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読レポ第2042
カール・ロジャーズ
~カウセリングの原点~
著:諸富祥彦
発行:㈱KADOKWA
第6章 1955年ロジャーズとジャンドリン
二人の出合い(3/5)
では、共感的理解とは、具体的にはどうするのか。 クライアントの言わんとしていることの意味(エッセンス)をクライアントのこころの「内側」に立って、クライアントの自身になりきったかのような姿勢で、パッとつかんで、的確に伝え返していく 。 その理解が正しいかどうかをクライアント自身に確かめてもらい、微妙なニュアンスに至るまでぴったりくる表現を探していく 。クライアントからしてみてば、カウンセラーは、自分の言わんとしていることの意味(エッセンス)の身をつかんで(余計なところは捨像して)映し出してくれる 「優れものの鏡」である 。 「自分がほんとうに言いたいことのエッセンスを自分以上にわかってくれて表現してくれる存在」 である。
違う言い方をしてみよう。共感的理解とは、クライアントの私的な世界を、その微妙なニュアンスに至るまで、あたかもその人自身になりきったかのような姿勢で感じ取り、そこで感じ取ったことえおていねいに相手に「伝え返していく」(リフレッシュン)ことである。ここで 重要なのは、「あたかも」という性質を見失わないようにすることである 。こ れを見失ってしまうと、クライアントの間に必要な心理的距離を失い、相手を受け止められなくなってしまう 。
実践的には、クライアントがまさに言わんとしているその「感じ」の「エッセンス」を、「あなたのおっしゃるていることは……ということでしょうか」と、クライアントの感じているまさにその同じ次元に踏みとどまりながら、ていねいに、ていねいにクライアント自身の側に身を置きつつ、、「確かめつつ、たしかめつつ、 暗闇の中をともに歩んでいくような姿勢 」のことである。
このように共感的理解では、クライアントに、こちらはこのように理解していますがそれでよろしいでしょうか、それはあなたの感じている意味合いとかニュアンスにぴったりくるでしょうか。とつねに確かめながら進めていく。ニュアンスが異なっていたら微修正してもらいながら、よりぴったりくる理解に少しずつ接近していく。そんな営みである。
ロジャーズも、1970年代半ば、ロジャーズが70歳位を超えた頃「現時点の定義」とした上で、「現在、私が満足できる共感の定義を試みたいと思います。今ではそれを「共感という状態(state)と定義しません。 それはプロセス(process)であって状態ではないと思うからです 」(Rogers,1975)と述べている。
と著者は述べています。
ここでも、共感的理解とは、具体的な説明をしてる。
「
クライアントの自身になりきったかのような姿勢で、パッとつかんで、的確に伝え返してす優れた鏡なる姿勢でいて、クライアントに常に微妙なニュアンスを確かめながら、クライアント一緒に共に暗闇の中を一緒に歩んでいくよな姿勢」であると。これは、クライアント中心療法のプロセスとロジャーズが70歳になり言っていていた。
私も、現在の「鏡の法則」の野口嘉則氏の本を読んでいるので、そのロジャーズの言っていることが、理解しやすいです。
カウンセリングでは、本人の中に本人の答えがあると私も思う。カウンセラーは、クライアントに安心感を保ち寄り添い、本人の中の答えを自分が気づけるように鏡になって、引き出していくことだと思います。カウンセラーは、自分の価値観や考え、感情を手放して、クライアントに自分の心のベクトルを向け続けることだと思う。
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