ゆったりとしたピアノで始まるこの曲だが、サウンド的に目立つのはポール自らが吹くリコーダー(たて笛)と外部プレイヤーを招いて録音されたフルートで、はかなくも優しいその音色は泣かせてくれる。 「Day After Day…」からはじまるAメロはメジャー調で、サビに入るとマイナー調になる所がまたもの悲しい。 「馬鹿さん頑張りなさいよ」と言っているかのようにも聴こえ、なんだか癒される(オレだけかな?) リコーダー・ソロ部分での、ゆるやかに弾むベース&ドラムもイイですね。
ビートリーなコーラスがないこともあって、ほとんどポールの独壇場にも聴こえる曲だが、ジョン&ジョージによるハーモニカも隠し味として見逃せない。 'bout the Fool on the Hill"というフレーズをジョンは毒気たっぷりのボーカルで歌っていた。 愛憎ゆえの皮肉なのか、メロディーメイカーとして一歩先んじられていた事への嫉妬なのか。