2006年11月15日
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恋人のことに関しては、どうでもいいので省く。既に別れている。 いまだに生理が来ず、不安だったので昨日婦人科へ行った。私はピルを辞めたばかりで、市販の妊娠検査薬で検査をしても意味がないので、きちんと婦人科で検査をしようと思った。 医者に事情を説明すると、別の部屋に通された。その部屋には、テレビでよく見るエコーの機械が置いてあった。性器に器具を挿入されると、エコーの画面が映った。私は早く終わらないかなとか、元恋人に妊娠していないことをメールでどう伝えようかとか、そんなことばかりを考えており、画面など見てもいなかった。 「あぁ、やっぱり妊娠してますね」。 医者の言葉を把握することができず、え?と数回聞き返した。頭が真っ白になった。 器具を外され服を着て、診療室を出た。また後でお話があるので、こちらで待っていてくださいと言われ、廊下の固い椅子に座った。 涙が出た。変な感じだった。私はあの医者の言葉、あの診療室、エコーの画面を一生忘れないと思う。変な感じというのは、間違いなくこれは危機であるのに、少し、ほんの少し温かい気持ちがしていたことだ。「母親」という言葉をほんの一瞬、頭で何度も繰り返していた。 廊下で待っているのはとても辛かった。涙と、どうすればいいのという言葉が止まらなかった。 しばらくしてからまた別の部屋に呼ばれ、医者から説明を受けた。5週から6週だと言われた。どうしますか?と聞かれた。産めないと答えた。 待合室で泣いていた。小さな子供がそれを見ていた。 会計を済ませ、病院を出た瞬間から声を上げて泣いた。何が一番悲しいかというと、私が悲しい気持ちでいることだ。子供ができるということは、本来この上なく喜ばしいことなのに、私は不安と絶望ばかりを持ち合わせている。そして堕ろそうとしている。 帰り道、踏切があった。死ぬなら今だと思った。なんで罪の無い子が殺され、殺した私だけがノウノウと生きるんだ。今まで死ぬ死ぬ言ってきたけど、きっとこの時ほど死ねると思ったことはない。私が言う資格などないけど、「子のためなら死ねる」という親の気持ちがわかった。今はわずかなかたまりでしかない子が、本当に愛しい。この子がお腹の中にいると、温かい。 家に帰ると、悲鳴のような声で泣いた。「ごめんなさい」という言葉が止まらなかった。 私はなぜ堕ろそうとしているのか。なぜそれが「当たり前」として染み付いているのか。卒業、就職。ただそれだけではないか。この子を殺してまですることなのか。堕胎を正当化することなど絶対にできないけど、「しょうがなかった」で済ませられるくらいに素晴らしい人生をこれから送ることなど私にできるか。 生きているお腹の子に対して、謝っても謝り切れない。なんで私みたいな馬鹿のところに生まれちゃったんだろうね。それでも私のところに来てくれたのにね。本当にごめんね。本当に本当に本当にごめんね。ごめんね。ごめんね。ごめんね。ごめんね。ごめんね。 今日また婦人科へ行って、手術の日程を決める。





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最終更新日  2006年11月15日 12時24分29秒
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