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2008.07.15
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テーマ: 洋楽(3561)
カテゴリ: 70年代洋楽
クラフトワークというグループを形容するときによく使われる表現は "テクノ・ポップの父" である。
若い人向けに言うなら 「Perfumeのおじいちゃん」 といったトコロか?
そしてそのイメージは、出世作にして全米第5位を記録した名曲 「Autobahn」 ('74年)や、代表作とされるアルバム 『Trans Europe Express』 ('77年)あたりから来ているものだろう。

もっとも、反復するシンセのリズムをポップ・ソングとして初めて使ったのは彼らではない(※)し、全盛期である70年代にはむしろ 「ジャーマン・プログレ」 と呼ばれることが多かったらしい(というか当時は『テクノ・ポップ』という言葉がなかった)。
YMO が存在したかどうかも定かではない。
ヒップホップ への間接的な影響なんかも考えると、やはり彼らにはそのような栄誉ある称号(?)が贈られてしかるべきだと思う。

反面、新しいものを作ったイノベイター、あるいは時代の先端を走ってきた者は、時代に追いつかれた時を境にして 輝きを失っていく 事が少なくない。
クラフトワークは悲しいかなその一例だったように思う。
'78年に発表された『The Man Machine』(上ジャケット)は、傑作の一枚であると共に彼らが "時代"に追いつかれる瞬間 を記録した作品である。

本作の邦題は 「人間解体」
ロシア構成主義風のジャケット・デザイン、自分達をロボットに見立てたイメージ戦略、そして無機質さを強調した音楽性は当時「文明社会への警鐘」とかなんとか言われたらしい(笑
モミアゲを落としたヘア・スタイル、赤で統一したファッションは まんまYMOに影響を与えた
ちなみに、自分が持っているCD盤のレビューを書いているのは"メタル・ゴッド"こと 伊藤政則 だ。ほげー

そのオープニングを飾る 「The Robots」 はアルバムを象徴するナンバーであり、クラフトワークの代表作とされる一曲である。
ジャーマン・プログレの名残を残したイントロには一瞬、緊張感が漂う。
見事に古臭い (笑
だが、"古臭い"ということと"音楽として魅力がない"ということは必ずしもイコールにはならない。
あまりにもベタなロボット・ヴォイス、ピコピコしたテクノ・ビートは、チープながら アナログ的な温かみ を感じる。
シンプルで音の薄いプロダクションは、現在のテクノとは似て非なるものだ(つーか似てない)。
メロディは単純で同じフレーズを淡々と繰り返すだけだが、気がつくと一緒に口ずさんでいたりもする。
言ってみればポップ なのだ。それもある意味能天気な。それでいて ジャーマン・ロック特有の冷たさ を持っている所がミソですね。
サンダーバードみたいな雰囲気を持ったPVにも萌えです。う~ん、れとろふゅ-ちゃー(←棒読み

このアルバムの同年にはYMOがデビュー。
'77年にデビューした ウルトラヴォックス は、傑作3rdアルバム『Systems Of Romance』を発表。
さらにはディーヴォ、OMD、ヒューマン・リーグなどの台頭もあり、テクノは次世代の者へとバトンが渡されることとなった。

一方、クラフトワークの方は、サウンドに軽快さを増した傑作 『Computer World』 を'81年に発表する。
当時のメディアからは酷評されたという作品で、クラフトワークの代表作として挙げるには個人的に違和感が残るものの、今の若いテクノ・ファンが聴くなら むしろこちらがオススメ だろう。
が、5年のインターバルを置いて発表した『Electric Cafe』('86年)は、悪い作品ではなかったものの、その時は "時代に置き去りにされた" という感が強かった。

以後は 10年以上も作品の発表がなく (既発表曲のリミックスはあった)、そのまま「過去の偉人」として消えていくかと思われたクラフトワークだったが、20世紀の終わりに万博のテーマ曲、その名も「EXPO 2000」を発表。
開き直りとも伝統芸ともとれるサウンド、楽曲には誰もが拍手を送った(良くも悪くもだが)。

そして'03年には17年ぶりとなる新作アルバム『ツール・ド・フランス』をリリース。 「偉大なるマンネリ」 にほんの少しの現代風味をまぶした内容には思わず「頑張れー」と言いたくなりました
'05年にはライヴ・アルバムもリリースし、「現役」をアピールする元祖テクノ親父たち。
温故知新も含め、まずは70年代の作品から聴いてみよう!

つーコトで「The Robots」を聴くには ここ をクリック。
We Are The Robots...


※ シーケンス・リズムを初めてポップ・ロックに活用したのはThe Whoだと思われる。





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Last updated  2008.07.15 15:02:06
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Re:Kraftwerk 「The Robots」(07/15)  
PeTeR  さん
先日比較的最近のライヴDVDを買って観たんですが、相変わらずのテクノゴッドぶりでしたよ。
機材が進化したことで、同じ曲でもサウンドはずいぶんと重厚な感じになってて、今の耳で聴いても全然大丈夫どころか、相当きてます。

そう言えばちょっと前にカール・バルトスの訃報が…(合掌) (2008.07.16 05:53:58)

Re[1]:Kraftwerk 「The Robots」(07/15)  
PeTeRさんどうもです。

>先日比較的最近のライヴDVDを買って観たんですが、相変わらずのテクノゴッドぶりでしたよ。
>機材が進化したことで、同じ曲でもサウンドはずいぶんと重厚な感じになってて、今の耳で聴いても全然大丈夫どころか、相当きてます。
----音色は重厚に、テンポは少しスピードアップされてますよね>近年
それでいてレトロフューチャーっぽさもしっかり残されている所がツボ(笑
元気そうで何よりです。

>そう言えばちょっと前にカール・バルトスの訃報が…(合掌)
-----ソレ、ひょっとしてクラウス・ディンガーの間違いでは?
カール・バルトスが死去したというハナシは、自分は聞きませんが…(苦笑
何はともあれ合掌です。
クラウス・ディンガーといえば、自分はLa Dusseldorfの「VIVA」での演奏が好きでした。
http://plaza.rakuten.co.jp/pomusic/diary/200706130000/

ではでは。
(2008.07.16 06:57:23)

Re:Kraftwerk 「The Robots」(07/15)  
PeTeR  さん
あ、そっちだったかも…。
きっと、そっちですね。
すいませ~ん。(汗) (2008.07.17 06:06:16)

Re[1]:Kraftwerk 「The Robots」(07/15)  
PeTeRさん

>あ、そっちだったかも…。
>きっと、そっちですね。
>すいませ~ん。(汗)
-----まあまあ、間違いは誰にでもありますから(笑
ただ、訃報関係の情報についてはお互い気をつけたいものですね。

特にPeTerさんのブログおよび本館HPは色んな方が訪れているはずですから(Yahooなどで検索をすると、PeTeRさんのページがよくひっかかります)。

ではまた。
(2008.07.18 01:54:50)

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