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市ヶ谷で呑むことになるとは,なんともつまらない。たまたま土曜日に仕事の関係で市ケ谷を訪れたのはまあ致し方ないとして,仕事関係のおじさんと一杯飲むことになったのもまあいいのですが,ともかく悩ましいのは,もともと市ケ谷には呑み屋が少ないですし,しかもそれが土曜日ということであればオフィス街で多くの店が休みのため,さらに選択肢は絞られてしまいます。何軒か目星があるのでともあれ市ケ谷橋を渡って外堀通りを飯田橋方面に進みます。もしこれぞという酒場が見つからないときにはちょっと足を伸ばして神楽坂に流れる算段です。大日本印刷に続く坂を上っていくと土曜日でもやっている酒場があったはずです。するとかつて知った店はなくなっていたものの,やっている酒場がありました。未訪なのもうれしく早速入ってみることにしました。 「場巣亭 市ヶ谷店」です。「バス亭」と読むのでしょうが,さほど気の利いたネーミングとも思えません。市ケ谷店ということなので系列店があるのでしょうが,はじめて見掛けるお店です。今どきありがちな板張りの内装で,悪くありません。まだ時間が早いのでわれわれが口開けの客です。まあ場所が市ケ谷なだけに夜が更けたところで入りがよくなるようには思えません。オヤジさんがひとりでやっていて,頑固そうな職人風です。無駄口を叩かず黙々と仕事している姿勢は好感度が高いです。しばらくすると酒場難民らしきサラリーマン2人組が2組姿を見せました。打合せの編集者と作家みたいなのもいますが,酒場に仕事を持ち込まないでもらいたいものです。酒は仕事を終えてから呑むのがうまいのであって,喫茶店じゃないんだから酒を呑みながら書類を取り出して語り合っているのをみるとこちらの呑み気まで削がれてしまいます。ともあれ肴も悪くないし,値段もほどほどなので,酒場不毛地帯の市ケ谷にもまあいざとなれば使える酒場ができたのは歓迎すべきことです。
2013/12/31
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神田には多くの呑み屋密集地帯がありますが,とりわけ戦後の闇市の名残を留めているのが神田小路と今川小路でしょうか。前者は駅に近くて賑わっており割合知られているのに比べると,後者は駅から離れていて,ひっそりとしています。共通するのは今では郊外に向かう列車に乗って途中下車してみてもなかなか出会えなくなったようなオールドファッションなお店ばかりということでしょうか。それは一見客を容易に寄せ付けないような常連のためのお店という一面を併せ持っているようです。 幸か不幸かぼくは酒場巡りで随分図々しさを身に着けたこともありどんな店でもさほどの躊躇を感じることもなく平静に暖簾をくぐってしまうようになったのは,逆にすれてしまって鈍感になったということかもしれません。 さて,この夜は神田小路のお店にお邪魔しました。神田駅ガード下にある迷宮めいた呑み屋街で,個々に店舗を構えるというよりはむしろ新橋第2駅前ビルに代表される地下飲食店街のような各店舗の境界さえ曖昧になってしまったかの混沌とした様は,やはり日本もアジアなんだなあと行ったこともない中国や台湾,東南アジアの屋台街なんかとも比較したくなります。お邪魔したのは「酒処 歩(あゆみ)」です。この小路で呑んでいるとそれがどこで呑んだかといったことはもはやどうでもいいことのように感じられます。実際,この酒場のことを思い返したところで浮かんでくるのはこれまで立ち寄ったこの小路の他店との差別化を図ることは困難なのでした。この一見客には区別できない差異を意識し,選別できる人たちを常連と呼ぶべきなのかもしれません。
2013/12/26
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神田司町の老舗酒場と言えば言わずと知れた「みますや」がその筆頭です。戦災を免れた古い建築物が残る神田司町にいつの間にやら驚愕の立ち飲み店が開店していたのでした。なんと「みますや」のすぐ隣にあるのでした。 「イチゴー」という全品150円という恐るべき価格設定で登場したこのお店,ビルの1階,ガラス張りの店内は見通せて,ぜんぜん風情もなくその点ではまるっきり面白味のない店であると言えるでしょう。ガラス面には入口らしきものもなく,脇の階段に続く廊下には無骨なマンションの扉があってそれを開いて店に入るとやはりかなりの広いスペースです。余裕をもって置かれた止まり木にはすでに多くの客がにぎやかにそしてある人は黙々と酒を呑んでいます。カウンターで酒と肴を見繕い,ぼくもひとり止まり木に宿ることにします。それにしても安い,そして値段の割には悪くない。独り淡々と呑んでいるように装いますが,実はけっこうな驚きでけっこう興奮しているのです。ふと見上げるとガラスの外では入口を探す男女がうろきょろしていますが,客たちは見上げもせず知らんぷりを決め込んでいます。ここでは入店まで自力で辿り着くことが儀礼となっているかのようです。繰り返し通うには値段だけではややきついと思われますが,もうひと工夫あればもっと知られる酒場に化けそうに感じられました。
2013/12/20
