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ところで、私は、ちょっと秘密をもっているのだ。相手のことばかりどうこう言える立場にはない。今ではその秘密にそんなに悩むことはないが、そう成りだした30代はじめころはずいぶん悩んだ。だからそのことは、前もって彼女に言っておかねばならないのだ。色々なことで見栄をはりすぎて自分をよく見せようとしても後で大変な思いをするくらいなら前もって自分の実態を話て、イメージだけとか職業だけとかそんなことだけでとかで、勝手に良いイメージを膨らませてしまわれるよりも気がらくだし誤解からすれ違いになってしまうのよりましだ。つまりあらいざらい話してさあどうだ。選択権をあいてに与えてこっちは待ちの姿勢でいいのだ。
「ええ」
同意して彼女を見ると視線が痛い。私は思いっきりつくり笑いをしたがあまりさまになっていないだろう。
異国の地で異国の人たちの視線は、どことなく恥ずかしくもある。
外国映画のなかにとびこんだようだ。しばらくいくとレーニン広場だ。噴水が勢いよく水しぶきをあげいてる。若者たちが戯れ遊んでいる。秘密は、夕食時にでも話そう。そう思った。勘であるが二人はうまくいくとそう思った。息子(ポコチン)は、限りない声援を送ってきている。
わかっている。同じだよ。なだめるようにぐっとつかむ。結局これが男のかなしいところ、すなおなところ、かわいいところ、だめなところつまり女の人に支配されてそのホールめがけて突進したいと感じた時には、敗者となっているのだ。どんなつよがりわいってもこの構図だけはこの男と女方程式だけは変わらない。