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2021.02.08
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テーマ: 読書(8214)
カテゴリ: 【読書】未分類

本のタイトル・作者



最後の晩ごはん 閉ざした瞳とクリームソーダ(13) (角川文庫) [ 椹野 道流 ]

本の目次・あらすじ


カフェバー「シェ・ストラス」。
水曜日の夜は、かつて「歌のお姉さん」として活躍していた倉持悠子が朗読劇を行う。
倉持に稽古をつけてもらっている海里は、水曜だけウェイターとして店で働くことになった。
朗読劇の夜、倉持のファンだという女性が店を訪れる。
両眼を閉じた彼女は、一昨年の交通事故で視力を失ったのだという。
倉持に引き合わせようとした海里は、彼女に「優しい差別はやめてくれ」と言われ――。

一方、定食屋「ばんめしや」は大盛況。

その噂を聞きつけ、地元の新聞が取材を申し出るのだが、夏神は過去の出来事からそれを受けることを躊躇し……。

引用


「それでもなお、どうにか寄り添おうとして一生懸命捻り出してくれた言葉に、自分はむかっ腹を立ててた。そう気付いて、ハッとしたそうです。なんて自分は愚かで恩知らずやったんやろうって」


感想


2021年読書:012冊目
おすすめ度:★★★

シリーズ13作目。
ほんの少し前進、ちょびっとだけ、という巻。
あいかわらずご飯が美味しそう。

夏神さんが作る、砂糖と塩麹で味付けた唐揚げ。福神漬けの卵焼き(大根おろしのせ)。
高野豆腐のらふ焼きは、高野豆腐のフレンチトーストみたいなもの。
ああ、私も「ばんめしや」に行きたいよう。

コロナで飲食店が軒並み大変だ、という時に、ふと「"ばんめしや"は大丈夫かなあ」と思った。
物語の中のお店なのにね。
何だか、本当にどこかにある気がしている。平行世界の芦屋に。
きっと海里がテイクアウトやろうよ!って言って始めたんだろうな。

淡海先生にだって出前してたじゃん!って海里が口を尖らせて。
冷めても美味しいものを詰めたお弁当やら、そういうのんを始めはったんやないやろうか。
経営、苦しくないかなあ。大丈夫かな。
なんて。

今回の幽霊さんのご所望は、ブルーハワイと炭酸水で作るクリームソーダ。

(そしてリチャードが粗忽者のためにチェリーを買いに行ってたね!)
私も作りたくなった。子供、喜ぶだろうな。夏に作ろうかな。あ、グラスがないや…。

物語のメインゲストは、目の見えない女性。
海里の、「しんどいこといっぱいあったんだから、ちょっとくらいラッキーなことがあったっていいはず」という思いも分かるし、気の毒やなあ、と思う気持ちもある。
人間に自然と湧き出てくるものなんだろうな、それは。
目の見えなくなった人が同僚なら、友人なら、自分ならどう接するだろう。
もし自分が目が見えなくなったら、どう思うだろう。
色々なことを考えた。
倉持さん、素敵ですね。
この人、本当に悩んで、辛い思いをして、だからこそ優しく、強く生きてきた人なんだろうな。

幽霊の添え物感と、バンドマンの一目惚れが「いやいやそれはないやろ」と思ってしまうんだけど、物語だから、まあ、いいか。
フィクションとして楽しむ、エンターテイメントとしての物語。

これまでのレビュー


2019.11.07  最後の晩ごはん 聖なる夜のロールキャベツ
2020.02.13  最後の晩ごはん 秘された花とシフォンケーキ


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最終更新日  2021.02.08 00:00:17
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