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2011.07.29
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カテゴリ: 読んだ本
2009年1月 筑摩書房より

みうらじゅんが夢中になったもの全46。
マイブームとなった「とんまつり」や「ゆるキャラ」等、面白く可愛いものもあれば、
「恐山」「キリストの墓」「海女」など謎のものも。でも好きにならずにいられない!
他にも「顔出し看板」「銅像遊び」や、「蟹工船」「イワンのばか」等の書名から中身を
想像して絵に描く等、誰しもやってみたいこと満載。
抱腹絶倒!

(裏表紙 紹介文より)


みうらじゅんさんは仏像マニアですが、著書を読むと色々な物に興味を持って、
幅広く受け入れる人という印象です。
でもこの本、作者の前書きでこんなことが書いてあります。

好きなことはあっちから飛び込んでくるものと勘違いし、ずっと待ってる人がいる。
好きなことなんてたくさんあるはずがない。ましてそれが偶然やってくるなんてない。

ではどうするか。
あまり興味のないもの、決して好きではないものを無理矢理好きになってみることから
始めてみてはどうだろうか。
当然、好きではないわけだからすぐには好きになれない。
自分をダマしダマし、好きではないものを買ってみること。これぞ浪費の極地である。
それを我慢して、さらに浪費を続けていくと、人は『どうにか元を取りたい』という
欲求が芽生えてくる。
その時こそが自分に言い聞かせる絶好のチャンス!
『絶対好きになってやる!』
さらにもうひと暗示。
『好きにならずにいられない』
こうして私はたくさんのことを好きになってきた。
不純な動機と言われようが構わない。
好きになることが人間にとって、一番大切なことだから。


なるほどと思ったけど、でもみうらじゅんさんは何にでも興味を持つし、
変なモノを関知するアンテナが鋭い。
「嫌い」というのも「好き」と興味の方向が違うだけだし、
そういう興味のアンテナがビンビンに張っているというのは本人の資質、

凡人には難しかったりしますが、こういう本を読んでみたりとか、
もっと早いのは、身近にいる好きな人の興味の対象を好きになってみると世界が広がります。
いや、別に好きな人じゃなくても誰でもいいけど、
嫌いな人の好きなことに興味や愛情を持つのって難しいと思うので。



みうらさんのいいところって、感じたことを感じた通りに語っていくんだけど
常にそこに愛を感じるところ。

奇祭と言われるお祭りを見て、奇祭どころの話じゃない、どうかしちゃってるぜJAPAN、
これはとんまな祭りで「とんまつり」だ、って。
文字だけで見ると悪口みたいですが、本人がワクワクしている愛情が感じられて楽しい。

文学は苦手で、蟹工船を数ページ読んだだけで寝たそうですが、
蟹工船のイメージ(船が蟹。船底に足、舳先に小さな目と泡をぶくぶくしている小さな口、

私も読む予定のない本ですが、ぶくぶくの口がすごく可愛くて気に入っちゃった。
文学もこういう遊び方をしていいんだなあって教えてもらった気分です。(^^)

文学も、と言うのは前に仏像(見仏記)でも思ったから。
仏像を見ながら「オレ、このヒトにならあげちゃってもいい(何を?(笑))」と
うっとり呟いたそうなので。

まあ、これは身近な家族から教わったのだけとも。

「顔出し看板」は観光地にある顔の部分だけくりぬかれた看板のこと。
若い頃の私はつまらない置物程度の認識でしたが、何年か前の観光地でアレを見た時
顔入れて写真撮りたい!という衝動に駆られました。
同行者にあからさまに呆れられたのでできませんでしたけど、私も年を重ねるごとに
自由になっている気がします。(^▽^;

見方・感じ方自由自在。
感性の束縛を取り去ると楽しいことを見付けやすくなりますね。(^^)





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Last updated  2011.07.29 12:35:42
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