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プロのつぶやき1111「絶滅危惧種個人商店&シェフたちのコロナ禍」6月半ば、梅雨入りしそうでしない千葉です、まさかのコロナ禍のオリンピックが迫ってきています。知らない道を暗闇の中歩いている怖さを感じています。コロナの初期から戦争の時の補給の問題や情報の問題と重なって感じられて・・・特に飲食業にとっては、暮れからの長い緊急事態の状況が大空襲に重なって思われてしまい、オリンピックは原爆や特攻隊のように焼け野原になってしまうのかと嫌~な気持ちになっています。そんなこと考えていたら、先日20年来の仲間がコロナで亡くなってしまいました。夜の10時でも12時すぎても繁盛していたアイリッシュパブを育てていたのに・・・コロナ禍で時間短縮、アルコール禁止になって、それでも昼間のカフェ業態をパブの料理を生かしながら進めていたのに、その苦労に胸が痛んで、ショックが大きいです。アイルランドの大工さん呼んで作った内装の中、ワンパイントの完璧なギネスを飲みながらフィッシュ&チップスをつまむのが楽しいお店でした。合掌さかもとこーひーは飲食業ではありませんが・・・喫茶店で修行してその後紅茶の店を10年営業していましたし、今も飲食業の卸先や知合が多いので・・・コロナで営業時間や営業日の制限受けて、さらにアルコールも出せないという状況では営業努力のしようが無く・・・その切迫感が尋常のものでは無く伝わってきています。しかし、足掛け40年給料ボーナスの無い自営をしていると、そういう状況でも自分や家族知り合いが無事でいられるよう案じながら、自家焙煎店や飲食店の生き残りの道筋を探しています。自営をしていて最初に肝に銘じたのは誰も給料をくれないという現実でした。お客さんに必要とされることが商いなんだと・・・で、19.20から喫茶や飲食関係の本から入って、職人の本とともに他の商店や名店の本もたくさん読んできました。自分が職人タイプで商売センスのなさを自覚していましたから・・・職人タイプの名店の老舗の商いに興味がありました。まぁ、流石にそれは30代40代の頃の話しで、最近はとんとご無沙汰でしたが・・・コロナ禍で「絶滅危惧種個人商店」と「シェフたちのコロナ禍 道なき道をゆく三十四人の記録」を知ってあっという間に読んでしまいました。「絶滅危惧種個人商店」 井上理津子著最初に紹介されていたのが日暮里の佃煮屋さん・・・僕はおばあさんが44の時の初孫で小学校上がる前までおばあちゃんに育てられたようなものでした。そのおばあちゃんは日暮里から千葉にお嫁に来て、幼稚園児の僕を連れては日暮里や東京の親戚の家に行っていました、今でも覚えています。この佃煮屋さんに並ぶ佃煮は子供の頃に食卓にいつも並んでいた記憶と重なります。そういうことなので、いきなりの日暮里の佃煮屋さんの話しに引き込まれました。あとは、神田の豆腐店、梅屋敷の青果店、芝の魚屋、台東区の洋品店、神保町の靴店、ハモニカ横丁のジーンズショップ、阿佐ヶ谷の自転車店、西荻窪の時計店、亀有の書店とまだまだ続きます。高度成長期とともに成長繁盛して、その後、商店街からスーパー、ホームセンター、ショッピングモールへと流れが変わってしまい、シャッター街と揶揄されてきました。絶滅危惧種個人商店と言われても、それでも街に必要とされるお店・・・多分同じ商店街に同じ業種のお店が何店舗かあったと思います、そんな中から残っているお店、勿論今でも繁盛しているお店などの話しは興味深いです。繁盛するということ、地域に必要とされて常連さんが多いこと、時代の移り変わりとともに常連さんの暮らしに少し寄り添うこと、常連さんとの関係がしっかりとしていること・・・大手の拡大志向のビジネスとは違う、個人商店の商いのツボが浮き上がってきます。「シェフたちのコロナ禍 道なき道をゆく三十四人の記録」 井川直子著一方、イタリアンやフレンチ等々時代の波に乗って繁盛、予約が取れない、グルメ本の高評価、世界的な名声と活躍してきたシェフたちのコロナ禍の苦境の色々な悲鳴が記録されています。イタリアンやフレンチのシェフ、特に都内の店のシェフから伝わってきたのは・・・「勝負」に勝ってきた人たちだなぁーという印象です。勿論、修行して気合い入れて独立したんですから、個人にとっては大きな勝負です。それは、さかもとこーひーでも同じです。しかし、これからの有名店などのシェフは、また少し違う「勝負」をしてきたように感じます。時代や業界や競合との勝負にエネルギーを注ぎ込んできて、生き残ってきた店であり、シェフなんじゃないかと・・・ある意味成り上がりに成功してきたような印象です。そういったお店が、世界的なコロナ禍で苦境に立たせれてしまった・・・高級店、予約制の店であってもお客さんとのつながりの脆さを感じました。本来高級店ならば、特定少数の顧客相手の商いが基本ですし・・・そういったお店を何件も知っています。しかし、グルメサイトやグルメ本等メディアの高評価とともに、不特定多数のお客相手のウエイトの大きさを感じます。著者の井川さんは・・・「強いて言うならこの苦境に強いと感じたのは、人気かどうか、ではなくお客との信頼関係を築いている店でした。彼らに取材をお願いした理由もまた、人気の有無というところにはなく、私自身が「この人の考えを知りたい」と思った人たちです。」「これまでの取材活動から、「このシェフは食の仕事を社会の視点で捉えている」「流行を追うのでなく、なぜ人がそれを求めるのか、事象の根底にある心の動きに敏感」「まだ人には見えていない、〝その先〟を見ようとする」など、何かしらの気づきを与えてくれた店主たち。」「最後に。レストランは嗜好品で、「生活に必要」なものではありません。でも心豊かな生活を営むうえでは必要な存在です。」「このコロナが終息したら、人々の食生活は、きっと変わっているような気がします。流行りの店を転々と食べ歩いたり、一年予約待ちのプラチナシートを競うように押さえたりといった、外食への向き合い方が。」・・・と、書かれています。シェフたちの印象に残った言葉を並べてみます。「僕はシェフになった時、長く生き抜くにはどうしたらいいんだろう?と考えていました。最近になって思うのは、お店にしても料理にしても、自分のやりたいこと=楽しさと、お客さんがいいと言ってくれるもの=要望が並走することだと。「今これが受ける」といったところにはきっとありません。」「以前は、店のルールにのっとってもらうスタイルもいいなと思っていたけど、今は逆。お店を開放して、お客さんが自分で使いやすいようにつくっていく、そんな在り方に惹かれます。僕らはそれを見守る感じでちょうどいいんじゃないのかなって。」「女将さんのメンタリティは本当に尊敬します。こんな時期でも、いつ行っても元気に溢れているんですよ。閉店が十八時になっただけで、従業員も多いのにまったく変えずに営業している。苦境を笑い飛ばすように。」「与えられた状況に合わせて、臨機応変、たくましく変えていく。お店としての大事なものだけしっかり摑んで、余計なものは捨てて。変わらない店は変わり続けてきたから今も続いているんだと、またヒントと勇気をもらいました。」「慌てることもないですし、悔しくもない。飲食店は「休業要請」の対象外ですから補償もありませんが、はなからあてにしていません。個人事業主は、一匹狼なんです。結果が良くても悪くても、全部自分に返ってくる。つまり自分の足で立たなきゃいけないんです。」「むしろ数字は後からついてくるもの、と腹をくくって、お客さんのためになることを積み重ねていく。それが何十年と店を守ってくれます。」「こういう時でも、お客さんがなぜ「マンナ」に来てくれるのか?私はずっと「その人(お客さん)がいいように」作ってきたので、それでじゃないかな。お客さん一人ひとり、誇張でなく本当に一人ひとりのために料理を作るという意味です。」「つまりミシュランみたいに「わざわざ行きたい店」じゃなくていい。食通とかお金持ちなど一部の人たちでなく、普通の人たちに提供したい。それで私の料理がその人の記憶に残るような、人の心を探るようなものでありたいだけです」「これからは仕事のつき合いよりも家族や恋人と食事を楽しむ人が増え、いわゆる〝書き入れ時〟のピークがなくなって、年間を通してなだらかになるような気もします。」「僕らは、グルメサイトの点数が高いことより、その人の頭の一番初めに思い浮かぶ店でありたい。これからもそこを目指していきます」戦後の飢餓から高度成長期へ移り、飲食店も盛況になって、初めて出会う海外の食事や飲食のスタイルが次から次へときて、ブームが起こり、グルメ本やネット情報で情報が増えて、予約困難店行列のできる店と75年かけて変遷してきました。移動と情報が豊富になっての流行や繁盛だと思っていますが、その移動が制限されてしまいました。昔の地元の贔屓のお店の良さを今の時代に合ったお客さんと近すぎず、離れすぎず、寄り添った、そんなアフターコロナのスタイルが徐々に出来上がっていくんでしょうか。後輩や仲間に相談された時は・・・地域にお客が増えると遠くのお客も増える・・・最近は通販の相談も増えてきて、通販も同じで、まず来店されている常連さんが通販を便利に使えるようにすることからスタート、そして町内市内県内にフォーカスして通販が増えてくれば全国に広がるとアドバイスしています。通販の強みはハウスリストが集まることで・・・それをベースにしてお客さんとコミュニケーションできます。販売促進ではありません。実店舗でも同じなんです。地域とお客さんとの関係・・・古くて新しい自営業向けビジネスモデルだと思っています、急成長はできませんが、一生安定して成長できる可能性があります。さかもとこーひーは「部屋中にひろがる香りと後味の美味しさ」を大切にしています。
2021.06.13
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プロのつぶやき1054「コーヒーで一生食べるには」*さかもとこーひーは本店・おゆみ野店・通販と・・・手洗い消毒マスク換気、3蜜を避けるを徹底して・・・通常通り営業しています。寒暖の差があっても過ごしやすい季節になっていますが・・・自粛の疲れが溜まってきました・・・色々なお店のテイクアウト買ってきたり・・・ボクシングやテニスの録画を観たり・・・そうそう、ユーミンのMISSLIMを随分と久しぶりに聴いたり・・・なんか若き才能に触れたくなっています(笑)サンクオピエのテイクアウトはシェフが家庭や賄いで作るような料理で・・・チキンカレー、ハッシュドビーフ、マカロニグラタン、筍とあさりのスペイン風ご飯、牛バベットのロースト串やら・・・高級な素材でなくても、味わいはシェフそのもの流石の魅力で、疲れが吹っ飛びます。テニスは錦織選手の18歳での初優勝、24歳USオープンで準優勝した時のワウリンカやジョコビッチへの勝利でどきどきわくわくして・・・ユーミンは1974年才能が溢れ出て・・・それを支えるのはティンパンアレーにコーラスが山下達郎吉田美奈子大貫妙子らと・・・まぁ、エネルギーを補充してるってことですね。そんなこんなで・・・新型コロナの出口戦略が語られるようになりました、フランスでの自粛解除後の新しい生活習慣がニュースで流れてきました。行列や多くの人の集まりには制限が必要になりますね。まだまだ個人飲食店やカフェにとってはあり得ない状況が続くようで・・・このところ個人店コーヒー店向けに商売のあれこれを書いてきましたが・・・今回で一応おしまいにしようと思っています。まず、個人店商売としては、より地域のお客さんが大切になるでしょう。先日YouTubeで野球の古田さんが野村監督に出会っての影響を受けた言葉を・・・「豊富な知識がピンチを救う」と紹介していました。野村監督は「イケイケだけでは通用しないと」言っていたそうです。まぁ、プロに入る人は気力体力技術を持っていますから・・・そこからの競争でしょうね。僕は19歳で喫茶業に入って・・・46年紅茶コーヒーだけで食べてきたわけですが・・・コーヒー紅茶で一生食べるにはをテーマにしてきたんです。30歳くらいまでは紅茶とかコーヒーの専門性で食べていけると勘違いしていましたが・・・そこでこれはやばいと気がついて・・・しかし、他の仕事はできないし、やる気も無い(笑)どうするか?まず、思ったのが・・・当時は紅茶の専門店をしていましたが・・・お客さんは同世代中心・・・10年後20年後には年取るし、流行りは移りゆく・・・これは、まずい!!・・・まぁ、その頃からの常連さんで今も常連さんのお客さんが何人もいらっしゃいますが・・・20代が50代になっていますけどね。次に考えたことが・・・紅茶やコーヒーの専門性には自信があって・・・それをお客さんに必要な形にすることだと・・・喫茶店からビーンズショップが典型的なものですが、その他細かいこと色々あります。次が・・・お客さんのことを知ること・・・お客さんの暮らしを知ること・・・お客さんを知らないのに、これはどうだと押し付けていた頃が恥ずかしい。で、さかもとこーひーも、プロとしての技術知識感性を地域のお客さんのために生かすことをより意識するようになりました。勉強が進むと・・・何をして、何をしないかを考えるようになってきました。どんなにお客さんからリクエストがあってもカフェはしないとか、100g量り売りはしないとか・・・細かいところは色々とあります。さかもとこーひーになってからは・・・配達からスタートして、通販、ネット通販・・・本店移転して作業スペース広げ、スタッフさん増えて・・・焙煎機を12kgに大きくして・・・おゆみ野店出しました。息子二人が店に入っています。大手に比べて資源の乏しい個人店は、地域密着が基本ですので・・・通販と地域での来店が柱になって・・・卸が増えて3本柱になってきました。これを支えるのが・・・焙煎機の大きさや通販による生産性向上と顧客リストです。その間、インターネットが登場して・・・ホームページ、ブログ、Facebook、Twitter、Instaとコミュニケーションツールが発展してきました。この40年情報のスピードと量によって、個人店でも、商圏を広げがちになっていますね・・・グルメ本、雑誌、ネット、TVと情報増えました。で、新しいお店を見ていると・・・インスタ頼みが目立っています。そして、ポジショニング、ブランディング、差別化、ターゲット、コンセプトのマーケティング用語・・・開店してすぐ週休二日だったり、臨時休業・・・全て自己都合に感じています・・・これは相当やばい。「コーヒーで一生食べるには」・・・時代は変わる、お客さんも変わる、自分も変わる・・・それでも、お客さんが増えるように、地域にお客さんが増えるようにすることでしょうね。地域にお客さんが増えるには専門性やファッション性、とんがった差別化は前に出しすぎないで、一般的な普通の商品やサービスも大切でしょうね。さかもとこーひーのお客さんのカフェはあんまり専門性前面に出さない店が目立っています・・・勿論、専門的なお客さんには個別対応するんですけどね。差別化、専門店化が進むと地域だけではお客が足らないんです。以前の大手は拡大にフォーカスしていて・・・あんまり真面目な感じ無かったので、そこに個人店の場所があったんですが・・・最近は真面目になってきて・・・さらに人ものお金情報が豊富ですから便利で助かりますが、個人店には不利で困ったものです。しかし、真面目になっても大手の弱点はあるもので・・・コミニケーション弱いし、利便性はあっても際立つ魅力は弱いです。個人店はそこが強みになればと思いますが・・・自己都合が目立つ商売していては、近所でも遠い店になってしまいます。地域のお客は距離的にも心理的にも近いんですけどね。コミニケーションも取りやすいし、リピートもしやすいです。新しいスペシャルティコーヒーのカフェに行くと・・・近所の普通のお客さんが来て・・・コーヒーとの注文に・・・こちらがフローラルで、ベリーとかシトリックとか説明していて・・・一生懸命なのはわかりますが・・・あのお客さんまた来るのかなぁ~?と不安になってしまいます。勿論、専門性求めるお客さんには個別対応すれば良いです。普通にコーヒー出して・・・それがとっても円やかで余韻も心地よかったら・・・地域のカフェとして長くやっていけそうなんですけどね~・・・日本にスペシャルティコーヒー入って20年も経つので、詳しく無い普通のコーヒー好きなお客さんにとっての美味しさも大切ですね。さかもとこーひーでも・・・本店に移転した12年前から・・・近所のお客さんが来られて・・・特別なコーヒーはいらないから、普通のコーヒー頂戴と時々言われて・・・こちらが、毎年のようにアメリカ行ったり、産地行ったりして・・・普通じゃ無いコーヒーを一生懸命しているのに、なんだろうと思って・・・そこから気がついてきたんですね。スペシャルティコーヒーとしては、最先端とか、トレンドとかを売りにしたり、全面に出すのはとってもリスクが大きいと思いますね・・・もっともこれまでもそういったスタイルは業界やマニアだけで、世間に広がらなかったのです。20年経って、いまだにスペシャルティーコーヒーの認知度低いですし・・・大手に利用されてるだけな印象です。この20年間、こーひーレッスンのたびに、スペシャルティーコーヒーを聞いたことある方に手をあげてもらって調べていますが・・・認知されていないです。コロナが落ち着いても、地域のお客さんに寄り添い、必要とされる店とお客さんを操作しようとしたり、お客さんと駆引きしたりする店の差が大きくなるでしょう。さかもとこーひーは「部屋中にひろがる香りと後味の美味しさ」を大切にしています。
2020.05.10
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プロのつぶやき1053「ポストコロナ時代のカフェの生産性向上」*5/4(月)5(火)連休いたします、よろしくお願いします。*さかもとこーひーは本店・おゆみ野店・通販と・・・手洗い消毒マスク換気、3蜜を避けるを徹底して・・・通常通り営業しています。5月になりました・・・今朝5/3の千葉市長のFacebookで、千葉市は5日連続で感染者0人です・・・千葉県全体でも7日連続一桁となっています。千葉県は実効再生産者数が4/17より1以下となって、最新は0.28となっています。まだまだ、油断せずに自粛の継続が大切ですが・・・千葉市千葉県は良い方向が見えています。そして、気になる都内ですが・・・連日感染者半数以上がクラスター化した施設など、既存感染者の濃厚接触者なっており、感染経路不明の感染者数の推移は低減傾向を示しているとのことです。東京都も感染リスクは低減しつつあると言えるでしょう。冷静に真面目に自粛をしていきます。そんなこんなで・・・春から初夏に季節は移っていってますが・・・アイスコーヒー向けのお問い合わせと・・・カフェエクルのご注文が増えてきました。アイスコーヒーはすっきりごくごくタイプ・・・特上アイスコーヒーはこくまろタイプ・・・スプラッシュカフェはキレの良さとミルクとの相性の良さが自慢です。最近は・・・モカ・イルガチェフェ(ハマ)やタンザニア・ムベヤをアイスコーヒーにするのがお気に入りです。カフェエクルは・・・乳脂肪と相性よくブレンドしているので、牛乳で4-5倍に薄めて氷を入れるだけが基本です・・・牛乳を水にすれば簡単にすっきりとした後味のアイスコーヒーになります。お勧めは、アイスクリームにエクルをかけると止まらなくなって危険です(笑)・・・あと炭酸で割るのも良いですね・・・エクルでアイスクリーム作ったり、パンやお菓子に使う常連さんもいます。僕は冷やしておいて、薄めずにそのままくいっと飲むとシャキッとします(笑)まぁ、新型コロナの自粛で・・・飲食店が未曾有の危機になっていますが・・・カフェもテイクアウトだけにしたりで、半分以下の売り上げになってしまったお店も多いです。先週は・・・「地域のお客さんが増える店」ということでプロのつぶやきを書きましたが・・・今日は「ポストコロナ時代のカフェの生産性向上」というテーマで書いてみます。おゆみ野店店長の長男が「中野のブリックが閉店」と言ってきました・・・中野のオーセンティックなバーブリックの閉店のニュースでした。名前のようにレンガ作りの昭和のバーで、値段も高くなかったので、サンプラザのコンサートの後に軽く寄ったり・・・そうそう、長男との達郎のコンサートの帰りにも寄りました・・・友人と一緒に呑んだりしたバーでした。ちょうど、「バーテンダーの流儀」城アキラ著を読んでいて・・・バーラジオの話が出てきました。1982年紅茶の店テ・カーマリーを開店した頃に、「バー・ラジオのカクテルブック」が出て・・・あー、こんな美意識があるのかと影響されたものです。「バーテンダーの流儀」では、バーラジオには茶道や茶室の流れを感じるというようなことが書いてありましたが・・・その頃35年くらい前ですが、同じように感じて、紅茶やコーヒーでそんな店にしたいなぁーと憧れたものでした。しかし、「バー・ラジオのカクテルブック」の中に・・・「~大人の財布」と書いてあって・・・「バーテンダーの流儀」でも価格からの敷居の高さに触れていました・・・なるほど、そんな美意識でお店をするには価格の高さが店を支えるのかと気づいたのです。そこからコーヒーや紅茶は手頃な価格ですから、ハードルの高さが身にしみたのです。自家焙煎店の中には、店主の美意識の表現を徹底して、バーラジオと同じような方向性の店が昔からありますが、多少高くても商売としては難しいと思います。昭和57年1982年27歳での独立、コーヒー専門店は全国に増えていましたが、紅茶の専門店はほとんど無くて・・・今でも少ないですが・・・紅茶専門店で修行して、スリランカの紅茶農園も回って来ていて、自信満々、鼻高々の若造だったわけです。今では普通に人気のスコーンを12時に焼きあがるようにオーブンに入れて、12時にチーンと焼けると、近所の女性の常連さんが次々と来店、ポットサービスの紅茶、手作りのジャムやマーマレードとマリネのサラダのスコーンランチ、食後には手作りのショートケーキやパウンドケーキ、38年前のことでした。今ならInstagramやTwitter、Facebookでインフォメーションできて・・・多少広まりますが・・・あの当時は口コミだけでした・・・まぁ、ランチタイムは満席でしたし・・・ケーキも毎日6台7台と焼いてましたが・・・。20年前毎年アメリカでのSCAAカンファレンスに行っていましたが・・・各都市のカフェを回って、観察していました。その時に印象的だったのが、1ポンドやハーフポンドの豆の袋をいくつも買って行く様子と、コーヒーのテイクアウトの多さでした。1ポンド、ハーフポンドでいくつか買って家庭やオフィスで飲むライフスタイル・・・日本の自家焙煎店は100gの量り売りがメインで・・・それが、さかもとこーひーの250gパック500gパックにつながってきています。そして、コーヒーのテイクアウト・・・スタバで一般的になりましたが、小さくても250ccくらい、350cc500cc1000ccのカップで次から次へとテイクアウトしていきます・・・それに、1ガロンのボックスのテイクアウトを見たときは腰が抜けました。これだと思って、15年20年前からカフェの人に会うとテイクアウトの話しをしてきましたが・・・ハンドドリップ、喫茶文化が根強くて・・・コンビニコーヒーでテイクアウトが習慣化しました。そこに、コロナ自粛によるカフェのテイクアウトです・・・コンビニコーヒーがテイクアウトコーヒーの暮らしを定着してくれたので・・・今度は日本のカフェもテイクアウトが習慣になりそうです。テイクアウトコーヒーの心地よさが広まってほしいものです。TKCの黒字企業のデータは、もう20年くらい喫茶業が年間粗利高400万円前後で変わっていないのです・・・この数字を見たときに喫茶業を選んだ自分のビジネスセンスの無さに腰を抜かしました。儲ける人は最初から喫茶を仕事にしないんだと(笑)レストランや居酒屋は550-650万円くらいですね・・・カフェでは500店1000店のチェーンか、個人店ならせめてレストランや居酒屋の一人当りの年間粗利高になるようにしないとなかなか継続していけない数字です。粗利高から人件費や家賃その他の経費を払うのですからね。ビーンズショップの場合はお茶の問屋や小売店の数字を参考にしています。ご主人が別の仕事していて、奥さんがカフェやるケースならだいぶ継続しやすいので、そういったお店が最近増えていますね。夫婦でカフェをする場合は、かなり真剣に考えないと難しいと思います・・・ましてや子供がまだ小さい場合はより大変です。さかもとこーひーはテ・カーマリーの頃から夫婦でやってきていて、今本店おゆみ野店の店長になっている長男次男も小さかったので、テ・カーマリーのママでは子供を育てるのが難しいと思ったのが30年くらい前です。結論は・・・アメリカのカフェなら1日500人1000人の客数がベースになっているのが20年前に見えてきました・・・日本のスタバもドトールも500人前後の店がベースになっていそうです。個人店なら、200-300人の客数あると理想的でしょう。45年くらい前の日本の喫茶店は30席50席で10回転する繁盛店が各都市にあったものでした。地域の常連さんが増えて・・・テイクアウトも増えて・・・200-300杯コーヒーの注文を目指すと、なかなかいい店になりそうです。ビーンズショップは焙煎機が5kgで間に合うようだと大変だと思うようになりました・・・10kg12kgの焙煎機を使うように目指したいです。勿論、最初は5kg焙煎機ではじめますけど・・・目標があると無いとでは10年20年経つとまるで違う世界になってしまいます。(実は、プロバットの5kgと12kgでは・・・同じ素材で、同じメソッドで焙煎しても、仕上がりに微妙な違いがあることがわかってきました・・・美味しさを目指すなら、12kg焙煎機というのがさかもとこーひーの今の考えです。)ビーンズショップで数席の喫茶を併設すると・・・豆の販売が増えません・・・これも会う人には言っていますが・・・変わりませんねー。さかもとこーひーは「部屋中にひろがる香りと後味の美味しさ」を大切にしています。
