忙しい、
という言葉が
僕は嫌いだ。
忙しい忙しいと口にするのを聞くと
なんかいやだなあと感じる。
もしかしたら、
自分だけが忙しくないのかな、と
不安になったりもする。
でも、
忙しいとか言っても言わなくても、
なんという速さだろうこの日々。
毎日毎日繰り返し繰り返しそう慨嘆しながら、
今日も暮れゆく異国の、
いや、
慣れ親しんだこの生活空間。
今ふと思った。
忙しさとは、
自分の自由が奪われる程度のことだろう。
自由ほど大切なものはこの世にはない。
忙しくなくても不安に思うことはないじゃないか。
仮に忙しくても、
忙しいと思ったその瞬間から
もう自分じゃなくなる。
忙しいということと、忙しがるということとは
裏と表ほど違う。