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2017.06.14
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カテゴリ: 読んだ本
2011年01月 講談社より
2014年07月 文庫化

『八月の犬』。
それは京都の『大文字』焼きに「、」を足し『犬文字』にする極秘作戦。
1982年、戌年の夏、6人の大学生は青春の熱狂を計画にぶつけた。
しかし実行直前、山室の恋心が悲劇を呼ぶ。
消えたかに見えた友情と『八月の犬』。
しかし24年後、再開した病床の親友は、仲間の再結集と計画の完遂を
山室に託した。
(裏表紙 紹介文より)

京都の予備校の寮で出会った山室、長崎、関口、吉村の4人。
毎晩のように食堂でインスタントラーメンの夜食を食べ、
屋上から隣の女子社員寮を覗いたりなどしながら、親密になっていく。
翌年、山室と関口は大学生になったが、新しく久保田と伊賀の2人を加え、
6人でロケット花火大会を行う。
そして6人は、『大文字焼き』を『犬文字焼き』にしようと思いつく。

という話。

1982年(昭和57年)のその時代、大学生と予備校生というその年代にしかない
情熱と熱狂で、馬鹿馬鹿しいイタズラに真剣に取り組む6人。
それぞれに悩みがあり、互いにそれを受け止める友情とか青春が描かれた話です。

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以下、粗筋と感想になります。ネタバレに注意。




















山室は自分の感情を表すのが苦手で、女性を好きになるということがよくわからない。
が、大文字焼きの下見の際に、長崎の彼女・有希子に出会い、好きになってしまい
キスをしてしまう。
長崎への裏切りに苦しむ山室。
翌年の『大文字焼き』の前夜、犬の仕掛けをしようとしている彼等の元へ、
有希子が自殺したと連絡が入る。
有希子は長崎との交際を両親に反対され、東京へ連れ戻されそうになっていた。

山室は自分が追い詰めてしまったせいだと後悔する。
両親は、娘の自殺は長崎のせいと思って、葬儀に来るのを拒む。
そのため彼等は、通夜代わりとして『有希子さんを偲ぶ会』を開く。
会の直前、伊賀は有希子の友人から有希子が山室にキスされて悩んでいたと聞かされ、
山室を詰問する。


山室と長崎が親友なのに、苦しい隠し事ができてしまってハラハラしました。
きっと作戦決行の当日とかにバレちゃうんだと思っていたら、
もっと最悪な事態となってビックリしました。
有希子の母が「あんたが娘をだましたから、こんな事になった」と責めるんですが、
本当は、大学も辞めさせて東京へ連れ帰ろうと強引に荷造りまでした両親の行動が
有希子を追い詰めたんだと思います。
ただ、20歳前後の娘を自殺で失った親の衝撃を考えたら、もちろんだから許されるって
わけでもないですが、衝動的に誰かを責めずにはいられなかったのもやむを得ない
のかもしれないとは思いました。
担当した警察官が落ち込む長崎を励まそうと言った
「君のせいじゃないよ。もちろんご両親のせいでもない。
 こういうのは誰のせいでもないんだ」
というのが印象的でした。


24年が経ち、妻子を持つ身になった山室に長崎から連絡が来る。
長崎はガンであと半年の命、もう一度あの時のメンバーで「8月の犬」をやりたいと
山室に依頼する。
山室は全員に連絡を取る。
今も山室を許してはいないが、長崎のために参加する伊賀、
犯罪者になってしまうからダメだと反対する関口、
今の人生はもう余生だ、犯罪者と咎められてもどうなってもいいのだと参加する吉村、
東京で人間関係の失敗から体を壊し、田舎に戻って病的に引きこもっている久保田。
本当は全員で計画を実行したかったが、山室・伊賀・吉村は3人で準備を進める。

決行前日、準備のために共に山に登ると言っていた長崎は病状が進んで山へ登れず。

3人はフォギー4号(光らせるためのライト)を持って山へ登り、設置する。
しかし、大文字焼きの当日に、彼等を犯罪者にしないためにという関口の通報により、
ライトが発見されてしまう。
必死にライトの代わりを探す山室。
七海は山室へ光を届けるために、大型懐中電灯4個を買い、車椅子の長崎と共に
山へ向かう。
当日は入山禁止のため、山の入口で止められる七海と長崎。
様子を見に来た関口も2人に気付き、止めようとする。
そこへ「フォギー4号が完成しました」と久保田が現れる(かつて久保田は技術担当)。
「山へ行こう」
長崎の一言に、久保田はフォギー4号を背負って登ろうとするが、係員に止められる。
心身共に病んでいる久保田は係員を振り切るだけの力がない。
係員と七海達が押し問答をしている隙に、関口はフォギー4号を掴んで山を駆け上る。
途中で走れなくなり、迎えに来た山室にフォギー4号が渡される。
山室は伊賀・吉村と共にフォギー4号を設置。
微かな光ではあったが、長崎は下から犬文字焼きになった山を見上げている。
山室は24年前の過ちを告白するが、長崎は「知ってた。もうええんや」と
微笑んで死んでいく。

最終的に、メンバー全員で犬文字焼きを成功させることができて、
七海が信じていた「奇跡が起こって長崎は回復する」は起こらなかったけど
よいエンディングだったと思います。
久保田の登場と、反対していた関口が「なにやっとんのや」と自問自答しながら
吐いてまで山を駆け上がるシーンは感動的。
24年前、関口は犯罪になることを怖れ、用事があるふりをして参加しなかったのです。
それなのに大人になった今、理屈ではなく走っている。

最後に、長崎から山室に当てた手紙で判明することがあります。
長崎は山室に言わなかったけど、有希子は山室にキスされたことを
ちゃんと長崎に話していました。
本当に悩んでいることは抱え込んでしまって口にできない、有希子が悩んでいたのは
親とのことだった、だからもういいんだ。
俺はおまえの才能に嫉妬し、おまえが有希子を好きだということで優越感を感じて
いたのだ、と告白。

犬文字の点は灯りが弱く、ほとんどの人は気付かなかったので事件にはならず。
中途半端だったから、12年後の戌年の夏にもう一度やろう、と話す彼等。
関口が反対しますが、「8月の犬は二度吠えるんだ」と答えて終わります。
そうか、そういう意味のタイトルなのか。

50歳を過ぎたおじさん達が、青春の情熱の残り火で友情を燃やす様子が
なかなか熱い話です。
面白かった。





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Last updated  2017.06.19 12:34:33
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