状などの点でも億兆的ですが、最も顕著なのが糸引く粘りにあるんじゃないかと思うのですが、いかがでしょう。外国人って粘っこい食べ物って抵抗あるってイメージがあるんですよね。逆に日本人は納豆やらとろろ、メカブといったネバネバ食材大好きってイメージですね。でもそれはどうやら思い違いだったようです。日本食糧新聞 「オクラの日本史 “オクラ入りから”から夏野菜の定番品に」https://news.nissyoku.co.jp/hyakusai/hgs-24-0040明治5年頃の日本人にはヌラヌラが合わなかったみたいですね。昭和40年代になるまで普及しなかったとはちょっと意外です。と書いたけれど、ぼくは納豆、とろろ、メカブは大好きだから基本的にネバネバもしくはヌラヌラな食べ物に抵抗はないのですが、オクラが好きってことはなかったなあ。ちょっと青臭みはあるけれど、味があんまりしないという印象だったのです。しかも日本人のオクラの食べ方って生のままやちょっと湯がいたのを味噌汁の具にしたり、お浸しにしたり納豆なんかに混ぜたりっていった程度だったから、オクラの食べ方に工夫がなさ過ぎたんじゃないかなあと思ってます。なので日本人よりずっと昔からオクラに親しんできた世界の国々の方がオクラの扱いには長じているはずとあれこれ作ってみたのです。ムアンバ[アンゴラ]【材料】鶏肉(一口大) 1.5Kg/油(サラダ) 1/2カップ/玉ねぎ(みじん切り) 2個/にんにく 2片/ローリエ 1枚/パーム油 1/3カップ/赤唐辛子 3本/オクラ 450g/塩・胡椒 適宜/レモン(汁) 大さじ3【作り方】1. 鍋に油を熱して玉ねぎ、にんにく、ローリエを炒める。水を加える。残りの材料を加えて弱火で15分煮る。 酸味を利かせた煮物ですね。オクラの癖が酸味に消されていてとても食べやすくて美味しいです。オクラのトマト煮[トルコ]【材料】オクラ 15本/トマト水煮 1缶/玉ねぎ(粗みじん切り) 1個/ししとう 3本/油(オリーブ) 大さじ2/レモン(汁) 1/2個分/酢 大さじ1/2/水 400ml【作り方】1. 鍋に油(オリーブ)を熱して玉ねぎ、ししとう(ピーマン)を炒める。トマト、水、レモン(汁)、酢を加える。オクラを加えて弱火で30分煮る。 トルコ式のトマト煮です。特別な材料を使ってないというのに実に旨い。今回の料理はどれも美味しかったけれど、今後はこれがぼくのオクラ料理のベースになりそうです。バーミヤ・ビ・ゼイト[エジプト]【材料】オクラ 400g/玉ねぎ(みじん切り) 100g/トマト水煮 1/2缶/にんにく 3片/香菜 20g/油(オリーブ) 大さじ4/コリアンダー(H) 小さじ1/塩 小さじ 1/水 300ml【作り方】1. 鍋に油(オリーブ)を熱して玉ねぎを炒める。トマトを加えて煮詰める。2. オクラ、コリアンダー(H)、塩半量を加える。水を加える。3. にんにく、香菜、塩半量を加えて2分煮る。 エジプト式のトマト煮です。意外と出番の少ないコリアンダーシードを用いていますが、不思議と確かにこれはエジプトの味だと思えてしまうのです。香菜も効いていて美味しいです。オクラのカレー[スリランカ]【材料】オクラ(輪切り) 10本/トマト(1cm角) 2個/青唐辛子(刻む) 3本/赤玉ねぎ(粗みじん切り) 1個/カレーリーフ 約10枚/パンダンリーフ 2枚/にんにく(みじん切り) 3片/赤唐辛子(みじん切り) 小さじ1/ココナッツミルク 150ml/ココナッツオイル 適宜/【A】チリ(P)・カレー(P)・塩 大さじ1/ターメリック 小さじ2【作り方】1. 鍋にココナッツオイルを熱して【A】、トマト、青唐辛子、赤玉ねぎ、カレーリーフ、パンダンリーフ、にんにく、赤唐辛子を炒める。オクラを加えて蓋をし、煮る。ココナッツミルクを加える。【備考】ELLE GOURMET 「スパイス使いを真似したい! スリランカカレーレシピ9選」https://www.elle.com/jp/gourmet/gourmet-cooking/g60796456/srilankan-curry-24-0518/ スリランカ式のオクラのカレーだそうです。さすがにカレーリーフは乾燥だし、パンダンリーフはなかったので、香りが似ているというバニラエッセンスをちょっぴり加えてみました。ということで本場のものとは別物なんでしょうけど、美味しく頂けました。