2020.05.03
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プロのつぶやき1052「地域のお客さんが増える店」*5/4(月)5(火)連休いたします、よろしくお願いします。*さかもとこーひーは本店・おゆみ野店・通販と・・・手洗い消毒マスク換気、3蜜を避けるを徹底して・・・通常通り営業しています。毎週日曜の朝、7時頃、本店の近くのセブンイレブンに寄るのですが・・・少年野球やサッカー、それにゴルフへ向かう車で20台以上ある駐車場がいっぱいだったのが・・・さすがに毎週ガラガラです。自粛疲れ、新型コロナ疲れがかなり溜まってきたようです・・・みなさん、くれぐれもご自愛ください。先日の、プロのつぶやき1050 「カフェ・自家焙煎店の後輩たちへ」にご常連のみなさんからいくつもご感想を頂いたので・・・同業者よりも通販のご常連の方々からコメントが多いんですが・・・この長い自粛で、明治維新後、敗戦後のような暮らしの変化があるように感じているので、その辺と商売の可能性を描いてみます。日々の自粛生活で緊張やストレスが高まっていますが・・・長く続いてくると・・・今まで、なんとなく不要だと感じていたのに、止められなかったことが、無くても困らないと気づいたりします。あー、必要無いんだと。逆に、なんとなくあって当たり前だと思っていたことが、本当に必要なことだと分かることもあります。あって当たり前なことが実はとっても大切だったんだと。まぁ、個人店レベルから中小企業レベルまで、今は生きるか死ぬかの緊急時ですから・・・助成や融資で生き延びるのが大前提ですが・・・それでも、不況と借入が負担になるでしょう。その大きな負担とともに商売していくのですから・・・今まで通りではより大変になりそうです。そのためには・・・生産性や利益性を改善する必要がありますね。その目安は・・・経常利益とか色々とありますが、自営個人店経営レベルでは分かりにくいので・・・さかもとこーひーは、一人当たりの年間粗利高がわかりやすいので、経営の数字で唯一気にしています。そうは言っても、年に1回2回くらいですが(笑)誰でもが気にする売上を見ていると落とし穴にはまりやすいと思っています。同業の後輩が独立すると・・・毎日客数と販売キロ数を集計するように伝えるんですが・・・しない人が多いんです。言わなくても売上は集計するんですが・・・。セミナーで毎月や年間の売上を即答できる経営者は多いですが・・・1年間ひと月の客数を即答できる経営者はとっても少ないです。自粛で、今苦戦しているお店はビジネスモデル変える必要あると思います。勿論、身につけている技術や知識、腕はそのままで変える必要無いです。自分の腕を地域のお客さんに必要とされるように喜んでもらえるように使うってことでしょうか。逆に、自粛でもなんとか維持できたり、中には好調な店もあるでしょう・・・そんなお店は、その原因を考えて、その方向に強める必要あるでしょう。そこにお客さんの必要としている暮らしがありそうです。ポストコロナになると・・・グローバル、マスマーケット、コモデティの世界で勝つ強者(きょうしゃ)と・・・ドメスティック、地域で負けない強者(つわもの)になりそうです。自営個人店レベルでは・・・いかに地域に常連さんが増えるかがポイントでしょう。もっとも、今までも同じなんですが・・・情報や移動が発達して・・・そこにネット社会がやってきて・・・Facebook、Twitter、InstagramとSNS頼りの集客が目立って、遠くからの集客が目立っています。古くはトレンディとかヒット商品とかありました。当たり前のように限定やインスタ映えで煽って・・・自営商売でもターゲット(僕の嫌いな言い方です、お客さんは的か!!)を語ったり、行列もできたり、売切れや予約がいっぱいだったり・・・タピオカの行列が昔話に、もうなってますね(笑)お客さんと駆引きしている店が苦手なんですが・・・サポートしているお店に、お客さんと戦ってはいけないと伝えるんですが・・・これがなかなか難しいんです。お客さんと同じ方向と向いて、寄り添う店は大切にされると思うんですけどね。そんなこんなで・・・地域に必要とされて・・・地域にお客が増えるように・・・そうなると、生産性も利益性も上がるとっかかりになります。(飲食の人は原価率気にする人多いですが・・・もっとも大きなコストは客待ち時間なんです。)そのためには専門店であっても・・・ある程度親切に便利に広げる必要があります。広げすぎると逆効果になるので・・・その辺難しいんですが・・・。昔は・・・天ぷら屋は上野から銀座まででしかやっていけなかったと聞きました・・・それが地方でも天ぷら専門店見かけるようになりました。お寿司屋さんも・・・地方になると、鰻天ぷらお寿司蕎麦と看板に書かれていたものです。蕎麦屋さんやお寿司屋さんは・・・お店、出前、宴会で地域に必要とされて、繁盛していました。それが、専門店化して、まぁ、それも楽しかったのですが・・・そういった時代の変換機がきたようです。お客さんが増えて、お客さんにとっては使い勝手の良い魅力や価値があって、店側にとっては作業性生産性の良い店づくりが求められる・・・経営者の仕事ですね。今までは、修行して、腕を磨いて、店出せば・・・お客さんがやってくると言う時代も(かなり前ですが)ありましたが、職人の自分を生かす、経営者の自分が必要になってきました・・・で、利益性が良くなったら、それを店の魅力や価値に資源を使って、常連さんに喜んでもらえるようにできますね。話せば簡単なんですが・・・今日も上手にまとまりませんでしたが・・・資金のある大きなチェーン店ばかりでは、暮らしが味気ないので・・・地域に根付いて魅力的な個人店がより魅力的になると嬉しいです。さかもとこーひーは「部屋中にひろがる香りと後味の美味しさ」を大切にしています。
2020.04.26
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プロのつぶやき1027「さかもとこーひーの商い26年を振り返る・その4」朝少し冷え込みを感じるようになって・・・11月になりましたが・・・こーひーレッスンが増えてきました。先日は九十九里のアントさんでのこーひーレッスンへ行く途中・・・あすみが丘から大網白里に向かう坂が崩落の工事で片側一車線になっていました。あらためて、あの豪雨の怖さが蘇りました。常連さんとも被害の情報交換が多いんですが・・・先日本店の水害の片ずけしていたら・・・昔のスクラップが出てきました・・・30年40年前の月刊喫茶店経営や月刊専門料理の切り抜きです・・・懐かしい・・・毎日保存しておくものと廃棄するものを分けて・・・読み返しながら若かった日を振り返っています。そんなこんなで・・・なかなか終わらない「さかもとこーひーの商い26年を振り返る」のその4になります・・・来店にしても、通販にしても、どうしているのか?・・・通販がなぜそんなに多いのかです。まず、ビーンズショップはリピート商売だということですね。カフェもリピートする常連さんはいます・・・さかもとこーひーでもテ・カーマリーの頃からの30年35年の常連さんが何名もいらっしゃいます・・・二十歳過ぎだった方が今は50代になっています、ありがたいことですし、励みになりますが・・・カフェですと毎日毎週来店してくださっても、ふといらっしゃらなくなっても、お名前は知っていてもおところも電話番号もわかりません。まぁ、今はネットで繋がっていることが多いですが、35年前は繋がっていませんでした。ビーンズショップだと・・・常連さんの暮らしの中のひとつになれたら、毎月リピートしてくださいます。そのような常連さんはなかなか増えないのが現実ですが・・・それでもおひとりおひとり増えていくと・・・3年5年10年積み重なって宝ものになります。なので・・・売ることよりも・・・常連さんの暮らしにとってどういう価値や魅力のこーひーになれるかにフォーカスすることが大切だと思っています。常連さんと言っても・・・お好みも、価格も色々です。卸でも同じで・・・カフェやレストランにしてもお店ごとに、スタイルも違えば、そのお店のお客さんも地域も違いますので・・・行ける場所はなるべく足を運んで、お客として味わって・・・そのお店にあったこーひーをアドバイスできるようにしています。美味しさってあるものでは無くって・・・それぞれ一人一人が感じるものですから・・・これが最高とかは当てはまらないと思っています。それに、はじめてさかもとこーひーを飲んだ方と・・・何ヶ月何年飲んでいる方でも感じ方が違ってきますので・・・やはり、リピートしてもらうと、魅力や価値を感じてもらえると思います。なので・・・あちこちのお店のコーヒーを飲み比べたいという方には、さかもとこーひーは100gパックが無いので、合わないかもしれません。もっとも、時々比べてもらうとわかることもありますが(笑)・・・わかりやすいのは・・・冷めきった時の味わいですね、冷めて味わいが落ちるのと、冷めても美味しい、冷めてより美味しい・・・大切だと思っています。では、リピートしてもらうにはどうしたら良いか?・・・勿論、リピートしやすい、品揃えや価格、クオリティ、味わいや香りがありますが・・・ある通販のノウハウ本(かなり高価です)を読んだ時・・・つい、笑っちゃったデータがありました。通販のヘビーユーザーは何故通販で買うか?・・・便利、すぐ届く、欲しいものがある、お得・・・色々理由はありますが・・・「お知らせ」が届くからなんだそうです。今はネットがあるので・・・ネットでのお知らせもありますし・・・アナログでのお知らせもあります・・・お知らせでも上手下手もありますが、とりあえず「お知らせ」があるかどうかが大切になってきます。「お知らせ」+「売らない・安売りしない・セールしない」+「お客様と駆引きしない」・・・そんな組合せがさかもとこーひーです。まぁ、DMかと思うかもしれませんが・・・DMでは無いんです・・・「お知らせ」なんです。お客様にお店のことをお知らせするのは当たり前のことです。昔から「報連相」が大切と言われています・・・報告・連絡・相談・・・通常は、部下から上司への「報連相」の意味合いですが・・・効果的なのは、実は上司から部下への「報連相」で・・・さらに、会社や店からお客様への「報連相」が大切で効果的だというのはほとんど知られていません・・・まぁ、僕が言っているだけなんですが(笑)今は、ネットがありますので・・・ネットでも良いのですが・・・ネット見ていると、インスタやFacebookでの集客をしようとしている店ばかりですね・・・さかもとこーひーは集客ツールでは無くて、常連さんとのコミュニケーションツールだと思っています。で「報連相」ですが・・・葉書、ニューズレター、ブログ、Facebook、Twitter、Instagram・・・ワークショップ、こーひーレッスン・・・どれも「報連相」にフォーカスしていて・・・コミュニケーションツールだと思っています。開店以来なんとかさかもとこーひーが26年やってこれた大きな要因の一つが・・・「葉書」です・・・さかもとこーひーのひと月の葉書代切手代聞くとみなさん驚きます(笑)・・・それ止めたり減らしたらその分現金残りますが・・・今のさかもとこーひーは無いでしょう。葉書出すには・・・ハウスリスト、顧客名簿が必要です・・・それが無いと常連さんにお知らせ葉書も出せなければ、お礼の葉書も出せません。毎月仕入先にはかなりの金額を振り込んでいますが・・・ほとんどの仕入れ先から何の連絡もありません。昔は集金に回って、お礼の言葉も言っていたはずなのに・・・なんか道徳的な話しになったようですが・・・違います・・・話すと深い内容になります。で・・・今の本店に移転して11年・・・通販と同時に来店のお客様に便利なように意識してきまして・・・おゆみ野店出して1年半・・・「ホームこーひー」「ホームタウンこーひー」ということで・・・地域にフォーカスしていますが・・・地味ながらも通販少しずつ増えて・・・来店も少しずつ増えています。さかもとこーひーの商い26年を振り返ってみましたが・・・まだまだ書くことがありますが・・・きりが無いので終わりにします。30歳頃の自分に向けて「そのままでなんとかなるよ」と書いてました。写真は業界誌デビューで・・・22歳くらい・・・神保町のティールームタカノで修行していた頃・・・42年前かー。さかもとこーひーは「部屋中にひろがる香りと後味の美味しさ」を大切にしています。
2019.11.03
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プロのつぶやき1026「さかもとこーひーの商い26年を振り返る・その3」9月10月と台風の被害が大きかった千葉ですが・・・館山や鋸南町、南房総市君津市木更津市富津市等の常連さんからご注文やメールを頂いて・・・さぁーこれからだと思ったら豪雨でまた大きな被害になってしまいました。さかもとこーひーは自宅も店も大丈夫でしたが・・・おゆみ野店の近所のちはら台や緑区、市原市で冠水や崖崩れがあって・・・言葉を失います。さかもとこーひーの前にやっていた紅茶の店テ・カーマリーは県庁の近くの地下の店でしたが・・・3回洪水になって・・・そのたびに掃除と消毒で1週間かかったのを思い出します・・・つらいものです。で、昨晩は中学の同級生の集まりで・・・卒業して49年、30人が食べて呑んで喋って・・・すぐ思い出せた人、少しずつ思い出した人・・・賑やかでした。来年は同窓会で今の準備段階で99人参加予定だそうです・・・60才の同窓会は80人くらいでしたから、まだ増えるのか!!そんなこんなで・・・「さかもとこーひーの商い26年」を1回で振り返ろうと思っていたら・・・その3になってしまいました。コーヒーの店であっても・・・カフェ・喫茶の飲食業とビーンズショップの製造小売業では全く違う商売だというのがベースになっています。で、ビーンズショップには生産性や利益性の可能性があるので、好きな仕事で、子供を育てて、一生続けていけて・・・地域に必要とされたら・・・それはなかなか良い商売なんじゃ無いかなぁーと思っているのです。勿論、今になったら・・・カフェでも地域に親しまれて繁盛する方法が見えてきましたが・・・30年前にはそれが見えなかったし・・・それでも、カフェとビーンズショップでは生産性が違います。ただ、カフェは開店したらとりあえずお客さんが来てくれますが・・・ビーンズショップは客層が狭いので、なかなかお客さんが来てくれません。パン屋ケーキ屋さんなどは開店すると近所のお客さんがどっと来てくれて・・・開店の時がピークであとは3年5年かけて下って行くのをどうやってゆるくするかがテーマだと聞いたことがあります。その点、ビーンズショップは5年10年20年と少しずつお客さんが増えて伸びていけます。なので、ビーンズショップは急成長には向いていません・・・スタバがカフェのチェーン展開に舵を切ったのは、急成長狙ったので当然だと思います。もし、拡大意欲旺盛でさかもとこーひーを大きくしたいというタイプだったら・・・ビーンズショップやカフェで拡大することもあったと思いますが・・・そういう欲とは無縁で・・・元々、自由にのんびり、組織に入らず、好きな仕事で食べていきたいというのがスタートなので、拡大はあり得ませんでした。(息子二人が店に入ったので、支店を出しましたが・・・で、なかったら今でも1店舗だったでしょう・・・デパ地下に出ない老舗繁盛和菓子店が目標ですからね。)大きくなりたいとか、有名になりたいとか、業界のお偉いさんになりたいとかを避けるタイプですしね・・・。例えば・・・さかもとこーひーが全国にあるよりも・・・地域で繁盛する個人店があちこちに増える方が豊かなんじゃ無いかと思いますね。チェーン店が真面目になってきて、便利になりましたが・・・やはりチェーン店ばかりでは味気ないです。チェーン店もあって・・・地域で親しまれて繁盛している個人店があると・・・その街はなかなか暮らしやすいいい街になるんじゃ無いかと思っています。それが、ビーンズショップだったり、カフェだったり、レストランやパン屋ケーキ屋だったり・・・。そんなことから・・・ビーンズショップや地域の色々なお店をサポートしたり・・・こんなこと書いたりしているんです。若い頃、こういった情報が欲しかったのでが、全くありませんでした・・・一人二人でも若い人に役立ったらいいなぁーと・・・来年は65才になるので、ここらで1回まとめておこうと・・・。そんなこんなで・・・「さかもとこーひーの商い26年を振り返る・その3」ですが・・・さかもとこーひーが大切にしていることは・・・コーヒーを売らないってことです。コーヒー屋なのにコーヒーを売らない、商品としない・・・ビーンズショップなので「こーひーのある暮らし」をお届けしています。なので・・・セールをしませんし・・・100g売りもしません。お客さんによって、コーヒーの消費量が違いますし、買われるペースが違います。期間限定のセール・・・何周年とか年末セールとか・・・そうすると、買ったばかりの常連さんはセール中に買う必要ありませんし・・・セールが終わったタイミングで買いに行ったら、なんか気分悪いです。いつでも、同じようにお値打ち価格で安心して買えることを大切にしています。それと、日常的にこーひーのある暮らしですと・・・どこの家庭でもひと月の予算、お財布が決まっていますので・・・こーひー代も抑えたい・・・クオリティ高いから高くても良いとは考えません。で、原価と同時にかかる大きなコストが「手間」なんです。同じスタッフでたくさん販売するには、パッキングの手間がハードルになりますので・・・100g売りを避けて、250gとか500gパックに統一すると、1日でパッキング出来る量が増えますので・・・価格を下げられます。さらに、細挽きで、95℃以上の熱湯で、粉を少なくとお願いしていますので・・・同じ250g一袋でも飲める杯数が多くて、経済的です・・・1杯当たりのコストが低くなりますので・・・日常的に気軽にこーひーを楽しめます。(30年前、40年前に比べて、これだけクオリティの高い生豆が使えるようになったのに・・・今だに、粗挽き、湯温を下げて、粉多め、なんてさかもとこーひーでは考えられません。)なので、100gで少し買いたい方には不便な店になっていますが・・・仕方がありません・・・そういう方には他のお店をお勧めしています。クオリティを下げずに価格を抑えたいので・・・。(同じレベルの素材を使っている自家焙煎店の半額くらいですから・・・時々驚かれます。)まぁ、うちの主婦のスタッフさんは・・・みんな元々さかもとこーひーの常連さんですが、100gじゃすぐ無くなってしまうから返って不便だと言ってます。それは、さかもとこーひーが以前は通販専門だったことも関係しますね・・・90%以上通販の時代がありましたから・・・限られた人数でいかにこなすかが大切でした。その後今の本店に移転して来店が増えて通販が70%くらいになって・・・おゆみ野店が出来てからは来店がさらに増えていますが・・・それでも通販が半分を超えています。時々、通販がなぜそんなに多いのか聞かれますけど・・・ネットの広告全くしたこと無いですし・・・SEO対策も全くしていないですし・・・アクセスとか分析もしていません、どのくらいアクセスあるのか知りませんし。個人店レベルでネット対策して確率的にどうこうしても母数少なすぎますし・・・もし注文が殺到したら対応できません。さかもとこーひーで意識しているのは・・・売らない、安売りしない、セールしない・・・常連さんを増やす・・・お客目線、お客さんの立場になって、お客さんと対面しないで同じ方向を向く・・・お客さんと駆引きしない・・・こんな感じです。では、来店にしても、通販にしても、どうしているのか?・・・通販がなぜそんなに多いのか・・・ 「さかもとこーひーの商い26年を振り返る・その4」に続きます。写真は・・・先日、大網白里市の大網中学校でのこーひーレッスンの帰りにランチで寄った一宮のビストロ ラ・リシェスさんの棚にあった「世界の食べもの 週刊朝日百科」です。昭和58年頃に出てて・・・毎週毎週楽しみに読んでました。世界の料理の紹介だったのですが・・・フランスなどは地方毎に特集されていて、地方料理の色々を想像して楽しんでました。ラ・リシェスのシェフは40代なのに、なぜ持っているのか?古本屋で探したのか?聞いたら・・・帝国ホテルでバイトしていた頃のシェフと最近繋がって、食事に来てくれるそうなんですが・・・もうリタイアされたので古い料理書を持ってきてくれるそうなんです。今でも押入れのどこかにあると思いますが・・・そのうち探してみますか・・・紅茶屋なのに読んでいたのを思い出しました。さかもとこーひーは「部屋中にひろがる香りと後味の美味しさ」を大切にしています。
2019.10.27
