
10年近く前だと思うのだけど、
このときのイベリスは驚くほど見事だった。
なので、以来、
写真をありあわせのフレームにいれて、
洗面所の片隅に置いて一瞥していたのだった。
いまさらのように、白は色だなあと実感して、
白がいちばん好きな色になったのだった。
園芸店のPOPに
液肥を週一度ぐらいあげれば、
驚くほど咲き誇ります、
などとあったりするけど、
そう簡単じゃないとは思いつつ、
なんか少し可笑しくなる。
おそらく、
花屋さんも驚いたのだろうな。と想像したりする。
肥料に関係なく、
期待以上に驚くほど咲き誇る、
ということはよくある。
僕はやま勘手探りガーデナーなので、
肥料もあまりあげないけれど、
たまにほんとうに驚くほど見事に咲き誇ることがある。
ある年のボロニアピナータには
年中心底驚いていた。
年中咲いていたのだ。
鉢植えで門の前に置いていたから。
日当たりはよかった。
風通しもよかった。
通る人によく見られてもいた。
水路を跨ぐ橋の上だから、
水路の段差をで年中聞こえる水音を聞いてもいた。
水路からは蒸発するものもあっただろうし、
マイナスイオンも発生していたようにも想像できる。
そして僕自身、
絶賛の気持ちを持っていた。
そのボロニアピナータのDNAのせいもあるとしても、
なにかよほど気に入った環境と感じていたのだろう。
それが木質化して老い始めてやがて消えてから、
なんども新しい株に挑戦したけれど、
すべて夏場にダウンして
二度とあのような姿は再現できなかった。
今思えば、
あの年のボロニアピナータ、
じゃなくて、
何か固有名詞をつけてあげるべきだった。
驚くほど年中咲き続けて、
驚きつ続けていたのに、
あんなに愛でていたのに、
写真は見つからない。。。。。