仙台・宮城・東北を考える おだずまジャーナル

2009.03.21
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カテゴリ: 東北
青森県内には、地元に支えられた元気な私鉄がある。
お国自慢 青森県の私鉄 (08年4月13日)

ところで、最近廃止された私鉄線では、南部縦貫鉄道と大畑線だ。

大畑線は、大湊線下北駅から分かれ、太平洋岸の大畑駅まで。津軽半島の三厩駅よりも高緯度にあり、本州最北端の駅だった。85年に国鉄から地元の下北交通に引き継がれたが、01年3月いっぱいで廃止。むつ市の市街図にはルートが残っているし、同市の太平洋岸に目を転じると、鉄道敷跡が随所に残っているようだ。

南部縦貫鉄道は東北本線の野辺地と七戸を結んでいた。20.9kmのローカル私鉄。東北本線からはずれた陸羽街道沿いの市町村を抜けて、三戸(現在は青い森鉄道)まで結ぶ計画だったが、結局七戸で建設が終わった。起点は当初東北本線の千曳だったが、東北本線の複線電化に向けて線路付け替えが行われ(1968年)、千曳が孤立したことから、廃止となる本線の旧線を借り受ける形で野辺地に連絡、生きながらえた。しかし97年5月に運行休止、02年に廃止された。
(参考:佐々倉実・松本典久『ぐるっと日本3000キロ ゆったり鉄道の旅2東北』山と渓谷社、2006年)

レールバスが使用されており、この本に収められた八甲田を背景に走る姿は美しい。往時の栗原を思い出す。

旧陸羽街道沿いに開通させる構想ということだから、南から見れば、三戸-五戸-三本木(十和田)-七戸-天間林-野辺地 というルートだったのだろう。東北本線が八戸側に敷設されたことからすれば、沿線地の悲願だったのだろうか。開通していれば、青森までの最短ルートになって主動脈となったのではないか、とも思われるが、山岳部が多かった事情もあるのかも知れない。



北部の七戸町も何とか鉄路を引きたいと考えたものと思う。七戸が本線の千曳との間で開通するのは、1962年とかなり遅い時期である。南部縦貫鉄道は自治体出資の第三セクターで、資金難から開通までに時間がかかったようだ。





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最終更新日  2009.03.21 07:10:58
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