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プロのつぶやき1024「さかもとこーひーの商い26年を振り返る・その2」先月の生まれてはじめての強風台風に続いて・・・今回は記録的に大きな台風でした。先月は自宅と店舗に少し被害がありましたが・・・今回は無事でした。市原の竜巻は常連さんがお住いの地域ですので、心配です。さらに、広い範囲で大きな水害になっていて・・・通販していると、知っている街が被害にあっているとおひとりおひとり浮かんで心配です。テ・カーマリー時代に洪水3回、さかもとこーひーになってから地震、台風と自然災害にあってますが・・・それでも、商売は続きます。商売はさかもとこーひーを必要としてくださるお客様がひとりひとり増えるようにするしかありません。災害で休んでも、病気や怪我で休んでも、誰も給料くれませんので・・・お客様に必要とされるように毎日毎日精進するだけです。そんなこんなで・・・さかもとこーひーの商い26年に入る前に・・・独立前と紅茶の店テ・カーマリーの10年で前回が終わってしまいました。同じ生豆を仕入れても・・・焙煎やブレンドで自分の商品にできることと、常連さんが毎年毎年少しずつでも増えていくことで、安定して一生食べていけそうということで喫茶店を止めて、自家焙煎の豆売り店に変えました・・・テ・カーマリーを営業しながら準備をしましたが、6-7年はビーンズショップについて考えていました。色々な自家焙煎店も回りました。勿論、ベースは・・・紅茶にしろ、コーヒーにしろ・・・家庭での暮らしの中での紅茶コーヒーがありましたから・・・喫茶店よりも、ビーンズショップに向かったのは自然な流れだと思っています。商いとしては・・・喫茶は飲食業・・・自家焙煎のビーンズショップは製造小売業で・・・同じコーヒーであっても、違う商売なんです。と、いうことは・・・同じコーヒーを扱っていても・・・お客さんにお届けするものが違いますし・・・お客さんも違うんです。スターバックスはサードプレイスという素晴らしいコンセプトをあげましたが・・・さかもとこーひーはホームこーひーを最初から意識してきました。まぁ、同じお客さんが喫茶を利用するときと、豆を買うときは違うお客さんになっていると言えます・・・面倒な話ですが。コーヒー業界は喫茶、飲食業がベースになっていますから・・・製造小売の意識が薄いと思っています。同じコーヒーなんだから、同じ商売と思っているように感じています。自家焙煎店で多いのは・・・喫茶もあって、豆売りもして、卸もして・・・それぞれで稼ぐ・・・まぁ、それも一理ありますが30年以上ビーンズショップを見てきて・・・そのパターンは積重ねが弱いと思いますね。それに、ただでさえ少ない経営資源を・・・喫茶・豆売り・卸とやることで分散してしまい・・・それぞれが弱くなります。お客さんの立場から考えると結構簡単に答えが見えてきますけどね。自家焙煎をリードしてきたバッハさんや堀口さんは本で・・・豆は売れないとか、人間力がものをいうとか著書で仰っているくらいで・・・製造小売のメソッドが確立できていないと思っています。まぁ、ベースが飲食業なんで・・・昔から、自家焙煎の喫茶店で豆を買うときは、豆を分けてもらうって感じがあります。さかもとこーひーが継続的にサポートしている自家焙煎のビーンズショップが10店くらい常にありますが・・・独立する前からサポートする店は喫茶はしないように・・・すでに喫茶併設の店は徐々に喫茶を減らすようにアドバイスして・・・そのようになっています。ビーンズショップは・・・パン屋さんケーキ屋さん、カフェやレストランと違って・・・開店してもすぐにお客さんが殺到することはありません。パン屋さんケーキ屋さん、カフェやレストランは新しい店ができると・・・どれどれとまずは来店してくれます・・・羨ましいです。さかもとこーひーのおゆみ野店は・・・すでに常連さんが多い街に開店しましたが・・・それでもひとりひとりの常連さんが増えていくように地味に地道に毎日繰り返しています。1年半経ったので、少しずつ手応えを感じています。おゆみ野店店長の長男の方が顔なじみの常連さんが増えて・・・たまに坂本がいると、珍しいね!って顔されたりします。そんなこんなで・・・自宅ガレージを改装した3坪の店でさかもとこーひーをスタートしましたが・・・1日の売上が3000円5000円で早く1日1万円売れるといいなぁーと思う毎日でした。サンケイリビング千葉さんでコーヒー教室を開催してくださり・・・参加した方がご自宅や幼稚園学校生協でのコーヒー教室に呼んでくださり・・・今でも続いているこーひーレッスンになりました。で、最初は千葉市内四街道市内を毎日配達して・・・回りきれなくなったら宅配便に切り替え・・・インターネットが出来てきてホームページを作ってネット通販が増えて・・・今になっています。最初は・・・配達・通販専門で・・・来店のお客様は近所の常連さんだけ・・・15年経って、今の本店に移転して徐々に来店のお客様が増えて・・・去年おゆみ野店を出して来店のお客様が増えてます。テ・カーマリーの独立の時から国民金融公庫(今は日本政策金融公庫)のお世話になっていますが・・・2017年に突然日本政策金融公庫総合研究所の個人店担当部門から連絡あって、インタビューされ・・・「2017/07調査月報 大きくはばたく小さなサービス産業」に掲載されました。お世話になっていた千葉支店とは全く関係無く、ネットでさかもとこーひーを知ったそうです・・・「サービス産業の革命児たち-低生産性の呪縛に打ち克つ-」日本政策金融公庫総合研究所編2018/06発行にもまとめて掲載されました。人口減少していくなかで、労働生産性の向上が日本の経済の大きな課題となっている~がテーマです。インタビューされながら・・・逆に小企業個人店の課題・問題点をヒアリングできました・・・まぁ、インタビュー受けたのは、逆に多くの店舗のデータを見ている総研の方からの考えを知りたかったからなんです。やはり、生産性が低い・・・さかもとこーひーはじめてから知ったTKCの恐ろしいデータが・・・黒字の喫茶業の一人当たりの年間粗利高が400万円前後ということです・・・それがこの20年変わりません。以前、毎年アメリカに行っていた時に、アメリカのインディーズのカフェの客数を調べたら・・・だいたい1日に500人から1000人が見えてきて納得したものでした。日本のスタバやドトールも1日500人くらいが見えます。そこに日本の多くのカフェの問題点があると思っています・・・ハンドドリップ好きですしね。で、粗利高なんで、そこから家賃光熱費人件費その他支払うわけです・・・そうなると500店1000店のチェーン店以外は弱いということになります。そのデータを知った時に、自分の経営センスの無さに呆れました。事業を拡大したいとか、儲けたいという人は選ばない商売だと思ったのです。レストランや居酒屋は600-650万円ありますから・・・喫茶店より幾分良いです。しかし・・・お茶やコーヒーの魅力は料理やアルコール類に引けを取らねいと思っていますので・・・その魅力を追いかけながら・・・どうしたら良いのか?・・・そんなことを考えていました。で、参考にしているのが・・・お茶の卸とお茶の小売店のデータです。お茶業界はこの10年20年下降気味ですが・・・それでも、お手本になる生産性の高さがあります。お茶の小売店の規模別データでは・・・5人以下、5-10人、10人以上の規模で違いがあって、適正な効果的な規模が見えてきました。町内にある個人のお茶屋さんはこの10年20年で減少しました・・・大きな都市にある老舗のお茶屋さんで量販店とかに支店出して拡大したお店も縮小している印象です。で、老舗の繁盛しているお茶屋さんで、支店出さないようなお店はいい感じなんです。さかもとこーひーでも扱っている関口園さんは、僕の祖母が贔屓にしていて、母も常連で、我が家でも長年愛飲していますし・・・そういう常連さんがたくさんいて・・・さらに知合いの繁盛飲食店も関口園さんのお茶さりげなくつかっていたりして・・・3代続いていて・・・お手本になっています。お茶の小売店は、1人当たりの年間粗利高が居酒屋やレストランより高くて・・・良いお手本になりました。「さかもとこーひーの商い26年を振り返る・その3」に続きます。さかもとこーひーは「部屋中にひろがる香りと後味の美味しさ」を大切にしています。
2019.10.13
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プロのつぶやき1023「さかもとこーひーの商い26年を振り返る」8月にはじまった「さかもとこーひーの26年を振り返る」シリーズ・・・「26年を振り返り」・・・「焙煎」を振り返り・・・「ブレンド」を振り返り・・・10月になってしまいました。10月だと言うのに昼間は30℃前後が続いている千葉ですが・・・朝晩は心地よく、仕事終わったら・・・ジャパンオープンテニス、世界陸上、ラクビーと忙しいです。テニスはベスト16に4人・・・ベスト8に2人・・・しかも錦織が肘の故障で欠場しているのに・・・いやぁーみんな実力アップしてきて嬉しいです。錦織選手が世界のトップで活躍しているのを身近で見てきた影響があると思います。100mの10秒の壁も同じだと思いますが・・・誰かが壁を破ると・・・後に続く人が出てきますね。ラクビーもベスト8に進んだら、さらに変わっていくでしょう・・・まぁ、チーム戦よりも個人戦好きなんですが(笑)因みに、テニスでのランク100位以内はとんでもない天才の集まりです・・・個人戦、体重別無しでの100人・・・メジャーリーグならオールスターに出るクラスでしょうか?・・・ボクシングならパウンドフォーパウンド10位以内・・・トップ10に長く当たり前のようにいる錦織選手は野茂やイチローと並ぶ凄さでしょう。(個人的にはマニーパッキャオと並ぶと思っています)そんなこんなで・・・「さかもとこーひーの26年を振り返る」は・・・商いの26年を振り返ってみます。まぁ、商売のセンスが無くて・・・金銭欲も物欲も拡大欲にも欠けて・・・しかし嫌なことはしたく無くて・・・組織で働けない性格で・・・好きなことして、のんびりした一生を送りたいと思った10代で・・・職人に憧れ、食べたり飲んだりが好きで、しかし手先が不器用で・・・19才で喫茶の道に進みました。紅茶の店テ・カーマリーで10年、コーヒー豆さかもとこーひーで26年・・・なんとか食べて、二人の子供が店に入って・・・後継が出来てきました。紅茶でもコーヒーでも職人としての自分に疑問を持ったことは無いのですが・・・経営者としては自分のあまりの力不足を実感したのが・・・紅茶の店テ・カーマリーを開店してすぐでした。最初から独立を考えていたので、二十歳くらいから業界誌読んだりしてましたが・・・経営よりはコーヒー紅茶そしてお菓子、料理にフォーカスしていました。そして、25才くらいからは経営についても考えるようになったのですが、飲食業界誌にはトレンド関係の情報はあっても、どうしたら長く商売ができるのかの情報が無くて、異業種の業界誌も読むようになったんです。で、27才で独立して、ランチは満席で、ケーキも毎日21cmのホールを6台7台焼いてよく出ましたが、それでも店を潰さないのがやっとな状態でした。紅茶やお菓子は人気だし、自信たっぷりでしたが経営は難しい・・・そこでショックを受けたのが、当時お世話になっていた税理士事務所のセミナーで・・・セミナーの先生が・・・「お客さんに必要とされれば売上になる・・・売上にならないと言うことは必要とされていない」との言葉でした。35年前に千葉市で紅茶の専門店と言うことで、遠くからのお客さんが来られていましたし・・・ランチは近所の女性のお客様で満席になりましたが・・・それでもやっとと言う状況なので・・・近所の方に必要とされていないんだと思いました。その頃から真剣に経営と言いますか、商売について真剣に学び出したのです。職人としては迷いはなかったので・・・その職人を生かす経営者としての力不足なんだと。最初から、商売を大きくしたいと思っていませんでしたし・・・そのような欲望が欠けているので・・・拡大とか有名になりたいとか全く無いのですが・・・職人として腕を磨いて、子供を育てて、長く働ける・・・そんな商売にするにはどうしたら良いのか。そこで、最初に出会ったのが顧客管理できる商売ということでした。小商圏商法と大商圏商法ということを知って、小商圏商法は顧客管理のできるもの、大商圏商法は顧客管理のできないもの・・・大商圏商法は、成長期だったら面倒な顧客管理とかしないで拡大できます・・・喫茶や飲食は戦後から長く成長期が続きましたし・・・店出せばお客さんが来て・・・あとは美味しくとか接客きちんととか・・・1980年くらいからは原価計算とか店舗の管理とか出てきましたが・・・集客は看板、チラシくらい・・・最近はネット・SNSが増えたくらいで基本は変わりませんね。今トレンドに乗って流行っても・・・5年後10年後20年後はどうなるのか?・・・こちらは一生やっていきたいので・・・さぁ、どうしたら良いのか?・・・お手本が業界に無いので・・・自分で試行錯誤・思考錯誤・・・まぁ、面白かったんですけど(笑)で、組合せができます。-小商圏で小商圏商法(最近のコンビニ)-大商圏で小商圏商法(通販等)-小商圏で大商圏商法(ファミレス、ファーストフード、コンビニ等)-大商圏で大商圏商法(デパート等)喫茶店は小商圏なのに、顧客管理していないので、一番弱いってことが分かったのです。まぁ、35年前の話しなので、今なら喫茶店やカフェでも地域で繁盛するノウハウだいぶ分かっていますが、当時は喫茶店では子供育てて一生やっていけないと思いました。まぁ、フードを充実させたり(スリランカカレーとか、それも早すぎるか(笑))・・・アルコール充実させたり・・・方法はあったはずなんですが・・・紅茶の店なんで、お茶専門しか頭に無かったんです。ちなみに、千葉市のインドカレーの名店シタールさんは、さかもとこーひーより少し早く開店したのですが・・・今だに同じ場所で(建て替えて広くなっていますが)繁盛しています・・・シタールさんの社長と知り合って、専門性と長く繁盛していることに驚くしかなく、自分に無いものを気がつかされました。そんなこんなで・・・柴田書店の編集者に話したら・・・月刊喫茶店経営で「カスタマーコントロール」というテーマで特集されましたが・・・それっきりでした。多分、あまり反響が無かったんでしょう。で、良く聞かれることなんですが・・・何故紅茶から自家焙煎コーヒーに変わったのか?今回人生はじめての大きな台風で被害を受けましたが・・・実は紅茶の店テ・カーマリー時代に3回洪水にあってまして・・・県庁やNHKの近くなのに・・・店が地下でしたから、ほんと水浸しで・・・1週間は掃除と消毒でした。その後流石に治水工事して洪水なくなったようですが。一つが、その洪水・・・次が紅茶は仕入れて淹れるだけなので、自家焙煎なら同じ生豆でも焙煎やブレンドの仕事で職人度が高いってこと・・・最後は元々暮らしの中の紅茶やコーヒーを意識していたので・・・家庭向けにコーヒーを届けたい・・・そして顧客管理ができるので、地味でも毎年毎年常連さんが増えていけば、一生続けられそう。テ・カーマリー開店した時は27才になる数日前でしたし・・・それから数年経っても30代・・・そのころは意識しなくても若いお客さんと同世代でしたが・・・時間は怖いもので、10年20年あっと言う間で・・・今スペシャルティコーヒーのカフェで元気にしている若い皆さん、10年20年経つとお客さんとも世間ともズレてしまいます。怖い話しがあって・・・さかもとこーひーの30代の女性の常連さんの何気ないひと言・・・子供の頃パパママと一緒にコーヒー専門店に通って豆買っていたそうなんで、自家焙煎店には慣れているんです・・・それが、そのお店の話しになったら・・・あのお店はパパママが行く店で自分は行かないと・・・暗くて、茶色で、豆が瓶に入って並んでいて・・・頑固そうなおじさんが一人で・・・幸い、さかもとこーひーは選ばれたのでひと安心でした。ランチタイムに満席になって・・・ケーキも出て・・・それでも大変・・・喫茶店の構造的な問題を考えるようになりました。母が生保の営業していたので・・・母の友人もよく来てくれたんですが・・・成績優秀な方とそうで無い方の行動を見ていると見えてきたり・・・水商売の知り合いもいたので、水商売でも地道に長く商売している店からも見えてきたり・・・徐々にわかってきました。さかもとこーひーの商い26年に入る前に長くなってしまいました・・・続きます。さかもとこーひーは「部屋中にひろがる香りと後味の美味しさ」を大切にしています。
2019.10.06
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プロのつぶやき974「お客は呼ばないという考え方」10月も終わりになって来て・・・朝の冷気が気持ちよく、昼間はいい天気、好きな季節です・・・先日発売した「ケニア・キリニャガ・キイ」・・・「グアテマラ・ラリベルタッド」・・・人気で嬉しいです、季節にピッタリなんでしょうか。今日はおゆみ野店第5回のこーひーペアリングワークショップ2回回し・・・11/9(金)には本店おゆみ野店のウエルカムフラワーでお世話になっているアトリエベアグラス笹原先生の「キャンドルアレンジ講座」を開催します。クリスマスにも使えそうなキャンドルを使ったフラワーアレンジです。おゆみ野店と本店は同じくらいの広さ何ですが・・・おゆみ野店は、焙煎機や生豆のスペース、通販の作業スペースが必要無いので、その分ゆったりとして、テーブルも置いてあるので色々なワークショップが出来て楽しいです。他にも・・・知り合いのお菓子屋さんの焼き菓子置いて頂いたり・・・アクセサリーや革の作品を置いて頂いたり・・・お客さんに使って頂いています。(勿論、場所代とか無料なんです(笑))そんなこんなで・・・さかもとこーひーの人気ブレンド「アフター・ダーク」や「レディートラベラー」の元ネタ?・・・作曲されたジャズのサックス土岐英史さんの新しいアルバム「BLACK EYES」がドツボでヘビロテで聴いていますが・・・そのライナーノートに膝ぽんでした。全曲オリジナルで・・・凄腕レギュラーメンバーが一体となってご機嫌ですが・・・土岐さんの言葉に「ひとり一人がエゴを捨ててバンドのことだけを考えている。みんなでひとつ。だからメンバーのソロが自分のソロみたいに感じる。」とあってそうなんだよなーとニヤニヤしてしまいます。先週業界仲間のカッピング会で・・・ブレンドのワークショップをしましたが・・・シングルオリジンをカッピングして、それぞれの特徴を感じて・・・ブレンドします。その時に、豆のエゴ?は捨てて・・・ブレンドの魅力のことだけを考えて・・・シングルオリジンを活かします。ある意味・・・ブレンドが一つのシングルオリジンのようになることをイメージするって感じでしょうか?・・・シングルオリジンには無い魅力をブレンドするってイメージですね。カフェやレストランのオリジナルブレンド作るときも・・・こーひーのエゴは捨てて・・・そのお店のデザートや食事、お茶のひとときが魅力的になるようにフォーカスしています。このメンバーの演奏はお茶の水のナルで年に何回か生で聴いていますので・・・アルバムに入っている曲の何曲かは何年も聴き親しんだもので・・・目の前にメンバーの演奏が見えて来ます。土岐さんのメンバーになって10年になるトランペットの市原ひかりさん(レディートラベラーは市原さんの一番きれいな音が活きるよう作曲されたそうです)が・・・「土岐さんの音はインゴットのようなもの 普通は気泡が入るんです でも、土岐さんの音には一音一音に意味があり、人生のすべてが詰まっている 技術だけではあの音は出せません だから一音一音が心に響く」・・・技術だけではあの音は出せません・・・いいですねー・・・土岐さん70歳手前ですが、まだまだ生き生きとして音色演奏で・・・職人のお手本です。達郎のツアーが終わると・・・竹内まりやのシアターライブが映画館で上映されます・・・以前の武道館等のライブ上映で・・・その頃の達郎バンドの演奏がとっても楽しみなんですが・・・そこで土岐さんの絶品ソロが聴けます。達郎ツアーと言えば・・・先日の大宮に行って来ました・・・2階席だったんですが・・・音のバランスが良くて、演奏・コーラスとアンサンブルの魅力がきれいに届いてご機嫌でした・・・「ブルー・ベルベット」のブレンドが浮かんだブルー・ベルベットもじっくりと聴きました。神奈川県民ではブレンドが浮かんだのに・・・今回はただ聴くだけで、何も浮かびませんでした(笑)で、大宮と言えばとなりのスーパーアリーナのキャンセルがあったばかりで・・・「隣ではいろいろありましたが、それぞれの考え方がありますから、それには言及しません。私は、お客は呼ぶものではなく、来て頂くものと思ってます」・・・そんな感じのことを言ってました。9000人入ると言われたのが7000人だった・・・きちんとお客を集めろ、呼べということに関してでしょう。お客を集める、呼ぶんでは無くて・・・お客さんに来て頂く、いらっしゃって頂く・・・。これって・・・さかもとこーひーの基本の考え方なんです・・・表には出ませんが店全体で共有しています。さかもとこーひーは・・・売らない、売り込まない、安売りしない・・・集客しない・・・ようにしています。さかもとこーひーの常連さんはそれぞれ買うペースがありますので・・・セールをすると・・・こーひー買ったばかりだったり、まだ家にこーひーあるタイミングでセールとかされても困ります。まぁ、セールとかした方が短期的には売上作りやすいんでしょうが・・・常連さんには不便なのでセールしませんし・・・来店されても接客で売り込むことは無いんです。今これお勧めですよーと売り込んだ方が良い時もあるのでしょうがしません。(常連さんには商売っ気無いねーと叱られることもあります(笑))こーひーレッスンで、こーひー持って来て販売したらと言われても、持って行かないし販売しませんし・・・頑固と言われますが(笑)かと言って、セールしないで高いんじゃ日常的にこーひーを楽しめませんので・・・セットにしていつでも同じように割引になるようにしています。さかもとこーひーって結構安いと思っていますが・・・安さをアピールしません。安いから買って頂くのでは無くて・・・今度はどんなこーひー飲もうかってことにフォーカスしてほしいからです。当然、さかもとこーひーの販売の仕方に合わない方がいらっしゃいます・・・業界の多くと違いますしね・・・ついでに淹れ方も違いますので結構エネルギー使いますが(笑)・・・まぁそういう方は他所の店で買ってもらえばいいんです。そういう考え方なんで・・・大きなビジネスにはなりませんが・・・ビーンズショップを選んだってことは大きなビジネスのセンス無いので・・・別にお金儲けしたくてこの仕事45年もしているわけでは無いですから・・・親子3世帯食べて行ければ十分です。でも、商売続けるのは大切ですが・・・そのためには常連さんが増えるようにしています。お客は集めない呼ばないけど・・・常連さんは増えるように肝に銘じています。さかもとこーひーは「部屋中にひろがる香りと後味の美味しさ」を大切にしています。
2018.10.28
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プロのつぶやき924「本来やりたい仕事と、お客様が求める商品への答え」ようやく気持の良い秋晴れが続いている千葉です…お陰さまで「デカフェコロンビア」がご好評頂きまして…次の新しいロットが11/15(水)に出来上がってくるのですが…それまで後数個しか無いので、欠品してお待たせするかもしれません。申し訳ありません!!オフィスパックやギフトでまとまってのご注文がありました…気軽なギフトに使いやすいというのは気がつきませんでした。コーヒーバッグの「カフェデイジー」や「カフェフィガロ」は欠品しそうになったこと何回かありますが…その度になんとか間に合ったのですが…今回はご不便おかけしてしまいそうです。「カフェボッサ」も常連さんにご好評頂いています…なんでもっと早くこのタイプを気がつかなかったのか、反省してます。今日11/05(日)はこれから…船橋珈琲フェスに顔を出して来ます。さかもとこーひーを使ってくださっている津田沼のBrownsoundcoffeeさんが去年に続き参加しているんで…さかもとこーひーが色々なコーヒー好きの方にどういった感じ方をされているのか興味深いです。老舗から新しい店まで色々なタイプのカフェが参加しています…世間のカフェやコーヒーと比べるとさかもとこーひーはかなり異端で…まぁ、坂本が自分のスタイルで突き進んできたこーひーなので…世間を知るための勉強でもあります。自分のスタイルと言えば…先日Facebookでお店を経営されているシェフが…「自分がやりたい本来の仕事と、お客様が求めて来る商品とを、どお折り合いをつけていくのかの難しを感じますね。」と書いていました…それに共感するシェフのコメントもありました。僕はそういったテーマに対して答えを持っているので…少しその辺を書いてみようと思います。春に日本政策金融公庫総合研究所の研究員おふたりのインタビューを受けたんですが…小規模な店舗を調査する担当だそうで…その時に、聞かれるだけではつまらないので逆に色々と聞いたのです。印象的だったのは…公庫に融資の相談にくる方のほとんど多くが何の計画書も無いってこと…僕は35年前27の時の最初の独立の時に公庫から融資を受けましたが…レポート用紙に手書きで10枚以上の計画書を書いていきました…もっとも、今振り返ればダメだしの内容ですけれども…。計画書をきれいに数字ならべて書いてくる人もいるそうですが…その数字の根拠が無いこと…そりゃそうです、これから独立するのに根拠も何も無いでしょう。そして、共通する大きな課題が集客に困っていることだそうです…で、さかもとこーひーには売り上げや集客の根拠があると話したら、納得して驚かれましたが…。まぁ、そういったことがありますので…修行して腕を磨き…リスクを背負って独立して…自分がやりたい本来の仕事があり…しかし、お客様が求めて来る商品との差を感じると…どう折り合いをつけていくのかが悩ましいところでしょう。自家焙煎店でも、同じような悩みがあると思います…職人としての自我と商売の狭間でしょうか。自分の目ざすイメージがあって、それを強めると商売が厳しい…そりゃそうだ…お客さんはあなたの自我のためにお金を払うわけでは無いですからねー。僕も20代30代の頃はそういう感じが強かったですね…うん?今でもそうだろう!! そんなこと無いです…さかもとこーひーになってからはそんなこと無いです…30代40代と時間がかかりましたが、意識を変えてきました。まぁ、今でもやりたく無い仕事は全くしませんが…さかもとこーひーで出せないクオリティや魅力のものは売れるとしても売りません。僕自身は…自分のしたくない仕事や商品は見向きもしない性格なので…その辺悩まなかったのですが…その分軌道に乗る迄時間がかかりました。その時に気がついたのは…職人としての自分を使う、経営者としての自分の力量不足でした。職人としての自分に疑問を感じたこと無いですが…経営者としては長くダメでしたねー…それで、職人としての自分を生かす経営者になるための勉強をしてきました。(店を大きくするための勉強では無いところが…ここでも異端になってしまいます。)まぁ、カフェ、自家焙煎店、レストラン、ケーキ、パン…そういったお店との付き合いが多いですが…独立しての商売の考え方ややり方はほとんどが業界の常識だったり、慣習ですね…しかも、成長期の成功体験の先輩の経験だったりです。しかし、時代が変わり、お客さんは経験体験を積み、情報が増えて、さらに成熟し…輸入文化のジャンルだと本場を知っていたりする…お客は減り、店は増えている…全国的なチェーン店は失敗を繰り返しながら、真面目になってきているわけです。で、答えは…「売る」ことを考えないこと…「お客さんが増える」ように考える事…しかも地域にお客さん、常連さんが増えるようにすること…なんです。ドラッガーの有名な言葉「顧客の創造」がありますが…まぁ、それを地域でするわけです。要注意は…「お客を増やす」では無くて…「お客が増えるように」…「お客を主語」にして考えることですね。ん?…それでは「自分がやりたい本来の仕事」と繋がらない?…そこで、どういったお客か?…に進み…そのお客さんが増えるようにするわけです。すると…「自分がやりたい本来の仕事と、お客様が求めて来る商品」が一致してきます…勿論、時間は多少かかりますが…段々一致してきます…お客が増えれば、売り上げも増えてきます。勿論、大儲けはできないでしょう…そういう儲けが欲しい人は職人仕事は選ばないことですね…でも、家族がのんびり暮らして行くくらいはできるでしょう…上手くいけば跡取りもできるでしょう。今迄、身内にしか話してこなかったことをはじめて書いてしまいました…ここから先を知りたい時は坂本に聞いてください。やる気のある職人には気持ち良く話します。最新のTATSURO MANIA no.103 のインタビューで…映画やドラマの主題歌の書き下ろしについて、ここまで作品に寄り添って曲を作る方ってあまりいない気がするとの質問に…僕は座付き作家ですから。今は作品に合わせた曲を作れないミュージシャンが多いでしょうけれど…今は音楽が純文学化しているというか…俺はこれしかやらないっていうファインアート的な主張でも通用する時代になったってことかな?…主題歌を作って、製作チームが喜んでくれるというのは、何よりこっちが作品に寄っていくからですよ。…とありました。アルチザン、職人としての自負を感じました。さかもとこーひーは「部屋中にひろがる香りと後味の美味しさ」を大切にしています。
2017.11.05
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プロのつぶやき906「勝者のメンタリティ・繁盛店のメンタリティ」今年前半が終わり、7月になりました…雨だったり蒸し暑かったり梅雨らしい毎日ですが…7/1で62才になりました。喫茶業に入って43年、自営で35年、さかもとこーひーで24年…還暦から体力が落ちて行くのを実感してコンデション維持に気をつけています。毎朝の徒歩通勤、ストレッチ…そして晩酌止めて1年半になりました…仕事量はペースダウンしています。次男が休みの日に朝から夜までフルに仕事する時ありますが…お昼には疲れていますので、もう以前のペースで仕事したら確実に倒れますね。任せる仕事は任せて…自分の仕事にフォーカスすることの大切さを実感しています…次男に任せる仕事が増えてきましたが、この度長男もさかもとこーひーに入ることになり、次男同様まずはカフェで飲食業の経験を積み、徐々にさかもとこーひーの仕事を憶えていきます…すでにカッピングのトレーニングをスタートしています。43年磨いた技術や経験を息子に伝えていきますが…勿論まだまだ尖った仕事も追いかけて行きます…そして、同業の後輩、地域の若手経営者達へのアドバイスが増えてきました。自分で商売して地域のお客さんに喜ばれ、繁盛していくには…専門の技術だけではなかなか難しいものです。その技術をどう役立て…お客さんに必要とされるようになるか?…特に、どうしても自分中心の考え方になってしまいがちなので…お客さんから見るとどうなるか?…そんなどう売るかでは無く、どう買いやすくするか、そんなアドバイスが増えています。そんなこんなで…いよいよウィンブルドンテニスが始まります…昨日は杉田選手がATP250アンタルヤオープンで優勝…松岡、錦織に続くツアー初優勝!!そしてランキングで松岡さんの46位を越えます。素晴らしい、凄い、楽しみが増えます。先日、全仏優勝ナダル特集で、試合後のクールダウン中のコーチとの会話シーンが印象的でした。コーチは…自信を持っていけ…主導権を奪えばミスもしない…弱気になると失点を重ねるぞ…自信が無くなるとミスが増える…自信を持っているとミスが減る…そんなことをナダルに繰り返し伝えていました。同じような内容を思い出しました…全豪での優勝インタビューWOWOWで…フェデラーは錦織へのアドバイスをと言われ…勝者のメンタリティを常に安定して持つ事と言っていました。錦織も勿論勝者のメンタリティ持っていますが、GSのような大きな試合の、ビック4等との試合でも勝者のメンタリティを安定して持つことがGSに勝つには必要そんな話しをしていました。相手があることですし、一試合の中でもアップダウンがあるのが当たり前ですが、劣勢になっても勝者のメンタリティを持つこと…こちらが優勢でも劣勢でも落ち着いて自信を持ってプレイする…何に、フォーカスするかが大切なんですね。勝ち負けの欲は不安定なメンタルを呼びます…今何をするのかにフォーカスすることなんでしょう。「勝者のメンタリティ」…良い言葉だと思いました。で、最近色々なお店の店主と話していると同じだなぁーと思うようになりましや。「勝者のメンタリティ」…「繁盛店のメンタリティ」…繁盛しているお店、上手くいっているお店と、なかなか上手くいっていないお店で…同じテーマの話しをしても、実際の内容は全く違うのです。上手くいっていない店は…何かというと原価が、人手が、売れない、お客がいない…そんな話しが目立ちます…最近どうですか?…今日は雨で暇、天気良すぎてみんな出かけて暇…では、ちょうど良い天気で忙しい日は年に何日あるのか?聞いてみたくなります。上手くいっている店は…お客さんに喜ばれること、地域の話し、こんなお客さんがいた…そんな感じです。勿論、繁盛店にも色々あって…行列の出来る店は行列にフォーカスしているし…色々なテクニック使って集客に懸命な店もあります…そんな店みると、10年20年後はどうなのか?考えています。そんなに忙しそうに見えないのに、10年20年と常連さんが増え続ける店もあります。スポーツで集中ってよく言いますが…それよりもフォーカスって考え方が好きです。集中だと何に集中するかで大きく違ってしまいます…フォーカスは何にフォーカスするか考えやすいと思います。まぁ、身も蓋もない話しですが、商売している人は売り上げにフォーカスしている人がほとんどでしょう。でも、常連さんが増えることにフォーカスする…常連さんのことにフォーカスする…常連さんが喜ぶことにフォーカスする。売り上げにばかりフォーカスしていると、たまたま繁盛している時は売り上げの数字にフォーカスしてしまい。不振になっても数字にフォーカスしてしまう。繁盛していても常連さんにフォーカスし…不振であっても常連さんがひとりひとり増えるようにフォーカスする。「繁盛店のメンタリティ」で色々と考えられそうです。そうそう…錦織選手のコメントで…「不利な流れが続いたら、まずは自分の考えてることを変える、ということが必要。考え方を変えないなら勢いを変えられずそのままずるずる行ってしまう」…とありました。商売が上手くいっていないのなら、まずは自分の考えている事を変えることが必要。考え方を変えないなら勢いを変えられずそのままずるずる行ってしまう。考え方ひとつ…ものの見方ひとつで…見える世界が全く違ってしまいますね。さかもとこーひーは「部屋中にひろがる香りと後味の美味しさ」を大切にしています。
2017.07.02
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プロのつぶやき901「個人店が長く商売繁盛していくポイント」・・・*2017年6月19日(月)から、ヤマトさんの配達時間帯指定が以下に変更になります。*「お届け指定時間」(2017/06/19(月)~)1) 午前中 2)廃止 3)14時~16時4)16時~18時 5)18時~20時 6)19時~21時よろしくお願いします。・・・5月最後の日曜日…今年も半分になりますね。ケーキやパンにあうこーひーは勿論ですが…レストランのデザートの盛り合わせから和スイーツにあうこーひーも当たり前…最近はお蕎麦の後のこーひーと進み…遊びでお寿司の後のこーひーをブレンドして仲間のお寿司屋さんに渡したら…昨晩常連さんばかりだったのでそのこーひー淹れたらとっても好評だったと夜電話がありました。お寿司のお茶の後のこーひーってイメージだと伝えてあったので…その流れでおだししたそうです。酢飯に魚、醤油…炭水化物にタンパク質に脂に旨味にカラメルメラノイジン等々…お寿司が終わって、お茶でひと息…その余韻から自然にこーひーの香りや味わいでくつろぐ…僕ならそこに干菓子があったらご機嫌です…まぁ、シャレですシャレ♪今度は鰻の後のこーひーってリクエストされました…その店の鰻は食べていて…タレが甘く無くってキレ良く鰻の味わいもしっかりとしているので…そんなに難しく無いですね。インドカレーの食後のこーひーもできていますしね…。その前に今日はサンク・オ・ピエ6月7月コース用ブレンドを作ります。抹茶とパッションフルーツがひと皿にのっています。抹茶もパッションフルーツも合わせられますが…一緒のお皿になると…少し慎重に考えイメージします。まぁ、候補の豆はすでに4つ5つ浮かんでいるので…後はカッピングするだけです。勿論、料理やワインの流れもイメージします。そんなこんなで…プロのつぶやき901回記念ですが…最近地域でのレストランやカフェ、ケーキ屋さんのご紹介が多く…サポートが増えています。10年20年修行しての独立の方いますし…主婦の方が長年の夢をかなえる店もありますし…独立して10年20年営業している方もいます。色々こーひーの話ししたり…どのようなこーひーにするかという話しもしますが…みなさん朝から晩まで店で仕事していますので…なかなか世間の他店のことが分かりません。業界内の情報もありますし…休みの日に他店いかれる方もいますが…一般のお客さんの感覚が分かりづらいです。その辺のお客さん目線の話しから…メニューの分かりやすさだったり…価格だったり…少し変えるとグッと良くなる事あるんですよね。みなさんリスク背負って独立して…同業他店気になるでしょう…でも、お客さんはどこに行くか自由なので…お客さん目線大切なので…自分の店のことになるとこれが難しいです…さかもとこーひーにしても一緒で、他所の店のことはよく分かるのに、自分の店になると難しくなってしまいます。特に、やる気のある店程、売る気満々なので…お客さん見えなくなることがあります。お客さん売られるためにいるんじゃ無いですからねー。マーケティングのテクニックがネット上でも色々とでているので…みなさん効率的にどう売るか!!に影響受けやすいですよね。でも、お客さん効率的に売られるためにいるんじゃ無いですからねー。で、若い店主に話すことは…地域に常連さんが増えるように意識するといいよ…地域のどのようなお客さんに来て欲しいの?…商品はそのお客さんに喜ばれるの?…価格は?さかもとこーひーはビーンズショップですが…ビーンズショップはリピート商売なんで…最初お客さんとっても少ないですが…毎年少しずつ常連さん増えていくと安定した商売になるんです。まぁ、街のお店はどんなお店でも結局はリピートしてもらわないと長く商売できないです。地域に信頼してもらえるように…地域の常連さんの暮らしのいち部になれるように意識する…そんな基本から、では具体的にひとつひとつどうして行くか?へと進みます。お陰さまで…さかもとこーひーを使ってくださるお店が増えてきて…ホームタウンこーひーが少しずつ進んでいます。そうそう、先日タポスコーヒーに寄ったら…サンク・オ・ピエとさかもとこーひーの常連さんご夫妻がお茶していて、隣に座って話しをしたんですが…コーヒーバッグが1つで2杯分淹れられるという話しになり…僕は2.5杯大丈夫と言ってた常連さんいますよ…そういう重要情報は早く教えて…そんな昼下がりでした。さかもとこーひーは「部屋中にひろがる香りと後味の美味しさ」を大切にしています。
2017.05.28
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プロのつぶやき889「スモールビジネスの問題点、悩み」3月に入りました…朝はまだ寒いですが、日中は暖かな千葉で日射しが気持よいです…そして花粉が暴れまくってきました。僕は今年花粉楽なので助かっています。こーひーレッスンが続いていますが…先日の公民館…常連さんのお宅…今度は教育委員会から中学生相手に話して欲しいと言われ、飛んでいきます。幼稚園や小中学校は毎年行ってますが…いつも文化部の主催でママさん相手なので、生徒対象ははじめてです。いつもと内容を少し変えて…盛り上げつつ教育的な話しを織り込んでいこうかなと思ってます。常連さんのお宅でのこーひーレッスンで…ブラジル・クラシクス、ミモザカフェ、コスタリカ・シンリミテスを持って行き…用意されたお菓子がニューヨークチーズケーキとチョコレートのテリーヌでした。いつものように…「丁寧な暮らし」と「コーヒーはフルーツだ!」の話しから…まずは、ブラジル・クラシクスの話しから淹れて、チーズケーキとチョコレートテリーヌをひと口…次にミモザカフェを淹れて、チーズケーキとチョコレートテリーヌ…同じお菓子がこーひーによって違う印象になる体験をして頂きました。ミモザカフェとチョコレートの相性の良さにはみなさんから声があがり一気に盛り上がりました。そして、コスタリカ・シンリミテスになると…ミモザカフェとは違うタイプなのに、やはりチーズケーキにもチョコレートにも違う相性の良さがあって、楽しんでもらえました。そんなこんなで…金融公庫総合研究所の20人以下の小企業担当で研究をされている方お二人が来店されて…2時間程インタビューされました。独立前の話しからはじまり…開店してからの色々な話しをしましたが…印象的だったのは小さなお店や会社はどうしても生産性が低いこと…それと集客の悩みが共通なことでした…集客に苦労していて、どう集客していいのか分からないということです。公庫の申し込みの話しでは…きちんと計画書を書いてくる人は全体の20-30%位しかいなくて…しかも、きっちりと数字も書き込んだ人でもその数字の根拠に欠けているとのことでした…まぁ、色々な業種共通だということです。僕の最初の独立の時、やはり公庫に申し込みに行ったのですが…もう35年前…手書きでレポート用紙に売り上げ予想から、その内容、経費、原価、集客のために何をするのか等々何枚も書いて行きましたっていうと…そういう人は少ないですと言われました。ただ、その時に自分の数字の根拠がなかったので…その根拠を手にしたくてずーっと学んできたという話しになりました。それから…大きな会社、大手チェーン店が拡大する中…地域に魅力的な繁盛個人店が増えて、チェーン店と個人店が共存することが地域の暮らしを快適に豊かにして、日本の成熟した暮らしにつながると思っていると話しをしたんです。さかもとこーひーの常連さんでも、自宅をリフォームしたりしてお店をはじめる方珍しくないですし…地域の色々な業種の店主と知り合い、アドバイスもしていますし…勿論同業の若いみなさんへのアドバイスもしています…その際のポイントは…売っちゃいけない…地域に常連さんを増やす事…お客さんと駆け引きしない…セールやキャンペーンはしない…ネットで売ろうと思わない…そんな話しをすると、びっくりされていました。集客やリピートの話しになっても…常連さんとのコミュニケーション、情報発信、信頼関係となんか昔の商売の話しのようですが…ほんと重なりますね。少し前に…とってもこだわっている自家焙煎店の取材もされたそうなんですが…こだわりの話しは熱心でも、伸びない、お客が増えない、集客に苦労しているそうです。そして、ほとんどの方が出来ない言い訳ばかりだそうです。まぁ、何をどうしたら良いのか分からないのでしょう。そうやって2時間も話しをしたのですが…そこにはお客さんの話しが出て来ないんですね。常連さんが感じる価値や魅力の話しも無いんです。売ってはいけない、フェアーにすること、常連さんを増やす事、お客さんが習慣的に使いやすいようにと話すんですが…売り上げばかり気にしているようでは難しいですかねー…売り上げばかり気にして、お客さんのこと気にしないんですよね。それぞれの業種で修行して、技術を身につけて、独立しても…経営はそれぞれの業界の常識レベルなので…失敗のリスクが大きいですね。そこに、小資金、少人数ですから…それだけでもハンデあります。ネット情報があるので…時々、とってもこだわっているようにみえるお店がコアーなお客さんで繁盛しているようにみえることがありますが…プロがみれば、内実の厳しさはすぐ分かります。地域に魅力的な個人店あると…暮らしが豊かに心地よくなるんですけどねー…2時間の間、真面目な話しをしながら、15分に1回は笑いを取って、なかなか満足したインタビューでした。笑いをとれるってのは…みなさん感じているツボを突いているからですね。さかもとこーひーは「部屋中にひろがる香りと後味の美味しさ」を大切にしています。
2017.03.05
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プロのつぶやき766「金沢で講演してきました」先週発売したシングルオリジン4種類…コロンビアCOEラエスメラルダ、ケニア・カイナムイ、グアテマラ・エルインヘルト・トラディッショナル、モカ・イルガチェフェ(ハマ)…のご注文がとっても多くなっています。みなさんそれぞれのご注文が多様で…シングルオリジンばかりだったり…お気に入りのブレンドと組み合わせたり…おひとりおひとりのお好みが伝わってきますし…その楽しみ方を感じて…とっても、励みになります。4つそれぞれ違った魅力ですので…こーひーの多様な魅力を楽しんでもらえると思います。そんなこんなで…この土日は金沢に来て…経営の勉強会のみなさん向けにお話しをしにきました。店は息子と女性スタッフにお願いしてきました。ゆっくりとですが…息子に任せられる仕事を増やしています。講演会は夜2時間ひとりでドーッと喋り…まぁ、独演会状態ですね。30人位の経営者のみなさん…色々な業種のみなさん…中には同業の人もいらしていて、終わった後の短い時間でスペシャルティコーヒーのビーンズショップを長く続ける基礎の基礎の話しもできました。普段は2時間のこーひーレッスンに慣れていますので…こーひーの話しなら2時間3時間~何時間でも話し続けられますが…経営の話しは年に数回しか機会ありませんので最初は少し緊張しますね。経営と言っても…自営レベルの小さな商いですから…急成長とか急拡大といった話しではありません。職人としての自分を生かし…どのようなお客様に喜んでもらえるように考えるのか…そのようなお客様に知ってもらい、長くおつきあいしてもらえるようにするにはどういうことをしてはいけないのか…そして毎年少しずつでもお客様が増え続けるためには何をしてはいけないのか…さかもとこーひーの見えない柱とか土台の話しです。全国的なチャーン店がますます成長していく今の時代…それはそれで当然のことだと思っていますが…それだけでは暮らしが味気ない。色々な業種の小さな会社やお店が独りよがりにならず…お客様に長く好かれ必要とされると、その地域の暮らしがなかなか心地よいものになると思っています。しかし、職人気質で商品や腕を磨く人は自分の感覚しか見えず…お客様不在の独りよがりになりやすいものです。クオリティとかあまり拘らないタイプの商人や経営者はドライに売り上げや成長にフォーカスしてけっこう上手くいったりするものです。それは、お客様の要望にフォーカスするからでしょう。思いっきり鼻が高くで天狗で独りよがりの強かった自分自身の失敗の数々を振り返り…職人のこだわりで腕や商品を磨きながら…お客様の立場での商品やサービスとどうバランスとるのか…もっと進んで職人の腕をお客様の満足や価値感の為にどう生かすのか…勿論お客様と言っても様々です…様々なお客様それぞれをしっかり見つめなければいけません…そんな話しになりました。経営とかマーケティングの話しで僕が一番嫌いなのは…ターゲットという言葉なんです。お客様のことを平気でターゲットと言うデリカシーの無さが不思議でたまりません。僕は何?標的なの?て感じですよね、余談でした。でも…昨日は2時間熱心に聴いて頂き…質問もいくつもありましたし…夜は金沢の治部煮やお刺身に手取川に菊姫といった石川の銘酒を楽しみ…その後オーセンティックなバーに誘われ…その店主さんと話しが噛み合う噛み合う♪…ジンライムとデュワーズ18年で良い夜になりました。明日月曜日は定休日ですが…午前中に先日小学校で行ったこーひーレッスンに参加できなかったママさん達にこーひーレッスンがあります。夜は赤坂ACTシアターの志の輔落語です、忙しい♪「この味を知ることができて幸せです。」…お客様にそう言ってもらえるようなこーひーをお届けしたいと思っています。
