東京フリー・メソジスト教団付協力牧師 甲斐慎一郎 説教要約

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2006.12.11
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「ルカの序文」

                 ルカの福音書、1章1~4節

 ルカは、この福音書を書き記すに当たって、まずテオピロ宛に序
文を記しています。この序文は、もともとテオピロ宛のものですが、
ルカの福音書を読む人々に、いや四つの福音書を読むすべての人々
に宛てたものとして誠にふさわしいものです。ルカは、この序文に
おいて大切なことを述べています。

一、ルカの序文の背景

 ルカには、テオピロ宛にこの序文を書かなければならない深い理
由がありました。

 テオピロがどのような人であったか詳細については不明ですが、
おそらく身分の高い人で、使徒たちによって福音が宣べ伝えられた
当初からキリスト者になっていた人ではないかと思われます。

 その当時(今から2000年ほど前)のテオピロから見るならば、
キリスト教は、古いユダヤ教を母胎としてはいるものの、まだ歴史
の浅い新しい宗教でした。彼の周囲には、まことしやかに捏造され
た作り話や、根も葉もない架空の話に基づいたあやしげな宗教、ま
たキリスト教とは名ばかりで、まちがった教えで人を誤らせる異端
が数多くありました。

 このような中でテオピロは、使徒たちの伝えた福音を信じてキリ
スト者になってはみたものの、その心にはキリスト教も新しい宗教
である以上、あやしげな宗教や異端の一つではないかという一抹の
不安があったにちがいありません。医者であるとともに歴史家でも
あるルカは、このようなテオピロの心を見通してこの序文を書いた
のです。

二、ルカの序文の内容

 私たちは、ルカがこのような序文を通してテオピロに伝えたかっ
たことを正しくとらえることが必要です。

 この4節しかない短い序文においてルカは、言葉を選んで非常に
大切なことを述べています。

 ◇「私たちの間ですでに成就された出来事について」(1、2節、
欄外別訳)。
 ◇「初めからの目撃者」(1、2節)。
 ◇「私たちに伝えたそのとおりを、多くの人が記事にまとめて」
(1、2節)。
 ◇「私も、すべてのことを初めから綿密に調べております」(3
節)。
 ◇「すでに教えを受けられた事がらが正確な事実であること」
(4節)。

 これらの言葉は、キリスト教というものがまことしやかに捏造さ
れた作り話や、根も葉もない架空の話に基づいたあやしげな宗教で
はなく、実際に起きた歴史的な出来事を初めから目撃した者がその
とおりに伝えた正確な事実に基づいた宗教であることを教えていま
す。ルカは、このようなことを伝えたいためにテオピロ宛にこの序
文を書いたのです。

三、ルカの序文の教訓

 私たちは、この序文が私たちに教えようとしていることを知るこ
とが大切です。

 ルカはキリストの復活を述べる時、「数多くの確かな証拠をもっ
て」と記していますが(使徒1章3節)、この序文を表現を変えて
記すなら、次のように言うことができます。

◇キリスト教は確かな証拠のある宗教です。
◇キリスト教は確かな証人のいる宗教です。
◇キリスト教は確かな証言のある宗教です。

 次の例話は、真の信仰は事実に基づいたものであるという大切な
真理を教えています。

 「事実(fact)と信仰(faith)と感情(feeling)がともに旅
をしました。まっ先に感情が疲れて休むと、次に信仰もふらふらし
て弱くなりました。しかし事実は、少しも衰えず、変わりませんで
した。これを見て信仰は強くなり、感情ももと通りになりました」
(英語の詩、作者不詳)。

拙著「キリストの生涯の学び」1「ルカの序文」より転載





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Last updated  2006.12.11 08:41:26
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