2025/09/06
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今回は一般に中東と呼ばれる地域の料理を並べてみました。中東料理といった大雑把な呼び方もされることがあるようですが、仮に日本の料理をアジア料理って呼ばれたらどことなく不快な気分になることを思うと、より熾烈な関係を余儀なくされる現地の人々は不快などでは済まされぬ嫌悪を示されるかもしれず、こうした括りでここに報告するのは避けようかとも思ったけれど、随分以前に作った料理なので、少しでも記憶のあるうちに書き留めておくことにしました。ということであえて各料理に国名等の添え書きはしないでおくことにします。今さっき書いたばかりですが、各国が地続きで隣接している中東と違って日本が島国であるなど地形的にも地勢的にもアジアっていうのは差異が大きいように思われるのです。でも中東地域っていうのは政治的にも宗教的にもアジア以上(もしくは同様)に対立関係が鮮明という見方もありそうで、うっかりした発言は慎むべきなのだろうなあ。食に関しては宗教的な禁忌などがあったりするのかもしれませんが、味にはそれ程大きな違いはないように思うのです。現地の方たちはそんなはずはないとあくまで主張するかもしれませんし、アジアの各国の料理だってどれも醤油臭くて似たようなものだと言われるのかもしれません。でもぼくは自分の味覚を一応は信じたいと思うのです。と語れば語る程に中東各国の料理を一括りでレポートすることに躊躇いを禁じ得ないのでありました。タッブーレ【材料】ブルグル・パセリ カップ1/きゅうり 1本/トマト 1個/玉ねぎ 1/2個/オリーブ油 大さじ1/塩・胡椒 小さじ1/2/【ドレッシング】オリーブ油 大さじ2/レモン汁 大さじ2/クミンパウダー 小さじ1/2/塩・胡椒 適宜/ドライミント 小さじ1/【飾り】黒オリーブ 8粒/カイエンペッパー 適宜【作り方】1. 耐熱容器にクスクス、塩、オリーブ油を入れて混ぜ、熱湯カップ1を入れラップをして電子レンジで3分加熱する。 2. ボウルに【飾り】以外の全ての材料を入れて【ドレッシング】で和える。器に盛ってオリーブを飾り、カイエンペッパーを散らす。 中東のみならず欧州でも食べられている料理ですが、フランスなんかではクスクスを用いる一方で、中東ではブルグルを使用するようです。具材もここではきゅうりやトマトを入れたようですが、パセリとオリーブのみといったシンプルなレシピも目にします。なんにせよこのサラダ、パセリさえ安価に手に入ればすぐに作れるのが重宝だし、何より美味しいからちょくちょく作ることになります。ムバッタン・クシャ【材料】羊ひき肉 or 牛ひき肉 500g/玉ねぎ(みじん切り) 2個/バター 50g/パセリ 1枝/粉唐辛子・胡椒・シナモンパウダー 小さじ1/生姜 小さじ1/2/塩 小さじ2/トマトピューレ 大さじ1/パン粉・水 200ml/【ベイクドポテト】じゃがいも(薄切り) 5個/サラダ油 適宜/【卵液(混ぜる)】卵 3個/パセリ 1/2枝/小麦粉 大さじ2/塩・胡椒 適宜【作り方】1. 鍋にバターを熱してひき肉を炒める。水、玉ねぎ(半量)、粉唐辛子、胡椒、生姜、シナモンパウダー、塩を加えて蓋をし、弱火で30分煮る。玉ねぎ(半量)、パセリ、トマトピューレを加えて中火で煮る。2. フライパンにサラダ油を熱してじゃがいもを焼く。耐熱皿に半量を敷いて【液卵】(半量)を注ぐ。1.を広げる。卵液(半量)を注いでパン粉を散らす。オーブンで180℃30分焼く。 似たような料理が色々あるのでどうも美味しかったかどうか記憶があやふやでありますが、これが不味いはずがないので、安心してお試しいただきたい。卵の分量が多いのでちょっとフランっぽい感じがあるのかも。鶏のサフラン・トマト煮込み【材料】鶏肉 2枚/玉ねぎ(おろす) 1個/ピーマン 2個/サフラン 適宜/トマトペースト 大さじ1.5/塩・胡椒・油・水 適宜【作り方】1. フライパンに油を熱して鶏肉を焼く。