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2010.09.24
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カテゴリ: ばくばく冒険小説
久々の伊坂印という印象のスタイリッシュな冒険小説を読んだ。

○ストーリー
高校生のユキオは六人家族だ。母と1人息子のユキオ,そして四人の父親がいる。ギャンブル好きで行動派の鷹,優しくて女好きの葵,熱血スポーツマンの勲,何でも知っている教授の悟。ユキオは四人に育てられた。ユキオは幼なじみの鱒二を救うために,ヘンな事件に巻き込まれ,ついに・・・その時,四人の父親は・・・

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楽しい。お人好しの主人公に破天荒な脇役,最後にカッチリとかみ合うパズルのピースのような物語,スタイリッシュな表現,そして温かい気持ち・・・手馴れているけど,小説として楽しい伊坂幸太郎作品の復活だ。

最近の伊坂作品は,「モダンタイムス」「ゴールデンスランバー」「あるキング」「SOSの猿」と,どれも社会と個人の確執がテーマになっているような気がする。

この作品の後書きで,それが伊坂作品の中で”第II期”と呼ばれる作品であることを知った。残念だが僕は”第I期”の作品の方が好みのようだ。

これは好みの問題だから人それぞれだと思うが,純文学ではない小説って,あまり抽象的なテーマは不要だと思う。あったとしても薄い隠し味で十分だと思う。

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四人がそれぞれ特技を持っていて,それをユキオに教え込んでいて,良く出来ると『さすが俺の息子だ』と喜ぶらしい。でも怖くてDNA鑑定は誰もしようとしない。男はどこまでも子どもだ。

ユキオは四人の特技をある程度身に付けていて,高校では成績優秀,バスケ部のレギュラーだ。けれども,この作品で事件に巻き込まれ,ダークな人々に恐怖し,しょせん自分がただの高校生であることを痛感してしまう。

父親たちがどんな風にユキオを励ますのか,それもこの作品のテーマの1つだ。

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家に父親が四人いる時点でリアリティなんて無いに決まっているのだけど,彼らの共同生活の楽しさで,それを無理やり納得させてしまうのも”物語のチカラ”だろう。

彼らも少しずつ年を重ねており,いつかは死んでしまうだろうことも予感して,ほろりとさせる辺りも上手い。

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後書きによれば,この作品は”第I期”に執筆され,単行本化に時間がかかっていただけ,とのこと。とすると,いよいよこうしたタイプの伊坂作品には,もうお目にかかれない,ということなのだろうか?

それは悲しいな。

「暴力教師,身を引く」ってカンジ?違う?







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Last updated  2010.09.25 17:16:34
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