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2012.01.17
XML
カテゴリ: 読んだ本
2010年12月 角川書店より



人工的な眠りについた少年・佐々木アツシの生命維持を担当していた。
アツシは網膜芽腫が再発し両眼失明の危機にあったが、特効薬の認可を待つために
五年間の“凍眠”を選んだのだ。
だが少年が目覚める際に重大な問題が立ちはだかることに気づいた涼子は、
彼を守るための戦いを開始する―“バチスタ”シリーズに連なる最先端医療ミステリー。

(「BOOK」データベースより)


コールドスリープがテーマの話です。
設定された年代が、コールドスリープで5年間眠り目覚めた時が2015年なので
書かれた時期を考えれば未来設定なのでしょうね。

コールドスリープ装置の維持管理を行うサポーター・日比野涼子は
未来医学探究センター(別名コールドスリープセンター)の非常勤職員。
上司は霞ヶ関の官僚。

コールドスリープをしているスリーパーは『ナイチンゲールの沈黙』に登場した佐々木アツシ。

両眼摘出を避けるため、特効薬の認可を待って5年間の眠りについた、という設定。

モルフェウスというのはギリシャ神話の眠りの神で、涼子が眠っているアツシを
密かにそう呼んでいました。

紹介文の通り、涼子が少年が目覚める際に発生する重大な問題に立ち向かうという話。
・・・なんですけど、なんだかわかりにくくてすっきりしない話でした。

コールドスリープにまつわる法規制とかも「何でそうなった?」的な意味不明なものだし、
その解決についても「どうしてそれが可能なの?」ということが曖昧なまま終わってしまう。
細部には海堂尊らしい軽快な面白さもあるんですが、消化不良な感があります。
続き物の一部だけを読んでしまったような気分です。



以下、ネタバレとなりますので間を開けておきます。























コールドスリープは登場時には新技術として世間の脚光を浴びたのですが、
それを稼働させたくない厚労省によって作られた時限立法により

厚労省は、施設の維持に年間2億円もかかるのでコールドスリープ自体を闇に葬りたいらしい。

しかも『凍眠八則(モルフェウス・プリンシプル)』が提唱されており、
法律はそれに基づいて作られているんですが、この八則が意味わかんない。

ちなみに作ったのは『ジーンワルツ』の曾根崎理恵の夫で、『医学のたまご』にも登場した
ゲーム理論の若き覇者、マサチューセッツ工科大学教授・曾根崎伸一郎。


で、この八則。
「凍眠は本人の意思によってのみ決定される」はいいとして。
「凍眠中は凍眠者の市民権・公民権を停止し、凍眠者の個人情報は国家の管理統制下におく」
って何だ?
更に
「凍眠者は覚醒後に、以前の自分と連続した生活か、他人としての新たな生活を選択する。
 他人としての生活を選択した場合は、以前の属性は凍眠時に遡り死亡宣告される。
 連続した生活を選択した場合は、凍眠事実の社会への公開を要す」。

そして八則にはないけど、曾根崎理論では
「凍眠者が凍眠事実を社会へ公開すると言っても、それは一部地域的に限定されるから
 国家がその事実を公開し、オープンアクセスできる環境でなければならない」
となっているのです。

更に、他人としての生活を選択した場合に備えて、『リバース・ヒポカンテス(逆さ海馬)』
というプログラムがあって、これにより凍眠者のそれまでの記憶を消して
違う記憶によって書き換えることが可能なのです。
これは一応、凍眠者が覚醒後に選択した時にのみ使用されるものとなっていますが、
本人は眠っているわけですから、使おうと思ったら誰かが覚醒時にこっそり使うことも可能。
それを阻止するセーフティが用意されていないのです。

つまり凍眠者にはプライバシーも何もなく、凍眠中の情報は全てオープン。
実際、唯一のコールドスリープ被検体として、当人の同意なく勝手に色々な研究の対象とされて
凍眠中に多くの論文が書かれているのです。
やろうと思えば、起こす際に都合の良い記憶を与えて別人格として目覚めさせることも可能。

うーん、何でこうなった?
あり得ないでしょ、こんな設定。

涼子はそれを見守るサポーター。
機械の維持管理をしている内に母性的な保護欲が目覚めたと思われるのですが、
更に一歩進んでそれが恋愛感情にまで発展している様子。
この理論を撤回させるために曾根崎伸一郎に挑むのですが、あっさり玉砕。
しかし曾根崎伸一郎は自分の理論に問題があることに気付いていて、
それを提唱者である自分以外に論破して欲しいと思い、涼子にあれこれと示唆を与える。