2. 鍋に油を熱して玉ねぎを炒める。ピーマン、塩、胡椒を加える。1.、湯、サフランを加えて煮る。3. フライパンに油を熱してトマトペーストを炒めて2.に加える。 贅沢にサフランを使った鶏の煮込みです。ほんのちょっぴりのサフランを加えただけで実際に安物の鶏肉が高級食材のような風味に化けるのだからすごいことです。滅茶苦茶高額ですが、一度買ってしまえばパエリアなんかでちょこちょこ使ってもなかなかなくならないという意味では思ったほどには高くない買い物なのかもしれません。シーニーヤト・ラハム(写真不明)【材料】牛肉(ひき肉) 300g/玉ねぎ(みじん切り) カップ1/2/クミン(P) 小さじ1/2/シナモン(P)・オールスパイス 小さじ1/4/パセリ カップ1/2/卵 1/2個/塩 小さじ1/2/パン粉 カップ1/2/胡椒 適宜/じゃがいも(薄切り) 1個/レモン(汁) 1/2個分/トマト(薄切り) 1個/揚げ油 適宜【作り方】1. ひき肉、玉ねぎ、パセリ、卵、パン粉、クミン(P)、シナモン(P)、オールスパイス、塩、胡椒を合わせて30分冷蔵庫に置く。2. じゃがいもを油で揚げて塩を振る。3. オーブン皿に油を塗り、1.を敷き詰めて、じゃがいもを乗せる。オーブンで200℃25分焼く。4. 途中でレモン(汁)をかけてトマトを載せる。【備考】http://www6.econ.hit-u.ac.jp/areastd/documentation/b2.pdfhttp://middleeast-asia.com/omotenashi/ 元のレシピではトマトとじゃがいもを使ってましたが、手元になかったので代わりにズッキーニとピーマンで作りました。こういうのがあってもそう不思議ではないかな、なんて。美味しかったです。
2025/09/05
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そういえば町屋へもしばらく行っていないなあ、って思ったけれど、4カ月前に行っていたみたい。つい最近行ったばかりだというのに実際には随分無沙汰していることもあれば、逆にある町や酒場がやけに記憶に鮮明で、しかし調べてみるともう数年来足を運んでいなかったりすることもあって、記憶やら時間の経過っていうのはいかにも不可解なものです。先ほど4カ月前とさらっと書いたけれど、今では極めて親しい友人とも年に1度会ったり会わなかったりで、子供の頃なら今生の別れに思えたような月日も再び顔を合わすには適切な期間に思えたりもする訳で、つまりは歳月の経過というのは遅くもあるし早くもあるといった極めて当たり前の結論に至るのでした。といった悠長な作文をしている時間はないのでした。近頃何かと忙しい(ような気がしていて)こうした作文している時間の確保も難しいのです。 この夜は、知人たちを含む4名で「旨肴 ゆう膳」にお邪魔しました。小料理屋風の上品なお店でした。いかにもぼくの趣味とは違っていますが、実はここを決めたのはぼくだったのです。実際のところ、ここは2軒目ですでにそこそこ呑んでいたのでありまして、そこそこ呑んでからあまり店を求めてうろうろするのもいい年頃のオヤジたちにはあまりカッコいいものではないと考え、予め予約までしておいたのでした。以前のぼくなら2軒目位なら勢いで何とでも良さそうな店を探索したものですが、この面々では2番目の年齢ということもあってか、随分酒量も体力も気力も落ちてしまっています。明らかに老いを突き付けられているといった心持ちになります。と肝心のお店のことについてほとんど触れずに胡乱な話を続けるのは、当然、このお店について語るべき記憶が希薄であるからに相違ないのであります。店の方の応接は感じよかったという印象だし、料理もちゃんとしていたような気がします。お値段はそこそこだった気もするけれど、ぼくが激しく頓着せざるを得ないこの点においてもあまり覚えていないということは、金銭のことなど思いを至らせぬ程に酔っていた、もしくは思っていたよりはお手頃だった、それとも誰か(1番年長の人?)が支払いを頑張ってくれたのかもしれません。まあ、酔っ払いにとって覚えのない酒場の残像を不意に想起するのはしばしばあることで、少なくとも町屋のこのお店は場所もよく覚えているから、まだしもマシといえるのだろうなあ。にしても振り返ってみてもぼくには自分でも想起し得ぬ酒場遍歴という者が記憶しているよりも凌駕しているんじゃないかと想像してみるとそれはそれで何だか愉快に思えるのでした。
