
結局南極、って
結局という言葉を使うときにふざけて言う言い方で、
これはオヤジギャグじゃなくて
以前から若い女性なんかも言っていた。
でも、南極って
知ってるようで知らない。
氷ばかりで島や陸地になっていて、
ペンギンが居て、
極寒の中を猛烈な暴風が吹いて、
でも、
美しいオーロラが見られれる。
その程度だ。
今日、ラジオに南極観測に参加した若い女性が出ていて、
湖がたくさんあると言っていた。
あ、
たぶんいっぱい知らない意外なことがあるに違いないと思った。
ムッシー博士はその南極観測隊の越冬隊員として参加することが
最近正式に発表になった。
いよいよあと4ヵ月後には出発することになり、
行ったら1年半は帰って来れない。
そういうわけで、
僕にも他人事じゃないのだ。
博士の専門のひとつはレーダーで、
その要員のひとりとして参加する。。
オーロラが見たいからと
志願動機を前に僕に言っていたけれど、
それはある意味ほんとで男のロマンなのだし、
でも実際にはその専門性で求められた人材だ。
52歳だけど最年長であることで分かるように
なんといっても極寒の極地、
宇宙飛行士とどっちが厳しいか一概には言えない。
その観測研究のプロジェクト名はPansyで
すでに有名だ。
今年の1月だったか、
去年11月に出発した「しらせ」が昭和基地に接岸できない事態が起こった。
例年にない大雪のためで、
研究機材や物資の荷卸に困難を極めたそうだ。
大雪は観測体制にも影響して計画の遅れが生じたらしいけれど、
この5月稼動にこぎつけられたという。
その観測体制がフル稼働するのが
ムッシー博士も参加する54次南極観測隊で、
この11月に出発するのだ。
Pansyの状況資料によると、
後半にこういう記載があった。
今後、大型大気レーダーでのみ観測可能な鉛直風の推定などを行い、物質交換に関する定量的解明を進めると共に、ブリザードをもたらす極域低気圧や、オゾンホールに関連する極成層圏雲などの極域固有の現象に関する研究テーマに取り組んでいく予定とした。
また、2012年11月出発予定の第54次隊では、海氷の状況などが平年どおりであれば、アンテナ全数を使用したPANSYレーダーのフルシステムを稼働させる予定だ。
フルシステムによって地上1kmから500kmの対流圏・成層圏・中間圏・熱圏/電離圏の観測が可能となり、環境が苛酷であるためほかの緯度帯に比べて遅れがちであった南極大気の観測的研究に大きな進歩がもたらされることが期待されるという。
これによって、地球気候における極域の位置づけがより明確になり、気候の将来予測の精度向上に結びついていくことになると研究グループはコメントしている。
博士の健闘は確信しているけれど、
医師2名が隊員の中におられるとはいえ、
極地生活は想像もつかない。
一方で、
僕自分自身も
これからの2年間どういう状態で居られるのかも
問題と言えば問題だ。
いや、個人の問題よりは、
日本のほうが極地よりも極地になるかもしれない。
増税と再稼動しかできない政治の行く末のほうが厳しい。