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過去の写真を探し出すのに難儀して今週も日曜日の恒例とすることを喫茶店案内は、なんとか次週から再開したいと思っています。というわけで今日はいつもとおんなじ酒場案内です。 神田は酒場のメッカと言われているようでありますが、ぼくにとってはけしてそんな楽園めいた場所ではなく、訪れるたびにあっちへ行ったりこっちに行ったり彷徨わされてばかりいる困ったエリアなのでした。その迷いをもたらす原因は、酒場の多さに比して癖のある酒場があまりないという点に尽きるようです。また,存外古ぼけた酒場が少ないのも気に入りません。どこか路地裏にでも見知らぬ酒場はないかとさんざんうろついた挙句,古ぼけたというほどではないもののそれなりの年季を漂わす居酒屋が目に留まったのでとりあえず入ることにします。といってももとよりここのことは以前から知っており,後回しにしていたのをすっかり忘れてしまっていたのでした。ちなみにこの日は,O氏とA氏が一緒です。 「居酒屋 竹仙」というお店がそれで,神田駅西口商店街通りにある一軒家のお店。赤提灯や暖簾など居酒屋アイテムがきっちり揃っておりまずは上々の滑り出しに思えます。ところが,店内はいたってノーマルで面白味なし。1階席はまだがしゃがしゃと散らかっていてそれはそれで逆に居心地良さそうですが,2階に通されてしまいました。2階は味気なくのっぺりとしておりまったく居酒屋らしい風情が感じられません。40周年の記念写真が貼られているのでそれなりの老舗ではありますが歴史だけ長くてもしょうがありません。宮城県に関連するポスターが何枚か貼られているのでかの地になんらかのゆかりがあるのでしょう。ぼくも宮城県には少なからず縁があるので肩入れしたいところですが肩入れするだけの美点が見出せません。屋号の「竹仙」は,伊達家の家紋「竹に雀」の「竹」と「仙台」の頭文字の「仙」から名付けたものだそうです。品書きにはワニ肉(タレ焼き、味噌焼き),ダチョウ肉(焼き),カンガルー肉(揚げ),マンボウ(刺身)などの珍メニューもありますが,今となってはこの程度の食材では驚かされません。唯一驚かされたこと,それはサワーが390円とありますが,ソーダピッチャーなる品書きがサワー欄に並んで書かれていて,それが500円とあるのでもしやこれはお得なのではと頼んでみたところ,他のサワーと同じサイズのグラスに氷,レモンスライス入りの単なる焼酎のソーダ割でした。ピッチャーってなんだ! 110円の値段差は一体どういうことだ! まったく解せないのでありました。 続いての店探しにまたもやさんざん歩き回り,迷った末に辿り着いたのは今川小路でした。この幅2mばかりの狭い通りを挟んで北側が千代田区,南側は中央区となっています。昭和26年頃から居酒屋が営業を始め,最盛期は30軒ほどの居酒屋があったそうです。今では6,7軒ほどが残っているばかりですが,先般「まり世」にお邪魔した際,こじんまりした店内の親密な雰囲気がとても心地よく感じられ,またまた吸い寄せられるようにやって来てしまったのでした。この夜は,先般満席で入ることが叶わなかった「神田(じんた)」に寄ってみることにしました。狭いL字型のカウンターは常連さんでびっしりで,なんとか3席を確保できました。一見のグループ客は珍しかったのか,常連さんたちは興味津々であれこれ根掘り葉掘り質問攻めにあいます。この店で人気という焼酎の緑茶割りをすすりながら,話はいつの間にやら映画の話題に。好きな映画を1本挙げてくれ,なんていう無茶な質問をしてくる劇団員志望だったという50代位の女性がとりわけわれわれに好奇心を持たれたようです。後から来た常連は恐ろしく察しがよくて,酒場放浪記ツアーなのと,なかなかに鋭い分析です。そのうちカラオケが始まります。常連さんがみな機嫌よく歌っているなか,カラオケ嫌いのわれわれは場の雰囲気を壊さぬようほどほどで引き揚げることにしたのでした。
2013/07/07
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お茶の水という町は、かつて数年に亘って毎日のように通った町で愛着があります、あるはずです。あるはずなのですし、実際お気に入りの場所がいくつもあります。が、今思い返してみると本当にそれほど気に入っている場所があるのだろうかとふと不安になります。というよりもむしろそのほとんどが失われてしまったことに愕然とさせられざるをえません。もっとも好きだったサントリーバーの「まいまいつぶろ」は閉店してすでに10年近くになり、「ミロ」もかつての面影は残しながらもすっかりきれいになってしまいました。 すでにこのブログでも何度か登場しているかもしれませんが,御茶ノ水というとどうしてもここを避けて通るわけにはいきません。というより今となっては折にt触れて思い出し、今でも時折出向きたくなる店といえばここくらいになってしまったかもしれません。そう、「大衆酒場 徳兵衛」です。ここもまた半地下の酒場として印象深いお店です。印象深いどころかこの半地下の階段を下る足元を眺めながら何度人と待合せたことか数えきれないほどです。待合せた人の中には今では亡くなってしまった人やアル中になってしまい今では酒を呑まなくなってしまったった人などなど書き連ねているととんでもなく恐ろしい酒場のように感じられるかもしれませんが、やはりかなり危険な危ないお店なのでした。誤解を招く前に申しあげておきますと、客層がやばいとか、店主がおっかないとかいうわけではなく、ここの酒はなぜだか恐ろしいほどによく回るのです。