『絆結(ばんゆう)』

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ゆうPAPA

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2010.02.17
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カテゴリ: 絆結会



第二章の演奏会が17日に行なわれました。

今回の参加者も20名超。

小学生から大人まで、森田さんの素敵な演奏に釘付け・・・。

DSCF1218.JPG


今回も、溝口聖子さんのレポートです。

森田さんの演奏を体験しているような感覚にしてくれるレポートになっています。

最後まで、ご覧くださいスマイルスマイル


========

今回の演奏会は、さらにバージョンアップした印象でした♪


「海に、この種の珊瑚はいません。」そう断言することも難しい。

それは、いないことを証明することがとっても難しいから。

それらを定義すること=数学。 

数学は、秩序正しく、それに責任がもてることという復習から入りました。

DSCF1219.JPG


さて、今回は、数学的視点と私たちの暮らしがリンクするお話が盛りだくさんです。専門用語にちょっと聞き違いがあるかもしれませんが、感覚的に理解してみました。



1.Brownerの不動点定理

たとえば、ボウルに入った砂糖をぐわーっっと、かき混ぜると、
最初にあった場所にいる砂糖の粒なんて1個もないように感じます。
しかし、かならず1つは同じ場所に存在するというのがこの定理です。
「じゃ、その1粒を動かせばいいじゃない?」といって、動かすと両隣、そのまた両隣が移動し、また新たな不動点ができる。

これは、私たちの人間関係にも通じる部分を感じました。


周囲があっての自分。
起こりうる責任の一端は自分にもあるということをふと気づく瞬間でした。

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2.テイラーの法則

私たちは、宇宙について興味を持ちます。
学者が宇宙について興味を持つ理由は、

私たちは、微分積分を高校の頃、数式を解く意味で習いました。
でも、その楽しさというのは、もっと深いところにあることを教わりました。

グラフをかいたとき、一点(局所)を徹底的に追求し、読み解いていくと、
その先に描くであろう線(大域)がわかるというのです。
それが、微分積分の世界!

生命力が宿ったものであれば、すべてに置き換えて考えられるそうです。

自分自身の狭い世界と捉えず、自分が立っている場所、自分自身をとことん追求し、無限に近づき精度を高めていくことで、見えてくるものがあるということのような・・・

例えば、森の木を切り倒します。
木がなくなるだけではなく、きっとその周りの植物にも影響があるでしょう。
仮に、腕をなくしたとします。
腕が使えないだけでなく、身体の想像しないところに影響があることでしょう。

私は、ちょっとしたこと(局所)と流して過ごしていることも、ひょっとしたら大きな影響(大域)になる可能性を秘めているのかも?!と、ふと考えました。

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3.ベクトル空間

私たちが習った数学では、点に数値を割り当てていました。
それは、格子の座標を軸に計算していたと思います。

でも、ちょっと待ってください。
仮に座標のy軸が斜めに入っていたらどうでしょう?
それだけで、同じ場所の点でも、数値は変化します。
ベクトル空間とは、どんな見かたにも依らない、空間そのものの見かたをすることだそうです。


私たちの日常の思考に置き換えると、「座標軸」=「観測の仕方」。
座標軸のない世界では、私たちの物の見かた、考え方、対人関係は、
もっと自由で、多面的になりそうですね。

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4.集合論と圏論

これまでの数学は、要素の集まりである集合体から、関係性を見いだす考えだったそうです。しかし、最近はそれでは氷山の一角に過ぎない?!ということで、関係性から集合体を導く考え方がでてきたそう。

集合体が、点の集まりでできた円だとしたら、圏論的考えでは、円の存在そのものではなく、それに対する関係性について知ることです。
人間関係に置き換えると、ネットワークです。

「半田の法則」では、関係性について知ることができたら、その集合体がわかると定義されているそう。

例えば、数字の「23」というものは、「1+22」でも表現できるし、「8番目の素数です!」という表現もできる。
「赤さをイメージしてください。」という問いを聞いた人がイメージする集合体は、人それぞれ異なります。赤い椅子を想像する人もいれば、りんごを想像する人も。
でも、「赤さ」そのものを想像するのは、難しいですね。
数学では、いろんな表現のなかから、存在あるものへと導いていくそうです。