2014.10.26
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プロのつぶやき709「今日は20周年さかもとこーひーの商いの話し」台風が去って、秋らしくなってきました。昼は半袖、朝晩は涼しいこれからの季節が一番好きです。9/20(金)赤坂ACTシアターで「志の輔らくご中村仲蔵」を観てきました。大満足の3時間近いライブを終えて外にでると十六夜の月がビルとビルの間に浮かんで輝いていました。吹く風も気持ちよくいい夜になりました。帰りには赤坂の「69ロールワン」という前から行きたかったラーメン屋さんに行きました。醤油ラーメンがガッツリ系のラーメンとは違って優しい味わいで、きちんととったダシの円やかなコクもあり、後味もきれいで、水もあまり飲まず、とっても美味しくて元気になりました。8月末からスタートしている達郎の還暦ライブに、10月11月12月と行けそうなんですが…志の輔師も達郎も3時間に及ぶライブをひとりで引っぱり続ける技術とエネルギーに同世代としてほんと感心します。なによりも、落語や音楽を成り上がりの手段にしていないところが好きです。自分の好きなことを仕事にして、お客さんが増え続けているところにもエネルギーをもらっています。そんなこんなで…今日は20周年さかもとこーひーの商いの話しをします。お陰さまで、さかもとこーひーは好きな仕事でなんとか食べられるようになったのですが…どんなに美味しいコーヒーをだしていてもそれで長く商いを続けられることはありません。それはレストランでもケーキ屋さんでも他の業種でも同じだと思います。昔から同業の若い人には地域でお客さんが増えてちゃんと食べていけるようになるポイントをアドバイスしてきていますが…年とったせいなのか、最近は異業種の独立して1年2年の若い人に話しをすることが多くなってきました。ケーキ屋さんだったり、カフェやレストランだったりですね。美容院やエステや他にも色々とありますが…。で、近所の独立して1年半くらいのケーキ屋さんのシェフが一生懸命で、色々と質問してきます。年は違っても、同じ自営同士、失敗は許されない立場ですから、なんでもアドバイスします。基本的に、誰にでも平等に話しをしますが…それで終わってしまう人と、食いついてくる人がいます。食いついてくる人には深い話しになっていきますね。で、素直にアドバイスされたことを少しずつ実行していき、順調にお客さんが増えているのですが…話しをしていると、毎日の売り上げをとっても気にしています。まぁ、売り上げを気にするのは良く分かりますが…もうその日の売り上は終わってしまった過去なんです、取り替えしようがありませんし、愚痴がでます。経営者に愚痴ってる暇はありません。その度に、売り上げよりも、お客さんを増やすことを考えることをアドバイスしています。正しく言うと、増やすと言うよりも、お客さんが増えるような店にするにはどうしたら良いか?ってことです。自分の店はどういったお客様に満足してもらいたいのかを明確にしないとはじまりません。お店だったら、その近所とか地域ですね。勿論、業種や店のスタイルによってその範囲は広がったり狭まったりしますけどね。で、そのお客様に喜んでもらえるにはどうしたら良いのか、満足してもらうにはどうしたら良いのか、飽きられないようにするにはどうしたら良いのか等々考え、実行していけば良いのです。まぁ、それにはひとつひとつ階段を登って行くような地道な毎日が必要なんですが…流行に乗るとか、行列を作るとかそういうのとは違う地道な世界です。しかし、それでも商売はそんなに上手くはいかないのが現実です。そんな中で、基本中の基本で忘れてはいけないことが…「お客さんに忘れられないようにすること。自分がお客さんを忘れないようにすること。」なんです。ケーキ屋さんのシェフは僕と時々食事に行くんですが、知り合った頃彼が良く行っていたレストランがありました。評判の良い、素晴らしい人気のお店です。僕は行ったことがなかったので、そのお店に連れていってもらいました。噂通りのよいお店でした。2回目は幕張本郷サンク・オ・ピエに連れて行って欲しいと言われたので一緒に行きました。彼は感激して、僕と何回かサンク・オ・ピエに行くようになりました。お店のスタッフとも行ったようです。気がつくと1年以上経っています。最初に行った店にその後彼は1回も行っていないのです。勿論、不満があったわけでは無いんです。まぁ、サンク・オ・ピエとの出会いが衝撃的だったようですが…。パティシェとしてサンクのデザートに刺激を受けることもあるようです。ホテルに勤めていたこともあるようで…ホテルの仕事からは考えられないような料理に驚いたこともあるようです、その辺一般のお客さんとは視点が違っていて、食後サンクのシェフとの話しを横で聞いていても面白かったですね。で、彼に言います。もし、そのレストランから売り込みやセールで無い絵はがきの一枚でも来てたら、1年以上行かないってこと無いでしょ?たまには行くんじゃないかな~?でも、何の連絡も無かったら、気がつくと1年以上行っていないんだよね。それに、こちらはお気に入りのレストランのひとつであることは変わらないし、常連のつもりだしね。ハガキと言っても、割引やセールの来店お誘いDMだと又違ってしまうんですけどね。お客さんが増えれば、あとから売り上げは付いてくるものです。売り上げだけ上げようとすると、お客さんとの駆け引きになって、最初は良いのですが、時間が経つと飽きられたり、他店に真似されたりして、果てしない競争になってしまいます。世界的な大きな会社でよくありますが…最初急成長する時はお客さんのこと考えているんですね、もっともそれは他の会社がしていないお客さんが不満に思っているところに集中するんですが、で成長すると今度はお客さんを操作しようとします、或は競争相手に勝とうとします、戦いになってしまうんですね。なんか上から目線と言いますか…。あと、利益を高める為に、効率化という名で分からないように削っていくところがありますね。でも、お客さんはそんなこと感じ取ってしまいます。売り上げや利益の為って感じです、それらは結果なんですけどね。お客さんにはそんなことは関係ありません。嫌になったらそこに行かないだけですからね。長くなりますので、もうおしまいにします。お客さんを忘れないようにする、お客さんに忘れられないようにする、お客さんの立場になって考え実行する、で、お客さんが増えるようにしていく。最後に、そんな坂本の話しをして欲しいと頼まれ、100人以上の社長さんたちの前でさかもとこーひーの商いの話しをすることになりました。まぁ、さかもとこーひーの話しですから、急成長とか拡大といったことではありません。職人として腕を磨くだけでは食べていけない危機があって、経営を学び、それによって職人として充実した仕事をできる環境を得て、お客様に喜ばれ、お客様が少しずつ増えるようになった話しです。一応、ご紹介しますね。 http://lanchester-tokyo.jp/100th/ うちの近所でも、時々小さくて素敵なお店ができて、スタッフから評判を聞いたりします。そんな店の多くが数年で閉めてしまうんですよね。勿論、それぞれ事情は違うんでしょうけれどもね。でも、小さくても素敵なお店が長年地域に親しまれていくって、その街が住みやすくて魅力的になると思うんです。一緒に暮らしていくって感じですよね。大きなチェーン店も優秀で昔から見るとずいぶんとクオリティアップしています。僕も便利に使いますけど…そんなチェーン店もあって、地域の小さなお店もあるといいなぁーと思ってます。「この味を知ることができて幸せです。」…お客様にそう言ってもらえるようなこーひーをお届けしたいと思っています。
2013.09.22
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「ビーンズショップのお客が増える!にはどうしたらよいか?4」お陰さまで…さかもとこーひー20周年感謝の…「選べるSセットで、1890円以上もオール1050円」がご好評です。ありがとうございます。100個限定の「グアテマラ・エルインヘルト・パカマラ」と「コスタリカNWエルバポール」のご注文が多くなっています。そんなこんなで、「ビーンズショップのお客が増える!にはどうしたらよいか?4」です。前回は、ケーキ屋さんを例にして、業界内の差別化競争を話しました。差別化、差別化していると、同質化競争になってしまいます。お客さんから見たら、どれもあまり魅力的でない状況に陥ることがありますね。で、美味しさも同じ事なんですが、「どこの誰」を明確にして、その顧客、お客さんのことをしっかりと見て感じて考えてその顧客、お客さんにとって魅力的で価値があるように店作りをしていくことが重要なんだと思ってます。すると、結果的に…同業とは全く違う魅力、スタイルの店になっていきますので、それが差別化につながっていくんだと思います。差別化のコツは…「どこの誰」にあると思います。
2013.06.19
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「ビーンズショップのお客が増える!にはどうしたらよいか?3」あいかわらずややこしい話しで、「もっと手っ取り早く売れる話しをしろ!!」そんなメールが来るかとビクビクして…いませんが…今日はケーキ屋さんに置き換えて話しをしようと思います。ケーキ屋さんのオーナーシェフの若い友人がいます。ケーキ屋さんやパン屋さんは開店して、チラシ等で知らせると、どれどれとたくさん来店してもらえます。まぁ、そこで期待に応えられないとリピートが無いのでおしまいでしょうけれども…。まぁ、気軽に来店してもらいやすい業種ですよね。あと、時々行列ができるようなヒット商品やお店ができますね。さらに、ひとつヒットしたり、行列のできるお店ができると、あっという間ににたような商品が広まりますね。オーナーシェフの友人と話していてビックリしたんですが、業界の横のつながりがいくつもあるんですね。仕入れ業者さんのルートがいくつもあります。食材だったり、クリームやバター関係に、包装関係とそれぞれで他店の情報が行き交っているようです。同時に協会関係のつながりや先輩後輩からも情報が行き交っていますね。で、みんな他所の店をとっても気にしている様子が伝わってきます。すると、差別化、差別化と言っても他店との差別化競争になってしまうように感じてます。そこに、自分の店のお客さんの顔が見えてこないんです。まぁ、デパ地下等は商圏が広いですし、一見さんや取りあえずのお使いものギフトお土産、話題で引っ張る商品メインでしょうけども。ほとんどのお店は地域の常連さん相手だと思います。なので、こういった話しをしています。地域のお客さんにとって、ちょうど良い美味しさ。ちょうど良い大きさ。ちょうど良い価格。ちょうど良い組み合わせ。楽しい品揃え。買いやすい営業時間。そういったお客さん目線で考えると、地域のお客さんにとって、使い勝手がよくて、嬉しい楽しいお店になるんじゃないかな?そうしたら、何が売れるとか、何が儲かるとか、どこがコストカットできるとか、考えている店よりもかなり魅力的になれるんじゃないか!!だから、昔からさかもとこーひーの目標は、デパ地下に出ない老舗繁盛和菓子屋さんなんです。勿論、お客さんの都合もあるし、店の都合もありますから、簡単じゃないですが、その矛盾を解決するのが経営者の大切な仕事のひとつでしょう。「美味しいコーヒー」って無いと思います。それは、誰にとっての「美味しいコーヒー」が無いから。「誰」がはっきりとすれば「美味しいコーヒー」ってできると思います。「誰」がはっきりとしていないのが、不特定多数向け、コモデティコーヒーだと思います。スペシャルティコーヒーは特定少数向けであれば際立つ美味しさのコーヒーになると思います。勿論、素材のクオリティや焙煎ブレンドの技術が前提ですけれども…。
2013.06.16
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「ビーンズショップのお客が増える!にはどうしたらよいか?2」このところ、やたらスケジュールが詰まっていて、毎日のように都内行ったりしてかなりフラフラですが、今晩は青山ブルーノートのチキンチャックリユニオンのライブに行きますので、またまた寝不足になりそうです。月曜日はコスタリカのカップオブエクセレンスカッピング会ですので、まったく休みがありません。まぁ、そんなこんなで、「ビーンズショップのお客が増える!にはどうしたらよいか?1」のあと、続きを楽しみにしているとメールを頂きました。ビーンズショップは客層が狭くお客さんが少ないですし、ちょっと敷居が高い専門性もあります。ですから、手軽に売り上げが増えるってことは期待できません。期待できないどころか、店を維持するのが難しいというのが現実だと思います。しかし、強い競合がいませんし、常連さんが増えたら長く安定した商いができるという利点もあります。その大変なところや利点をきちんと分かった上で商いをしていかないと、コーヒーだったら何でも売れるものは売っちゃえという店になりやすいですね。しかし、コーヒー好きと言っても色々なんですね。喫茶店カフェ専門店で飲むのが好きな人、インスタントや缶コーヒーが好きな人、あちこちの店のコーヒーを買って比べるのが好きな人、まぁ色々です。しかし、個人でビーンズショップをする場合、人モノ金時間情報と資源が限られていますから、自分はどこの、どのようなコーヒー好きの人向けに商売をするのか?はっきりとすることからスタートすると長く快適な商売になると思います。先日、経営の勉強会でケーキ屋さんや和菓子屋さんと一緒になり色々と質問されました。みなさん、どうやったら強い商売になるかに熱心な方なんで凄いエネルギーが伝わってきました。しかし、そこから伝わってくるのは、どうしたらもっと売れるのか?何が売れるのか?そんな視点なんです。まぁ、当たり前と言えば当たり前なんですが、さかもとこーひーでは何が売れるか?とかもっと売れるかとか?という発想はありません。勿論、売り上げを伸ばすことは大きなテーマですが、そこが要注意だと思ってます。もっと、売ろうとすると値引きとか、販売促進とかに行ってしまいがちです。さかもとこーひーの考え方は、「売る」んじゃ無いんですね。どういったカスタマー、顧客、お客さんにどういった価値や喜び快感を届けられるか?なんです。ですから、さかもとこーひーと相性の良いお客様にはさかもとこーひーはとっても良い店になりますし、相性が良く無いお客様には不便な店になります。で、カスタマーが明確になったら、どのような魅力の商品や情報が喜ばれるのか?どのくらいの価格ならお値打ちを感じてもらえるのか?そんなことを必死になって考えています。次には、そのようなカスタマーに出会い、さかもとこーひーを知ってもらうのはどうしたら良いのか?そういうことも頑張っています。ですから、お客さんとのコミュニケーションでお客さんが望んでいるものが伝わってきて、新しい商品になることも多いです。自分だけではさかもとこーひーにはなりません。また、ややこしい話しになってしまいました。また、書きます。
2013.06.14
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「ビーンズショップのお客が増える!にはどうしたらよいか?」日曜は焙煎をしないで、店でゆっくりと朝食とって、これから「プロのつぶやき」を書くんですが…昨日の「ビーンズショップの経営相談の来客がありました。」のアクセスが急増したので、みんなどうしたらお客が増えるか?手探りしているんだろうなぁ〜?と伝わってきたので、少し書いてみます。まず、ビーンズショップはお客さんが少なく、お客さんを見つけるのに手間がかかるのが困ったことです。なので、喫茶と併設して豆売りの少なさをカバーしようと考えがちです。しかし、喫茶と豆売りのお客さんは違う客層なので、戦力分散になって5年10年営業しても、販売量が伸びない店が大半です。中には、併設でもきちんと販売している店もありますが、店主の営業力がありBtoBの卸を増やしている例がほとんどでしょう。いや、BtoCで家庭向けの販売が多いって店は、特別優秀な人だと思います。と、いうことで、ビーンズショップはお客さんが増えるまでが大変なことはみなさん実感していることでしょう。パン屋さんやケーキ屋さんは開店してチラシ等入れると、近所のお客さんがドッときてくれる気軽さがあります。しかし、その分競合が増えやすいですし、新しい店ができたら、逆にそちらに行かれてしまいます。ビーンズショップは競合が少ないですから、常連さんが増えたら安定しやすいでしょう。しかし、急成長はしづらいです。もうひとつ、そんな手間がかかるビジネスですから、大手が本気で取り組んでいません。おっと、時間が無い。また、書きます。
2013.06.09
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「ビーンズショップの経営相談の来客がありました。」この10年ちょっとで、素晴らしい素材が手にはいるようになり、ここ数年でスペシャルティコーヒーに参入してくる若いみなさんにも恵まれた状況になっています。が、素材と産地情報にカッピングスキルは向上しても、あいかわらず焙煎とマーケティングの情報が不足している状況は変わっていません。そこで、さかもとこーひーに焙煎見学しにくる人が定期的にいます。先日は、珍しく…焙煎見学では無くて…ビーンズショップの経営について坂本の話しが聞きたいとメールがあり、遠くからわざわざ来店がありました。4時頃いらして、6時の閉店まで話し…近所のラーメン食べながら、そしてホテルに送りながら…結局4時間くらい話したでしょうか。その方はすでに数年ビーンズショップをしていて、HP等からもとっても熱心に勉強していることが伝わってきます。まぁ、だからこそわざわざさかもとこーひーまで話しをしに来たんでしょう。通販にも力を入れているそうですが…個人店が限られた人モノお金時間情報等をどこに集中することからはじめたら効果的という話しからはじめました。そして、ビーンズショップにとっての土台と柱を見極めて、しっかりとくみ上げないと、何年やっても安定し強い商いにならないことも話しました。外からは見えない部分が大切です。通販のマーケティングもきちんと学んで工夫されているんですが…出てくる言葉が「もっと売るには…。」ってニュアンスなんです。だから、業界関係者からさかもとこーひーのHPでなんで売れるのか?不思議だと言われます。だって、売ろうとしてないですから…。さかもとこーひーの考え方は…「もっと売る」とか「もっとお客を増やす」ってことと反対なんです。「常連さんが買いやすく」とか…「お客さんの暮らしの中でもっと楽しんでもらうには?」とか…「さかもとこーひーと相性の良いコーヒー好き、美味しいもの好きな方にさかもとこーひーを見つけてもらうには?」…「お客を増やす!では無くて、お客が増える!にはどうしたらよいか?」…こんな感じなんです。まぁ、ややこしい話しですが…目からウロコだったようです。
2013.06.08
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昨日は、都内でプロ向けのシークレット・スペシャルティコーヒーセミナーで講師をしてきました。テーマは「スペシャルティコーヒー・マイクロロースターのサステイナブルな成功為に」でした。参加された方は、開業を目前にした方から1年〜数年といった感じです。第1回のテスト的な開催でしたので、まずは、個人店がスペシャルティコーヒービジネスを継続的にして行くために全体像から、何を一番重視して目標とし、実行していったら良いのかという内容で約3時間、懇親会で3時間、計6時間と長くなりました。まず、最初にそれぞれのみなさんが何を知りたいのか?何が分からないのか?を書き出して頂き、ひとりひとり話してもらいました。以下がそれをまとめたものです。-どうしたらリピートされるか?-喫茶併設について-客層の絞り込み、バランスは?-お客作りについて-何時になったら楽になれるのか?-チラシの媒体、表現について-ハウスリストの管理方法-宣伝の仕方-価格設定、品揃えについて-ネット通販のステップアップこういった内容をふまえて、スペシャルティコーヒービジネスの強み弱みから、強みを生かすビジネスモデルの基本をお話ししました。帰りには、全員から握手を求められ、目からうろこ、はじめて聞く内容、これで目標が見えた、そんな言葉を頂きました。
2012.11.20
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「スペシャルティコーヒービジネスのイノベーション 14」このシリーズは書くのに、かなり集中力を必要とされるんですが、あまりの暑さで、さぼってばかりいます。で、3年前に連載した「スペシャルティコーヒー、スモールビジネスマーケティング」を読んでもらい、それを前提にすると次に書きやすくなるという、妙案が浮かびました。数日前から、さかもとこーひー、アーカイブ「スペシャルティコーヒー、スモールビジネスマーケティング」ってな感じで、Twitter でご紹介しています。Twitter は、さかもとこーひー @sakamotocoffeeで、見つかると思います。他にも Twitter で何人かの方と濃く深いやりとりもあります。
2012.08.23
