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原点に返るなら、もう一度、老子さんの言葉を胸に刻み込みます。加島祥造さんが教えてくれた「タオ」の言葉は、わが家の冷蔵庫に貼ってあります。貼ってあるのですが、近頃は、目だけで見て、心では見ていませんでした。今、手元にある本、加島祥造さんの「求めない 」は、「求めない すると…」の無数の連なりで構成されています。「求めないすると自分のリズムで動くようになる求めないすると求めないでも生きていけることがどんなに嬉しいものかを知る求めないすると子どものころのあの喜びを実感するよ求めないするといま在る自分をそのまま見はじめる」求めなければ、楽しくなる。そうなんですよね。人気ブログランキングクリックで応援お願いします♪
2017.03.30
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M.B.ゴフスタインの「ゴールディーのお人形」。この絵本もまた、原点に返ろうとするとき、必ず手に取る本です。人形作家だった両親が亡くなったあと、ゴールディーはひとりで人形作りを続けています。ゴールディーは、自分の仕事を心から愛しています。ゴールディーのしているのは人形作りではなくて、まさに木の中にうもれている存在を取り出し、命を吹き込むこと。彼女は寝る間も惜しんで仕事に没頭し、最後に、人形の眼に何度も何度も笑いかけ、「その笑顔をうつすように」顔を描きます。私は、この世にある本の中で、この本が一番好きです。おとなになった私たちにとって、「仕事」というのは、「生き方」そのものだと思います。心から愛せる仕事をしている人は、幸せです。そうでない人が不幸かどうかはわかりませんが、心から愛せる仕事をしている人は、たしかに幸せです。そして、みんながそういう仕事をすれば世界はよくなる、と言っている人がたくさんいます。「この世界は一人一人の小さな『仕事』の累積なのだから、世界が変わる方法はどこか余所にではなく、じつは一人一人の手元にある。多くの人が『自分』を疎外して働いた結果、それを手にした人をも疎外する社会が出来上がるわけだが、同じ構造で逆の成果を生み出すこともできる」西村佳哲さんの「自分の仕事をつくる」という本は、現実にゴールディーのような人たちがたくさんいるという、希望に満ちた事実を知らせてくれます。人気ブログランキングクリックで応援お願いします♪
2017.03.29
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春!わが家のさくらんぼの花も、たくさん咲いてきました。 寒さで硬くなっていた心も体も、ゆるんで柔かくなってくるような…。春は再生の季節。いろいろなものが、新しく生まれ変わりますね。私も、もう一度生まれ直そうと思います。原点に返って。原点に返ろうと思うとき、私の場合、手に取るのはマリー・ホール・エッツの「わたしとあそんで」。女の子がはらっぱへ遊びにいきます。そして、ばったや、かえるや、かめや、りす、かけす、うさぎ、へびたちに出会います。女の子が「あそびましょ」と言って近づくと、みんな逃げてしまう。仕方なく池のそばの石に坐って、静かに「みずすまし」を見ていると、みんなが戻ってくる。小鹿もやって来て、女の子のほっぺたをなめてくれます。すべての絵がデッサンのように描かれていて、色がついているのは女の子の金髪とオレンジ色の肌、それから動物たちにだけ。しかも、使っているのは、オレンジと黄色の2色。どの場面でも、おひさまがとってもやさしい表情で女の子を照らし、見守っています。私が一番好きなのは、「だあれも だあれも あそんでくれないので、わたしはちちくさを とって、たねを ぷっと ふきとばしました。」という場面。口をとんがらせてわたげを飛ばしている女の子の横顔を見ていると、世界って本当はシンプルなのかもしれない、と思えてきます。人気ブログランキングクリックで応援お願いします♪
2017.03.26
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一年以上前のことです。私は「絶対、速読を身につける!」と心に決めました。それで「世界一楽しい速読」というDVD付きのテキストを購入して、取り組み始めたんですが…。やはり挫折しました。目を速く動かす運動も、毎回同じテキストを使って文字を速く追う練習も、やめてしまっています。同じテキスト読んでる時間あったら、読みたい本、いっぱいあるんですも~ん駄目ですねでも、唯一続けていることがありますよ。3倍速で英語を聴くこと。家事をしながら「七田式超右脳英語トレーニング」に付いていたCDで、「若草物語」や「トム・ソーヤの冒険」、「王子と乞食」、「オズの魔法使い」、「不思議の国のアリス」のテキスト抜粋を3倍速で聴いています。