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担当患者さんで、左脳梗塞で失語症を呈し、約1か月後に、右前頭葉の脳梗塞となり、失語症状が悪化した方がいました。
以下の文献を読んでみました。
「失語症の回復における大脳対側半球の役割について」 五十嵐浩子ほか, 高次脳機能研究24(4):353~359, 2004
◆失語症の機能回復に関わる機序(説)
1.左半球損傷部位周辺の部分的な機能回復あるいは再構築説
2.反対側右半球内における言語野対称部位の活性化説
3.発症後早期の回復には左半球の機能回復が関与し、その後の長期にわたる回復には反対側右半球の機能回復が大きいとする二段階説
◆左半球損傷による失語症→8年間の機能回復→再発による右半球損傷で、失語症状の著しい悪化をした症例。
◆再発により、左半球に新たな病巣や脳血流の低下も認められなかった。
◆しかし、失語症状の重篤な悪化を認めた事実は、再発以前の言語機能において 反対側右半球が何らかの役割を担っていたことを裏付ける
ものではないかと考えられる。
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