圏論的考えは、とても豊かな想像をかきたてます。
存在するもの(集合体)として解けないことを、関係性から導く(圏論化)ことは、人間関係そのもののように思います。

目の前の人自身を見るとき、見た目の印象からだけで判断することがあります。でも、本当にその人自身を知りたいと思ったら、きっとその人の周りや、その人の関心のあること、本人の見た目以外のところを知ると、本当のその人が見えてくるのかもしれません。

明瞭に語り得ることだけを語ることで、語り得ないことがわかる。
数学者は、語り得ないことに対しては、沈黙を守るといいます。
なぜなら、不明瞭なことを語りだすと、何が正しいのかわからなくなるからだと。
混沌としたなか、明瞭でないモノにきちんと気づくこと、それを心に留めておくことが気持ちの基盤軸にもなるかも・・と、思いました。

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そのほかにも、
・脳の発火の話、錯覚の話、ハウスドルフの空間の話を聞きました。

・脳の発火の話
脳が指令して動くわけではなく、指令前に脳には「発火」がおきて、
その瞬間、指令の前に動き出そうとするとか、
19日の絆結会で参加者からお聞きしましたが、西部劇の対決シーンで拳銃を先に抜いた人より、危機を察知して後で抜いた人の方が動きは素早く勝つというシーン。それって、脳の発火による思考とは違う身体の動きのようだね、という話題も。

・「錯覚」の話
矢印の矢の書き方次第で、同じ長さの線も長くみえたり、短く見えたりする錯覚が起こること。

・ハウスドルフの話
2点が存在すれば、必ず2つの輪がかけること。
これは、相手がいれば、必ず相手の環境があるというか、その人の世界があるということ、お互いに違う人間として認め合うことに通じるような・・・

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そして、質疑応答の中ででた、
行き止まりの先に「先」がある!ということ。
「裸の王様の続き」をたとえに知り合いの話を森田さんはしてくれました。

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裸で歩いた王様をみた人が「意外と裸、いけてるじゃん!」という続きがあるかもしれない。世の中、こんなことが起こるかも?という想像の世界は、終わり、これが答え!と決めるとそこで終わるけど、実は先がきっとあるということ。

ストーリーの終わりを「the End」でしめくくるかどうかは、自分次第ということをさらりと気づかせてくれた森田さんでした。

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今回、個人的に印象に残ったのは、
・語りえないものへの語りがなくなると、
   どれだけ住み心地がいいだろう。
     沈黙の守り方にも、いろいろある。という言葉。

確かに私たちは、自分で確認できないことや、不明瞭なことに悩んだり、
傷つけたりすることをなんとなくしているのかもしれないと。
そして、不明瞭なことを明瞭な事実と勘違いすること、思い込むことで、想像力が欠けていってしまいそうなことを思いました。


今回の数学の演奏会も、参加者全員の心に響きわたりました。
軽やかで朗らかで、かつ重厚感ある演奏が心に残ります。

そして、私たちの暮らしのつじつまの合わない習慣や、見て見ぬふりをする姿、終わりを自然と決めている自分自身に、やさしい鈴がなったような気持ちになりました。


すべてのことは無縁ではない。
見える部分というのは、本当に1面的で、仮に2面、3面とみえたとしても
相手の多面をみることはとても難しい。
ならば、関係性から見てみよう!

2点あれば、2つの円が描けるように、二人いれば、二つの世界がある。
それを融合させたり、重ね合わせるためにも、お互いを知ろうとすることが
きっと大切だと。
そのためにも、自分の価値観の観測座標をとっぱらってみよう。

そんなことを思いました♪

======


溝口さん、とってもわかりやすいレポートありがとうございました。

心から感謝ですスマイル


そして、森田さん、素敵な演奏会どうもありがとうございました。

是非、次の第三章もおねがいしますね!

ありがとうございました!スマイル







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Last updated  2010.03.02 06:43:35
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Comments

スーパームーン@ Re:『ありがとう』は、人を幸せにする。(04/20) 嬉しく読ませていただきました。 ありがと…
MIKI@ Re:数学の演奏会【第三章】 ~ わたしの輪郭、世界の輪郭 ~(04/16) 溝口さんのレポート、かなり素晴らしいで…
ゆうPAPA @ Re:後山泰一さん小柳俊郎さんのトーク(03/12) musamejiこと鮫島宗哉さん samaへ ----- …
musamejiこと鮫島宗哉 @ 後山泰一さん小柳俊郎さんのトーク こんばんは 鮫島宗哉です。 一昨日の…
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