言語聴覚士、勉強中!

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2020年05月07日
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カテゴリ: 嚥下・口腔ケア
嚥下障害があり、水分の薄めとろみを外す目安について、私が経験的に考えていることをまとめました。

<今回想定した患者>
  • 脳血管障害
  • JCSⅠ桁、簡単な会話可能
  • 今回の発症前は嚥下障害なし
  • 発症後、1ヶ月以上経過(ある程度自然回復しても、嚥下障害が残存している)
  • お茶を細いストローから摂取し、10~20口に1回程度、軽度のむせがある。
  • 固形物の嚥下は問題なし。薄めのとろみ茶を摂取。
  • ティースプーンで一口ずつ飲むなどは現実的に困難。

<私が経験的に実施している「薄めとろみを外す目安」>
  • ​本人の強い希望がある​ ​(飲み方の注意喚起を受け入れてもらいやすい)。
  • 咳嗽力がある。むせた時に、2~3回の咳嗽で喀出できる(むせが続かない)。
  • 唾液によるむせがない。
  • RSST 2回以上、MWST 4点以上(随意的な嚥下反射が不十分でも、唾液でのむせがなければ、ある程度の量を取り込めば、嚥下反射が起きるという考え)。
  • 痰の増加がない。
  • 細いストローでの摂取の受け入れが可能、または一口量の調整が可能。
  • 一旦誤嚥性肺炎になっても回復が見込める体力がある(平行棒以上の歩行訓練を実施、リハ・食事・入浴以外にも車椅子離床しているなど)。
  • 現在、誤嚥性肺炎以外の要因でも発熱していない(尿路感染での発熱中であれば、誤嚥性肺炎との原因の切り分けができないため)。

<その他>
  • CRPが「基準値以下(0.3以下)」。少なくとも「上昇傾向でなく、1.0以下(これはあくまで目安)」ただし、回復期では頻回な血液検査をしていないことが多い。最終の血液検査で0.9となっていても、実際は現在0.4かもしれない。また、尿路感染の改善後や、関節の炎症などでも上がっていることもあるため、CRPを誤嚥だけの目安にするのは難しい。
  • 咳嗽力の目安  最大呼気流量が、「240ℓ/分 以上:自己喀痰が可能」「100ℓ/分 以上:気管吸引が不要」「100ℓ/分 未満:気管吸引が必要」
  • VF検査では、10~20回に1回のむせは出現しにくい。





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最終更新日  2020年05月07日 07時26分43秒
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