Bar Opus 洋酒研究所

Bar Opus 洋酒研究所

2020.04.21
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自宅でお酒を楽しむ際に重要なツールのひとつがグラスです。

そもそも良いグラスとは何か。

重厚感があるもの。飲み口が薄いもの。カッティングが美しいもの。

これらは勿論、素晴らしいグラスです。

Bar Opusでも、チェコの名産品であるボヘミアグラスにこだわり、現行品からアンティークまで一点一点買い集めています。

しかし、ここでは純粋に「洋酒をより深く味わう」ためのグラスについて書いていきたいと思います。

そもそもグラスには「公式」が存在することをご存じでしょうか?

その公式とは 「胴幅×高さ÷口幅」 です。





ウイスキーを例に挙げてみましょう。

ウイスキーがグラスに注がれると、アルコールと共に種々の香気成分が揮発します。

揮発した香りはグラスの胴部分に滞留し、徐々にグラスの口から抜けていきます。

この時、胴部分が広いほど同時に揮発する香気成分の量が増え、グラスの高さがあるほどグラス内に香気成分が滞留する時間が長くなり、口幅が狭いほど揮発した香気成分が凝縮される。

つまり、

胴幅=発生する香りの量
高さ=発生した香りをグラス内に溜める力
口幅=溜めた香りを凝縮させる力

となります。

ちょっとややこしいですが、図にすると以下の通り。



ざっくりまとめると 「胴体がでかくて、飲み口がすぼまっているほど味を濃く感じる」

人間の味覚は人それぞれ。

同じウイスキーでも、キツく感じる人もいれば、甘く感じる人もいる。

それはひとえに「それまでの経験値」によるのです。

人間の舌は習慣によって日々、味覚が変わっていきます。

お酒の飲み始めの頃は苦かったビールが歳を重ねると美味しく感じられるように、ウイスキーでも、その他のお酒でも、経験値に応じて感じ方が変わってくるのです。



「お気に入りのウイスキーが最近物足りない」という時は「大きくて口幅の狭いグラス」=「大ぶりの赤ワイングラス」などで飲むと今まで違った発見があるでしょう。



ちなみに今回の説明に使ったこちらのグラス。



実はDAIS●の「プレミアム赤ワイングラス(税別200円)」だったりします。

でも、洋酒をしっかりと味わうには充分なクオリティを持っています。 (酔って割っても後悔しない値段だし。)

「ウイスキーにはショットグラス」とか「ワインにはワイングラス」というような常識に囚われず、自由に楽しめるのがホームバー。

自由な発想で、今の自分に最適なグラスとお酒の組み合わせを楽しみましょう。

Enjoy your bar life!



追記

今回書いたグラスの選び方は、ストレートだけでなくロックや水割りなどでも応用できます。

但し、高級なワイングラスやテイスティンググラスに氷を入れるのは止めましょう。

薄手のグラスに氷を入れると割れて大変危険です。

ワイングラスなどに氷を入れて楽しみたい場合は、値段と厚みがそこそこのものをチョイスしましょう。





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最終更新日  2020.04.21 13:24:10
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