けして酒に知人たちでさえここのトリハイやら梅割りやらで撃沈されていく姿を何度となく目撃しています。むろんぼくも何度か正体を失い、翌日一杯後遺症を残すこともたびたびでした。半地下担当のお兄さんは随分ご無沙汰したぼくを気持ちよく出迎えてくれて、中2階にはないさりげないおつまみの差し入れなんかもしれくれてああ、御茶ノ水に戻ったんだなあという気分をほんのひと時でも味あわせてくれます(実は2,3年前にはカウンター上のスナック食べ放題などのサービスもありました)。ここの場合はこの下戸でパチンコ好きのお兄さんの人柄の良さも店に通う楽しみにつながっています。ところで、ありえないことにここが「吉田類の酒場放浪記」で紹介されてしまったわけですが、紹介されたのは中2階のほう。半地下は番組の後半でちょろりと登場しただけです。どちらがお好みかは人それぞれですが、ぼくはこれからも変わらず半地下に通うことでしょう。 駅の聖橋口を渡り湯島聖堂前の坂を下ります。神田川を右手に眺めながら昌平橋方面に進むとビリヤード場などの入る長屋が川沿いに建っています。そこに「串よし お茶の水店」があります。このお店は日本橋などに系列店があるようですが、ぼくが通うのはもっぱらこちらの店舗です。さほど足繁く通った酒場ではありませんが、仕事でミスをしたときや辛い出来事があった時など、なにかしら重い現実に耐え切れなくなった時などの印象深い夜にはなぜかこの店にいることが多かったように記憶しています。そんなけして陽気な酒を交わしたばかりではない店に今になって郷愁を感じるのはけして余裕ができたとかいうことではなさそうで、そうした嫌な思い出も酒呑みにかっこうの酒の肴になってしまうのだと思われます。かつてカウンターの中で立ち働いていた美人姉妹(と上司たちは信じ込んでいた)の姿はなく、いまでは若いお兄さんや可愛いお嬢さんらが若者らしい活気で店を盛り立てていますが、どこかしらここがすでにかつて通った酒場ではなくなったんだなと気付かされますますさびしい気持ちになります。川の向こうには丸ノ内線の電車が行き来するのをカウンターから振り向きざまに眺めていると(ここではJRよりもずっと丸ノ内線に魅力を覚えます)、とっとと店を出てしまいたくなり、実際さほど飲んだり食べたりもどうでもよくなってしまい、早々に店を立ち去ったのでした。そういえばかつてのポイントカードは今でも有効なんだろうか、けっこうポイント溜まってたからちゃんと忘れずに持って来ていればよかったなあなんてことをふと思いながらの帰途でありました。
2013/07/05
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神田は,千代田区になる以前は神田区であったため,神田を冠する地名は今でもたくさん残っています。江戸の頃から商人の町として賑わっていたようですが,今では飲み屋街が町を占めているように思えるほど居酒屋が充実しています。歴史があって,賑わっているにも関わらず神田の町には,こと神田駅周辺に限って言うと「みますや」を特殊な例外とするとこれぞといった居酒屋が見当たりません。「升亀」や「大越」などは,古いオフィス街ならではの活気は感じられますが,枯れた情緒には欠けるようです。かろうじて渋さを残すのが「居酒屋 若竹」でしょうか。ところが,角打ちに枯れた情緒をたたえた良店があったことを遅ればせながら知ることができました。一軒目は,古い木造家屋をそのままに現代風のアレンジを加えています。二軒目は,素っ気ない作りながら時代を感じさせるどこか懐かしさ漂う店舗でした。 「藤田酒店」は,老舗の酒屋さんとして長く営業を続け2年程に角打ちを始めたばかりということです。つい最近改装も済ませて,以前の趣を活かしつつ,どこか現代的に装飾が施されていて,本来であれば,改装によって損なわれてしまう古い家屋の味わいもうまく残されており,こんなにしっくりと体に馴染む角打ちであると知っていれば改装前の雰囲気を味わっておきたかったものと少し後悔します。高い天井や梁,柱を眺めているだけでもう充分なほどに堪能できます。通常であれば興醒めにも感じられるレトロなポスターもこの店ではしっくりときます。奥に深く伸びる店は,居住スペースなどを含めてお宅拝見をしてみたくなるほど。飲食業の許可をとったようで,数多くの肴メニューもずらりと並び,人気があるらしいメンチカツはぼくが頼んだのが最後の1個。ゆっくりとオーブントースターであっためたそれは油もいい具合に切れて衣もカリッとして非常においしかったです。サラリーマングループの若手のお兄さんは遣いっ走りをさせられ上司からあれやこれやと指導を受けているのも神田らしい光景です。女性客の2人組もいたり,女性だけでも安心して利用できる店造りは立派なもの。若い店主夫婦の今後の活躍に期待です。 続いては,「中屋酒店」です。先の店とは異なり装飾もごく控えめで飾りっ気がないといっていいほどです。壁一面に設けられた棚にはしょうひんがびっしり陳列され,その上部には伏見の酒蔵メーカー「神聖」などの宣伝看板が飾られています。店内は大きな長いテーブル2本が奥に伸びていて,両卓とも通いなれた風の背広姿の客で一杯です。荒川区辺りではジャンパーや作業着姿の客が主流なのとは異なっているのは,場所柄でしょう。冷蔵庫から取り出した缶酎ハイと乾き物がメインの肴を店の奥で腰掛ける高齢のおばあさんから買い求めて清算します。傍らのテーブルで常連たちと語らうご主人(?)は釣りの話なんかで盛り上がっていますが,ぼくを見るとこっちに来て呑みなと場所を用意してくれました。職場関係の集団の中紅一点の女のコが慣れぬ酒に酔ったのか,少し年長の青年がバヤリースなんかを買ってあげるという微笑ましい光景を眺めながら呑む酒は角打ち冥利に尽きます。その後連れ立って,サラリーマンの大群が来店しましたので,もう少しこの場を楽しみたいと思いながらも席を譲ることにしました。
