
寒いのに、
シンビジュームには感心する。
年明けに延ばしていたサードオピニオンも
まったくといっていいほど同じだった。
内視鏡での切除はそれはそれで首尾よく出来たけれど、
組織検査でガンの浸潤が見られたため
追加手術で10センチほどの切除が必要との見立てだ。
その手術の結果でしか
リンパ菅リンパ節に行っているかどうかはわからない。
そして、
行っている確率は30%だから
どんな医者でも手術を勧めるし、
患者は従うだろうということだ。
手術してその30%に該当すると、
ほんとにそれでもう体内からなくなったと言えるのか。
70%のほうに該当しても、
術後の副作用は気になるから
手術しないで実は70%のほうに該当しているというのが
望むところであるのは患者として当然である。
思うに
ガンはいわばありふれた病気だけれど、
まだまだ実に分からないことが多いし、
医療技術もそんなに進んではいないと医師自身が言うのもわかる。
予防のために取ってしまう、
取ってみないとわからない、
というのはなんだか精緻さのない話だ。
ほんとに予防のためになるのか、
かえって眠る子を起こすようなことにならないのか。
近藤誠先生の説によれば
ガンとガンもどきは違うし、
特にポリープからガン化した場合
転移というのはそう容易には出来ないと解釈しているのだけど、
お世話になった医師は
そういう患者にとって希望的な情報を得ようとすること自体を
暗に戒めてもいた。
妻が神のみぞ知るで70%に入っているなら
手術はしないほうがいいに決まっている。
多分医師たちも、
あらかじめそれが分かる方法が今の医学にはないからこそ
方程式の答えは手術であり、
安全で進んだ手術なのになぜしないのかというわけなのだ。
妻の意思は変わらないし、
僕も基本的には同意している。
これを整理して説明するのは難しいのだけれど。