2025/09/01
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近頃、いや実はかなり以前から酒場巡りを日課とすることに疑問を抱くようになりました。このブログの目的を否定しかねない発言ということは百も承知の上であえてそういうのだから、かなり深刻な状況に立たされているということです。しかし本人の意欲の減退にも拘わらずありがたいことに(?)、今でも一定数の方が閲覧して頂けているようなので、更新頻度を落としつつも細々と継続してきました。とここまで書くといかにもこのブログを閉鎖するかのような書きっぷりですが、今しばらくはその予定はないのでご心配なく(って心配されてるつもりかよって感じで恥ずかしいのだけれど)。そのうちまたまた更新頻度を下げる可能性もあるけれど、未練たらしいのがぼくの特性なのです。そう短くもなくなった人生を振り返ってみるとぼくは人生の何割かを賭する程度の何某かについて、常に執着し続けてきたと思っています。粘着質の性癖のせいか、ひとつこれと決めると相当に入れ込む方ですが、それに見切りを付けるのは極めてドライなのです。とにかくスパっと憑き物が落ちたように関心が失われる(弱まる)のです。今は惰性のように時折、酒場巡りを続けていますが、そのうちより強い狂熱を抱かせられる何かが見つかったらそれが酒場巡りとこのブログが終了する時と思っていますので、今しばらくお付き合いください。といった曖昧な決意表明をしてしまいましたが、最近は呑みに行くとさほど面白味はなくとも懐が安心でかつ居心地さえ良ければそれでいいって心持ちが強まっているのです。先般訪れた三河島の居酒屋もそんなお店でありました。 改札を抜けて横断歩道を渡るとすぐに「大衆焼鳥 とりぞう」があります。初めてお邪魔しました。えっ、でも何だか既視感あり。調べてみるとどうやら今の店舗は移転後のもので、移転前の店舗にお邪魔したことがあったようです。そういわれるとどこか見たことのある雰囲気ではある。でもこれまた曖昧な記憶で語ってしまうのだけれど、以前よりずっと雰囲気が良くなっている気がします。雰囲気の良さっていうのは、もっと噛み砕くと居心地がよくなったということです。前の店舗はその夜がたまたまだったのかもしれないけれど、店の人も客たちも総じて暗い表情を浮かべていたような気がするのだ。暗いどんよりした酒場はぼくの好物ではあるけれど、それはこうした明るく新しいお店には似つかわしくないのだ。やはりどんよりした酒場は古びた見るからに暗そうなお店がお似合いなのです。明朗であることは子連れファミリーがいることがよく示しています。祖母、母、兄弟という4人家族がいたのですが、子供たちも楽しそうで見ていて明るい気持ちになるのです(この子供たちはよく躾けられているようで、楽しそうに喋ってはいるけれど、駆けまわったり大騒ぎをすることもなかった)。時折盛り上がりの声が上がるけれど、それはチンチロリンで無料もしくはジャンボジョッキが当たったからのようで、われわれも当然ながら声を上げてしまったのだ。ぼくは一度でっかいジョッキを当てたけれど、S氏はここで運を使い果たすかのように無料を当て続けたのです。焼鳥をメインとした肴はまあ普通に美味しいといった程度だったけれど、種類も豊富で子供も喜びそうな品も揃っていました。普段使いするならこういうのでいいんですよね。カウンター席がもうちょい広ければ言うことないのになあ。それとオーダーミスが連発していたけれど、それももう今では大分修正されたのだろうなあ。
2025/08/31
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