私訳・源氏物語

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September 3, 2008
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 卯月の十日過ぎのある夜のことです。女三宮が何心もなくお休みになっていらっしゃると、近くに男の気配がします。「源氏の院」かしらと思っていると、見知らぬ男ではありませんか。それは思い余った柏木が、大胆にも忍んで来たのでした。

 女三宮は生きた心地もなく「物に襲われるのではないか」と、恐れおののいていらっしゃいます。

 柏木が今までの心のうちを掻き口説くうち、「さてはこの人なりけり」とお気づきになるのでしたが、驚き呆れてお返事さえも、ようおできにならないのです。

 それを柏木は「いとさばかりけだかう、恥づかしげにはあらで、なつかしくらうたげに、やはやはとのみ見給ふけはひの、あてに、いみじくおぼゆる」思ったほどの気品高さや近づき難さはないが、人懐こくかわいらしく、なよなよとばかりお見受けするご様子が上品でいとおしい、とお思いになります。






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最終更新日  March 20, 2017 08:31:27 PM
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