らくがんの休日

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Rakugan is Kitten

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2009.04.10

２００３年１２月　光文社より

５０歳の主婦・妙子が飼っているゴールデンレトリーバーのポポが、隣家の小学生を
噛み殺してしまった。
それは塀を乗り越えて入ってきた子供が、犬の鼻先で爆竹を破裂させたせいで、犬が
パニックに陥ったためであり、警察からも飼い方に過失はなかったと認められた。
しかし、マスコミや近隣住民からの圧力により、保健所から犬の処分を迫られる。
処分に反対するのは妙子だけ。
夫も娘も世間体を気にしてポポを庇おうとしないため、妙子はポポを連れて家を出る、
という話。

一方的に避難されのが、とても不愉快です。
まあ、マスコミなんてそんなものなんでしょうけど。

で、世間知らずの主婦である妙子は家出するわけですが、その途中で出会う人々との交流が
少し心温まる感じ。
ポポは老犬なんですが賢い犬で、人間に危険を知らせたり、泥棒の被害を防いだりしながら
当てのない逃避行が続きます。

ようやく見つけた落ち着き先は、猪が出るような自然の中の寂れた別荘地。
そこで、妙子とポポはたくましく変わっていきます。
その変化こそがこの話の中心となる部分だと思うんですが、最初の内、妙子がおとなしかった
ポポの変化を受け入れられずにいることに違和感を覚えました。
妙子自身も自覚して、変化を遂げているのに、犬の変化を嫌がる感覚が不思議で。

まあ、悪くはなかったです。