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前回は、「好きなコーヒーで、幸せなライフスタイルを」するためには、「のんびりした幸せなライフスタイルは、現実の競争を勝たなくても負けないことが必要です。」「お客様は自分の店だけで買っているわけではないし、お客様といっても多様なお好み、価値感があります。どこで買うかはお客様に100%決定権があります。」「選ばれなかったらお店続けられません。経営にハンデキャップは無いのです。」と、いうことを書きました。別にそんなに儲けなくても良いんだ、好きなコーヒーで、食べて行ければ…。そう思って、この業界で38年、独立して30年やってきました。スペシャルティコーヒーに踏み込んでからも、頑固に、家庭向けに、セールもしない、ボリュームディスカウントを考えたのは僕が関わっていましたが、さかもとこーひーとしては、多様な魅力を楽しむスペシャルティコーヒーで、家庭向けに500gパックで安く売るのは、どうも違うなと思い、すぐに止めてしまいました。今は、500gボリュームディスカウントが広がっていますが、どうも最初の主旨を知らないで、表面ばかり真似しているケースが目立ちます。僕に聞けば、表に出ない考え方とポイントを教えてあげますよ。おっと、横道にそれました。で、今日のテーマは、手段の目的化です。まぁ、日本中にみられることですが…。素晴らしい素材を仕入れることは手段です。農園主とコミュニケーション取るのも手段です。カッピングスキルを向上させるのも手段です。バリスタのみなさんがエスプレッソやラテのスキルを向上させるのも手段です。焙煎技術を磨くのも手段です。色々なコンテストがあるのは素晴らしいです。それを目標にすることで、モチベーションがアップし、スキルアップのスピードが上がるし、情報も増えます。最近、キャリア4年程のロースターの方とやりとりがありました。あるグループに入っているそうです。焙煎にも、売り上げにも、大きな壁を感じているようです。僕がドリップバッグについてブログに書いていることから興味を持ったようです。やりとりの中から、その方の豆を送ってくれました。本人は悩みと同時にそれなりの自負もあったと思います。その豆をカッピングして怒りを憶えました。スペシャルティコーヒーの爽やかさも香りも余韻の心地よさも全くありません。重い味わい、冷めるとますます不快になります。しかし、これが日本のスペシャルティコーヒーの現実の側面なんでしょう。この焙煎で、ドリップバッグにして、何の解決になるのか。それらの原因が、手段の目的化にあると思いました。
2012.08.12
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マックがどうした、コメダ珈琲がどうした、スタバがどうした…めんどうなことをグダグダと書き続けていますが…まぁ、喫茶店やりたいとか、カフェしたいとか、自家焙煎でコーヒー屋したいとか…そういった人は、そんなに儲けるつもりはないから…好きなコーヒー仕事にして、幸せに暮らしたい…そんなライフスタイルだったり、価値感だったりだと思います。今書いている僕自身が10代の頃から、のんびり喫茶店しながら本読んだり、映画観たりしながら、暮らしたいって思ってましたしね。今でも、コーヒー関連であってもやりたくないことは一切しませんし、素晴らしいお客様に恵まれて、あいかわらず自営レベルの商いですが、なんとか子供を学校だして、好きなこーひーで、好き勝手に暮らしています。最近の若い人の価値感を見ていても、「ビジネスの成功よりも暮らしの安定」「成功と関係のない幸せを多くの人が求めている」「仕事よりもライフスタイル」って、感じが伝わってきます。これって、40年前の僕と重なっています。そこでです。そんなのんびりした幸せなライフスタイルは、現実の競争を勝たなくても負けないことが必要です。お客様は自分の店だけで買っているわけではないし、お客様といっても多様なお好み、価値感があります。どこで買うかはお客様に100%決定権があります。選ばれなかったらお店続けられません。経営にハンデキャップは無いのです。成長期ならば、成功している店の真似、欧米のパクリでも、なんとかおこぼれに預かれたでしょう。衰退期、成熟期の今、これからはかなり厳しいです。その為には、学んでいかなければ「好きなコーヒーで、幸せなライフスタイル」なんて画に描いた餅です。ましてや、独立にはけっこうな額の資金を投資します。手っ取り早くハッタリで通用するほど甘くないですからね。そんなこんなで、「スペシャルティコーヒービジネスのイノベーション 」を書いて行きます。業界に不足している情報だから…。
2012.08.05
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前回が7/28の土曜日でしたので、1週間振りになってしまいました。真夏ですから、店はそれほど忙しく無いのですが、なんだか毎日することが多くて…。そんなこんなで、続・カンブリア宮殿コメダ珈琲に学ぶ「スペシャルティコーヒービジネスのイノベーション 11」に進んでみようと思います。コメダ珈琲の安田社長ははっきりと言ってました。「昔ながらの喫茶店がチェーン店に駆逐されていったのは…1店舗当りの売り上げの規模に問題がある。特に駅前立地は東京だと商業立地は1坪4-5万円。そういうところで、喫茶店は1日の売り上げが4-5万円。これでは、ビジネスモデル的にやっていけない。」こんな内容でした。僕が繰り返し書いている、年間一人当たりの粗利が400万円届かないのが喫茶店であるというのと表現が違うだけです。それをマスコミは、情緒的に最近は昔ながらの喫茶店が無くなって云々…。ノスタルジーで何を言っているのかと思います。ただ、喫茶店が勝手に無くなっただけで、喫茶店のニーズが無くなったわけでは無いとも言っています。まぁ、そこをコメダ珈琲は掬い上げていますからね。でも、その為には、個店レベルでは解決しないし、立地、規模、商品、スタッフ、教育等々作り上げた真似の出来ない仕組みがあるからです。恐ろしい。ベースにあるのは、客数ですね。カフェをしたいコーヒー男子は客数を真剣に考えないと、10年じゃ短いですね、20年30年と強い店には出来ないでしょう。で、浮かんだのは、これは本来ファミレスが狙っていたお客さんなんだということです。ファミレスは40年35年前に輸入文化の目新しさで一気に成長しましたが、拡大優先で、効率化効率化をすすめ、自ら価値を失い、お客様から見放されてしまいました。コメダ珈琲は、ファミレスが苦しんでいる朝の時間から繁盛し、ランチも午後も夜まで繁盛している。ファミレスの苦戦は、ランチはある程度入っても、夜が苦しいところです。夜入らないと利益性悪いですから。しかも、コメダ珈琲は、ファミレスよりも、内装も設備も軽装備でローコスト。商品も効率優先のファミレスよりも、調理が簡単、料理器具も大したものいらない。調理のトレーニングも必要ない。TVでは言ってませんでしたが、数年前の専門誌では、コーヒーは工場で集中して抽出し、各店舗に配送、店舗では温めるだけという徹底。で、喫茶店のメニューで、シロノワールというヒット商品を作り、ボリュームたっぷりのサンド等で、けっこうお値打ち感つくっています。怖いですね。
2012.08.04
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カンブリア宮殿のコメダ珈琲特集には、あまりにも学びの情報が多かったので、ひとまずガイアの夜明け俺のフレンチで助走しました。さて、では、カンブリア宮殿コメダ珈琲からの学びを何回になるか分かりませんが、書いてみたいと思います。まず、今の社長がマクドナルドの執行役員されていた方なんですね。横浜から関東進出して、順調に店舗数を増やして来て、いよいよ、成長をスピードアップするタイミングでマネージメントのプロをヘッドハンティング。これじゃぁー、強いわけです。で、如何に客数を多くするということが基本になっています。何度も繰り返しますが、喫茶業は、黒字企業の一人当たり年間平均粗利が400万円届いていませんから、全業種で最低レベルです。そんな業種でフランチャイズで成長拡大しようっていうんですから、工夫が必要です。まず、最適化された席数と広い駐車台数が前提になりますね。たぶん、60席前後なんだと思います。他の飲食業でも60席前後(或は100席以上)無いとなかなか採算とれないようです。一番大きいのは店舗規模による集客力と、客数、スタッフ、厨房等等のバランスなんでしょう。うちの近所に出来た市原市のコメダ珈琲はホームセンターの駐車場にありますから、駐車台数は問題無いし、すぐ近所にリタイア世代から若い世代までいる住宅地があるし、素晴らしい立地の可能性を掴んだんだと思います。同じような立地はあちらこちらにありますから、これから、出店スピードがアップするでしょう。フランチャイズですしね。同じ立地でスタバも増えてますが、生産性はコメダ珈琲の方が上のような気がします。で、営業時間が朝7時から夜10時ですから、長時間営業という基本を抑えています。長時間営業しても、アイドルタイムがあると生産性マイナスなんですが、朝から夜まで、広い客層をカバーしていますから、一日中ピークタイムな感じで凄いです。インタビューでも、そこははっきりと言ってました。たぶん、フランチャイズの見込み客向けに如何に強い店かを伝えているんでしょう。映像でも、7時開店なのに、6時半頃から並び始め、どんどん入れてしまっていました。年配のお客様ですね。それから幼稚園ママグループや午後はビジネスマンの商談、それから学生~、家族連れ~。朝の風景は、サンフランシスコに行った時のポロアルトのピーツコーヒーの朝6時7時にどんどん出勤前のビジネスマンが入って来て、どんどんコーヒー持って、出勤していった驚きを思い出しました。ルート営業等車で回っている場合、移動時間は生産性マイナスですから、遠く離れたエリアを回っていると利益性が悪くなります。セブンイレブンのドミナント出店は配送の生産性を上げるための効果が大きいです。これが、小売りや飲食の来店型になるとお客さんを待っている時間が、営業の移動時間と同じになってきます。コメダ珈琲はそれを意識的に無くしてしました。素晴らしい。セルフのカフェやマックも同じように客数が多いので、客待ち時間が少ないですね。個人店の喫茶やカフェはこれが大きな壁になっています。因みにさかもとこーひーは通販の発送作業がありますので、スタッフのみんなは、もう慣れているので、別に指示しなくても、パッキングしたり、発送したり、来店のお客様の接客したり、時間があれば、葉書書いたり、ラベルやギフトの準備したりで、そんなに追われた仕事はしないんですが、かなり無駄なく3時間働いてくれています。お客様がいない時に何をするのかが仕組みになっていないと厳しいでしょう。無駄があれば、その無駄がお客様への価値に悪影響してきます。今日はこの辺で…。
2012.07.28
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昨晩は、オリンピックのサッカーとカンブリア宮殿のコメダ珈琲特集と大忙しでした。今日は、コメダ珈琲からの学びを書こうと思ってましたが、あまりにもネタが多いので、今日はガイアの夜明けの俺のフレンチで感じたことを少し…。まぁ、マクドナルドもラーメン業界も同じなんですが、客数がベースになっていますね。俺のフレンチも如何に客数を設定し、そこから逆算することで、新しいビジネスモデルを作っていました。僕にとっては、フレンチというよりも、立ち飲み業態の進化系といったイメージです。で、立ち飲みなのに、フレンチの料理とワインで、お客様に満足してもらえる時代なんだなぁーと思います。30年前は街場のフレンチがようやく増えて来た頃。40年前はホテルのメインダイニングのフレンチが先頭を走っていたし、格もあって、客層もエスタブリッシュってイメージでした。その頃の業界誌で、ホテルのシェフが、「街場のレストランの料理がどうのこうのといっても、私には肉ひとつどのようなルートで、どのような質のものか分かりますから、ホテルの料理とは云々…。」そんなこと言っていたのをはっきりと憶えています。あぁ!そういうものか!って感じでした。さかもとこーひーを開店して間もなくの頃だったと思いますが、僕の投稿した記事を読んで、業界の有名な方からお電話を頂きました。その時の詳しい話しは忘れましたが、はっきりと憶えているのが、「あなた達自家焙煎店が仕入れる前に、我々が最高の豆を取ってしまうから云々…。と言われました。それから20年近く経ち、今はその会社の使っている豆とさかもとこーひーの使っている豆では、逆転して、比較にもなりません。同じように、街場のフレンチと呼ばれる店でも素晴らしい素材を使っています。ホテルではどうなんでしょう?で、30年40年で、立ち飲み業態がフレンチスタイルで繁盛するような時代、お客様になったってことです。まさに、成熟期の典型のひとつでしょう。スペシャルティコーヒーのカフェもビーンズショップもそのような時代のお客様に満足していただける価値を創造する必要があるっていうよりも、そういった楽しみがある時代になったんだと思ってます。
2012.07.27
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スペシャルティコーヒービジネスでインディーズ・個人店レベルの規模で、好きなスペシャルティコーヒーを楽しく仕事して、きちんと食べていくには?って話しを進めているんですが、とりあえず、全体像を把握した上で、自分の店はどういう顧客のどういう価値や満足を提供するのか困っていることの解決や悩み…或は怒りの解決をするのかを決めるわけです。そんなこんなで、喫茶店やカフェは全業種の中で一人当たりの年間粗利が一番低いというデータが何年も続いているので、喫茶やカフェをするのは止めるのが一番なんです。しかし、利点もあります。それは、入りやすいということです。BtoBの営業はエネルギーいりますし、独自のノウハウも必要です。競争も激しいです。BtoCのビーンズショップは、顧客が増えれば、安定しているし、なかなか良い商いだと思いますが、とにかくマーケットが小さいので、開店したってそれほどお客さん来てくれないし、売り上げも小さいので、顧客が増える前に閉店、或は、赤字のまま我慢するってケースが多いです。その点、カフェは開店当初はそれなりにお客さんが覗きにきてくれますから、のんきなものです。面倒な集客ノウハウも必要ない感じです。そうなると、競合が多くなります。先週、東京ラーメン会議というディープな集まりに参加してきました。有名店の店主が3人、評論家の方が1人、それぞれがラーメンの未来をテーマにお話しをして、その後4人を交えてディスカッションになりました。最初の印象はみなさん声がでかい!エネルギーが充満しています。印象的だったのは、予約の取れないフレンチや和食高級店は、1日10-50人前後相手だが、行列のできるラーメン店は200-300-1000人相手であるということ。業界全体がこの客数をベースにしているから成り立っているし、この客数から逆算したビジネスモデルになっていると感じました。昨晩のガイアの夜明けでは、俺のフレンチ等を取り上げていましたが、そのベースになっているのも、ひと晩200-300人の客数から逆算しているということでした。それが、個人のカフェだと50-100人の客数が目立ちます。カフェやるんなら、最低300人/日、できたら500-1000人相手にするにはどうしたら良いのか?立地、広さ、オペレーション、価値、、、、そこから逆算しなければダメなんだと思います。そうしたら、マックカフェがバリスタ入れだしてしまいました。マックも客数をベースにしていますからね。
2012.07.25
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スペシャルティコーヒーの「小さくて 強い店」作りなんですが…スペシャルティコーヒーとひと口に言っても、カフェをしたいのか?ロースターになりたいのか?まぁ、最近は豆を仕入れてカフェをしていた店が、限界を感じたのかどうなのか、焙煎機を入れてロースターになるケースが増えているようです。ロースターといっても、BtoBとBtoCでは全く違います。あのスタバの日本第1号店の開店の時が忘れられません。銀座のスタバに着くと行列になっていました。行列が進んで見えて来たのは、2つのカウンターでした。手前は豆売りのカウンター。奥がドリンクのカウンターになっていました。ほぉー!豆の販売も本気なのかー♪と衝撃を受けました。その後、ドリンクを受け取り、2Fに上がって、コーヒーに集中したり、まわりのお客さんを観察したり、なんとなく気持ちが落ち着かなかったのを憶えています。その後、アメリカに毎年訪れるようになった時に…カフェの客数の多さ(500人はなんてことなくて、1000人/日の店がいくらでもある。)に、その客数がベースになったビジネスなんだと納得すると同時に、豆の購入単位も印象的でした。1ポンドの袋を2つ3つと普通に買っていたんです。まぁ、さかもとこーひーのお客様も250gを2つ3つ4つ~8つとか、500gを2つ3つとか普通に買われるので、今は当たり前だと思ってますが…。そんなこんなで、日本のスタバが豆の販売専門の店を出した時には、おぉ!っと思うと同時に、さてさてどんな売り方するのか?興味津々でした。それぞれの店にも、器具も豆のパッケージもたくさん並んでいました。それが、ここ数年徐々に品揃えが少なくなり、コーヒーの価格も上がってきたようです。まぁ、コーヒー相場の高騰があまりにも激しかったので、当然その影響もあるのでしょう。で、スタバの発表したデータからは、豆の比率がほんと低い。全体の売り上げから、店数で割、豆の平均単価で割、営業日数で割…しているとう~~ん、これじゃ力を入れられないでしょう。コーヒーの豆の販売って、ほんと大変なのは大企業も個人店も同じなんですね。それには、欧米と日本の環境の違いを無視できません。日本には缶コーヒーが自販機、コンビニで売れてますからね。お茶等もありますし。だから、BtoCのビーンズショップではダメで、手っとりばやいカフェの方に気持ちが動くのか、だから、大手も入ってこない、手間がかかり、売りづらいものを売れるようにするのか。たしかに、15年20年前ならば、安売りで力ずくで量を売った店がありましたが、今はそれもできない。日本には、大企業にも、個人店にも、ビーンズショップのノウハウが確立されていないってことです。
2012.07.19
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料理通信8月号「「小さくて 強い店」は、どう作る?」を読みながら、スペシャルティコーヒーのビジネスについて考えています。成熟化が進んでいる今の日本ですから、マーケットや嗜好が細分化されて、「小さくて 強い店」の可能性が広がってきていると思います。細分化されたマーケットということは、大きな企業が本気で入ってきにくいという状況でもあります。本文に…キーワードは「ゆるく見えて、ゆるくない」…って書いてある通りだと思います。(記事はゆるゆるですが…。)その「ゆるくない」ってところをしっかりと確立すれば、なかなかたのしい商いの可能性があります。特集の後半には、「新店続々!コーヒー男子の店作り」と4店の新しい店と店主が紹介されています。コーヒー業界では、スペシャルティコーヒーという新しいトレンドに可能性や魅力を感じてくれたためか、若い人達の参入が目立っています。(女性も目立っています。)60近い僕からすれば子供のような世代です。そういった若い人達に、「小さくて 強い店」を作り、スペシャルティコーヒーの魅力を広げていって欲しいと思ってます。しかし、目立つのは、素材、エスプレッソ、ラテアート等々、スペシャルティコーヒーのいち部分ばかりです。まぁ、それは業界のリーダー達の責任なんですが…。このままでは、過去コーヒー業界が繰り返して来た、ブームのようなものと、それが終わった後の空しさしか残らないと思います。それにしても、「コーヒー男子」ってなんなんだ。若いっていっても、30過ぎた店主を男子って…。そういわれてしまうようなイメージがあるのか…。たとえ、1人でやっているような個人店であっても、商いとなったらハンデはつかないガチンコですから、イメージは男子やゆるくみえても、実は、見えない部分の土台、基礎と柱のしっかりした店作りをしないと、強い店にはなりません。特に、カフェや喫茶は全業種の中で、一番生産性が低いですから、(黒字企業の一人当たり年間粗利高が400万円いかないですから)スペシャルティコーヒーをビジネスにするならば、その辺を覚悟して、理解する必要があります。で、これから、見えない部分の土台、基礎と柱のしっかりした店作りをして、強い店にはなるにはどんな考え方があるのか、ぼつぼつ書いて行きます。
2012.07.18
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「小さくて 強い店」は、どう作る? を読んでいると、「小さくて 強い店」は、フックでしか無くて、開業希望者向けに、「小さな店」は、どう作る? の特集にしか感じられませんでした。「小さくて 強い店」ということは、潰れないで長く続く店なんだと思うんです。成長期が終わり、成熟期に入った今ですから、「小さくて 強い店」の可能性は確実にあると思います。成熟期というのは、一部でマスマーケットが広がり、一部で細分化が進みますから、その細分化されたマーケットに可能性があるわけです。しかし、細分化されていますから小さな店にぴったりなわけです。そこでポイントになるのは、最適化だと思います。店の大きさからスタイルや提供する価値、固定費変動費等等が最適化されていると強い店作りになると思います。その辺は、店主の思いやスタイルが表現されていますから、伝わってきます。しかし、それだけでは商いになりません。お店のスタイルにマッチしたお客さんとどうやって出会うんですか?知ってもらったら、どうやって来店してもらうんですか?見物がてらで一度だけ来店してもらっても、なかなか商いになりません。(リピートする気の無いひとで、妙に褒めてくれる人がいます。開店したばかりだと、それが嬉しいのですが、リピートを待っていても、来てくれないのが辛いんですね。そいう人を声が大きい人と呼んで、声が大きい人の感想で、店がブレないようにアドバイスします。)そんなこんなで、リピートしてもらい、常連さんになってもらうにはどうしますか?開店した当初は、新鮮な店も、日に日に劣化していきますし、競合の新しい店もでてきます。お客さんは新しい店に惹かれますから、どうしますか?キーワードは「ゆるく見えて、ゆるくない」って書いてありますが、記事がゆるゆるですね。
2012.07.17
