"Don't Let Me Down"というフレーズは、直訳すると「俺を落ちこませないでくれ」となる。 で、コレが現在ではよく「俺をガッカリさせないでくれ」と訳されているのだが、どうも個人的には語感が合わない。 この場合は、「俺を捨てないでくれ」とか「僕を傷つけないで」というニュアンスに近いと思うのだがどうでしょう?(←英語自信ナシ)
で、この曲、プロデューサーはおなじみジョージ・マーティンという事になっているが、実はシングル盤に公式なクレジットはない 事実上のプロデューサーはこの時エンジニアをつとめたグリン・ジョンズと言われており、マーティンも現場にいることはいたが、おそらく作業にほとんどタッチしていなかったと思われる。 映画「Let It Be」のラスト・シーンでも有名なこの曲だが、シングルに使われたのは撮影直前に行われた'69年1月28日録音のテイクだ。
痩せたディストーション・ギターの音色もぴたりとハマったこの曲、サウンド的な質感としては、アルバム『Let It Be』に入れてもなんら違和感はない。 むしろGet Backセッションの曲としてはピカイチな出来のため、アルバムから外されたことが悔やまれる。 2003年に発売された「Let It Be...Naked」には、映画『Let It Be』での演奏分を編集したバージョンが収録された。
また、日本では、マッカートニー・フォロワーの代表格である財津和夫がライヴでこの曲をカバー。 レゲエ風の演奏とつぶやくようなヴォーカルという、まったく違う解釈のもの(これね)だったが、う~ん、はっきり言って成功しているとは思えない。。。 エルトン・ジョンが'75年にジョンの「Lucy In The Sky With The Diamonds」をレゲエ風にカバーして大ヒットさせているが、それに影響されたのだろうか?
などと、やや脱線したまま、本日のレビューを終わるコトにする。 「Don't Let Me Down」を聴くにはここをクリック。