私訳・源氏物語

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佐久耶此花4989

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June 11, 2009
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紫の上の御腹違いの姉君は、髭黒の大将の北の方でいらっしゃいました。

「この大将は、春宮の女御の御はらからにぞおはしける。おとゞたちをおきたてまつりて、さしつぎの御おぼえ、いとやむごとなき君なり。年三十二三の程に物し給ふ」

この髭黒大将は、春宮の御母女御とご兄妹でいらっしゃいますので、源氏の大臣や内大臣の次に、帝の御信頼がたいそう篤い方でいらっしゃいました。御年は三十二三でいらっしゃいます。

 北の方は髭黒の大将よりも御年が三つ四つ御年上でいらっしゃいましたが、それが各別欠点というわけでもありませんのに、

「いかゞおはしけむ、嫗(おおな)とつけて心にも入れず、『いかで背きなむ』とおもへり」

   どうしたことかその北の方のことが気に入らず、「老婆」とあだ名をつけて、「何とかして離縁してしまいたいものよ」といつも考えておりました。

   髭黒大将が望んだ女人は、夕顔の忘れ形見・玉鬘だったのです。






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最終更新日  August 20, 2017 02:48:49 PM
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