私の人生論 (思考が運命になる)

私の人生論 (思考が運命になる)

2015年12月18日
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カテゴリ: 千の朝
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 別の似たような例をもつていえば、日本が「アジア解放」の懸聲をもつて無謀な戦争をつづけた後に、結果としてはアジア諸國が獨立することになつたが、これは日本の意圖からよりもむしろ歴史の成行からそうなつたにちがいない。

 赤謀略説も、日本による現在のアジア解放説も、共にやはりある一つの觀點によつて歴史の仝體を體制化しようとしたものではないのだろうか? 

 すくなくとも軍人は、やがて當初のイデオロギーによる國内變革はなげうつて、ひたすら戦争遂行の戦時體制の中に没頭してしまつたように思われる。

 統制経済や生産擴大や「アジア解放」も、すべてその必要から生れたので、これが前述の企畫院事件の被告の説のような意味において、赤への手がかりとしてそこに「進歩的意義」を見いだされたものではなかつたろうか? 

 そして、内外の「赤」はこの形勢を利用しうるかぎり利用した、ということではないのだろうか?

「昭和の精神史」 竹山道雄 新潮叢書





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最終更新日  2015年12月18日 06時03分26秒
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