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【輪宝】
「輪宝」について『広辞苑』はこう説明しています。「古代インドで理想の国王とされる転輪聖王(ジヨウオウ)の感得する七宝の一。転輪聖王遊行の時、必ず先行して四方を制するという。金・銀・銅・鉄の四種がある。もとインドの武器。」
しかし、宗門人別制度が施行された後も、仏教寺院は民衆に対して、仏教の教理や習慣などを教育することは禁止されています。それだけではありません。仏教の各宗旨が、他の宗旨と教理論争をすることも厳禁されています。異なった宗旨間のお寺の関係が希薄なのは、この影響が残っているからだということを読んだ記憶があります。
しかし、これだけの石仏を彫ることが出来る人物が、「輪宝」の形をここまでデフォルメするのであれば、他の部分もデフォルメしていておかしくないはずです。そして、右側が破損していなければ、かなりはっきりしたキリシタンのシンボルが見えてくるはずです。ローマ帝国によるキリスト教の迫害期に生まれたシンボルは、それがキリスト教のシンボルであることを隠しているケースが多いように見えます。