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2010.06.05
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カテゴリ: ばくばく冒険小説
「鬼のすべて」で”鬼”に隠された意味を解き明かした鯨統一郎が,”悪魔”の意味を探る。

○ストーリー
牧本は営業に出た先のビルで,壁に塗りこめられた悪魔を見る。それ以来,彼には人間に模している悪魔を見破る能力が身に付いた。民族主義的な主張で急速に支持を伸ばしている政治家と,世界平和を唱えて信者を集める宗教家,対立する2つの勢力のどちらに悪魔は潜んでいるのか?あらゆる人が敵に見えてしまう中,牧本に手を差し伸べてくれたのは?

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この作品を読み終えて,驚かない人はいないと思う。

主人公の牧本は,(少なくとも彼の視点からは)悪魔が化けている人間を殺めてしまったために,警察から追われることとなる。彼はさらにその状態で,2つの対抗勢力を行ったり来たりして,どちらが悪魔の手先かを探ろうとする。

いよいよクライマックスで真相が明かされる,というラストシーンで,提示されたのは・・・?えっ,それ?

冒頭に書いたとおり,「鬼のすべて」に匹敵するような,歴史学,民俗学の視点から”悪魔”についての解釈が提示されることを期待しつつ読み進めたが,こちらから攻めてくるとは・・・・!!

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個人的に気になったのは,主人公の牧本の取り得が膨大な読書量と,それを背景に瞬時に真相を見抜く能力,という設定だ。この”悪魔”の事件が起きるまでは,彼は優秀な友人に囲まれ,しがない下請会社での自分を卑下して生きている。

”読書をしているから悪魔にだまされない”という辺りのエリート意識が,作者・鯨統一郎の個人的な考えを露呈しているようで,ちょっと怖くなった。

で,ひるがえって自分もちょっとそんな考えを持っているかも知れない,ということに気付き,さらに怖くなった。









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Last updated  2010.06.06 22:01:30
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