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2007.02.12
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カテゴリ: 留学生村



 水は高いところから低いところに流れます。
 だれもが知っている事実です。
 ところが、コップの水を何か別のところに注ぐとき、水の分子ひとつひとつの動きを観察することができれば、それぞれの分子が実に勝手な方向に動いていることがわかるはずです。風圧を受けて横へそれるくらいは生易しいもので、上方に上っていく分子もあります。
 そうすると、上に上っていく分子があるという観察結果からは、「水は高いところから低いところに流れる」という法則が導けないことになります。

 観察結果を残らず「立てる」というやり方では、どこかで行き詰ってしまいます。さいわい、水の場合にはひとつひとつの分子が目に見えないものですから、人間の目から見た観察結果から容易に法則が導けます。
 では、言語はどうでしょう。現在確立されている文法も、文献や日常生活から収集した用例を全部ひっくるめてしまっては、成り立たなくなるはずです。

 そこで、学者たちは「正しい」ものや一定の頻度で使われているものだけを対象にする方法を考えます。
 もちろん、それもひとつの方法ですが、私は自然体と効果体ということを考えています。

「は/が」と語順の問題、換言すれば流子の問題を複雑にしているのは、この自然体と効果体をいっしょに考えているからにほかなりません。

 その全体像については別の機会に書かせていただくことにして、次の文を見てください。

□ 向かい側に座っている人が広げていた新聞に、その記事は載っていたのである。

 私の大学時代の恩師は作家、柴田練三郎の戦友でした。その柴田さんが亡くなったとき、私はその恩師といっしょに電車に乗っていました。先生の表情が蒼ざめたと思うと、向かい側の席にいた人が新聞を広げていて、柴田さんの訃報が大きな写真入りで載っていたのです。
 そのときのことですから、この文は明らかに効果体です。(ここで誤解のないように付け加えておきます。効果を狙って目的を果たせず、失敗に終わっているものも効果体です。)
 これを

□ その記事は、向かい側に座っている人が広げていた新聞に載っていた。

 としては、いささか拍子抜けになります。

 ただし、あとの文が自然体で、語順、主語+「は」の位置など、これがごくごくふつうの日本語の形式であることになります。
 日本語の主語の位置や「は」、「が」の使い方は一見でたらめに見えますが、実はこの自然体を基本としながら、語順を変えたり、「は/が」を入れ替えたりして、自分が伝えたいことを強調したり、自然体では出せない意味合いを含ませたりしているのです。

 では、このことを踏まえて、次回は連用形のあとの「主語+は」について考えてみましょう。

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Last updated  2007.02.12 11:47:13
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