結果、涼子はその問題について世間で検討される事を望んで、アツシと入れ替わりに
今度は自分がコールドスリープに入るのです。

それはなぜか?
登場時は脚光を浴びたものの、今は誰もコールドスリープについて思い出す人はいない。
なぜなら癌患者が対象から外されたことにより、人々にとっては自分とは無関係の他人事に
なってしまったから。
だから問題のある凍眠八則について、誰も問題提起しないし議論もしない。
法律は時限立法だから5年経つと、議論も改正もされないまま、
アツシだけがプライバシー侵害の犠牲者となって終わってしまう。
涼子はアツシの尊厳を守るために、コールドスリープを選択。
自分がコールドスリープに入ることにより更に5年間、法律が自動更新される。
その間に問題のある八則について社会的な議論がされるよう、涼子自身が考えた作戦を
実行者・西野に託し、また曾根崎伸一郎の援護も約束して眠りに就いた、ということらしい。

西野というのはコールドスリープ装置の開発者。
躁病のため不眠症、一度見聞きした事を決して忘れないという天才(障害?)があり、
世間は次々と忘れていくのに対し、自分は些細な事も間違わず覚えているため
世間に対して優位を保っている人。
涼子に出会い、惚れてしまっています。
なかなか面白いキャラクターです。

それはともかく。
わからないのは、涼子が希望したからってどうしてコールド・スリープできたのか?
法律でガチガチに規制をしていた筈なのに。
それについては西野が「自分の利益を度外視した人間にとっては穴がある法律だった」と
言っているのですが、具体的には書かれていないのです。
すっきりしないわ~。

個人的に涼子があんまり好きになれなかったので感情移入しにくかったです。
あまりにも繊細過ぎて、理解できなかった。
『リバース・ヒポカンテス』を使ってアツシの過去に自分への思慕の感情を埋め込めば
目覚めたアツシが自分を好きになる、だから使いたいという欲求があった(西野談)らしい
のですが。
でも、過去をなくすのは本人にとっては死と同じなので、記憶を奪うことはアツシの死。
かといって、アツシにとって5年間がなかったことになるのは、想いを込めて見つめ続けた
自分の5年間の死で、それは自分の死。
相手の死か自分の死かの選択になる・・・・って考えすぎじゃない?
目覚めてから改めて知り合えばいい。
元々知り合いではなかったのだし、と思ったのです。
後から、サポーターは覚醒後のスリーパーに接触してはならないという決まりが
あることがわかって、だからかと思いましたが。
5年間も世話をした事実が、スリーパーにとっての負い目になってはまずいからだそうです。
でも結局はサポーターであった事を伏せて会って、一緒に遊園地とか行ってるんだから
関係ないことだと思うけどな。

話の結末としては、眠りに入った涼子に対して、西野が涼子の想いをアツシに伝え
サポーターになることを依頼する。
これは涼子の指示ではありません。
西野が勝手にやったこと。

アツシは涼子の想いに動かされ、引き受ける。
でも本当は、それ以前に遊園地に行った時から、涼子の視線を心地よいものとして
受け止めていたのです。
実はアツシが覚醒する時に、西野が誰にも秘密でこっそりと、
アツシの記憶領域にあるママの記憶の一部の上に涼子の笑顔の写真を忍び込ませていた、
と本の最後で明らかになる。

ちなみにアツシの両親は離婚して、病気でスリーパーで養育費のかさむアツシの親権を
双方が手放しています。
というか、両親共に親権放棄ってアリなんだ?
扶養義務の放棄って違法じゃないの?

眠り姫が目覚めた時にはアツシの背も彼女を追い越しているだろう、と
惚れた女性のためにキューピット役を務めた西野の呟きで終わります。
終わり方としてはキレイだけど。

設定がいろいろ変だったり、消化不良だったり。
どうして巨大施設の運用に交代要員なしで、たった1人が従事してるのかとか。
普通、施設内に常時いるのは1人にしても、宿直含め交代要員がいるでしょうよ。
あんな八則あり得ないよ、とか。
どうして涼子はコールドスリープできたのかとか、
涼子が指示したアツシの人権を守るために何が成されるのかとか、
曾根崎伸一郎がどう関係してくるのかとか。

続きを書くつもりなのかなあ?
なんかモヤモヤの残る変な話、という印象でした。





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Last updated  2012.01.17 12:35:02
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