音楽日記 ~ロックやジャズの名盤・名曲の紹介とその他の独り言~

音楽日記 ~ロックやジャズの名盤・名曲の紹介とその他の独り言~

2019年06月12日
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テーマ: 洋楽(3314)
1979年のドクター・ジョン(前編)


 先週、ドクター・ジョン(Dr. John)の訃報に際していくつか動画の入った記事( 「アイコ・アイコ」ほか )は書いたものの、まだまだ取り上げたかったアルバムが多くある。ひとまず、今回はそのうちの2作について取り上げたいと思う。彼は、1970年代末にA&M傘下のホライズンなるジャズ/フュージョン系のレーベルに2枚のアルバムを吹き込んでいる。今回はこれらの作品を2回に分けて見ていきたい。

 まず1枚めは、1978年に吹き込まれ、翌79年初頭にリリースされた『シティ・ライツ(City Lights)』という盤である。プロデュースは同レーベルを立ち上げたトミー・リピューマ(ちなみにこの人物は後に 『イン・ア・センティメンタル・ムード』 や『アフターグロウ』もプロデュースすることになる)と、ギタリストのヒュー・マクラッケンで、次に取り上げるもう1枚も同じ2人が共同プロデュースをしていて、ニューヨークで録音された。

 ホライズンというレーベル(あるいはプロデューサーのリピューマ)らしく、フュージョンもしくはライト・ジャズ的なサウンドが展開される。したがって、ドクター・ジョン独特の怪しさやヴードゥー的な雰囲気は鳴りを潜めている。アレンジも演奏も入念にでき上っていて、大人の雰囲気である。管楽器の奏者にはデビッド・サンボーンをはじめ手練のミュージシャンたちが名を連ねている。

 その一方で、ヴォーカルのドクター・ジョンの声はやはり彼そのものだったりもする。上記のアレンジや演奏とこのヴォーカルの組み合わせというのはギャップがあるのかと思いきや、実際に聴いてみると意外と違和感がない。あのダミ声はそのままながら、実はドクター・ジョンのヴォーカリストとしての間口の広さがわかるという結果になっているのは、本盤のなかなか興味深い部分だと思う。

 個人的に、本アルバムいちばんの聴きどころは、4.「レイン」と7.「ソナタ/ヒーズ・ア・ヒーロー」。なるほどドクター・ジョンの作品としては珍しく“作り込まれた感”が強い。他には、1.「ダンス・ザ・ナイト・アウェイ・ウィズ・ユー」や2.「ストリート・サイド」もいいが、確かに若干の窮屈さを本人が抱え込んでいる感じもしなくはない。特に表題曲の8.「シティ・ライツ」は、良い曲なんだけどそんな感じが聴き手にも伝わってきてしまうようにも思う。

 ちなみに、本作品のジャケットの絵はネオン・パークによるものである。この名前でピンと来ない人も、リトル・フィートのほとんどのアルバムのジャケットを手掛けたアーティストといえば、なるほど、となるのではないだろうか。




1. Dance the Night Away With You
2. Street Side
3. Wild Honey
4. Rain
5. Snake Eyes
6. Fire of Love
7. Sonata/He's a Hero
8. City Lights

1979年リリース。


[参考記事リンク]
1979年のドクター・ジョン(後編)




 ↓こちらはベスト盤↓

ベリー・ベスト・オブ・ドクター・ジョン [ ドクター・ジョン ]

 ↓今回取り上げた盤↓ ​
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Last updated  2019年06月13日 06時37分29秒
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