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料理通信の「小さくて 強い店」は、どう作る? シリーズのVol.5だそうです。この特集の初回が切り口が良くて、とっても興味深く読んだのを思い出します。今回は…「コーヒー男子の店作り」のコーナーもあるので、さっそく取り寄せて読んでみました。最初に考えたのは…まぁ、最近は業界誌に興味も無くなって、たまにチェックするくらいですし、業界誌からの取材もありませんが、30年前の最初の独立の紅茶の店テ・カーマリーの頃からさかもとこーひー開店して10年くらいは色々な取材を受けていました。(最近は、異業種や経営関係の取材が主ですね。)で、振り返ってみると、その頃同じように紙面誌面に載っていた店のうちどのくらい残っているのか?残っていても、どのくらい生き生きと商いをしているのか?ついつい考えてしまいます。で、この特集を読んでみての最初の感想は、取材、編集の力量なんです。雑誌の編集者は、その業界を材料にして雑誌を売るのが仕事だという現実ですね。勿論、それは当たり前のことなんですが、昔、取材されながら、こちらから生意気にも本質的な問題を伝えても、受けないテーマだと軽くスルーされたんです。それはそれで当然なことと、今は理解しています。そんなこんなで…小さくて強い店 人気店の主が明かす、「長く続く店」強さの秘訣「ゆるく見えて、ゆるくない」、小さな店の育て方を読みながら、しばらく学んで行こうと思います。「様々な業態に個性的な店を見つけることができるようになりました。黄金期を迎えたと言える今、1度行くと、次に必ずまた行きたくなる店と、1度で十分と思う店の分かれ道はどこにあるのか…。」この巻頭の言葉は気になりますよね。しかし、編集者の力量の問題なんでしょうか、業界の特徴なんでしょうか、店舗の大きさ、メニュー、サービス、デザイン、店主の思いばかりなんです。そこに、開業資金が書かれているのが今回の目玉のようです。長く続ける為の、客層の明確化、どのような商品や価値を届けたいのか、その為にはどのような立地と規模を選んだのか、さらに、集客やリピートはどうしているのか、勿論、固定費や変動費に運転資金の考え方、不足していると思います。そんなこと書いても雑誌の売り上げにならないのか、知らないので聞けないのか。まぁ、そんなことを思いました。何回かに分けて書いて行きます。
2012.07.15
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気がついたら、7月になってしまい…なかなか本題に進みませんが…先日、音楽業界についてのブログに、あぁ!同じようなこと考えているんだととっても共感しました。http://blogos.com/article/42056/?axis&p=1まぁ、日本が成長期から成熟期へ移行しているのに、成長期のパラダイムを変えられないでいることに行き着くと思ってます。音楽業界で言えば…複製再生産が出来ない時代はライブで、生ものしかなかったのですから…そうそう巨大なビジネスにはならなかったわけです。それが、レコードからCDへと、たまたま複製再生産できるようになって…そこから普及、成長していったんですが…成長期の後には、衰退期と成熟期が待っているのが通常です。で、その音楽プロデューサーは…「ミリオンなんて出なくなるに決まっているんですよ。僕の考えを言えば、ミリオンが出るような時代っていうのは、みんなが共通の情報を持ちたい時ですよね。あの子が聴いているから私も、みたいな。そういう時期なだけで、それが個に向かった時代には絶対ミリオンは存在しない。100万枚売れるアーティストが1組出るより、1万枚売れるアーティストが100組出たほうが文化的には正しいと思う。」…と、ここに共感したんです。コーヒー業界は…戦後輸入文化の普及とともに、喫茶店からコーヒーが普及し、専門店が増え、家庭にも広がっていきました。導入期には、今の自家焙煎店レベルの規模だったロースターが、喫茶店が増える成長期とともに大きくなり、成長後期になると営業力の強いところがどんどん大きくなっていきました。各地方にあったロースターは全国規模のロースターにお客を取られて行ったものです。で、コーヒーのコモデティ化が進んで価格競争ばかりで、利益性が悪くなったところにスペシャルティコーヒーのムーブメントがきたわけです。しかし、スペシャルティコーヒーはそもそも客層が限定されていますし、間接販売で成長してきたロースターにとってはその魅力を伝える手間もかかるし、そのノウハウも持っていません。そこに個人店レベルの出番があるのですが…ビーンズショップでは、これが小さすぎてどうやって売って良いのか分からない。そこに、カフェ&バリスタに希望を見出すのでですが…これまた利益性は低いし、本当に食べていこうと思ったらチェーン展開が必要。しかし、チェーン展開するタイミングはもう過ぎてしまった。そんなふうに感じています。そんなこんなで…「100万枚売れるアーティストが1組出るより、1万枚売れるアーティストが100組出たほうが文化的には正しいと思う。」です。成熟期は…マスマーケットは低価格競争が激しくなり、そのマーケットが巨大化する一方…価値を優先するマーケットも成熟し、細分化されていきます。まぁ、二極化とも言えます。その細分化されたマーケットに文化的な成熟の可能性があると思います。ラーメンの世界だと…低価格競争が進んでも不思議でないのに…チェーン店とは別に次から次へと個性的魅力的な個人店が増え、しかも情報量も豊かです。コーヒー業界から見ていて、これは凄いし、素晴らしいことだと感じています。で、音楽業界も同じように…1万枚売れるアーティストが100組出る可能性が面白いのに、ビックビジネスに慣れた業界人は100万枚売れるアーティストが出ないと右往左往しているように見えます。もっとも、現実的には1万枚売るのはとってもハードルが高く、1000枚2000枚のレベルがほとんどらしいですが…。そこに、スペシャルティコーヒー業界を重ねてしまいます。僕は、全国に500kg-1000kg/月の豆販売する地域密着の店が増える可能性があると思ってますが…現実には、50kg100kg150kg200kgといったレベルで苦労している店がほとんどだと思います。ましてや、仕入れがここまで高騰しては安売りで力づくで販売量増やすこともできない状況になってしまいましたしね。すると、クオリティの高い豆を、しっかりと焙煎ブレンドして、適正な価格で、お客様を増やすというまともな方法しか通用しなくなってきました。で、たしかに、ハードルはあるんですが…そこをクリアーすると…マーケットは小さいし、手間はかかるし…で、大きい会社が参入しにくいという利点もあるんです。とりあえず、全体像をまとめてきました。
2012.07.01
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日曜日は焙煎を休んで…ゆっくりと7時過ぎまで寝ています。普段は5時半頃起きて、顔洗って着替えてすぐ店に行くのですが…日曜は、起きてからぼーっとするひとときが嬉しいです。で、7時半からの「がっちりマンデー」を観てるのですが…今朝は「ラウンドワン」でした。うちの近所にもありますが…行ったことないです。で、ぼーっと観ていて…なるほど♪お客さんの立場になって、如何に楽しんでもらうか徹底して考えていることが伝わってきました。伸びている会社はたいしたものです。で、ボウリングの話しになりました。一時間に一度はイベントをしているそうです。ゲームを中断して、一斉に投げて、当たった人にはレイをかけて、写真撮って、プレゼントしたり、オイルの塗り加減でストライクが出やすいようにしたり…。僕は中高とボウリングブームで…ジュニアボウリング倶楽部に入り、マイボウルとユニフォーム持って、10ゲームとか練習して、試合にも出ていたボウリング少年だったのですが…ボウリング場はお客さんのほとんどが気軽に遊びにきている人なのに…少数のスポーツとしてプレイしている人を会員にして、試合を組んで、ボウルや靴販売したりしています。それは、経営努力と言えるものですが…普通の遊びにきている人にはなんだか工夫が無くて、自分達でそれなりに楽しむしかない。(ブームの時はいいですげ…。)じゃー、熱心に練習して、試合にでてくれるようなお客さんで成り立つのかといったら難しい。そこをラウンドワンは割り切って…普通のお客さんに如何に楽しんでもらえるかにフォーカスしていることが分かりました。で、スペシャルティコーヒーに置き換えると…つまり、エスプレッソとかラテアートとか、パブリックカッピングという店内でお客様相手にプロのカッピングみたいなことをするのが流行ってますが(まぁ、アメリカのパクリですが…。)…これは、普通のコーヒー好きのお客様からは遠く離れているんではと思うのです。(ハッタリにはなりますが…。)勿論、プロやプロ予備軍の方の為のセミナーは良いのですが…それを一般のお客様向けにするというのは、一見専門的なようでいて…実は効果性に問題があるように思います。結局、プロ予備軍やマニアおたくばかりが集うって感じでしょうね…それはそれで楽しいのでしょうけれども。その周りで…たくさんの美味しいもの大好き、コーヒー大好きな方が置いてけぼりになっていることが見えてこないでしょう。怖い事です。(コーヒー大好きな方々の暮らしを見ていないように感じますね。)
2012.06.24
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さてさて、予告編からスタートした、「スペシャルティコーヒービジネスのイノベーション」ですが、なぜ、こんなタイトルで書こうと思ったのか?そもそも、輸入文化でプレミアム感いっぱいでビジネスにしてきたコーヒーがどんどん普及して、どんどんコモデティ化して、価格競争が激しくなり、一方、消費者にとってはコーヒーなんてこんなものだろうと期待も無くなり、コーヒー業界としては行き詰まった状況をなんとかしたいということから、スペシャルティコーヒーというトレンドをこれ幸いとスペシャルティコーヒーにチャンスを期待したんだと思います。しかし、今迄なんだかんだとマイナス面ばかりを書いてきましたが、欧米と日本には、前提条件の違いがあって、スペシャルティコーヒー以前は、欧米の何かをパクればなんとかビジネスになったのに、スペシャルティコーヒーはそれではどうにも上手くいかないようです。では、それらを踏まえて、どうすれば上手くいくのか?その辺を少しずつ書いていこうと思ってます。
2012.06.09
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お陰さまで…「マックコーヒー戦争」シリーズがなかなか嬉しい反応があったので(コーヒー業界は別として…。)励みになりました。で、これでだいぶ準備が整いましたので、「コーヒービジネスを考える」シリーズの真打「スペシャルティコーヒービジネスのイノベーション」をスタートしようと思ってます。僕がスペシャルティコーヒーを知って、即踏み込み、13年になりました。まぁ、それまでは日本の伝統的な自家焙煎店として、なんとか子どもをきちんと育てられるくらいの商いにしたいと願って、職人としての自分を生かすために、商い、ビジネスを学んできました。なんてったって、喫茶ビジネスは一人当たりの年間粗利額が、全業種の中で一番少ないというデータを知り、喫茶店で独立したいって思った時点で、自分に如何にビジネスのセンスが無いかを身にしみて分かったくらいですから…。それでも、他に何にも出来ないので、喫茶業で生きて行くにはどうしたら良いか?学ぼうにも業界にはあまりにも情報が無いので、異業種から学びはじめて、30数年。最近、なんとか、日本で、スペシャルティコーヒーがビジネスとして成り立つためには何が必要か分かってきました。いや~、長かった。そんなこんなで、ぼちぼちとですが、「スペシャルティコーヒービジネスのイノベーション」として書いていこうと思ってます。
2012.06.03
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異業種の方々から反応があって、励みになりました、ありがとうございました。そんなこんなで、メモ代わりに書いて来た「マックコーヒー戦争」ですが、最終回にしようと思います。詳しく書いて行くと切りが無いのと…それなりにまとめようとするとエネルギーいりますんで…大変です。で、ようはコーヒー業界は…昭和の成長期のコーヒー業界が忘れられないって感じです。マスマーケットの消費者相手に、輸入文化の匂いを振りかけて…一応味に拘っている振りして…儲かるいい時代だったようです。その儲け先の喫茶店が減少して、もう30年。残っているのはロースターばかりですが…そのロースターさえ減少していっています。で、気がつけば…缶コーヒーやインスタント、量販店向け安売り、ファミレス、ファーストフード、コンビニ等に付加価値を持って行かれ…ロースターは下請け体質一色。では、個人店はよいのか?というと…生産性が一番低い業種ですから…世間からは趣味の店ですか?って言われるのが相場です。そこを生産性の低さを客数と多店化でカバーするチェーン店ばかりになりましたが…すると、味がどうのこうのってなりますが…お客様は味だけで利用するわけではないですし…スタバは最初からサードプレイスって言っているのに…業界からは、あんな苦いコーヒーとかコーヒー売らないで牛乳売っているといった見当違いばかりでしたし…いつのまにか、コーヒー専門では無いと言っているコメダがビジネスモデル作り上げてるし…。で、このような成熟期は、どんどんマスマーケットが大きくなり、そのマーケットは安売り競争が激しく…一方では、マーケットが細分化されて、その細分化された顧客層には明確なピンポイントの価値でないと相手にされません。そして、いつでも、商いは客数が基礎になります。個人店にとっては、顧客層を明確にして価値作りを進め、その顧客の数をどうやって増やして行くかが見えてくれば…そんな手間がかかって小さなマーケットには大手は入ってこれませんから…けっこう快適でやりがいのある商いになる可能性大です。そこには、カスタマー・オリエンテッドとクラフトというスペシャルティコーヒーのテーマが待ってくれています。
2012.05.29
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明日の月曜日は、朝から夜まで出張で出かけますので…気持ちの良い夜風を感じながら…「 マックコーヒー戦争-5」を書いてみます。あんなに大きな会社のマクドナルドが昔の単純な拡大路線、売り上げアップ路線から真面目になってしまい…顧客層を「キッズ&ファミリー」と明確にして…「マクドナルドの強みはバリューフォーマネーとスーパーコンビニエンスの2つだけ。そのために心を1つにしたい」…「クォーターパウンダーやビッグアメリカなど単価の高いヒット商品が相次ぎ、マクドナルドは高付加価値路線と見られているのではないか」…と、再び基本の顧客の創造、顧客基盤の作り直しにフォーカスするようです。そんなマクドナルドのいち部分でしかないプレミアムコーヒーなのに、影響の大きさに震え上がります。マクドナルド程の規模であっても…「キッズ&ファミリー」「バリューフォーマネーとスーパーコンビニエンス」にフォーカスして、会社の資源を一点集中しているわけです。それは、「キッズ&ファミリー」の為の「バリューとコンビニエンス」と明確になっています。顧客層を明確にして、その顧客の価値と利便性に徹底すると考えられます。それに比べてコーヒー業界は…せっかくスペシャルティコーヒーのムーブメントがおきたのに…そして素晴らしい素材が流通するようになったのに…10年経っても、素材のスペック競争と農園やオークションのプレミアム競争からステップアップできない状況だと思ってます。(まぁ、手段でしかないカッピングスキルが目的化しているようにもみえますし…。)そこには「顧客の価値と利便性」の顧客が見えなければ、価値も利便性も漠然としたものでしかありません。欧米のカフェの成功をパクりたくて、エスプレッソやラテに力を入れていますが…カフェ自体が500-1000人/日の客数を前提としたビジネスなのに…ラテアートで遊んでいては、頑張っているバリスタのみなさんの行く末が見えません。そうこうしている内に、マクドナルドがその500-1000人/日の客数を軽く持って行ってしまいそうです。客数をベースにしたビジネスモデルが完成していますから…立地から店舗デザイン、スタッフのオペレーションまですでにあるものです。一方、コーヒー業界は、独自の付加価値を創造できないまま手間賃稼ぎの下請け体質に浸りきっています。エネルギーのある会社でも、BtoC、BtoB、カフェと戦力分散していては、勝負になりません。消費者と言う言葉しか使えないようではレベルが低すぎます。まぁ、その前にローストのメソッドも確立できないのですから仕方がありませんね。
2012.05.27
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Twitterでこの「マックコーヒー戦争」について…「カフェやりたいとか言ってるメルヘンはこういうの読まないんだろうなぁ。」ってきたので…「業界全体がメルヘンだから」って返事しました。そんなこんなで、地味なんだか、受けないんだかいつも反応が薄いさかもとこーひーのブログですが…いつもより反応があるので…日曜営業のすき間を見つけて今日もアップしてみます。もう何度も書いてますが…喫茶店、カフェは生産性が低くいのがビジネス的には最大の欠点なんですが、逆に利点もあると思います。それは、長年喫茶店を開業したい人が途切れなくいるように、コーヒー、喫茶、カフェは、気軽にできて、気軽に来店してくれる強み、特徴があるということなんだと思います。さかもとこーひーのお客様の中にもいらっしゃって…上手にカフェの良さを活かしているなぁーと感心しているのですが…カフェをするんなら、カフェをメインにしないで…物販や教室セミナーをメインにして、カフェの来店しやすさを利用するとまぁ成り立つ可能性があると思ってます。近所で、住宅地の奥の奥に人気のカフェがあるんですが…営業は金曜と土曜日だけ、平日はパンやケーキの教室なんです。自宅で主婦の方がやっているんですが…無理無く、ご自身のやりたいことを出来ているんだろうなぁーと思います。さかもとこーひーのお客様では、ギャラリーしながらカフェをしたり、ギャラリーや古書店をしながらカフェをしたりしているお店もあります。ギャラリーや古書店は、敷居が高かったり、来店数が少なかったりするリスクがありますが…そこにカフェがあるだけで、コミュニティもできるし、気軽に来店できるし、古書や作品が飾られている空間でお茶するのはなかなか魅力的ですし…カフェの売り上げだけで経営していかなくても良いし…羨ましいくらいです。ただ、ブックカフェとかいって、本屋さんにカフェを併設するパターンがありますが…これだと、カフェだけで維持経営していくので、カフェを営業する側はあんまりメリットないと思います。で、マックやコンビニはそれを狙い撃ちしていると思います。コーヒーだけで儲けようと思うと難しいですが、マックからすでにある仕組みにカフェをのっけるだけで、チャンスロスを減らせます。マックは24h営業を増やしたり、ドライブスルーに力を入れたり、朝マックしたり、小規模店閉鎖して一定の立地や規模で利益性の高い店舗に集約したりして…考えている事が明確です。客数を増やすってことですね。そこにカフェが加わりますからね。カフェだけで営業している店はたまったものではありません。知らず知らずのうちに~♪影響でてくるでしょう。勿論、お客さんにとって価値があるのが前提ですが…リニューアルして、デザイン変えて、商品にも力を入れていますからね。コンビニだと、もうどんどん時代やお客さんが変わって行く事に、ビシビシ対応していって…もう飽和かと言われても、まだまだ伸びていますから…その変化に対応していくことに感心しますが…コーヒーもそのひとつなんでしょう。気がつくと、コンビニでコーヒー買うのが当たり前になるかもしれません。ようするに、コーヒーのフロントエンドとしてのポジショニングを上手に利用しようとしているんだと思います。ドトールやスタバはその点凄いですね、コーヒーをメインに伸びていますから。(コメダやサンマルクはコーヒーをメインにしているようで、実はフロントエンドにしていると感じています。)しかし、そうであっても喫茶カフェの生産性、利益性の低さがついてまわります。それはチェーン化、店数の多さがカバーできるわけです。或は、客数の多さですね。客数の多さは最低500人/日必要でしょう。アメリカの成功例は、客数の多いカフェで立ち上げ、そこからはBtoBでしょう。カフェだけでは、大きなチェーンに適いませんからね。先日、O珈琲で働いている若い人がさかもとこーひーにきました。ブログを読んでいるそうです。O珈琲はかなり意欲的に頑張っていると思いますが、カフェ、BtoB、量販店ルートのBtoCと戦力分散しているので、それぞれに競合が多く、なかなか勝ち目の薄い戦略だと思いますが、さてどうなるでしょう。因みに、その若い人は、コーヒーメーカーで淹れて、時間の経ったルワンダCOEキブンブウェを感激してました。
2012.05.20
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コーヒー業界ネタながら…異業種の方の反応があった昨日の「 マックコーヒー戦争-1」でした。いつも、10時の開店前には焙煎を終えるよう段取りしているんですが…「ドリップバッグ・カフェデイジー」の2回目の豆を急遽発送するための焙煎が加わったので…今朝は開店後も焙煎していて…バタバタどっと疲れてしまいました。そんなこんなで、ひと息ついたので…「 マックコーヒー戦争-2」です。マクドナルドがカフェに挑むのは3回目だったと思いますが…以前の2回は上手く行かなかったのですが…さて、今回はどうなるのか?気になります。最初は、自分なりの判断が出来ずに、上手くいくのかいかないのかそれなりなのか、難しいなぁーと思っていました。前回の時も注目していたので…けっこうはっきりと覚えています。あの時は、ありゃりゃぁー、マクドナルド程の会社でもこんな判断ミスするんだなぁーと、経営の難しさを感じたものでした。と、いうのも…あの頃は、安売り競争が激しい時で、店は荒れていたし、店内もうるさいし、コーヒーはクオリティ低いことで定評あったし…そんな状態でカフェで儲けようと参入しても、お客さんの支持は得られないだろうと思いました。さらに、ドトールやスタバが拡大していく中で…ファーストフードとしては強者であっても、カフェとしては新規参入の弱者なのに…どうしても意識はマクドナルドの強者的なものが感じられたからです。これでは、お客様の支持は得られないでしょう。そこで今回ですが…今回はマックのイメージが向上していること、マックのコーヒーが定着していて、爆発的に売れている事、新しいデザインの店舗が増えているこ等、前2回とは条件が違っていると思います。先日、新橋駅前のマックで朝10時前に並んでいると、まぁみなさん次から次へとコーヒーを買ってテイクアウトしていきます。アメリカのカフェでのテイクアウトコーヒーの出方を圧倒していました。なんていっても、3台4台の行列レジでどんどんコーヒー売れていますから、凄いです。普段は、近所の住宅地のマックしか知らないので…ビジネス立地の凄さに驚きました。もしかしたら、その辺に手応えとチャンスを見たのかもしれませんね。カフェの基本は…客数で…最低500人/日…できたら1000人/日はお客さんが来てくれるような立地、規模、オペレーション、クオリティだと…アメリカの繁盛カフェを見て回る中で思いました。昭和の繁盛喫茶店は、フルサービスで300人500人/日入る店が珍しくなかったんですが…その先に行けなかったですね。やはりドトールが最初にセルフはじめたのは革新だったと思います。で、今それだけの客数こなすための…立地や広さとオペレーションが個人店ではハードル高すぎるでしょう。で、マックにはすでにそれらが揃っているんですね。注文から作って、次から次へと販売していく仕組みがすでにあるんですから…お客さんも慣れているし…そこにカフェ加えるのは難しく無いでしょう。これを考えていて…アマゾンが浮かびました。アマゾンは本からスタートして、今はその仕組みを使って、何でも販売するようになりました。マックも立地と広さ、オペレーションの優秀さを使ってカフェ加えるのは同じなんじゃないかと。今回、まずは都心立地で300席規模の大型店からスタートするようですから、恐ろしいです。客層と地域を明確にして、効果的な規模でいくんでしょう。さらに、ドトールに次ぐ店舗数を狙っているそうですから、スタバを狙っているのかもしれません。コンビニもコーヒーにチャンスを見ているようですが、こちらは、一日30-50杯を60-80杯に増やしたいということなんで、マックとは目標が違いますね。そこで、一番先に影響受けるのが、個人店です。