脳だけでも、なんとか開発しようと思って…。フォトリーディング(パチリと写真を撮るようにそのページを脳に記憶してしまう速読)は全然無理ですけど、以前より速く読めているような「気」はします…。荻原規子さんの「西の善き魔女 1 旅立ちの巻」を読み終えました。文庫版の1と2を合本した全4巻のものが図書館にありましたので、こちらを読んでいます。写真は全8巻の文庫版。「西の善き魔女」は漫画にもなって、アニメ化もされたんですね。知りませんでした。私は、荻原さんのストーリーテラー魂に圧倒されてしまいましたよ。本当に、世の中、すごい語り手さんたちがたくさんいますね~。こういう作家さんたちが、たくさんいてくれるから、人生、退屈しませんね~。というより、時間が足りませんよ。人気ブログランキングクリックで応援お願いします♪
2017.03.24
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ずーっと訪れたいと思いながら、日々の暮らしに追われ、訪れる機会を持てない場所って、けっこうありますよね。私にはたくさんあります。そのうちのひとつだった、古湯温泉の「泊まれる図書館 暁」。ついに、行ってきました。古湯温泉は、恵良農園の野菜を置かせてもらっている「キッチン10」や、いつも買い物をする「Aコープ」、娘の中学校や図書館などがあって、日常的に通っているところ。だけど、仕事が待っているからと、いつも用事が済んだらすぐに帰宅してしまうものだから、少しだけ脚を伸ばせばそこにあった「暁」を訪れることをしなかったのです。すぐ近くに宝物があったというのに…。 昨年10月にオープンした「泊まれる図書館 暁」 入口には、私が近頃読み終えた「生まれ出づる悩み」が出ていました。偶然の一致?靴を脱いで、ふすまを開けると、本の詰まった木箱がたくさん並んでいます。ここにあるのはすべて、誰かの「とっておき」の本。九州にゆかりがあって本好きな方60人くらいに「自分にとって大切な、自宅の本棚にずっと残しておきたい20冊」を選んでもらい、その選者さんごとに木箱を配置しているんですって。 大阪とか、遠くから「暁」を目指していらっしゃる本大好きのお客さまもいるそうですよ。うん。「図書館に泊って、一晩中読み明かしてみたい」って夢持ってる方、けっこういるはず。ここで飲めるお茶もおいしくて本当にぜいたくな時間を過ごせるのですもの。来たくなりますよ。私はレモングラスほうじ茶をいただきました。この次は、赤ぶどう紅茶にすると決めています。ありがたいことに、私たち地元民は、本を借りることができます。長田弘さんの詩集「世界は一冊の本」を借りてきました。詩人では誰が好きですか?と聞かれたら、迷わずに答えます。私は、長田弘さんが好きです。肺はきれいか?息を切らしてないか?頭はどうだ?空の下に屋根、屋根の下に机、手を働かせているか?心が渇いてないか?近くに林はあるか?夜、星をみているか?人気ブログランキングクリックで応援お願いします♪
2017.03.21
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今日は朝から雨。ここ数日、乾燥する日が続いていたので、しいたけさんたちが喜んでいます。 恵良農園の原木しいたけ。立派でしょ宮下奈都さんの「スコーレno.4」を読みました。宮下さんは「羊と鋼の森」で本屋大賞を受賞されてから、とっても有名になりましたね。私もそれから読み始めました。「羊と鋼の森」は図書館の順番待ちが果てしなくて、まだ読めていないのですが、「ふたつのしるし」と「田舎の紳士服店のモデルの妻」は、図書館で借りて読むことができました。宮下さん、哲学科をご卒業されているだけあって、「生きる」ということ「よく生きる」ということに、真摯過ぎます!痛々しいほど。主人公たち、生きにくそう…。なんだか、自分を見ているみたいな…。私、以前、病気になりましたもんね。だから、真摯過ぎるのはやめて「抜くとこは抜く」って態度を身につけちゃったんですけど…。でも、宮下さんの描く主人公たちは、苦しみながらも真摯さ、ひたむきさを貫き通して、最後にはその積み重ねの上に花を咲かせるんです。「スコーレno.4」の主人公麻子は、骨董品店の娘。三人姉妹の長女。歴史を重ねても生き残り、なお人を惹きつける「本物」に囲まれて育った。その上、あらゆる感情に対して真摯に向き合うその性質によって、物や人、物事を見る目を磨き抜いてきたのだけれど、本人はコンプレックスの塊。いつも「自分なんか…」って感じなんですよ。そのコンプレックスの原因は、美しく情熱的な妹、七葉。でもね、「自分なんか…」と言ってはいるけれど、気づいているんですよ。自分の磨き抜かれた「美意識」に。本物を見抜く眼力に。だから、真摯であることをやめないんですよ。だから、磨き続けていかれるんです。「自分なんか…」と言っているのは意識の表面でだけ。本当は、自分を信じているんですよ。宮下さんの描く主人公は、そんな人たちです。人気ブログランキングクリックで応援お願いします♪
