のんびり、やさしく。

のんびり、やさしく。

PR

プロフィール

さつきのひかり

さつきのひかり

カレンダー

コメント新着

かずみ@ Re:☆ゲリラ開催☆ 1/10~1/15 はじまりのひかり&ロシレムヒーリング(01/10) かなりお久しぶりになります。 当時は、お…
悪女6814 @ Re:ブログお引越しのお知らせ(01/14) 「お気に入り登録」させていただきました…
ユウリ@ Re:【銀月物語 28】 消えない十字架(04/22) 私も。 必要であれば自分自身を斬れます。…
確かに。@ Re:【銀月物語 26】 哨戒空域(04/18) 必要ではない、というかその時ではないと…
Ving@ Re:天使夜話 ~暁の星~ 1(03/10) さつきのひかりさんへ 今日から天使夜話…
くまたろう@ Re:☆ゲリラ開催☆ 1/10~1/15 はじまりのひかり&ロシレムヒーリング(01/10) いつもありがとうございます。 どうぞよ…

お気に入りブログ

アシスタント吉田の… ヒーリングセミナー bulan・batuさん
天使と住む楽園 楽園に住む私♪さん
ぷち・すぴ ぴ子さん
なにが見えてる? umisora1897さん
おだやかに。 aki-☆さん
ミカエルブレイズ たんたん4531さん
虹をつかもう 双光 持元さん
神社☆エール!頑張れ… 瑚☆月さん

サイド自由欄

nmcard_128128.gif
トールも製作に関わったオラクルカードです♪
2009年03月30日
XML



今日は午前が神聖幾何学、午後が魔法理論だ。
神聖幾何学は中学年以上の混合クラスになるので、教室の生徒達もかなりバラエティにとんでいる。
魔法を学んでいくうちに外見が変わってくる者も珍しくなく、だいたいが若い青年程度の外見であるものの子供や動物風の顔も混ざっており、中にはドラゴンや妖精もいるから、顔ぶれだけを見ても何年生かは判断がつかない。

学校でだけかけている素通しの銀縁眼鏡を通して、トールは30人ほどの生徒達の顔を見渡した。

「今日は個人の幾何学的特性について、だったね。
すべての生き物には、固有のエネルギーフィールドが存在する・・・・・・オーラと呼ばれることもあるね。オーラの見える人?」

数人を除き、ほとんどすべての手があがった。
トールはうなずいて話を進める。

「厳密に言うと、オーラとエネルギーフィールドは同じものでもあるし違うものでもあると言える。
それは、まずそこにエネルギーの結晶体であるモノがあり、それの持つものを『色』や『流れ』や『形』など、色々な方向からとらえて呼んでいるからなんだ。
主に『色』で捉えた場合にオーラ、『形』で捉えられた場合にエネルギーフィールドという言葉を使うことが多いかな」

「捉え方の違い、ということですか?」
几帳面そうな、太い眼鏡をかけた青年が質問した。

「そうだよ。だから、色でエネルギーフィールドを、形でオーラをとらえたとしても、けして間違いではないんだ。
どちらも同じものの一側面でしかないからね」

「じゃあなぜ同じ言葉で呼ばないんですか? ややこしいのに」

部屋の端にいる女生徒が口をとがらせる。呼び名と特性が分かれているということは、試験のときに覚える項目が倍になるということだから、気持ちはよくわかった。

苦笑を浮かべながらトールは言った。

「本当にね。でも、見え方が違うから、一緒にするとかえって混乱してしまうのかもしれないよ。
たとえば、オーラ、というとこんなふうに見えるんじゃないかな?」

指を鳴らすと、虹色の層をもった光の輪が大きく彼の周囲にひろがった。オーラが見えるといった生徒たちはうなずき、手を上げなかった生徒たちは目をみはっている。

「これがエネルギーフィールド、という場合はこんなふうに見える・・・・・・僕の場合は、ね。見え方にはかなり個人差があるから」

もう一度指を鳴らすと、今度は何重にも重なり合った多面体が、トールの身体を中心に同心円を描くような光の線となってあらわれた。
正四面体、マカバ、正十二面体などなど。三次元でケプラーの宇宙像と言われるものに似ているが、同じ形状のものが角度をずらして複数ある場合もあり、もっとそれぞれが重なり合っているようだ。
それだけで複雑精緻にみえる形態に、教室がどよめく。

「もっている多面体は、それぞれの特性によって傾向が違う。各種エレメントの多さ、妖精系とか天使系とかね。その重なり方によっても違ってくる。
で、多面体のみではだいたいの傾向を表すだけだけど、そこに個人の場合はたいてい、各種の魔法陣が追加される」

光の線が何本も流星のように走って多面体の角を結び、円を描き、魔法式を書き込んでゆく。

「これによって、エネルギーの波の中で『モノ』という存在が定義されているんだよ。そしてこの存在は、常に動いている」

左手を上げると、掌に金色をした二本の螺旋が出現した。一本は上方向へ、もう一本は下方向へむけて回転しているように見える。

「動きの基本は、右回りと左回りの螺旋。・・・・・・これらを総合すると、こうなる」

螺旋がとびあがってフィールドに組み込まれていく。すると多面体も魔法陣も、それぞれがそれぞれの方向にそれぞれの速さで、精巧な機械仕掛けのように回転を始めた。

「これが、定義されたものが『生きている』状態。こういうふうに見ようとすれば、誰でもがこうなっているんだよ」

目を丸くしている生徒たちを前に、回転する光の積層魔法陣の中からトールは微笑んだ。かるく手を振ると、ふっと光が消える。教室はいつもの状態に戻り、昼近くなった陽が明るく窓の外を照らしていた。

「まあ、色や香りや感触として認識する人もいるから、本当は人によって見え方が違うんだけど。
今出た神聖幾何学が、すべての基礎に読みとれる共通語であることには変わりないんだ」

教室のあちこちで、目をしばたたいたりため息をついたりしている生徒がいた。実際に魔法にかけられたような気がしたのかもしれない。
彼らの目をさますべく、さらりとトールは爆弾を放った。

「僕の『形』は今見せたね。じゃあ、今度は自分の『形』をそれぞれ読んで、模型を作ってごらん。
エネルギーを固めて物を作る技術はもう習っているね」

「えーっ」
たくさんの口から同じ言葉がもれる。
トールはとりあわず、くすくす笑いを忍ばせた。

「ゆっくりでいい。最初はエレメントの基本図形からでいいよ。
自分の『形』の模型は・・・・・・そうだな、学年末の試験がわり。
あれができると、自分をヒーリングしたりフィールドを調整するのにも、とても便利だからね」

「先生、香りや感覚でとらえる人はどうしたらいいんですか?」

「その場合は、一度幾何学立体に翻訳してもらうことになる。個人の受け止め方が違うだけで、実際にある本質はなにも変わらないからね。
逆に、最初から形で見える場合も、自分なりに香りや感触を感じてみるといいよ」

眼鏡ごしにゆっくりと生徒たちを見回してトールは続けた。

「なにも間違いなんてものはないんだ。すべてが真実の一面を担っている。
だから、自分の感じたものに自信をもつことだよ」






応援してくださってありがとうございます♪→ ブログランキング



3/31 芽吹きのヒーリング


★読んでくださる皆様へ★


物語がですね、ものすご~~~く貯まってまして・・・orz
書いてあるぶんが10話以上あるのに、さらに先に抜け部分を書かないとアップできないという。

リアルとリンクした物語で、あまりタイムラグを作りたくないし
なによりネタたまりすぎて書ききれなくなってしまうので、
しばらく基本的にコメントレスはお休みさせていただいて
書くことに集中したいと思います。

……気晴らしに所々出没するとは思いますが、全部は無理になってきました(^^;




でも書く動力源ですので、ご感想等ほんとに大歓迎です!!
いただけると小躍りして、次のお話に気合いが入ります。

リアルからの本体ツッコミなどもご遠慮なく!

勝手なお願いすみませんが、気合いいれて書きますので
どうぞご理解のほど、よろしくお願いいたしますm(_ _)m


PS
お茶の時間、のナンバー訂正しました。すみません><








お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2009年06月28日 14時40分25秒
コメント(4) | コメントを書く


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

© Rakuten Group, Inc.
X

Mobilize your Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: