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名声を生む場「汝南と潁川」【25~29ページ】ここの曹操が推挙されて名声を得ていく過程や背景に人物関係については石井仁先生の「魏の武帝 曹操」が詳しい。魏の武帝 曹操 正邪を超越した史上屈指の英傑【電子書籍】[ 石井 仁 ]地域と学問 【29~31ページ】鄭玄・王肅・「荊州学」・「蜀学」と紹介されているものの、呉に関することは何ら触れられていない。【31~43ページ】婚姻関係や名士としての評価について書かれている。ただ渡邊先生の名士評価は理想化されすぎているきらいがあると思う。名士の評価は名士間の名声によって成されるもので、地縁や血縁に依拠しないというものとしている。しかし実際には血縁宗族が結びつきが強いこの時代では、勢力のある宗族が郡や県の世論に影響力を発揮できてしまえば宗族内の名声が高いことが群や県での名声世論が形成できてしまう。つまり、郡や県での名声が高いことが宗族や地縁と関係ないとは言えないことになります。ここら辺の説明は、川勝先生の『魏晋南北朝』の〈96~13ページ〉に詳しいです。魏晋南北朝 (講談社学術文庫) / 川勝 義雄 【中古】次回は45ページからの「国のしくみ」の感想を書きます。
2019年11月29日
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【24~25ページ】「地縁」 発音の違い現在の中国でも地方によって感じの発音が違う方言が多く存在する。雅言と呼ばれる共通発音が存在し、洛陽に留学して学ぶ必要があった。そういえば以前に「雅言」についてはツイッターでも話題に上った。でも洛陽でしか雅言を学べなかったということはないと思う。なぜなら洛陽で雅言を学んだ人が地方官として赴任したり、故郷に戻って門生を募って教えることだってあったはず。実際に学者肌の地方に赴任した人が官職を続けたまま学生を募ったという話がたしかあった。とはいえ、いくら雅言が使えたからと言って地方出身の人が中央政界で他人と正確に意思疎通を図るのは精神的ストレスがあったと思う。この地縁の章では書かれていないけれど、辟召などにおいて地元の人物を呼んだりするのは職場内での意思疎通の不具合解消という目的も少しはあったかもしれないなと思った。
2019年11月26日
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発売日は12月2日。前に見たときは今月の29日くらいだと思ったのだけれど延期になっていた。これの感想を書くのはかなり先になる。実際に書くかどうかもわからないけどね。
2019年11月25日
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【13~24ページ】門生故吏についての説明をしているけれど、門生故吏に隷属性があるという説明にはいささか疑問が生じる。元の恩師や上司に対しての恩義を感じた行動はあっても、隷属した行動をとるというのはあまり適した表現とは思えない。〈何のために学ぶのか〉という題で論じている中に人脈を作るためということで劉備の例を挙げて、遊学した際に読書よりも遊びによる人付き合いを重視したと紹介している。その後の〈学閥〉の所では鄭玄と盧植との学閥による関係性の人脈を論じていていささか矛盾を感じる。劉備が人脈による人付き合いを重視したと紹介しているが、誰かの門下で学ぶという行為そのものが学閥という言葉で表す人脈形成であったりもする。学問より遊びによる人付き合いでもって、劉備が人付き合いの人脈形成を重視したというのは贔屓目が過ぎると思われる。あと〈学閥〉において荊州学と書いてあるけれど、史書で荊州学という学閥が存在すると紹介されているわけではない。少し持論の展開を盛り込みすぎな気がする。
2019年11月24日
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ひと月近く間が空きましたが感想を書きます。【10~12ページ】公孫瓚が名士を抑圧したという説明で使われているのは『英雄記』であり正史本文からの引用ではないので多少の眉唾を含む。陶謙も名士を抑圧した一人と紹介しているけれど、三国志の陶謙伝で疎んじられたとされる名士の趙昱は註の『呉書』では陶謙は曹操が司馬懿を登用したのと同じような理由と方法で出仕させている。疎んじていたのなら出仕を拒む人の出仕を求めるはずがない。陶謙は名士を抑圧するどころか登用し太守に取り立てている。ここの説明と認識は間違っていると言ってもおかしくない。初期の劉備陣営の人材で麋竺を大商人とし、名士ではないとしている。後に書かれている孫呉の名士の一人に魯粛を挙げているが、魯粛こそ豪族商人であり狂人の評価を受けた名士とは呼べない人物である。ここらへんにも何かしら固定観念が見受けられる。陳羣についても劉備が豫州を去る時についていかなかったことで、劉備が名士を陣営の中核に入れなかった証左の一つとして紹介している。しかしこれも固定観念だと思われる。なぜなら名士と呼ばれる中には土地や宗族を基本とした人もおり、自分の家族姻戚に利益をもたらす事を大事にする人も多数いた。儒教における孝悌を建前とした精神です。なので、陳羣と劉備の関係性を語るにはもう少し深堀が必要だと思いました。
2019年11月23日
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