心の健康と子育てを考える              ベイサイドカウンセリング  Part2

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2006.09.18
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 20数年前、東京の病院に勤めていたた頃、病院で職員向けの講演会がありました。講師は、田原米子さんでした。何度か米子さんの生き方を取り上げた映画を見たことがあったので、どのような方か楽しみにしていました。体が不自由だと聞いていたので、誰かに付き添われ、車椅子で来るのだとばかり思っていたのですが、ドアを開けて現れたのは、元気よく歩いてくる一人のおばさんでした。これが、あの米子さん・・・と大変驚いたものです。

 米子さんは、18歳の時、母親の死にショックを受け、小田急線の新宿駅で列車に飛び込み、自殺を図りました。一命は取りとめましたが、気がつくと、両足と左手を切断、残る右手も小指と中指が切断されていたのです。「どうして、死なせてくれなかったの」と、まわりの人を恨み、病院で服毒自殺を図りますが、助けられ、知人を通して訪れた2人の人クリスチャンを通して、生き方が劇的に変わったのです。そのうちの1人は後に牧師となり米子さんと結婚する田原昭肥さんでした。

 それまでは、「どうして自分だけが不幸なの」という否定的な考え方だったのが、「私にはまだ3本の指がある!」という感謝の気持ちに変わったのです。彼女は、3本の指だけで2人の娘を育て、料理、洗濯など家事をこなしました。そして、喜びと希望、生きる素晴らしさを、日本全国や海外での講演会を通して語り続け、2005年4月に67歳で亡くなりました。

 米子さんの明るい口調、輝いた表情に圧倒されながら、本当に自殺を図った人なのだろうかと考えさせられながら講演を聴いたことを思い出します。

 作家の三浦綾子さんの『ナナカマドの街から』の中に次のような一文があります。「自分で自分の人生に見切りをつけた時、その人生は貧しくなる。しかし希望をもった時、実に豊かに生き得るのだ。全国のどれだけ多くの人が、田原さんの生き方に力づけられたことだろう」

 「私には、・・・がある!」と、「ある」ことを感謝し、希望を持って生きていけるようになりたいものです。





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Last updated  2006.09.19 02:01:27
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