2013/06/24
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さすがに秋葉原ばかりで飲んでいるのにもうんざりしてきたので、秋葉原特集は今回でとりあえずおしまい。今回飲み歩いてやはり秋葉原は東側に飲み屋さんがちらばっていることがいまさらながらわかったのでした。まあ、総武線のお隣の駅が酒場の密集地帯の浅草橋だから当然と言えば当然なんですけど。当たり外れはありましたが、これまで秋葉原という町に抱いていた偏見が多少なりとも払しょくされたような気がします。 さて、今回向かったのは「味処 はつくら」です。居酒屋というよりはお手軽な和食処といった趣のお店でさほど店に惹かれるところはありません。店内は思ったよりもカウンターメインのお店で実はこのとき同行者を含めて3名になっていましたが、通されたのはやはりカウンター。目の前にはおいしそうな肴があれこれ並んでいて、目移りします。とはいうものの目立った特徴のある居酒屋ではなくごくごくありふれた普通のお店で、ちょっと良質な肴をじっくりと安くいただけるという庶民のまさに味方的なやはり繰り返しになりますが、ごくありふれた当たり前の店でした。こうした何気ない店が心地よく感じられるのは年を取ってよかったなと思うことの一つです、ってそれほどの年でもないんですけど。 調子に乗って飲み過ぎて「大衆酒蔵 とんとん亭」というお店に入ったことは記憶がありますが、果たして何を食べて飲んだのだかはあまり記憶に残っていません。ゆとりをもって配置された食堂風の広いテーブルが整然とずらり並んで、ほどほどに客の入った店内でくつろいだという印象があるばかりです。店の方たちもこうした食堂酒場にふさわしいいかにもそれらしい方たちばかりで今から考えるとわがことながら想像通りのいい選択をしたということで秋葉原の締めくくりとなったのでした。
2013/03/03
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第3夜は,新興と老舗の人気店を巡ることにしました。といってもこの夜は特にお店を決めていたわけではなく,結果としてそうなってしまったというのが本当のところです。3夜に亘ってこうして歩き回っていると秋葉原もそうそう捨てたもんではないなあと感想を新たにするのでした。 最初は,「居酒屋 殿(しんがり)」です。難読屋号なので,なんとなく気になって立ち寄ったのですが,「ハシゴマン」で放映されていたのを思い出しました。以前は立飲み屋だったのでしょうか,なんとなくカウンターやテーブルの造りが立飲み屋っぽいムードを残しているように感じられます。奥はもともと椅子席だったように感じられます。店員と客との距離が非常に近いお店のように思われ、常連と店員さんがにこやかに時には騒がしく談笑しているのが、わずらわしくなったりする一方でひとり黙々と観察を続けながら飲んでいるのがむなしくなったりもします。お友達を求めて訪れるには格好の店かもしれませんが、しみじみ酒を楽しむ派にはいささか居心地悪く感じられるようなお店でした。品書:生ビール:350,お疲れ酸サワー/酎ハイ:300,ホタテ焼:550,煮込:250,ヨン様キムチ:350,いかわた焼/海鮮チヂミ:450 「俵や 和泉店」という枯れた造作の渋い居酒屋があるので入ってみることにします。予想に反して店内はかなり広くて思いっきり客の入りがいいお店でした。客たちは銘々に楽しんでいてサラリーマンのグループ客が多いのは時には不快になりがちですが、この店ではごくごく自然な様子に感じられます。カウンター席も10席ほどあって、あまりひとり客はみられないものの、かといってひとりでもすんなり溶け込むことができます。若い主人も厨房で忙しげに調理の手を休めることなくこちらへの気配りを忘れず時折声をかけてくれます。屋号にくっついている和泉店というのが気になったのでお聞きしたらこのお店はおよそ25年前に開店、一時期すぐそばの神田佐久間町にも店を構えていたということです。かなりの人気店のようなので予約の電話が頻繁に掛かっていて、うまく潜り込めたことが幸運に感じられます。また立ち寄りたい一軒です。
2013/03/02
