心のポテトサラダ

2006/01/17
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カテゴリ: カテゴリ未分類
日曜日、母校の朝の受験風景を見て自宅に戻りました。
家内に、学校に行ってきた旨伝え、当時の事をしばし2人で回想。

家内の行ってた中学はカソリック系で、私はプロテスタント系。
同じキリスト教系で、より戒律に厳しく、組織もしっかりしているカソリック系だから、毎日礼拝があったと思っていたら、週に1日くらいだったようです。
これだけ長い間一緒に暮らしていて、初めて知りました。
私の学校は、2時間目が終了すると、毎日20分くらいの礼拝の時間があったので、それがあるのが当たり前だと思っていました。

私が担当で付き添った次男君の受験のこと。
母校で受験生の誘導や館内放送をしていた在校生の話から、息子達が中3の時、そちらの手伝いに行ったこと。
懐かしい思い出です。

家内は、「奈良のことは、もう大分忘れちゃった。どんな学校だったっけ」
なんて言ってました。

子供達には、中学受験を薦めたことは一度もありませんでした。
勉強は、好きな道に進む時にとても大事だと思って、長男には小1から学研の塾に行かせました。
英語とピアノも習っていました。

3年生にあがる時、関西No1の受験塾の入塾テストの折込が入っていました。
試しに受けてみる?と子供に振ると、元来競争好きなので、即やる気満々。
受けると、合格通知が届き、上から2番目のクラス。
長男は、喜び勇んで塾を変わり、あとは塾の先生や友達の雰囲気で、中学受験するのが普通のようになり、志望校を言い出しました。

最初の志望校は、私の母校でした。
お父さんが行った所だから馴染みがあったのでしょう。

「あなた、あの先生に教えてもらったの。素敵ねえ」

あの校長は、私の中学時代、社会を教えてもらった先生で、サッカー部の顧問でもお世話になった方です。
スポーツマンなのでかっこよく、高校で家が破産して、大学進学を諦めるが、当時の中学校長に残念がられ、校長の自腹で進学した。
院を卒業して母校に戻ったという経歴を持っておられます。
私立の校長なのに、市の教育委員会委員長もやってる名物先生。


すっかり、その気になっていたら、長男の成績がそこを突き抜けて、塾友との競争やらなんやかんやから、もっと難しい学校を受けたいと言い出し、そちらの志望校別特訓に変わってしまった。
さらに成績が伸びて、そこも突き抜けようとしていたが、さすがにトップの灘中は別格の存在で、本人も不合格の不安から、さらに変更はしなかった。
関西で一番大きな塾で、毎年各校の入学者数がある程度決まっています。
つまり、塾での志望校別特訓の席次で、大体合否が読めます。

奈良でも合格をもらい、本人も親も余裕で統一受験日を迎えました。
でもまさかの敗戦。
合格発表を見に行って、予想だにしなかった結果だったので、本人は荒れてしまいました。
帰り道、勝手にお店に入って買い物をし、付き添った家内は、清算で後を追っかけるだけ。
自宅に戻って、私の天体望遠鏡を投げつけて壊すに至って、最悪の結果を予想し、その時家内の力では止められないと思い、私に緊急電話がかかってきました。
私は、店を頼んで、即自宅に戻り、家内と交代です。

自室に閉じこもって、ほとんど音がしません。
彼の部屋は2Fなので、窓が開く音に耳をすませていました。
こんな時は、下手な声かけなど逆効果で、自分で気持ちの整理をするしかありません。
親とて、何の役にもたちません。

その晩、ずっと電気がついていました。
私は、寝ずに隣の部屋にいました。
でもこのとき、長男は天体望遠鏡に当って、それで気持ちの整理をつけたようで、猛然と勉強をしていたようです。
それから、やがて母校となる学校の受験まで、猛烈に勉強していました。
おろおろなどせず、何かをかなぐり捨てて、すごかったです。

あの時、子供から大人に脱皮したことを知りました。
背はまだ低いが、こいつは将来どんな状況になっても大丈夫と思いました。
猛烈な勉強に耐える実力と、それをしようとする気持ちを、長い塾生活で身につけていたようです。
ライバルでもある塾友の存在が大きいと思います。

このことは、家内の辛い経験でもあり、話を出しませんでしたが、お互い心に秘めているでしょう。
今思えば、あの時敗戦でよかったと思います。
わが家のために用意されていたようにさえ思います。





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Last updated  2006/01/17 07:48:27 PM
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Re:あの日の経験 の巻(01/17)  
モアイ2463  さん
そろそろ、塾生募集の折り込みが入るかな。
私も一度話を振ってみよう。
(2006/01/17 10:05:13 PM)

Re:あの日の経験 の巻(01/17)  
長男さんの選んだ『一番厳しい道』がこれだったんですね。
見守るしかない・・・って、親として一番辛いことでもありますね。
でも、それが『信頼』なんですね。
うちの家族も、お互いそれだけの信頼をできるようになるかな???
(2006/01/18 12:29:14 AM)

Re[1]:あの日の経験 の巻(01/17)  
モアイ2463さん
私自身受験経験者ですが、親として関わり、受けてよかったと思っています。受験日というより、それまで何年にも渡る長い子供のがんばりを経験できたからです。
>そろそろ、塾生募集の折り込みが入るかな。
>私も一度話を振ってみよう。
-----
(2006/01/18 11:08:30 AM)

Re[1]:あの日の経験 の巻(01/17)  
ほわほわ (-o-)さん
長い準備で臨んだ敗戦は辛いものです。まだ12才だし・・・でも自分の受験だから、1対1で向き合って消化するしかないです。特に父親なんてやさしい言葉を掛けられず、一緒に泣くことも出来ず、美味しい料理も作って上げられず、信頼するしかありません。子供ってほんとに強いです。
>長男さんの選んだ『一番厳しい道』がこれだったんですね。
>見守るしかない・・・って、親として一番辛いことでもありますね。
>でも、それが『信頼』なんですね。
>うちの家族も、お互いそれだけの信頼をできるようになるかな???
-----
(2006/01/18 11:13:13 AM)

Re:あの日の経験 の巻(01/17)  
ちびまるこ さん
はじめまして。たちよらせていただきました。私の長男も昨年受験しました。最後の1年はここまでしないといけないの?と毎日のように思っていました。朝目覚まし時計が耳元で鳴っても起きない。起きれない。
仲間がいてくれた事が支えで気力が続いたのだと思います。精神的に幼い中学受験はメンタルな部分で大人が必要なのかなとも思いました。
それだけに発表で我がこの名前を見たときには、自分でもまさかの涙がこぼれてきました。
中学受験は幼く精神面も大きく影響するからか結果が予想できない。まさかの合格と不合格があって塾泣かせだときいたことがあります。
そして多分のりまきターボさんのご長男の第1志望校はそういうことがよく起こるといわれてる学校ではないですか?ごめんなさい。文面から勝手に学校を想像してます。
ご長男はご自分で乗り越えられて、その強さ、その経験はご自身のこれからの大きな力になられたことと思います。私も土日受験生をみて1年前を思い出し、心の中でエールを送っていました。

(2006/01/18 09:20:13 PM)

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