2017.03.13
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佐賀県立美術館で開かれている「池田学展」に行ってきました。美術大好きの娘さんといっしょに。娘さんはですね、池田さんが卒業された芸術コースのある高校を目指しちゃってます。がんばれ~!先日、夢をあきらめないで頑張ろう!な~んて決意した私でしたが、「凡人は黙っているべきなのだ」と、思い知らされてしまいましたよ。本当に、彼の絵の前では、言葉を失くす…。いつまでも、いつまでも、いつまでも見ていたかった。印刷物や写真ではない、あの本物の息遣いを、いつまでも感じていたかった…です。今回の展覧会、池田作品のほぼすべて(120点)が集結!すごい! 贅沢!佐賀にいて、よかった!池田学さんは、佐賀県多久市生まれ。東京芸術大学大学院修士課程修了。2011年から文化庁芸術家在外研修員としてカナダのバンクーバーに滞在。2013年からは、アメリカ・ウィスコンシン州のチェゼン美術館で、3年かけて新作「誕生」を制作、制作風景を来館者に公開。2016年11月にできたばかりの新作、「誕生」が、私は本当に好きですよ。写真を撮ることが許可されている作品だったので、撮ってきました。 「誕生」池田さんの作品は、みなさん、ルーペを持って鑑賞されてます。この絵の中に、それはそれはたくさんの人や動物や乗り物やオブジェが描かれているのですよ。画面の左下、木の根元に描かれているのは、「がれき」です。明日は、3月11日。あれから6年ですね…。人気ブログランキングクリックで応援お願いします♪
2017.03.10
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日記を書かずにいるうちに、いろんなことがありました。小学校跡地について、市の活用計画説明会があったり。いたばし国際絵本翻訳コンクールの結果を受け取ったり大学時代の部活の後輩が、6年前「開高健ノンフィクション大賞」を受賞していたことを知ったり有島武郎の「生まれ出づる悩み」、村上春樹の「1973年のピンボール」を読み終えたり。3月になり、畑の準備急がなきゃ~!って慌てたり。本当に、いろんなことがあって、いろんなことを感じ、いろんなことを考えました。そして、そのどの瞬間にも、「やりたいこと、やるべきことが、あんまりにもたくさんある。もうそんなに若くないのに」と弱気になってしまう自分がいる…。いたばし国際絵本翻訳コンクールは、またしても、2次審査を通過しませんでした。応募するのは、もうやめようと思います。「時間はたっぷりある」たとえ忙しくても、そう言ってゆったり構えて生きる人に、私はなりたかった。でもだめです。時間はそんなにない。だから、撤退します。いや、「転進」します。転じて進む。第2次大戦中、日本の敗戦色をごまかすために新聞が使った言葉。マスコミが使うと事実をゆがめることになるけれど、「転進」という言葉そのものが持つ力はポジティブで、私に元気をくれます。これからは、自分の作品だけを書く!3月に入り、本当に慌ただしくなってきました。2月中は、歯磨きの間以外にも、本を読む時間を取ることができて、本当に幸せでした。ここからは、そうはいきません。歯磨き中にも読めなくなるでしょう。それでも、やっぱり、私は農業が好きなんですね~。のんびりやってたら食べられないってところが、玉に傷ですけれど。有島武郎の「生れ出づる悩み」を読んでいたのは、自分に重ね合わせたかったから。夢を追うのか、現実を生きるのか。画家になるという夢を抱きながら、家族を支えるために漁師として生きる道を選んだ青年の苦しみを、ひとりの作家がともに苦しみながら描き出す、というお話。この作家のモデルは有島武郎自身であり、漁師の青年も実在の人物がモデルになっています。「自分を重ね合わせたい」と言っても、まず明らかに才能のある青年と自分は重ならないし(才能のあるなしと自分に才能があると信じるか信じないかは別問題)、まずもって私は、夢と生活のどちらかを選ぶなどということができません。それは私が、苦労知らずの、のんきな現代人だからなのかな。幸せな時代と言えますね。「夢も生活も!」をあきらめることができないのですね~。だけど、そのどっちつかずが命取りなんでしょうかね~。たとえ命取りであったとしても、あきらめないでいたい。まあ、この先、何回も転進するかもしれませんけどね人気ブログランキングクリックで応援お願いします♪
2017.03.08
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