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この日は,秋葉原の立飲み屋で呑むことにしました。あまり酒場とは縁のなさそうな雰囲気の町、秋葉原には案外立飲み屋がたくさんあります。「百飲」なんていう100円均一酒場もあったりして他の地域にあまり見られない個性的な立飲み屋もあって、まだまだ押さえておくべき店も多そうです。 「アキバの酒場」はビルの1階の通路にそっと営業しているお店で、案外落ち着いた雰囲気の中ゆったりと飲むことができる立飲み屋としては貴重なお店です。ビル中という立地も秘密めいた感じの隠れ家っぽくて楽しいです。肴も豊富でいずれもひと手間ふた手間掛けられているのがしっかり感じ取れるなかなかに良い酒場です。なによりフロアー担当の女の子がとても感じが良くて可愛いのでした。足繁く通って仲良くなりたいななんて酒飲みとしては風上に置けないような、よこしまな気持ちを抱いてしまったりしたのですが、まだまだ訪れるべき店がありそうなので、しばらくは未訪店行脚の修行の日々が続きそうです。品書:生中:380,チューハイ:280,アジの南蛮漬:380,七種のモツ煮込/ポテトサラダ/板わさ:280 続いてお邪魔したのは「きらく」です。先日通りがかったものの客の入りがすごくて入り込む隙がなかったお店です。店内は思ったよりも新しそうですが、本来立飲み屋がそうであったと感じさせてくれるような雑然とした雰囲気が気分を盛り上げてくれます。店の雰囲気だけでもうけっこう満足な気分になれます。もつ焼もびっくりするほどではないもののしっかりとおいしくいといううれしいおまけもあって、秋葉原の立飲み屋はけっこうレベルが高いなあとうれしくなります。駅からちょっと離れた場所にあるので、混雑して入れない時もありそうなので注意が必要かもしれません。品書:酎ハイ:280(中:200),ビール中:350,もつ焼:100~,もつ煮込/ニラ玉/ポテトサラダ/ピーマン明太子炒/ホルモン炒:300
2013/03/01
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特に理由があるわけではなかったのですが,なぜか秋葉原に足繁く(というほどでもないか)呑みに行ったひと頃の呑み歩きです。最近こそ喫茶店巡りで日中はちょくちょく足を運んでいるものの,夜の秋葉原は以前近くで勤務していたころもあまり寄り付かなかった地域です。 最初は以前から目を付けていたお店を回ってみました。といっても純然たる居酒屋ではなく大衆食堂です。「かんだ食堂」は食堂好きではよく知られたお店のようです。巨大ビルが町を侵食しつつある秋葉原でなんとか取り残されたように土地にしがみついている感じに思わず応援したくなるようなお店です。が,ぼくのかぼそい声援などまるで必要ないかのように驚くべき活況で驚かされます。やはりこうしたボロ食堂を好むお客さんは多いんですねえ。テーブル席,カウンター席いずれもびっしり。なんとかカウンターにもぐりこんでハムサラダを肴にチューハイをいただきます。厨房のおじさんたちは汗だくになって次から次へと客の注文に応じてありとあらゆる料理を提供し続けます。気分のいい店だなあ。これからも愛される店であり続けるでしょう。品書:ビール大:550,チューハイ:300,さんま開/さば焼:380,もつ煮込/ハムエッグ:330,ハムサラダ:250 続いては「とり庄」。看板こそ修繕されているようですが,店内はまさしく場末の焼鳥屋の趣き。「吉田類の酒場放浪記」でも紹介されていますが,テレビで見るよりずっといい雰囲気です。昭和55年創業というからさほど年季があるわけでもないのですが,これだけの風格は人気点の証拠でしょう。1階カウンター席はすでに客でびっしり。煙で店がぼうぼうと燻されています。ここで合流したおふたりと2階席に案内されます。これがなんとも窮屈で昔ながらという気分を味わえはするものの,あまりに狭くて現代人にはやや厳しい。戦中戦後の日本人の体格向けという感じです。500円のお通しは煮玉子にメンマというのもちょっと変わってます。焼鳥や煮込みはさすがのうまさですが,値段が値段だもんなあ。雰囲気と味だけなら申し分なしですが,ちょっとした高級焼鳥店並の値段というのはどうしても解せなかったのでした。品書:ビール大:600,焼鳥5本コース:1,400,焼物:300~,鳥刺:900
2013/02/28
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「島」がまずまずよかったので,気分が盛り上がってきました。せっかくなのでかねてから行ってみたいと思っていた神楽坂のみちくさ横丁に向かうことにしました。飯田橋駅前にある映画館(二番館)の飯田橋ギンレイホールというより飯田橋くらら劇場の立地する細い通りを進むと神楽小路です。この通りをずっと神楽坂方面に進んでいくとネオンアーチの掛かったみちくさ横丁はあります。この場所は東邦ビルという2階建ての飲食ビルの凹のへこんだ部分に立地しており,きどった感じの神楽坂の末端にこんな渋い飲み屋街があるというのはうれしいことです。さんざん先に書いた二軒の映画館には通っていたというのにこの界隈で呑むことはまずありませんでした。 最初にお邪魔したのは「居酒屋 鶴肴」というお店。店は手前にL字のカウンターが10席程度,突き当りにはせいぜい3,4名程度が入れる立ち飲みスペースがあり,すでに満席なので立ち飲みスペースをひとり独占します。壁にもたれて前を見るとおでんの鍋があって,さまざまな具材がぐつぐつに得ているのが目に入ります。芥子や皿が置いてあって,これはセルフサービスになってるみたいです。もちろんいただきます。東京のおでんにはあまり見られない牛スジが大変立派。酒もお燗以外は基本的にセルフになっているようで,飲み切りサイズの焼酎の小瓶が各種並んでいてなかなか愉しいです。カウンターではお兄さんがひとり,奮闘しています。料理腕もなかなかのようで気に入りました。ちなみに後ほど聞いた情報によるとこのお店は神楽坂の坂の上にあるとあるバーの支店らしく,お兄さんはそこから派遣されてるみたい。営業時間も午後3時からで日曜日もやってるのはすごいですね。応援したくなる店でした。品書:酒1合:400,おでん:80,〆鯖:480,自家製メンチ:230,板わさ:250,蛸のブツ切:450 まだ帰りません。「鶴肴」の向かいの「季節料理 まつや」が気になってしょうがないからです。半開きの引き戸からはじいさんがズボンを脱いで着替え中なのが見えています。おやおやと思っていたら目が合ってしまいつい「やってますか」と尋ねるとどーぞどーぞとのことなので遠慮なく。店内に入ってピーンときました。10数年顔を合わせぬ弟がかつて通っていたのはこの店ではなかろうか。着替えも済んでウーロンハイを注文すると早速そのことを切り出してみました。主人はぼくの顔を見ても覚えがないようなので,聞き及んでいた2階との連絡用に使用している通話用に設置したという管の件を伺うと背後にあるくだんのパイプを指差してくれました。なんだか思わぬところで弟と再会を果たした気分です。主人は足の状態があまりよいようで大泉学園駅から自転車で2時間掛けて通っているそうです。足が悪いのに大丈夫なのかとむしろ心配ですが,歩いて駅構内を歩き回るよりはずっと楽ということでした。相当なボロなので随分古くからやってるのかと思いきや勿論建物は戦後すぐのものですが,営業を開始したのは昭和60年頃とのことでした。時折話しに加わってくれた奥さんも優しくて感動しました。ついついお願いして2階も見せてもらいましたが,こちらはきれいで案外平凡。この店では1階で店主夫婦と会話を交わしながら飲むのがよさそうです。
2012/10/21
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飯田橋駅の南側一帯は北側の神楽坂にかすんでしまっており,また駅前も再開発で随分小奇麗なビルが立ち並んでしまって飲みに行く場所としてはあまり魅力がありそうな感じですが,実はけっこう多くの飲み屋があるんですね(ちなみに駅の東側,水道橋方面にある千代田街ビルは昭和40年竣工の飲食ビルで,大のお気に入りです。もっとも知られているのは「中華そば 高はし」でしょうが,当然ながら居酒屋もたくさん入居して営業しています。「おふくろの店 ミツ」,「かめや」,「信州 ほるもん亭 飯田橋店」,「スタンド居酒屋 立呑み やまじ」,「たつみ家」,「鳥政」といったお店があります。「ミツ」では元気な女将さんとちょっとしたトラブルがあったのでもう立ち寄りたいとは思えませんが,ユニークな店主のいて,壁天井がロックしている,しかも激安の「かめや」や同じく激安かつ独自の肴を出してもらえる「やまじ」,気のいい御夫婦で切り盛りされている「鳥政」はいずれも大好きな酒場です)。 余談が長くなりました。好著『下町酒場巡礼』や『吉田類の酒場放浪記』でも紹介されている昭和37年創業の老舗沖縄料理店の「島」にはじめてお伺いしてみることにしました。「島」は南口の閑散とした通りでひっそりと営業を続ける一軒です。かねてから行こう行こうと思いながらなかなか伺う機会が持てませんでした。もうお客さんが入っていていい時間なのに口開けの客となってしまいました。食堂風のテーブルが並ぶ店内の奥にはひとり客にはちょうどいい壁向きのカウンターがあって隅っこ好きなのでそこに腰を落ち着けることにします。ビール中瓶:550円,ポークチーズ玉子:420円を注文してのんびりとしたひとときを過ごします。女将さんは電卓を叩いたり棚の上を漁ったりしてマイペースに動き回っていますが,不思議と邪魔な感じはしません。味も値段もほどほどですが,店ののんびりした空気にはくつろがせてもらいました。
2012/10/20
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長い長い鶴見線沿線の角打ち巡りの翌日は仕事で市ヶ谷に行くことになりました。市ヶ谷駅には以前勤務していたこともあって,この界隈が居酒屋不毛地帯であることは充分知っていたので,仕事を終えたらさっさと電車に乗ってどこかはじめての町で飲むつもりでした。でもお昼だけは,以前ちょくちょく訪れた「九龍飯店」にお邪魔して,この店独自の酸辣湯麺(スーラータンメン)である九龍麺を楽しみにしていたのですが,なんとなんと昨年閉店してしまっていたのですね。もはやあのトロリとして薄酸っぱい旨みたっぷり,筍など具沢山の汁にねっとりした麺を食べられないとは無念です。 さて,夜になりましたが,やはり昨日の疲労と酒がかなり体調を蝕んでいたようで,遠出する気力はすっかり失われていました。そんな二日酔いの日に九龍麺はぴったりだったんですけど。それでも久しぶりの市ヶ谷なのでせっかくだから歩ける範囲でちょっとだけ寄り道していくことにします。 「あて 煮込 肴」という靖国通りの裏手の路地にある古民家をリノベーションした居酒屋は,雰囲気も酒もいいものの値段もしっかりしているので,昼食を抜いたり,毎晩いかに安く上げるかに注意していないと給料前には大ピンチとなってしまうしがないサラリーマンとしてはうかうかと訪れることのできる店ではありません。 あてどなく彷徨ったもののこれといった店が市ヶ谷にあるわけもなく,裏通りの「開華亭」という中華屋さんに入ることにします。ビール中瓶が350円,酒やサワーが250円というサラリーマンには強い味方です。かといって中華居酒屋っていうのは大体がどこも一緒な雰囲気で,酒より肴より店の雰囲気に比重を置くぼくの居酒屋傾向においては,こうした店ではやはり気分も盛り上がらずあっさりと店を後にします。 JR市ヶ谷駅前の市ヶ谷プラザビル前に着くと昔よく通った「だるま」や「プティワン」はまだ健在のようです。たまに行った「焼肉レストラン ソウル」,「串八珍」,「とんかつ割烹 うちの」,「カレーの王様」なんかもあるみたいです。「ちりめん酒家 市ヶ谷店」,ここも以前からありましたが少し商売の仕方を変えたようで,夜は飲むことができるようです。こんな店に入らないといけないなんてやはり市ヶ谷の居酒屋事情は相変わらずぱっとしないようです。 これで帰るのはあまりに寂しいので,この後,結局飯田橋まで足を伸ばしてしまうことになったのですが,その続きはまた次回ということで。
2012/10/19
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先日の夜は知人O氏とS氏の3人で神田を巡ることになりました。O氏の到着まで少し時間があるので,軽く立ち飲みで呑んでおくことにしました。 まずはご存知「味の笛 神田店」。御徒町駅前にある食料品などを扱うデパート,吉池の系列で御徒町に本店があります。酎ハイ:200円と若鶏唐揚:200円を。肴は発泡スチロール製の皿,酒はプラカップと合理的なシステム。非常に繁盛しています。どうってことはない店ですが安いから重宝します。 続いては安さが売りの「味香房 花羽」。安いといってもサワー系が安いだけであとはむしろ高い感じ。まあサワー中心の飲みスタイルなので問題なし。かけ・ハイ:115円に300円のお勧め肴から白子,〆さば,一人一品オーダーしてもらいたいとのことなのでカレー風味の揚げシュウマイをもらいます。お通しは筍と牛肉の煮付けですがこれだけで315円取られました。厨房もホールも係が1名づつなので,サワーさえ出されるのが遅い。肴もあまり旨くないためか,客の入りも悪いですね。安いだけでは客は来ないということでしょうか。 そばにある今川小路に向かいます。東側は残念なことに店舗がなくなってしまいましたが,西側には,「神田(じんた)」,「里」,「耕(たがやす)」,「があどした」,「大松」,「柳水」などの居酒屋さんが残されています。この日たまたま持ち歩いていたのが藤木TDC著の「昭和酒場を歩く 東京盛り場今昔探訪」で,この今川小路のことがばっちりと書かれています。「 駅から少し離れると、さらなる混沌が現れる。高架西側をひたすら南下すると、細い路地にほの暗く浮かぶネオン看板がある。「今川小路」。名前の由来は今川焼にその名を残す今川橋、その橋が架けられていた龍閑(りゅうかん)川が戦後復興事業で埋められて、できた土地に神田駅東口から露店業者が移転したのが昭和二六年。以来、知る人ぞ知る飲み屋街として、今日まで永らえた東京の昭和遺産である。かつてガード下に十六軒並んでいたという酒場は、現在、半数ほどに減った。山手線高架と東北新幹線高架の閲に建設される高崎・宇都宮・常磐線東京駅乗り入れの高架線路建設のため、立ち退きとなったからだ。それでも高架下西側半分には、煤けたのれんもそのままに、古い居酒屋、小料理屋が並ぶ。」 われわれが暖簾をくぐったのは「まり世」(まりせと読みます)です。まったくの偶然ですが,これまた先著に記載があったのでそのまま引用させてもらいます。「ガラガラガラ、引き戸をあけてお邪魔したのは小料理の店「まり世」。ここで開業して二八年、印刷屋だった店を改造して小料理屋にしたのだそうだ。手作り風の質素な店内はなんとも言えない味がある。近隣の店から響くカラオケさえも、空間では妙にせつなく叙情を誘う。」 まったくもってこの文章のとおりの情緒あるいい酒場でした。88歳のおばあちゃんが一人でやっている酒場です。L字のカウンターは7,8人で一杯になるほどの狭さ。ビール大をもらいます。いや~,実にいい気分だなあ。お通しのこんにゃくをつまみつつ,おばあちゃんとお喋りします。トマトの添えられた手作りのポテトサラダも量もたっぷりで酒の肴にぴったりとした味付けでした。 お店がNHKの取材を受けたという会話が常連さんたちの間で交わされていましたが,見たかったなあ。ふと気づくとカウンターの隅に「荷風!」が置かれています。おやっと思いお伺いすると以前紹介されたのよと答えてくれました。そう,先ほどから引用させてもらっている「昭和酒場を歩く 東京盛り場今昔探訪」は「荷風!」の連載記事をまとめたものだったのです。偶然読みかけだった今川小路とこのお店が出ていたのには,あまりに出来すでびっくりしました。おばあちゃんも興味津々。図書館で借りた本だったので,差し上げられませんでしたが書名などをメモしてお渡ししました。ちなみに金曜日は娘さんが肴の盛合わせを用意してくれるようで,ぜひまた来てと言ってくれました。ただこの日はいつも以上に繁盛しているみたい。3人でそこそこ飲んで値段も2,700円,適正だなあ。 興に乗って今度は神田小路に向かいます。神田小路の説明も藤木TDC氏にお願いします。この章を読んでいたら,紹介されている「佐々文」に入ったのになあ。「夕方五時、「升亀」隣の「神田小路」の看板にぽつりぽつりと灯がともりだす。天井にアーチを残すガード下に、コマ割りされた飲み屋がひしめく魔窟的な一画である。通路は変形のF字型、奥にある二店は店と店の境界すら定かでない。店の大きさはどこも一坪強。店の店主が入るカウンターの内側はほぼ一畳という、およそ日本にしかありえない超コンパクトな営業形態だ。ここまで読み進んでこられた方ならもうお分かりでしょう。そう、神田駅萌にあった屋台飲み屋が昭和二四年、東京都の露店撤去令をうけてガード下へ移転したのがこの一画なのである。」 われわれが入ったのは「大安」。2区画を使った店舗で片方は閉められていました。団体予約が入ったら使うようです。こちらはおばちゃんの押し出しがちょっと強すぎましたな。酎ハイ,ぎんなんを食べたのは覚えていますが記憶があいまいです。 それにしてもうっかりすると見逃してしまいそうな酒場がありすぎてやはり神田界隈は面白いなと再確認した夜だったのです。神田駅も現在大規模な改修工事中でこの先どうなってしまうのかまるで想像も付きません。今のうちにせっせと行けるだけ訪ねたいと思います。