2012.05.19
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最近ネットの経済方面でも、マクドナルドやコンビニがコーヒーに力を入れてきていることが記事になっています。コンビニのコーヒーはあんまり気にしてなかったのですが…先日、セブンイレブン行ってコーヒー体験してきました。マックのコーヒーはプレミアムコーヒーになってからは定期的にチェックしています。そんなこんなで…今週は新発売した「ドリップバッグ・カフェデイジー」が予想を越える反響でジタバタしていて…初回分では間に合わないペースにあわてて追加の段取りを進め…オリジナルのパッケージデザインも急いでもらい…なんとか3回目のロットからはオリジナルデザインで印刷できそうとなり…メモしておいたマックのコーヒーにまつわることをアップしていこうと思ってます。まぁ、あまりにもコーヒー業界がのんびりしていて…異業種に美味しいところ軽く持っていかれそうなんで…焼け石に水でしょうが…とりあえずメモだけはアップしようと思いました。まずは、近所にできたコメダからスタートします。「今日は、コメダが近所に出来たので行ってきました。市原市役所のある国分寺台というリタイア世代が多い住宅地の近隣、カインズの大型ホームセンターの一角で、隣は銚子丸という千葉メインの繁盛グルメ回転寿しもあります。GW明けの月曜日午後一時過ぎで60席あってもウエイティング。リタイア世代いっぱいの住宅地は近いし、立地、席数と抑えていますね。天井高く開放感あって、ボックス席でみなさんおしゃべり夢中でした。子育て世代、リアタイア世代の主婦層にはドンピシャでしょう。スタッフは20歳位の男女6名で抑えてますね。単価もけっこう高いでしょう。800-1000円は使いそう、だとするとファミレスとそんなに変わらない。それにしては軽装備だ。シノワール小、ソフトクリーム好きとしてはけっこうツボでした。メープルシロップ(メープルシロップフレーバーシロップ?)も親切ですね。ホットドックもOK。コーヒーは他所とおなじで苦労していて、レスクリーン、焙煎深く、なかなか辛いものがあります。最近、さかもとこーひーの常連さんになった元コーヒーマニア現さかもとこーひー常連のお客さんは…「喫茶店て、必ずしもコーヒーを飲ませるとこじゃないんだな」と思いました。文句なしに楽しいメニュー構成ですし、店内の雰囲気も良かったです。コーヒーオタクがカフェをやると失敗するケースが多い理由が、コメダに行くと分かったような気がします。…と、言ってますが、全く同感です。スタバ、ドトール、サンマルク、コメダ、マックに包囲されたら…お絵描きラテアート族はたまったものではありません。スタバ、ドトール、サンマルク、コメダ、マック…これらは、あきらかに自店のお客さんを見ていますね。コメダの前にスタバに行きました。スタバは、新しいウイローブレンド。素材の高騰の影響大、苦労している。焙煎も浅く焙いたら欠点隠せない。試飲のパイクプレースブレンドのほうがバランス良い。帰りにはマックに寄りました。一番感心したのは、やっぱりMcCafe。100円で他と変わらないどころか、明確な規準がうかがえる狙い撃ちのクオリティと味作り。こりゃプロの仕事だ。冷めてもそれなりに明るさがあるのは、その魅力を狙っているから。日本のスペシャルティコーヒーがこの10年で失ったものは大きく、取り返しがつかないように感じます。スペックシンドロームとお絵描きお遊びのツケが大きすぎる。素材のクオリティは手段でしかないのに。」
2012.05.18
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「コーヒービジネスを考える(35)」またまた、ふた月ぶりになってしまった「コーヒービジネスを考える」ですが、どうにもモチベーションが上がらなくて、すみません。基本的なことは語り尽きして、後は、書けないことや、書いても伝わらないことばかりになってしまったということがありますが、業界を見ていると、さかもとこーひーとは方向性があまりにも違う為に、むなしさを感じるってことが大きいでしょう。わざわざ書かなくても、さかもとこーひーは理想的な商いに向かって一歩一歩進んでいますし、アドバイスをしている仲間も確実に成果を出しているので、ここに書く必要を感じなくなっているんですね。まぁ、そんなこと言っても、やる気があって、真面目な若い人が、この業界でビジネスの基本を知らないばかりに苦労…苦労するのは構わないのですが、挫折して業界を離れていくのは惜しいので、ゆっくりとでも書いてみようと思ってます。「超」入門 失敗の本質ダイヤモンド社この本を先日読んで、複雑な気持ちになりました。これは、名著と呼ばれる「失敗の本質」が少し難解であるのと…「失敗の本質」僕も持っていますが、やはり途中から流し読みになってしまいました。大東亜戦争の日本軍の失敗をテーマにしているので、ビジネスに落とし込み辛いことがあり、その入門書として書かれたものです。で、想定外の連続する時代を強く生き抜くための本ということですが…今の日本の状況…大震災、原発問題の中、政治、官僚、東電のあれこれが戦争の敗戦と重なってきて、なんともやりきれません。そこには、日本企業、日本組織、日本人論が迫ってきます。まぁ、そういった大きなテーマは別にしても、コーヒー業界を見渡しても、同じ問題が浮かび上がってくることに憂鬱な気持ちになりました。せっかくのスペシャルティコーヒーという農産物の原則を踏まえた素晴らしい素材を手にしたのに、その素材を使ってビジネスにしようとするのは、過去の成功体験である欧米のスタイルをいち早く輸入、取り入れる、パクリをする競争から一歩も出ていません。スペシャルティコーヒーはカスタマー・オリエンテッドで、スペシャルティコーヒーはクラフトであるという原則は横に置いといて、産地自慢、機械のトレンドを追いかける競争、本来余技であるはずのラテアート競争、ロースターはバリスタムーブメントを利用してのBtoB卸競争。スキルアップに熱心なバリスタのみなさんは、利益性が最悪なカフェに突入していきます。かといって、ビーンズショップでまともに食べていくノウハウの構築はなされません。ようは、流行をおいかける競争だけにしか見えません。そこには、日本に暮らすコーヒー好きの人達に、どのような豊かな、心地よいコーヒーのある暮らしを提供するかっていう視点が感じられません。提供するだけでは商いになりませんから、必要とされなければいけないんですね。必要とされるってことは、ビジネスになるってことです。感情的に、一部の常連さんにだけ必要とされても、まともに稼ぎ、続けていけなければ必要とされているとは言えません。え~、まとまりませんね。欧米のカフェは、一日の来店客数が1000人レベルが前提なんですね。日本なら、500人前後は最低必要でしょう。それは、ドトールやスタバのレベルになります。そうなると、立地、店舗の広さが前提になりますから、投資が大きくなってきます。さらに、そういったマーケットは、スタバ、ドトール、マクドナルド、コンビニで抑えられてしまいました。個人店レベルのカフェでは、50人100人でしょう。何故、みんなカフェに突入するんでしょうか?やはり喫茶店の夢が捨てられないのでしょうか?店さえ構えればなんとなく気軽で楽しそうな仕事にみえるから?和食やフレンチのような修行必要ないですし?ならば、ローストして、カフェとビーンズショップの二毛作?ビーンズショップに力を入れれば、カフェが重荷になりますし、カフェに力を入れれば、豆はそうは売れません。どっちつかずでしょう。世の中には、ヘビーユーザーで美味しいコーヒーを待ち望んでいるお客様が想像以上にいるのに、業界には見えていないようです。業界に、BtoC小売りのセンスもノウハウも無いですからね。そんなこんなで、今日も愚痴になってしまいました。
2012.04.19
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「コーヒービジネスを考える(34)」前回の「コーヒービジネスを考える(33)」をアップしたのが12/12でした。その前が11/10でした。37年前に喫茶業界に入ってから業界誌を読みあさって、色々な情報を吸収してきましたが、それも10年位で…欲しい情報が無くなり、それ以来異業種の方に関心を持ってきました。そして、業界には広まっていないことを若い人に伝えようとHP開設以来10年ちょっと発信してきましたが、あんまり反応が無いし、自分の商売も忙しいので、ついつい面倒になってきましたが、今年になって、2件程反応があり、新しい焙煎機のバタバタも落ち着いてきたので、まぁ、のんびりペースだと思いますが、またアップしていこうと思ってます。本音は、同業者の勉強不足に呆れ返っています。自営レベルから、中小ロースター(大きいところは知りません)、スペシャルティコーヒーをリードする方々、戦後の成長期の延長のままか、欧米のパクリかですね。それが、産地情報競争とエスプレッソ依存でしょう。カスタマーが見えていないと思ってます。未だに、消費者と原料がまかり通っている後進性ですから。コモデティ、プレミアムからスペシャルティへと言いながら、コンシューマーですからね。まぁ、そんなこんなで復習をして、しばらく前から考えている事は、「最適化」です。スペシャルティコーヒーのビジネスにとって「最適な」ビジネスモデル、規模は何か?今、どんなビジネスでも、大きすぎても、小さすぎても、効果的では無く、弱いものとなってしまいます。まぁ、すでに答えはでていますが、それは又徐々に…。一年程前に書いたブログをご紹介します。スペシャルティコーヒー・スモールビジネスマーケティングさかもとこーひーのHPのバックナンバーから、「独立を目指す君へ」でも、色々と書いています。
2012.02.13
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「コーヒービジネスを考える(33)」今年最後の「コーヒービジネスを考える」になります。前回は、11/10でした。すみません、間が空きました。スペシャルティコーヒーのコモデティ化から、ラーメン業界はコモデティ化から逃れていて、素晴らしいなって話しが進みました。今年を振り返ると…日本にスペシャルティコーヒーが入って来て、10年を越えて…最近は、そのスペシャルティコーヒーに興味を持った若い方々の参入が目立ってきました。喜ばしいことだと思ってます。しかし、業界のリーダーの方々を見ていると、相変わらず10年間変わらずの素材、産地、生産者フォーカスとエスプレッソ、バリスタばかり。その先に進んでいません。焙煎のメソッドは右往左往、焙煎が確立できなければブレンドにも、フードペアリングにも進めません。踏み込んでいると思っているのは自己満足ばかり。さらに、スペシャルティコーヒーでどうビジネスにしていくのかも示されず、素材自慢ばかり。スペシャルティコーヒーはカスタマー・オリエンテッドで、クラフトなのに…その重要な原則は置いてきぼりです。ネットではエスプレッソ関連で盛り上がっているようですが、これは、昭和の自家焙煎、ネルドリップが、スペシャルティコーヒー、エスプレッソになっただけだと感じています。勿論、それは素晴らしいのですが、あくまでも一部のマニア層イノベーター層の話しです。で、今日の本題ですが…ずーっと気になっているのが…「原料」と「消費者」です。スペシャルティコーヒーをリードする立場の方々から、何度も「原料」と「消費者」と聞いています。「原料」と「消費者」はコモデティコーヒーの言葉だと思ってます。スペシャルティコーヒーはクラフトだと考えている人が、「原料」と言うでしょうか?フレンチや和食の料理人が、自分が仕入れたクオリティの高い魚や肉や野菜を「原料」と言うでしょうか?同じように、「消費者」はマスマーケット、コモデティマーケットの不特定多数のお客さんに対する言葉です。顔の見える生産者から、クオリティの高い生豆を仕入れ、クラフトで焙煎したスペシャルティコーヒーは、その際立つ魅力、価値を評価し、必要としてくださるお客様、顧客に対して届けるものだと思ってます。それは、コンシューマー、消費者では無く、カスタマー、顧客だと思ってます。リーダーのみなさんは、スペシャルティコーヒーを工業製品としてのビジネスチャンスとしか感じていないのでしょうか?こんな根本的なことが、業界で認識されていないことに、疑問を感じています。今年はこの辺で…。一年程前に書いたブログをご紹介します。スペシャルティコーヒー・スモールビジネスマーケティングさかもとこーひーのHPのバックナンバーから、「独立を目指す君へ」でも、色々と書いています。
2011.12.12
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「コーヒービジネスを考える(32)」前回は、スペシャルティコーヒーのコモデティ化から、ラーメン業界はコモデティ化から逃れていて、素晴らしいなって話しが進みました。日本は成長期から成熟期、或は衰退期にはいって…価格競争があらゆる業界で激しくなっています。外食業界もファーストフードやファミレス、居酒屋を代表にして価格競争が進み、競争が激しいなか、質に疑問があったチェーン店のレベルアップが進み、寡占化に呑み込まれています。中途半端な個人店は、物量や資金面だけでなく、個人技の商品やサービスでも敵わなくなり、閉店に追い込まれています。ラーメン業界も、大手チェーン店のパワーは凄まじいものがあり、価格競争が激しくなっています。しかし、そんな中…元気なラーメン店は平気で700円800円1000円で繁盛しています。内装、設備はローコスト、食べ終わったらお客様入れ替わりますから回転は良いですし。ファミレスが、内装、駐車場にコストをかけて、ランチが700円800円…1000円はなかなかむずかしい、それに、ゆっくりできて、回転はよくない。さらに、お客様はそれほど価値を感じているわけでは無い。この辺は考えさせられます。今日はこの辺で…。一年程前に書いたブログをご紹介します。スペシャルティコーヒー・スモールビジネスマーケティングさかもとこーひーのHPのバックナンバーから、「独立を目指す君へ」でも、色々と書いています。
2011.11.10
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「コーヒービジネスを考える(31)」前回は、スペシャルティコーヒーのコモデティ化でした。そんなことを考えていると、ラーメン業界は凄いなぁと思いました。まぁ、ラーメン好きですが、それほど詳しくもなかったのですが、コーヒー業界にはけっこうラーメン好き?マニア?フリーク?な人が多いってことを知り、最近は、千葉や都内の有名店に行くようになりました。すると…情報は充実しているし…それぞれのお店が個性的で…しかも、なかなかレベルが高いし…コッテリ系は苦手ですが、最近その美味しさが分かるようになってきて…う~~ん、素晴らしいな!と。しかも、インスタントラーメンからカップ麺まで普及していて、工業化が進んでいるし…チェーン店も多く…放っておけば…価格競争に陥り…価格競争激しいのは牛丼他たくさんありますよね…個人店がどんどん少なくなっていっても不思議では無いはずなのに…。たしかに、昔ながらのラーメン店は無くなっていますが…逆に、個性豊かな、多様性いっぱいで、元気で、繁盛していて、しかも、女性や家族連れもいるし…コモデティ化から逃れているなぁーと…感心するのです。しかも、ラーメンもコーヒーも脱サラがけっこう多い業界なのに…。今日はこの辺で…。一年程前に書いたブログをご紹介します。スペシャルティコーヒー・スモールビジネスマーケティングさかもとこーひーのHPのバックナンバーから、「独立を目指す君へ」でも、色々と書いています。
2011.11.04
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「コーヒービジネスを考える(30)」前回は、コーヒー全体のコモデティ化が進む中で、救世主になるはずのスペシャルティコーヒーがまたもやコモデティ化を歩んでいるように危惧しているというお話しでした。スペシャルティコーヒーは、カッピングメソッドが確立されて、生産者から流通、ロースター、バリスタまで、ある程度?かなり?世界共通の物差しでスペックを測れるようになりました。これによって、生産者はどのような素材を作れば、エンドユーザーに評価されるのかが分かりやすくなり、PDCAサイクルでより魅力的なコーヒーを生産できるようになったのです。が、それではまだ素材レベルの話しで、エンドユーザー、自店のカスタマーにとって魅力的な商品に仕上げ、カスタマーがその魅力、価値を感じ、認めてくれなければ、単なる素材でしか無いのです。その為には、的確な焙煎やブレンドをして、スペシャルティコーヒーに価値を感じてくれるお客様と出会い、その魅力を伝え続けるという、手間隙が必要なわけです。日本のスペシャルティコーヒー業界は、この約10年、素材の流通とカッピングメソッドの確立には素晴らしい結果を出しましたが、残念ながら、その先の工程は…。この10年熱心だったのは、素材&農園自慢ばかりだったのです。未だに、日本のスペシャルティコーヒーの焙煎メソッドが確立されていないことで分かります。焙煎が出来ないのに、ブレンドが進化するわけありません。農園のコメントは多くても、売り物のコーヒーのコメントになると、カッピング用語がふたつ、みっつ、よっつ並んでいるだけというサイトが目立ちます。あっ、余談でした。すると、カッピングによって、スペックがきちんとしているだけに、コモデティ化の大きな落とし穴が空いていると思ってます。スペシャルティコーヒーは多様性あるキャラクターが魅力なのに、きちんと焙けていない豆では、どれも対して変わらない魅力…するとコモデティ化が進み…価格競争に入ります。そういえば、未だに、500gパックボリュームディスカウントの売り方が目立っています。日本のスペシャルティコーヒーは最初からディスカウント商法に頼っていました。さかもとこーひーでも、当初500gパックで割り引いていましたが、スペシャルティコーヒーは多様な魅力を楽しめるのに、500gパックでは比較する楽しみが減じてしまうので、直ぐに止めたのです。今日はこの辺で…。一年程前に書いたブログをご紹介します。スペシャルティコーヒー・スモールビジネスマーケティングさかもとこーひーのHPのバックナンバーから、「独立を目指す君へ」でも、色々と書いています。
2011.10.28
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「コーヒービジネスを考える(29)」前回は、スペシャルティコーヒーのコモデティ化が進んでいるというお話しでした。コーヒーが喫茶店やレストランで飲まれるものから、コーヒー専門店が増えて、一方、デパートで一部の通に買われていたのが、スーパー等量販店で広がり、その後、自家焙煎店や卸や安売りを前面に出した豆売り店が増え、ペーパードリップやコーヒーメーカーも普及し、美味しいコーヒーの淹れ方等コツも広まり、魅力的なコーヒーが家庭に広まるのかと思いきや、現実には、コーヒーなんてこの程度と認識されて、たいして違わないなら、安いのでいいや!そんな感じでコモデティ化が進み、価格競争が激しくなりました。同時に、ファミレス等からの値下げ要求はどんどん厳しくなり、品質は落ちるばかり。コーヒー業界全体で利益性がどんどん落ちて行ったところに現れたのが、スペシャルティコーヒーだと思ってます。その救世主たるスペシャルティコーヒーがまたもやコモデティ化を歩んでいるように危惧しています。今日はこの辺で…。一年程前に書いたブログをご紹介します。スペシャルティコーヒー・スモールビジネスマーケティングさかもとこーひーのHPのバックナンバーから、「独立を目指す君へ」でも、色々と書いています。
2011.10.20
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「コーヒービジネスを考える(28)」気がついたら…ひと月も…「コーヒービジネスを考える」をアップしていませんでした。個人的に、スペシャルティコーヒーのマイクロロースター&ビーンズショップとしてのツボが見えて来たので、そちらに集中していました。せっかく素晴らしい素材が流通してきていても、ビーンズショップはマーケットが限定されているし、ある程度の(はっきりと具体的な数字は見えていますが…)販売量、顧客数を得るまで、ほんと売り上げが小さく、苦しいのは昔から同じです。しかし、一定のラインを越えると、地域に根差して、コーヒー好きな常連さんに喜ばれ、なかなか恵まれた商いになります。まぁ、その辺は追々書いていきますが…ここ数ヶ月ずーっと気になっていることがあります。それは、日本のスペシャルティコーヒーがプレミアムコーヒー的に伸びて来たと思っていますが、このまま行くと、スペシャルティコーヒーのコモデティ化が進んでしまいそうだということです。コーヒーがコモデティ化して、価格競争に陥ったところに現れたのがスペシャルティコーヒーです。そのスペシャルティコーヒーがコモデティ化の道を進んでいるように見えるのです。この10年のツケがまわってくるように感じています。今日はこの辺で…。一年程前に書いたブログをご紹介します。スペシャルティコーヒー・スモールビジネスマーケティングさかもとこーひーのHPのバックナンバーから、「独立を目指す君へ」でも、色々と書いています。
2011.10.12
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「コーヒービジネスを考える(27)」前回は、直接販売の個人店で、不景気、震災、原発等の影響が大きい店は、直接販売の意味が分かっていない、というお話しでした。まぁ、喫茶店カフェもお客様と直接接しますから、直接販売と言えますが、この場合、少し違ってきます。同じ飲食でも、ある程度客単価の高い店と客単価の低い店でも違ってきます。食事に2時間3時間かかるスタイルの店だと、お客様とのコミュニケーションの質が違いますよね。いや、カフェでも常連さんとは密接にコミュニケーションとれているという店も多いと思います。僕が昔やっていた紅茶の店テ・カーマリーでも、常連さんととっても蜜でした。でも、ちょっと違うんですよね。今日はこの辺で…。一年程前に書いたブログをご紹介します。スペシャルティコーヒー・スモールビジネスマーケティングさかもとこーひーのHPのバックナンバーから、「独立を目指す君へ」でも、色々と書いています。
2011.09.14
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