私訳・源氏物語

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佐久耶此花4989

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March 10, 2006
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狭い庭いっぱいに枝を広げていた桜の木を、数年前に切りました。

すると、今まで実をつけたことのなかったさくらんぼや栗の木が、急にゲンキになって、実が生ったのです。

何よりも驚いたのは、この北国で柿に実がついたことです!

いつ植えたか忘れるほど年数がたっているので、葉っぱだけは毎年呆れるほど大きくてゲンキなのですが、柿はただその青々した葉っぱだけ、実なんてモトモト生らないものと諦めていました。

それが去年、突然白い花を咲かせたのですから、さあタイヘン!

母はまるで「サルカニ合戦」のカニの如く、「早く実がなれ」と花を眺め、花が散ったあとに、ちいさな緑色をした実がぽっちりと見えると、もうウキウキして「早く赤くなれ柿の種」とばかり、毎日見上げては私に数を確認させ、大きくなるのを楽しみにしていました。

実はだんだんふくらんいきで、枇杷ほどの大きさになりましたが、その後はピタリと成長を止め、まるで「柿」になることを拒否したみたいでした。
しかし母は、この柿の形をした枇杷もかわいいらしく、見上げては幸せそうに、ほくそえんでいました。

結局、雪が降るころまで枝にくっついてはいましたが、栄養が十分でなかったのか、気候があわないせいか大きさは同じままで、私は脚立にのってはさみで切り取る、光栄な役目を仰せつかりました。


母がなにも言わないところを見ると、下から眺めているときよりも感動的な味ではなかったのかもしれません。





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最終更新日  March 8, 2017 06:54:27 PM
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