2012/04/15
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千代田区は東京23区の中央に位置します。区の真中には皇居があり、国会・中央省庁・最高裁判所などが集中し、まさに日本の中心となっています。古書店街の神保町や電気街の秋葉原周辺、文教地区の駿河台など特色あるエリアもありますが、他のほとんどがオフィスや官公庁となっています。 住宅は少ないものの多くの人が集まる街には酒場は付きものです。神田駅を中心におびただしい酒場街が形成され東京でも有数の酒場エリアとなっています。また、神田駅から神保町駅にかけてのエリアには歴史を感じさせる年季の入った店舗が今も多く残されており、酒場として利用されているものもあります。秋葉原 真澄酒蔵 秋葉原で居酒屋というといつも「赤津加」ばかりが取り上げられますが、お手頃に楽しむなら断然こちらがお勧め。狭い店内ながらくつろげる感じが素敵です。値段も安くて毎晩通い詰めるならやはりこういう酒場こそ理想とすべきだと思います。秋葉原 立ち飲み処 おかめ 秋葉原店(しょっとおかめ) こちらもまた毎晩でも通いたくなる立飲み屋さん。ちょっと怪しげな雰囲気を漂わせてはいますが、いつも盛況なので危ない感じはありません。仕事帰りにほっと一息つくのにもってこいの酒場です。秋葉原 山城屋 昭和通沿いのビルの地下にひっそりと営業を続ける昭和41年創業の老舗酒場。それにしても他店とつながりがありのかはわかりませんが「山城屋」という屋号は信頼が置けます。丁寧にご対応いただける女将さんは元ダンサーだったかな。神田 立ち飲み 伊勢 神田駅界隈には都内でも有数の激安店が多くありますが、サラリーマンのグループ客用の店舗が多くて案外落ち着ける場所がありません。ひとりしみじみ飲みたい手合いには立飲みもいいですね。ところが神田の立飲み屋は案外くつろげない。そんな中で昭和28年頃創業のこちらは駅からすぐでありながら(なんといってもガード下だから)くつろいで酒と焼鳥を楽しめます。ただしオーダーだけはせっかち。浅草橋 立飲み ろくでなし 浅草橋には安くていい酒場が多く大好きな地域です。こちらもガード下という立地もいいですし、安くておいしい肴を提供してくれて気に入っています。立飲みとありますが、ちゃんと椅子つきです。いつも混雑しているのでしんみり呑みたい人には不向きかも。馬喰町 佐原屋 馬喰町駅の近辺は酒場も点々としかなくやや寂しいのですが、駅からすぐのこの店は外観もオオバコの大衆酒場らしい風情を醸しており、店内も広くゆったりと自分の場所を確保できるのがうれしい。ただ、広い割にはやや空いているのがちょっとさびしいかな。淡路町 神田 まつや 明治17年創業、大正13年築のそばの有名店です。わざわざご紹介するまでもありませんが、やはりこちらは外せないかな。そば屋で呑むのは粋なようでいて、町のちっちゃなそば屋で昼間から飲むオヤジたちの多くは定年後もいつまでもかつての同僚なんかとつるんでいるようでちっともかっこよくない。そば屋では一人酒といきたいものです。淡路町 みますや 明治38年創業、大正12年築の超有名老舗酒場。こちらももちろん紹介するまでもありませんが、昔ながらの酒場の雰囲気を堪能させてもらえます。古い酒場というのは「鍵屋」や「伊勢藤」なんかの例外もありますが、こちらと同じく卓席が基本でカウンターはなかったのが普通なのでしょうか。普段はカウンター派でもたまには見知らぬ他人と同じ卓を囲むのもいいものです。御茶ノ水 徳兵衛 JR御茶ノ水駅からすぐの「徳兵衛」は半地下と1階・2階で営業しています(3階は違うお店です)。それぞれのフロアーが共通の酒や肴を提供するほか各フロアー毎の特色があるというのがユニークです。ここの酒はとにかく回りやすいので注意が必要です。飯田橋 スタンド居酒屋 立呑み やまじ 飯田橋駅からすぐの場所にこんなにくたびれたビルが残っているのはなんともうれしいことです。千代田飲食街ビルです。ビル1階はほぼ一通りお邪魔しましたが、ここが一番気に入っています。1階は立飲み、2階は椅子がありますが、断然1階がいい感じ。正直きたない店ですが、肴もなかなか手が込んでいるし味もいい。飯田橋 かめや 「やまじ」のお隣の「かめや」もまたかなりきたないなあ。長いカウンターの店内には海外のミュージシャンのポスターがべたべたと貼られています。主人もなんだかあまりやる気を感じさせない人でそこがまたうらびれた気分にさせてくれて案外憩えるものです。
2011/12/04
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