らくがんの休日

Profile

Rakugan is Kitten

フォローする

刀剣乱舞

(442)

Comments

Rakugan is Kitten @ Re[1]:自宅でハロウィンアフタヌーンティー(10/09) Blackさんへこんにちは。(^^) 返信遅れ…

Black @ Re:自宅でハロウィンアフタヌーンティー(10/09) こんにちは・ｗ・ﾉおいしそうな料理の写…

Rakugan is Kitten @ Re[1]:スターバックス　桃フラペチーノ(07/16) Blackさんへお久しぶりです。(*^^*) ス…

Favorite Blog

ラムしゃぶスープカ… New! Blackさん

【重要なお知らせ】I… 楽天ブログスタッフさん

Freepage List

ブックマーク

Keyword Search

▼キーワード検索

< 新しい記事

新着記事一覧(全2786件)

過去の記事 >

2010.04.16

訳：木原　悦子
１９９７年４月　（株）原書房より

五世紀、ブリタニアは闇のふちに立たされていた。ローマ文明の記憶は薄れ、浸透する
キリスト教の前に異教の神々はすたれつつあった。いがみあうブリタニア諸王国も
侵略者を前に結束はしたが、その結束はいかにも脆く、大王ユーサーの権威によってのみ
保たれていたのだ。ところが大王にも死期が近付いていた。その跡継ぎは強力な指導者
どころか、凍てつく冬の夜に生まれた幼子なのだった・・・。ユーサーの玉座を守り、
諸王国を束ねて敵と対抗できるのはただ一人、アーサーしかいない。聖なる剣を手に、
真の戦士アーサーはついに起つ。平和と勝利を手にするために・・・。
（表紙裏紹介文より）

アーサー王伝説について、アーサー王をよく知る人物が語るという一人称の視点で
物語が進みます。
主人公「私」は老修道士ダーヴェル・カダーン。
彼は若い頃にアーサーの戦士として、アーサーの元で戦った人です。

小説（フィクション）としてのアーサー王伝説を書いたものですが、
剣と魔法のファンタジーではありません。

最初に読んだのもそうだったし。

最初のうち、国やそれを治める王達の紹介が続いて退屈でした。
でも、ここをしっかりと理解しないと関係性が解らなくなるので、整理しておきます。

まずはドゥムノニア国を治めるユーサー王。
アーサーは、ユーサーと愛妾イグレインの間に生まれた庶子です。
アーサーの上に姉が３人（モーガン、アンナ、モルゴース）がいます。

ユーサーと正妻の間には、世嗣（嫡子、跡継ぎのこと）であるモードレッドがいます。
モードレッドの正妻はノルウェンナ。
モードレッドは戦死してしまいますが、彼の死後にノルウェンナが男子を産み、
父と同じモードレッドと名づけられた赤ん坊が世嗣となります。

ドゥムノニアの北に位置する場所にシルリア国があり、王はギンドライス。

ゴルヴァジドには世嗣キネグラスと、カイヌインという美しい王女がいます。
シルリアとポウイスはドゥムノニアを狙っていて、油断ができない相手です。

ドゥムノニアの北東、シルリアの東に位置するグウェント国。
王はテウドリックで、ドゥムノニアとは同盟国。

シルリア＆ポウイスの更に北、ヘニス・ウィレン国がありました。

国を失ってしまいます。
そのためヘニス・ウィレンは国名が変わって、フーリンとなっています。
レオデガン王の娘・グィネビアは赤毛の美女で、後にブリタニアの運命を変えた女性。

ドゥムノニアの西は小国ケルノウ。
治めているのはマーク王ですが、世嗣のトリスタン王子の方がよく登場します。

以上の国が、イギリスの北半分に群雄割拠状態で存在し、その地域一帯をブリタニアと
呼ぶみたいです。（明確な説明がないので、よくわからない）
ドゥムノニアはブリタニア一の大国で、ユーサーはブリタニアの大王として
認められています。

で、海を隔てた大陸側（フランスの位置）はアーモリカと呼ばれる地域らしく、
ここにはブロセリアンドとベイノクの２国が近接して存在します。

ベイノクはバン王が治め、正妻イレインとの間に生まれた世嗣がランスロット。
他に庶子でランスロットの弟であるギャラハッドがいます。
アーサーは物語のスタート時点では、このバン王に仕えています。

ブロセリアンドの王はビュディク。
正妻はユーサー王の娘であるアンナ（アーサーの姉）。
アンナは姉としての愛情で、アーサーがバン王の下で活躍するたびに、その様子を
父であるユーサーにせっせと手紙で書き送ってアピールしてくれました。

世界観としては、ローマ人が支配した時代の後、その文化を各地に残しつつも
ブリタニア・アーモリカともに複数の国や部族が存在する状態。
この人々はブリトン人と呼ばれ、国内でも戦を繰り返していますが、それ以外に
外部（サクソン人やアイルランド人）からの侵攻とも戦っています。
戦って負ければ略奪や虐殺は当たり前、女子供は奴隷とされる世界です。

階級があって、第一階級として大国を治める王。
第二階級は小王（説明がないけど小さい国の王？）で、敬称は『公』。
第三階級は部族の族長で、敬称は『卿』。

宗教は、元々の信仰（予言と呪い、生贄などが存在する迷信深い信仰）がありますが、
そこへキリスト教が台頭しつつある状態。
神官のような存在として『ドルイド』がいます。
彼等は神の声を聞いて預言をしたり、呪いをかけたりできると信じられていて
人々からの尊敬と畏怖の対象です。

マーリンはアヴァロン卿であり、同時に偉大なドルイドとして名声を得ています。
スタートしてしばらくは不在ですけど。
マーリンは特殊な境遇にある子供（奇形、身体・知能障害など）には特殊な力が備わると
考えていて、そういった子供を集めています。

主人公ダーヴェルもマーリンに拾われた一人。
彼はサクソン人で、侵攻を受けて母親と共に奴隷となった時、生贄として『死の穴』に
放り込まれたのですが、無傷で逃げ延びた子供でした。
『死の穴』というのは底に尖った杭が立てられた穴で、侵略者が侵略の成功を神に感謝して
生贄としてそこに子供を放り込むらしい。
怖いよお～。(>_<)

他にマーリンの館にはモーガンとニムエという女性がいます。
モーガンはアーサーの姉で、一度はケルノウの王子（どの王子かは不明）に嫁ぎますが、
火事に遭ってこの政略結婚は破綻。
左半身が麻痺し、顔にもひどいケロイドが残ったため仮面をつけて過ごしています。
マーリンの不在中は館の責任者としての地位にあり、同時に巫女でもあるようです。

ニムエはマーリンの愛人であり、巫女。
愛人と言われていますが、マーリンとの体の関係はないように読めました。
巫女としての能力はモーガンより高いみたいですね。
そのため発言力が強く、モーガンはニムエに対して激しい反発心を抱いています。

主要な人間関係はこんな感じ。
字数制限にひっかかったので２に続きます。

これ以降は後の自分のための粗筋となり、当然ですが全てネタバレとなります。
ご注意ください。