仙台・宮城・東北を考える おだずまジャーナル

2013.10.25
XML
カテゴリ: 東北
本日(10月25日)の大学設置審答申で新設が認められた大学に、山形県立米沢栄養大学(健康栄養学部健康栄養学科定数40)の名がある。

大学の新設認可というと、田中真紀子大臣の騒動があったためか、今では、審議会で可または不可の判定を出すことになっているようだ。ほかに、審査継続(保留)や取り下げの区分もある。

米沢栄養大は「可」とされている。その内容は、設置者が公立大学法人山形県立米沢女子短期大学、留意事項として「設置計画を確実に履行すること、開設時から4年制大学にふさわしい活動を行い、その水準の一層の向上に努める」べき趣旨が記されているが、これはどの案件にも共通に付されるもののようで、米沢の場合はこの他に固有の課題は示されていない。

なお、備考欄に、現行の米沢女子短期大学が来春募集停止すること、設置者の名称が公立大学法人山形県立米沢栄養短期大学に変更の予定であることが記されている。

東北関係では、このほかに青森中央学院大学が看護学部(定員80)を新設。これは青森中央短期大学看護学科を4年制に改組するもののようだ。また、弘前医療福祉大学短期大学部に救命救急学科(3年制、定員35)を新設。

さて、新設される米沢栄養大学についてだが、現在の県立米沢女子短大は、国語国文、英語英文、日本史、社会情報、健康栄養の5学科を有する。

沿革は、昭和27年に家政や被服の課程を設ける米沢市立の短大としてスタート。栄養士、保母、教職の養成に対応するほか、昭和38年に県立移管となって国語国文学科、やがて英語英文学科も設けられた。平成に入ってから、社会情報学科、健康栄養学科を開設する一方で家政学科は廃止。平成21年に地方独立行政法人に。

4年制大学の計画は、管理栄養士養成課程のための高等教育機関について山形県で検討を行い、現行の栄養士養成の実績を活かして改組(4年制)することとしたようだ。
(山形県ホームページなどから。)



もともと米短は、5学科を有しており、各地の公立の短大の中でも充実した体制を誇っている。他県の例では、県立大学に再編したり、専門職養成部分をそのまま4年制に改組するなどの例はあるが、専門系を4年制に拡充しながら従来の人文系4科も含めて、独立の道を進んでいくのはかなりユニークのような気がする。

おそらく、教育実績と卒業生の活躍が定着しており、また米沢という都市に欠かせない教育機関だと認知されているのだろう。私も何人か知人が居るが、東北を中心に県外から米短をめざす人が相当程度いると思う。イメージとしては、国公立大学に準じた選択。(言い方は悪いが)一部の短大入学層よりは、相当の本気度がある選択だと言えるのでないか。

(現在の定員)
国語国文学科(入学定員)100(収容定員)200
英語英文学科 50 100
日本史学科 50 100
社会情報学科 50 100
健康栄養学科 40 80
合計 290 580

一般入試倍率(平成25年度)1.64

現実に米短の卒業生を見ると、4年制大学への編入者も80人以上と相当多い。





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2013.10.26 16:20:59
コメント(1) | コメントを書く


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x

PR

コメント新着

おだずまジャーナル @ Re:仙台「6時ジャスコ前」の今むかし(11/14) 仙台フォーラスは来月3月から長期休業。再…
クルック@ Re:黒石寺蘇民祭を考える(02/18) ん~とても担い手不足には見えませんけどネ…
おだずまジャーナル @ Re:小僧街道踏切(大崎市岩出山)(12/11) 1月15日のOH!バンデスで、不動水神社の小…

プロフィール

おだずまジャーナル

おだずまジャーナル

サイド自由欄

071001ずっぱり特派員証

画像をクリックして下さい (ずっぱり岩手にリンク!)。

© Rakuten Group, Inc.
Mobilize your Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: