私訳・源氏物語

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October 4, 2008
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カテゴリ: 古典文学

 「平家物語」の中でも悲しく印象的なのは、木曽義仲と彼の最愛の女性・ともゑとの別れの場面です。 

 「木曽殿は信濃より、ともゑ・山吹とて二人の美女を具せられたり。中にも ともゑはいろしろく髪ながく、容顔まことにすぐれたり。」

 木曽義仲は信濃を出るとき、「ともゑ」と「山吹」という、二人の美女を伴って合戦に参加していました。

 中でもともゑは、色白で髪は長く、たいへんうつくしい女性でした。その上、男性でも力の要る剛弓を引き、馬に乗っていようと徒歩であろうと、刀剣を持ってさえいれば「鬼にも神にもあふどいふ一人当千の兵(つはもの)也」鬼にでも神にでも立ち向かって行くという一騎当千のつわもので、「度々の高名、肩をならぶるものなし」という、頼もしい女性でした。

 されば今度(このたび)も、おほくのものども落ちゆき打たれける中に、七騎が内までともゑは打たざれけり。

 そんな強いともゑですから、この戦で多くの兵士が落ち延びたり討ち死にして、主従七騎になってしまっても、まだ打たれることなく無事で、夫・義仲の傍におりました。






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最終更新日  March 9, 2017 12:44:00 AM
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